サンチャゴ・デ・コンポステーラと再びのポルトガル（２）　ポルト

2023/11/14 - 2023/11/21

２０１９年に訪れたポルトガルを、２０２３年に再訪しました。大きな目的は、サンチャゴ・デ・コンポステーラに行くことでしたが、ポルトガルはとても魅力的な国で、再び訪れることには何の躊躇もありませんでした。
今回のツアーは、２連泊を３回連続で回る珍しいコースで料金も安かったため、滅多に利用しないＪＴＢの旅物語に参加しました。同じ都市を訪れても、旅行会社によって見学の内容が異なります。ツアー３日目に訪れたポルトでは、サンフランシスコ教会・大聖堂・ドンルイス１世橋が見学場所でした。どのツアーも見学場所は同じなのですが、随分と違うものになりました。特にフリータイムが短かったことと、解散した場所が繁華街の真ん中で、アズレージョの美しい教会などに行きたかったのですが、無理でした。２回目となると前回と比較してしまいます。その比較を交えて、紹介して行きます。

エリア ポルト(ポルトガル)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: JTB

ポルトとドゥエロ川を挟んだ対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア市の大西洋に面したリゾートホテルに２連泊して、９時に出発しました。ドゥエロ川を渡っています。渡っているのはインファンテ橋で、見えているアーチが美しい鉄の橋がマリア・ピア橋、その向こうの白い橋は国鉄の通るサン・ジョアン橋です。
今日は小雨模様でどんよりしています。昨日のスペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラでは、着いた時に雨が上がっていましたが、現地ガイド曰く、雨が止んだのは１ケ月ぶりだそうです。ポルトは前回も雨が降っていました。

線路が見えます。１つ手前のカンパニャン駅で分岐してポルトの中心にあるサン・ベント駅に行く線路です。本線は隣に掛かっている鉄橋を渡って離れて行きます。こちらの支線はインファンテ橋の手前でトンネルに入り、出たところがサン・ベント駅です。サン・ベント駅には、後ほど立ち寄ります。

バスは大聖堂の傍でツアー客を下ろします。右の工事中の建物の向こうがサン・ベント駅です。この道路の真下をメトロが走っています。メトロが地表に出たところがドン・ルイス１世橋です。ポルトは町の中の高低差が激しく、ドン・ルイス１世橋ではメトロが２階を走り、自動車は川面に近い１階を走ります。

大聖堂です。外観見学だけなので、中には入らずに、教会の建物よりも周囲の街並みを見ることになりました。大聖堂は１２世紀に要塞として建てられました。ドゥエロ川を見下ろす高台なので見張りには適地です。17～18世紀にバロック様式の教会に改修されました。

ポルト大聖堂 寺院・教会

大聖堂の壁面にアズレージョがあります。アズレージョとは、青いタイルの壁画のことで、ポルトガルのどこででも見られます。イベリア半島がイスラム教徒の支配下に置かれたときに、イスラムのタイル文化が浸透してアズレージョとなりました。隣のスペインでもセビリアのスペイン広場で見られるタイルは有名です。
大聖堂では中庭を囲むゴシック様式の回廊にあるアズレージョが素晴らしいので、回廊と宝物館が有料エリアになっています。バスを降りるのに都合がいい場所なので、大聖堂には来るのですが、外観見学になるのがもったいないです。前回のツアーもそうでした。

ポルト大聖堂 寺院・教会

大聖堂の周りは展望がすこぶるいいので、ポルトの町を見回します。
正面右側に古風な建物のサン・ベント駅が見えます。その奥に見える塔は、アリアドス広場の頂点にある市庁舎です。

少し左にずれると、細い塔が見えて来ます。これがポルトで一番高い塔のあるクレリゴス教会です。サン・ベント駅は谷間にあって、クレリゴス教会まではずっと上り坂なので、塔は高さがあるだけでなく、そもそも高い場所にあって目立ちます。

更に左に振って、丘の上の左右の塔の色が違う建物はサン・ベント・ダ・ヴィトーリア修道院（Mosteiro de Sao Bento da Vitoria）。
その右側には黄色い壁の立派な写真博物館があります。ここが所謂（いわゆる）山の手で、コルドアリア庭園とポルト大学を中心に、官公庁や博物館、カルモ教会などが立ち並んでいます。美しい書店として有名なレロ・イ・イルマオンも近く、ドン・ルイス１世橋周辺だけでなく、時間に余裕があるなら是非訪れたい地域です。市電の終点がカルモ広場なので交通も便利です。

パロキアル・デ・ノッサ・セニョーラ・ダ・ヴィトーリア教会（Igreja Paroquial de Nossa Senhora da Vitoria）。ヴィトーリア修道院の西隣にあります。この教会の隣のMiradouro daVitoria - Portoという展望所からは、ポルトの街並みとドウェロ川の眺めがいいそうです。

こうした一般的な住宅の壁面にも、びっしりとアズレージョが嵌められています。

大聖堂の正面です。中には１７世紀に作られた銀細工の祭壇があるそうです。

ポルト大聖堂 寺院・教会

バラ窓のステンドグラスは小ぶりですが、細かい絵柄が見て取れます。

ポルト大聖堂 寺院・教会

磔刑像を抱える聖職者の像。あまり見ない構図で、目を引きました。十字架に枝を切り落とした跡がついているなんて。

ポルト大聖堂 寺院・教会

地面には、サンチャゴ・デ・コンポステーラの方向を示す、ホタテ貝と矢印。

しっかり自分の足で歩いて行けよと示しているような、威風堂々としたカモメ？。ポルトはドウェロ川に面した町ですが、大西洋までわずか数㎞。海鳥もたくさんいます。

大聖堂からドン・ルイス１世橋には簡単に歩いて行かれます。但し、橋の２階部分になるので、メトロが地下から湧いて出て来て橋の真ん中を走って行きます。歩行者はその両側を歩くようになっています。

橋の手前にはフェルナンドの市壁跡が残っていて、オレンジが実っています。橋を渡った向こうにあるセラ・ド・ピラール修道院（Mosteiro Santo Agostinho da Serra do Pilar）が近くに見えます。止んでいた雨が降り始め、景色が煙って行きます。

二度目の訪問なので、橋を撮るスタンスがちょっと変わりました。雨で曇っているしね。こういう時は近景に注力します。

植物は水を得て生き生きとして、しっとり濡れた赤い瓦屋根に映えています。

ほら、メトロが地下から出て来ました。サン・ベント駅からやって来たのです。

ポルトのメトロは６路線あり、そのうちここを通るのはＤ線のみ。ゾーン制になっているので、目的地のゾーンが何番か確認が必要です。中心部だけならゾーン１の中に収まりますが、ドン・ルイス１世橋から向こうはゾーン２になります。

メトロは割と頻繁に通りますが、歩道との境はポールだけです。そのため、メトロが通過した後に、左右を確認して線路を横切ることも自由に出来ます。

市壁跡の向こう（東）側には、グインダイスのケーブルカーがあります。標高差６１ｍを２分で結ぶケーブルカーは１８９１年創業。ドン・ルイス１世橋の１階部分を渡るにはこれで下りるのが最短ルートです。一度乗ってみたいのですが、個人で来るか、数時間離団するしかないですね。あ、なんかまたポルトに来そう。

橋の反対側に来ました。橋の前を通る道路がすぐにトンネルに吸い込まれて行きます。それだけ斜面が河畔に迫っているのです。トンネルの左にエレベーターがあります。２０１９年に来た時も稼働していませんでした。大聖堂から坂道を下って来て、河畔にずらっとレストランが並ぶカイス・ダ・リベイラ地区に降りられるのですが。

目線を上げると正面にボルサ宮殿が見えます。その横に豪華な祭壇で有名なサンフランシスコ教会があります。後で訪れますが、外観見学だけです。

対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアには、３０を超すポートワインのワイナリーが林立しています。建物の屋根や壁に大きく看板が出ています。ポートワインは、アルト・ドゥエロと呼ばれる上流地域で採れたブドウを絞って樽に詰め、ここに船で運んで来て熟成されます。発酵の途中でブランデーを加えて止めます。そのため、アルコール度数が高く、ブランデーの香りがします。ブドウの種類と熟成年数などで８種類に分けられます。見学ツアーもあるので、訪ねてみるのもおもしろそうです。最近それを含んだツアーを見掛けました。

ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区には高低差を埋めるためのロープウェイがあります。黄色い丸にＴのマークが付いたコンクリート製の建物です。ドン・ルイス１世橋の向こう側にあるセラ・ド・ピラール修道院の前にあるモーロ公園から出ていて、河畔のワイナリーに下りられます。

川岸にあるワイナリーCaves Calemです。ワイン樽を長期間保管するため、細長い倉庫が必要で、この辺りは倉庫がいっぱいの変わった風景になっています。
ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアは、古代ローマ時代にカーレと呼ばれ、ポルトゥス（港）が優れていたので、ポルトゥス・カーレと呼ばれたのがポルトガルの名前の起源だそうです。

カレム 文化・芸術・歴史

２度とも雨に降られた珍しい町です。いつか晴れた日に、対岸からポルトの町を見てみたいです。

またここを訪れたら、このおじいさんはまだいるでしょうか。ポルトガルはかなり壁画が見事な国です。ポルトでは、有名なワイナリーの名前やシンボルマークなどがあちこちにあります。

ドン・ルイス１世橋からサン・ベント駅に向かって歩いています。途中で見掛けた綺麗な風景です。ベランダがとってもおしゃれ。

サン・ベント駅です。駅舎の壁一面に壮大な絵柄のアズレージョがあることで有名です。１９３０年にジョルジュ・コラコが制作しました。意外に新しいのです。ツアーの見学場所には含まれていませんが、やはりここは来ましたね。

サン ベント駅 建造物

ジョアン１世のポルト入城を描いたアズレージョ。ジョアン１世は１３８５年にアヴィス朝を始めた王で、エンリケ航海王子の父です。

サン ベント駅 建造物

「セウタ攻略」。中央がエンリケ航海王子。
前回、詳しく撮ったので他は割愛します。

サン ベント駅 建造物

比較的新しいアズレージョだからなのか、ちょっと統一性のない絵柄です。大画面の上に帯のように描かれた画面があるのですが、そちらは交通機関の変遷を著しているのだそうで、ＳＬなども出て来ます。

サン ベント駅 建造物

サン・ベント駅はどん詰まりの駅です。カンパニャン駅から１駅だけの路線です。

サン・ベント駅はどの方向に向かっても上り斜面で、ぐるりと囲む住宅に見下ろされています。

ポルトガルの国鉄は主要都市間を結んでいますが、街中の交通はメトロや路面電車、バスが担っています。ポルトにも路線は少ないですが、市電と呼ばれる路面電車が走っています。坂の多い町なので、重宝します。前回来た時は、中心部を歩き回れたので、レトロな市電をよく見掛けました。

この駅は修道院が建っていた跡地に作られたそうです。トンネルを出たらそのままホームです。まるで秘密基地のような駅ですが、どうしてこのような駅が出来たのか、駅の歴史を知りたいと思います。

リスボンの国鉄の駅も、町の中に別個にあって、駅同士が繋がっていなかったりします。町に高低差があり過ぎて鉄道が入り込めなかったのでしょうか。ロシオ駅などは駅舎の４階にホームがあります。ポルトガルの鉄道物語にはとっても興味が湧きます。ポルトガルの鉄道は１８５６年開業です。

改札はありませんが、アンダンテ（ポルトのＳｕｉｃａ）などをここにかざす必要があります。

駅を出て移動します。右が駅で、真正面の工事中のカバーに覆われている教会はサント・アントーニオ・ドス・コングレガードス教会です。正面の壁面全体にアズレージョがあって、ドン・ルイス１世橋方面から見ても目立つ教会なのですが、修復工事中です。

２０１９年のサント・アントーニオ・ドス・コングレガードス教会です。

ついでに、２０１９年に撮った市電です。奥の方にクレリゴス教会が見えます。

サン・ベント駅の前はすごい坂です。

ポルトの街並みはとても綺麗です。窓が大きくて、オシャレなベランダが付いているのがお気に入りです。
メトロの入口がここにあります。同じサン・ベント駅ですが、現在、２つの駅は繋がっていません。駅の前の工事は、接続通路の建設工事かしら？この通りを渡らなくて済むなら随分楽で安全です。

２つののっぽビルの間にあるのがモウジーニュ・ダ・シルヴェイラ通りで、１本右隣に歩行者天国のフローレス通りがあります。有名なショッピングストリートなので、ツアーはポルトの街歩きをここですることにしました。

フローレス通りです。

本当に窓とベランダがすてきな建物です。

建物の壁面全部を使って黒猫が描かれています。この絵は、駅から歩いてくると、進行方向とは逆の壁に描かれているので、普通なら見過ごすと思うのですが、前回のツアーでこの壁画の事を知っていたので、気にしていたら見つけられました。

中にはアズレージョのある建物もあります。ショッピングストリートなのに、その上ばかりを見てしまいます。

ショッピングには興味がないものの、ここだけは目に留まりました。
ポルトの町を題材にした店で、Tシャツは市電の絵柄です。

フローレス通りは、駅からだとなだらかな下り坂なので歩きやすいです。

路地はまたすごい石畳の坂。

商店の立ち並ぶ中に、立派な教会が挟まっていました。ミゼリコルディア教会（Igreja da Misericordia）です。

ミセリコーディア教会 寺院・教会

教会の前で一旦解散してフリータイムになりました。観光客向けとは言えない商店街でフリータイムとは。どこを見て歩けというのだろうか。とりあえず、ちょっと戻ってみます。

アズレージョだけでなく、すべてが素晴らしく凝った建物を発見。

フローレス通りを突き抜けて下ったところには小さな広場があって、そこからインファンテ・ドン・エンリケ庭園まで下りて行かれます。こちらを散策することにしました。

振り返って見ると、さっき見た教会が頭の上に建っていました。
パロキアル・デ・ノッサ・セニョーラ・ダ・ヴィトーリア教会です。思い出せない人は、大聖堂の写真まで戻って見てみてください。位置関係が分かっておもしろいですよ。

車がいっぱい止まっている通りを１ブロック西に進んで南に曲がります。この辺りは観光地ではないので、少し雑然とした雰囲気です。

この赤い建物は、かつてのリベイラ市場で、古くなった建物を改修してイベント会場にしています。前回は少し離れたところをバスで通過しただけだったので、近くに来て見てみたかったのです。しかし、本日は閉鎖中でした。
ポルトにはもっと北の方にボリャオン市場があります。こちらは２０２０年まで改修工事中でした。リスボンのリベイラ市場は改装されてすごく素敵なスポットに生まれ変わりました。ポルトのリベイラ市場はどんな風に変わったのかしら？

インファンテ・ドン・エンリケ庭園です。旧リベイラ市場はこの庭園に面しているのです。

エンリケ航海王子公園 広場・公園

ボルサ宮殿です。１９世紀には商工会議所や証券取引所として使われました。宮殿の隣にサンフランシスコ教会がくっついています。金泥細工の祭壇で有名な教会です。後ほど外観見学に行きます。

ボルサ宮 城・宮殿

リベイラ市場から来た道を見ています。左の道を下って来ました。その先にはクレリゴス教会の塔が見えています。目印にすると方向が分かりますね。

こちらは大聖堂の双子の塔。高低差があるおかげで、思わぬところに教会の塔が頭を出していて、街歩きが楽しいです。

フリータイムが終わり、再びリベイラ市場の前にやって来ました。

エンリケ航海王子の像のすぐ前に彼の生家と言われている建物があります。左側２軒目の茶色い家です。1９世紀まで関税事務所として使われており、現在は一部が博物館として公開されています。ドゥエロ川の向こうのヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区が見えます。

エンリケ航海王子の家 建造物

紅葉している木々の右がサンフランシスコ教会で、左が聖ニコラス教会です。

エンリケ航海王子の像から見上げると、大聖堂の手前にサン・ロウレンソ 教会（Igreja de Sao Lourenco）のファサードが見えるようになりました。不思議な教会で、ファサードだけが独立した別の建物のようです。マカオの聖ポール天主堂跡を連想しました（マカオのは壁１枚ですが）。そういえば、マカオはポルトガルの植民地でしたね。

インファンテ・ドン・エンリケ庭園のすぐ下を通るインファンテ・ドン・エンリケ通りです。ドン・ルイス１世橋から見えたトンネルを抜けると、ここに出ます。トンネルの上には大聖堂とサン・ロウレンソ 教会。

聖ニコラス教会です。ツアーでは、どこにも入場することなく観光を終える予定でしたが、現地ガイドがせっかくなので、ここに入ろうと連れて来てくれました。

聖ニコラス教会 寺院・教会

小さな教会なので、主祭壇以外は殆ど見るものはありません。それでも、このツアーで初めて教会の中に入れました。

聖ニコラス教会 寺院・教会

祭壇の絵は、真ん中に光るモニュメントが置かれていて、その周りを天使の頭が取り巻いています。ちょっと不可思議な絵です。聖ニコラスと言えばサンタクロースのことです。

聖ニコラス教会 寺院・教会

聖画の前には小さなキリスト像。手に聖痕があり、羊を従えた像で、これも他では見たことがありません。国が違うとキリスト教のスタイルも変わるのでしょうか。

聖ニコラス教会 寺院・教会

聖ニコラス教会を出ると、お向かいがサンフランシスコ教会です。中が豪華な割に、外観は簡素です。

中はこうなっているそうです。ガイドブックには「バロック装飾の極致」とまで謳われたサンフランシスコ教会は、安いツアーでは入場しません。

サンフランシスコ教会の外観はこれです。これを見て終わりです。これで観光して来たと言えるのでしょうか。ポルトは見どころがいっぱいあるのに、大聖堂とサンフランシスコ教会の外観を見て、ドン・ルイス１世橋から眺めただけで終わりです。ここまで味気ない観光もあるんだなあと、肩から力が抜けました。因みに前回は、サン・ベント駅から市庁舎のあるリベルダーデ広場に移動して解散。１時間半くらいのフリータイムがあったので、中心部を東から西へかなり歩いて聖イルデフォンソ教会をはじめ、クレリゴス教会、カルモ教会も中に入ってじっくり見て来ました。「ハリーポッター」の作者Ｊ・Ｋ・ローリングが通ったリブラリア・レロという書店もチラ見して来ました。今回のツアーでの観光は随分簡素でがっくりしました。

サンフランシスコ教会の前でドウェロ川沿いのレボレイラ通りに入って行きます。入口にマクドナルドがあるので、わかりやすいです。

レボレイラ通りは、こんな狭い路地ですが、両側に主に夜賑わうようなレストランがひしめいて賑やかでした。２０１９年はここで夕食を食べました。ところが、コロナの影響で飲食店は軒並み潰れてしまい、ゴーストタウンになってしまったそうです。私が初めてポートワインを飲んだ店が潰れてしまったなんて。

通りを抜けた所が、ドン・ルイス１世橋の全景を綺麗に見られる場所です。前回は夕食を食べた後に、ここから綺麗な夜景を見ました。今回も出来れば夜、ホテルからここまで自力で来たかったのですが、あまりに遠すぎました。

２０１９年の夜景です。もう一度これを見たかったです。

今はここで精一杯、撮って行きます。上に黄色と赤のメトロが走り、下には歩道と車道があるのがわかるでしょうか。

こちらの写真の方が下の橋もよく見えます。

対岸のワイナリー「ＳＡＮＤＥＭＡＮ」です。黒マントの男がトレードマークで、「ドン」と呼ばれています。

サンデマン 文化・芸術・歴史

ここから川を背にして上り坂があります。真ん中の家がエンリケ航海王子の生家です。奥には旧リベイラ市場の赤い建物が見えます。

川岸はカイス・デ・リベイラ地区で、レストランがずらっと並びます。

ここからクルーズ船が発着します。有名ワイナリーの名前を冠したクルーズ船が競い合っています。

こちらは、「ＣＲＵＺ」

ずばり、これです。ポートワインには、瓶の首に白いナンバーを印字したラベルが付いています。ポートワインを探す時はこれを目印にすると簡単に見つけられます。ポルトガルでしか手に入らないと思っていたら、ドイツでも一般的なスーパーで売っていました。ＥＵ内なら手に入りやすいのかもしれません。

レボレイラ通りはすたれてしまったけれど、カイス・デ・リベイラ地区では復活の兆しがあります。

今回の昼食がこの界隈でした。

左の建物の下部にアーケードがあり、そこが軒並みレストランになっています。

ヨーロッパは、屋外で食べることが多いので、ここで食べるのかと思ったら、アーチの中に案内されました。「Ｃｈｅｚ　Ｌａｐｉｎ」というレストランで、サラダ・ローストチキン・デザートが出ました。

バスに乗るため、再びサンフランシスコ教会の前に来ました。ここには市電の電停Infanteがあります。ここが始発駅です。１番はずっとドウェロ川に沿って東西に走っています。建物の上に、「ＳＡＮＤＥＭＡＮ」のドンが描かれています。

バスの中で、ポルトガル名物パステル・デ・ナタを食べます。エッグタルトなのですが、ちょっと違うような。世界で一番美味しいエッグタルトは香港のものだと思っています。
さて、これでポルトを離れます。次はアヴェイロを訪れます。
ポルトに行きたい方は是非２０１９年の旅行記を参照してください。