2023/11/14 - 2023/11/21
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ミズ旅撮る人さん
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2019年7月に訪れたポルトガルを、2023年11月に再訪しました。
ツアー4日目は、連泊しているファティマからコインブラとトマールの観光をしてファティマに戻って来ます。
コインブラは二度目になりますが、前回はコインブラ大学を外観見学だけだったのに対して、今回は大学の入場観光と旧大聖堂及びサンタクルス修道院の外観見学になっています。前回よりも中身の濃い観光になりました。中でも、特に表記は無かったのですが、美しい図書館で有名なジョアニア図書館に入れたのは感動的でした。
コインブラでは金平糖を買うのが定番です。コンフェイトゥと言うポルトガルのお菓子は、日本で金平糖になりました。あまり売っている店が無いので、ここは日本のツアー御用達になっています。丘の上に建つ大学からはモンデゴ川に面した町がよく見えます。丘から傾斜の急な坂や階段を降りて行くのも、楽しい街歩きです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- JTB
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ファティマのホテルから90㎞、約1時間半でコインブラの町に到着しました。コインブラはモンデゴ河畔の町と、丘の上の大学とに分かれています。観光には先ず眺めのいい丘の上を目指します。
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コインブラの駅はモンデゴ川に面したどん詰まり駅です。1駅だけの路線で、コインブラB駅に行くと、各地への列車に乗り換えることが出来ます。地形のせいでこうなるのでしょうが、ポルトのサン・ベント駅も同じ構造でした。ポルトガルの国鉄路線は、なかなか手強い旅が出来そうです。北からコインブラにやって来ると、駅の手前で東に曲がって丘を登って行きます。
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丘の上へのアプローチには、アズレージョで名所が描かれています。
一番手前(左)は、コインブラ大学のラテン回廊と時計塔です。真ん中は、サンタクルス修道院です。 -
左は、コインブラ大学の敷地にある新大聖堂です。旧大聖堂は、坂の途中にあります。
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坂道の途中にロータリーがあります。頭上にはトロリーバスの架線らしきものも。ロータリーから少し下がった所に、展望エレベーターがあります。ポルトのドン・ルイス1世橋から見たようなガラス張りの屋外エレベーターです。これで、大学には大周りをせずに行かれるようになっています。ポルトガルでは、起伏の激しい地形の都市には、エレベーターがあるのが大きな特徴です。最も有名なエレベーターは、リスボンのサンタ・ジュスタのエレベーターです。
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道の中央部分に広い緑地帯があり、大きな街路樹がずらっと立っています。この道はレプブリカ広場に至る道で、その奥には広大なサンタ・クルス公園があります。バスはレプブリカ広場から回り込んで大学の敷地へと更に上って行きます。
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古い水道橋が残っています。水道橋の向こう側は植物園になっています。
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ようやく大学の敷地に入りました。車がびっちり停まっていて、バスが曲がれなくて随分苦労しました。ヨーロッパでは、駐車スペースが足りないので、びっちり付けて停めるため、前後はぶつけても当たり前みたいなんですよね。さすがに観光バスはぶつけたらたいへんでしょう。
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コインブラ大学は、1290年にリスボンに創立された大学をディニス王が1308年にコインブラに移設したのが始まりです。ポルトガルで最も古い大学です。この辺りは新しい建築物ですが、観光するのは丘の先端にある旧大学部分です。
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この建物が旧大学です。「鉄の門」をくぐって中に入ります。
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「鉄の門」の手前の床には学問をする心構えを問われているようなディニス王と
フクロウのモザイク画があります。 -
広い中庭の右側に旧大学の建物と、「カプラ(山羊)」と呼ばれる時計塔があります。
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左側には町を見下ろす展望台とジョアニア図書館があります。なんと修復工事中でした。
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旧大学の中庭に面した部分はラテン回廊と呼ばれ、ラテン語を話さなければならなかったのだそうです。前回のツアーでは中庭から見上げるだけでしたが、今回は学校の中に入って見学します。
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古いアズレージョの残る階段を上がります。
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広間の入口がありました。
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ラテン回廊から見た中庭です。
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2013年「コインブラ大学-アルタとソフィア」として世界遺産に登録されました。アルタは旧大学のある丘の上の地区で、ソフィアはサンタクルス修道院のある麓地区です。
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ラテン回廊には、精巧な彫刻が飾られています。
元々はリスボンに置かれた大学をディニス王が1308年にコインブラに移転させました。以後もリスボンとの間で、大学は行ったり来たりを繰り返しましたが、16世紀にコインブラに落ち着きました。ポルトガルでもっとも古い大学です。 -
ラテン回廊は、日当たりのいい気持の良い回廊です。
さぞかしラテン語が上達したことでしょう。 -
アズレージョの階段を上がります。階段には敷物を抑える金属のフックがあるので、かつては絨毯敷だったのでしょう。
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「帽子の間」です。学位授与式が行われます。
式典が終わると帽子を投げるから帽子の間なのでしょう。 -
天井は紋章で埋め尽くされています。金と銀で非常に豪華です。当時の名家の子息たちは、これらの名誉を担って勉学に励んだのでしょう。
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ぐるっと歴代の国王と王妃の肖像画に囲まれています。
国技館の横綱の写真みたいですね。 -
正面には説教壇があって、ここで学位授与を行ったのでしょう。
この部屋は元々17世紀に作られた宮廷の広間だったそうです。 -
時計塔の鐘は、1時間ごとに鳴ります。麓のソフィア地区からよく見えます。
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「帽子の間」の周りの狭い通路を歩いて行きます。
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建物の外周にある通路からは、コインブラの町がよく見渡せます。
現在の大学の敷地に面して建つ新カテドラルが見えます。新といっても創建は1598年。バロック様式のファサードが美しいです。ここには1557年に留学してコインブラで亡くなった日本人の墓があるそうです。 -
少し西に向くと、大学からすこし下った辺りの街並みが見られます。
今度は旧カテドラルが見えます。 -
上から見ると水平に建っているように見えますが、右側から左に向かってかなりの斜面になっています。ドーム部分にはアズレージョが見られます。
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更に西に目を転じると、モンデゴ川が見えて来ます。この川沿いに国鉄が走っています。
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そのまま川に沿って南下してくるとサンタ・クララ橋が見えて来ます。モンデゴ川に面して建つドームのある白い建物が老舗のアストリアホテルです。川向こうに横に長い建物は、新サンタ・クララ修道院です。
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更に南に行くと、紅葉の美しい緑地帯があり、そこに歩行者専用のペドロ・エ・イネス橋が架かっています。「ペドロとイネス」は悲恋物語の主人公です。ペドロ王子は、カスティーリャの王女と結婚しましたが、その侍女であるイネスと恋に落ちます。正妃が亡くなった後に側室として迎えますが、イネスは暗殺されてしまいます。橋を渡った先には「涙の館」というホテルがあり、庭には「涙の泉」があります。
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旧大学の展望デッキはこんな場所です。
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試験の間。頭の中の知識が渦を巻きそうな天井です。
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16世紀から18世紀の歴代学長の肖像画が掲げられています。
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アーチの美しい回廊がここにもあります。
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一際古い一角には古いアズレージョ。
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小さな中庭から外に出ます。
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ジョアニア図書館の正面玄関です。こちらは出口専用になっています。
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ジョアニア図書館は全面的に改修中ですが、中の見学は出来ます。
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図書館に向かって左側にある階段を降りて行きます。
図書館の見学は、予約時に指定された時間に入ることが出来ます。
今回のツアーは、旧大学は入場観光とはなっていましたが、まさか図書館にまで入れるとは思わず、手が震えてしまいました。 -
美しい紅葉が白壁に映えます。
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入口は意外なほど簡素な扉でした。本来はここは学生たちが出入りした玄関でした。
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図書館の地下は飾り気のない貯蔵庫のような場所でした。
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中世の大学によくある学生牢などを見学します。
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狭い螺旋階段を上ります。
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華麗な図書館は撮影禁止ですが、代わりに書庫はフリーです。
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皮に金箔を施した贅沢な本たち。
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現在でも貸し出しを行っているそうです。
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ジョアニア図書館には、16~18世紀にかけての本が6万冊あります。
500年前にフランシスコ・ザビエルらの手紙をまとめた本が蔵書の中にあります。書庫から図書館に移動すると撮影することが出来なくなります。見学は時間指定ですが、ゆっくり見ることが出来ます。これは外に出てから撮った写真です。ちょっとだけ内部が写っています。 -
旧大学と図書館の間にある礼拝堂。こちらは撮影OKです。
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華麗なパイプオルガン
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階段型の祭壇って珍しい。
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試験の間の天井に似た礼拝堂の天井。
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祭壇上部のアズレージョ
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祭壇右上の聖画。
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祭壇左上の聖画。
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左側の聖母子像。
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右側にはサン・ミゲルの像。聖ミカエルのことです。
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コインブラ大学のアズレージョは、青と黄色が多いようです。
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聖歌隊ブースは出入り口の上。
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旧大学を出て、下って行きます。旧大学には、礼拝堂のお向かいに購買部があります。前回のツアーではそこで大学のネーム入りのボールペンやシャーペンを買いました。これらは、学生が観光客に売って小遣い稼ぎにしているそうです。
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降りて来た道を振り返ります。なかなかの急坂です。上るのは辛いでしょうね。
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アズレージョのある家の前は坂道の端に階段が付いています。
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旧カテドラルが見えて来ました。こちらはまだ裏側です。
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旧カテドラルの北の入口です。坂の途中にあります。
ルネッサンス初期の様式です。旧カテドラル (コインブラの旧大聖堂) 寺院・教会
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ルネッサンスだと思うからなのか、優しい雰囲気に見えます。
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もうだいぶ朽ちてしまっているけれど、細かい細工が見て取れます。
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角を回り込むと正面玄関です。こちらは味気ない外観です。この旧カテドラルは、要塞としても使われたので、外観はほとんど装飾がありません。
旧カテドラル (コインブラの旧大聖堂) 寺院・教会
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旧カテドラル前の小さな広場。学生たちがたむろするのでしょう。
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11月の澄んだ青空に白壁が綺麗に見えます。この時期は人が少ないのか、学生も観光客もそんなにいません。
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ここからは階段を降りて行きます。階段の上にある看板はファドの店のものです。ポルトガル名物のファドですが、コインブラのファドは男子学生のセレナーデが発展したものなので、男性が歌います。リスボンでは、女性の悲哀を歌うのが普通です。
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まだまだ下りて行きます。
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途中に公衆トイレがありました。
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そして更に下ります。
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彼女は水汲み女です。かつて、この坂の町に川から水を汲んで運ぶ職業があったのだそうです。
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来し方を見上げます。
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路地には何故か網が被せられています。何かの落下防止かな?
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ようやく旧市街を守ったアルメディーナ門に来ました。コインブラの町はかつては城壁に囲まれた城塞都市でした。
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旧大学で見た絵葉書です。手前を流れるのがモンデゴ川です。
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アルメディーナ門を潜った所に彼女はいます。
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その後ろ姿の見事さは格別です。
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かつての城塞の門を出たら、目抜き通りのフェレイラ・ボルジェス( Ferreira Borges)通りに出ます。
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フェレイラ・ボルジェス通りです。
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黒いマントを羽織った学生たちが、道端で楽器を演奏していました。
彼らのマントをカパと言い、日本語の合羽(かっぱ)になりました。
ポルトガル語から来た日本語には他に、タバコ・金平糖・コップ・パン・ボタン・おんぶ・天ぷらなどがあります。 -
フェレイラ・ボルジェス通りの両端に広場があり、こちらは北側にある5月8日広場です。
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5月8日広場に面して建つのは、サンタクルス修道院です。
1131年にアフォンソ・エンリケスによって建てられました。サンタ クルス修道院 寺院・教会
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なかなか立派な彫像を配しています。16世紀にマヌエル1世が大規模改築を行ったので、その時のものかもしれません。マヌエル1世はマヌエル様式と呼ばれるほどの建築への造詣が深い王でした。シントラの王宮にもマヌエル様式が見られます。
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サンタクルス修道院の隣に建っているのが市庁舎です。
コンブラ市役所 区役所 (市庁舎) 建造物
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フェレイラ・ボルジェス通りを抜けて行きます。
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サン・バルトロメウ教会
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古い建物にはアズレージョが見られます。
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ポルトガルはコルクの生産が世界一です。コルクはポルトガル・スペイン・フランス・イタリア・モロッコ・アルジェリア・チュニジアの7か国だけに群生しているのです。今回のツアーの中で、コルクの帽子を買った人がいました。
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コインブラは金平糖の産地と言う訳ではありませんが、滅多に売っている店を見ないので、日本人ツアーに人気の場所になっています。日本の物より色がきつくちょっと小さくて固いと思います。金平糖は作り方がとても加減が難しく、手間がかかるのに高くは売れないので、作る人が少なくなっているのは、日本もポルトガルも同じようです。
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高級缶詰屋さんです。日本語のパンフレットをくれます。
ポルトガルはヨーロッパでも魚介類の消費が多い国です。パッケージが可愛い缶詰はお土産になります。 -
コインブラで見つけたサンチャゴ・デ・コンポステーラへの道しるべ。
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ポルタジェン広場。
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ポルトガル銀行。ピンクの可愛い建物です。
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アストリアホテル。塔の後ろにホテルが付いています。
ホテル アストリア ホテル
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ポルタジェン広場でバスに乗り込んでコインブラを後にします。
コインブラ駅。コインブラ駅 駅
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サンタ・クララ橋を渡ったところで、アルタ地区の旧大学を望みます。時計塔が目立ちます。その横に工事の足場に覆われたジョアニア図書館。
この後訪れるトマールと夕刻のファティマの様子は次回にします。
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