2023/11/14 - 2023/11/21
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ミズ旅撮る人さん
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2019年7月に訪れたポルトガルを、2023年11月に再訪しました。
ツアー6日目。ツアーを離れての終日リスボン観光です。朝から地下鉄、ケーブルカー、市電を乗り継いでリスボンの下町アルファマ地区に来ました。生憎、霧が濃かったので、アルファマ地区の散策の前に装飾芸術美術館に入りました。前回ここを市電28番で通った時に気になっていたのです。あまり聞き慣れない名称ですが、17世紀の貴族の邸宅を利用した美術館で、家具調度品などの内装と共に絵画も楽しむというコンセプトです。ジェロニモス修道院やベレンの塔などのような有名観光地ではないので、見学者はごく少数。見学ツアーに参加しました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- KLMオランダ航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- JTB
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マルティン・モニス広場から始発の市電28番に乗って、ポルタス・ソル広場(Lg. Portas Sol)で降りました。装飾芸術美術館の前が電停なので、とても便利です。この電停には12番も止まりますので、早く行きたい場合はマルティン・モニス広場で12E(Electricoの略)に乗ってもいいです。
生憎と霧が深くてアルファマ地区が見通せません。それなら、先に美術館に入って天候の回復を待つことにしました。 -
ここが美術館だと確信を持っていないと、扉を開けるのが、はばかられるような入口を入り、受付に声を掛けます。見学はツアー形式で、10:30、12:00、14:00、15:00、(16:00は現在のHPにはありません)に出発でした。
料金は10ユーロ。リスボアカードで20%引きになります。25歳までの学生と65歳以上の人は50%引きです。 -
少し入口で馬車などを見ながら時間を過ごして、2階の集合場所に向かいました。
装飾芸術美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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この屋敷は、1947年に銀行家のサントシルバが、アズララ邸(Palacio Azurara)を改築して自身のコレクションを展示しました。18世紀の貴族の邸宅が復元されています。
※天井にも絵が描かれています。 -
この階段の上の通路で出発の時間を待ちます。近くにはトイレもあるので、しっかり利用させてもらいます。
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集合場所から見える2階の中庭には、カフェスペースがあります。シーズン中には観光客でいっぱいなのでしょう。
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階段付近で待っていると、他に2組の西洋人が合流しました。案内人は受付の女性でした。
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とても古いタペストリー。ポルトガルではアズレージョが多いので、あまり壁を覆うタペストリーは見掛けません。
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豪華なシャンデリアのある広間です。
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絵そのものよりも、螺鈿細工の額縁の方が目を引きます。扉を閉めた時は、どうなっているのかしら。
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さすがに部屋の中に美しいアズレージョが適材適所に配されています。
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「飛び出す絵本」です。今では3Dは当たり前ですが、この時代にこの発想があったとは。
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この美術館は絵画や彫刻もありますが、家具調度品がメインの展示です。さすがに、なかなかおもしろい。これは白蝶貝の螺鈿細工でしょうか。
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うわー!これは見事な箪笥。引き出しすべてに鍵があるので、箪笥と言うより、物入れですね。貴重品を保管していたのでしょうか。
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扉板には、目玉をぎょろつかせた動物の絵がぎっしり描かれています。ユニークですね。
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すっかり鏡が変質してしまっていて、残念な姿ですが、往時は立派な調度だったことでしょう。
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大理石のテーブルに金の皿。ネズミやリスなどの小動物が描かれています。
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背もたれと座面に模様を刻み込んである革細工。そのままに保存されているのがすごいです。
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当時ポルトガルは植民地との貿易で栄えていたので、絵柄が植民地の様子なのでしょう。描かれているのは西洋人ではない人が大多数です。
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アズレージョを思わせる大きな青い壺。
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どこかの発掘品?実用性はない気がします。
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それぞれに趣向を凝らした部屋が続きます。変わったシャンデリアが気になります。ドア枠も独創的です。調度品を見るのが好きな人には断然お勧めです。
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壁に掛かっているのは、形からして胸当てのように見えますが・・・
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細かい細工物を縫い付けてあるのかな?かなり重そうです。
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これを見たら、シントラのレガレイラ宮殿を思い出しました。17世の王族の別荘を20世紀に富豪が改装した屋敷で、広大な敷地の中に洞窟を利用した迷路などを配しています。これをわざわざ巨費を投じて作ったのかと思うと呆れました。2019年の旅行記で書いています。
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ポルトガルらしい、壁のアズレージョが続きます。カーテンを吊るす金具が凝っています。シャンデリアもおもしろいです。そして、背もたれの両側にひじ掛けがあり、座面の向きが違う変わった椅子。
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一角にライティングデスクが置かれています。本当に実務に使用していたのかは不明ですが、あること自体がステイタスな気がします。
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陶器の陳列棚。見学ツアーなので、1点1点をじっくり見る暇はありませんが、見事な完品が揃っています。
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すてきな家具とその上の二羽の雄鶏。ポルトガルでは定番の雄鶏のガロが置物になっています。昔、サンチャゴ・デ・コンポステーラ巡礼のため、ポルトガル北部のバルセロスに泊まっていた巡礼者が無実の罪を着せられて処刑されることになりました。その時、巡礼者は自分たちが食べようとしていた雄鶏の丸焼きが、自分が処刑される時に鳴くだろうと予言しました。予言は的中し、以来雄鶏は人気者になりました。土産物店の店頭を賑わしていますが、くちばしを開いて声高に鳴いているのが本来の姿だと思います。でも結構閉じているのが多いです。
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小動物がたくさん織り込まれているタペストリー。
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この戸棚には、どんなものを入れていたのでしょう。
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壺の上には、変な顔の犬?割とこういうのが多いけど、何故?
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女性がブランコで遊んでいます。西洋なのか東洋なのかちょっと微妙。
陶器は中国の物を手本にして、西洋でも発達したので、どうしても中国風な部分があるのかもしれません。 -
鏡は鏡台というより、部屋を広く見せる役割が大きかったのでしょう。
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う~~ん、すごいこってりした戸棚の中の祭壇。
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残念ながらご本尊が無くなっている?
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この部屋は、宗教色が強いです。
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あれ?聖母がイエスに授乳している?左右が違うけれど、ナザレのノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会の本尊と一緒です。聖母はかなり違うけど・・・
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この見事な飾り。
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紙に描いているような・・・?
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意外と簡素な寝室。
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でも机は素敵。
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洗面用の桶?昔は洗面所なんて無いから。
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また授乳中の絵。ポルトガルには何か謂れがあるのかしら?
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あ・ら~~なんて素敵な机でしょう。作ってみたいなあ。
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さすが、装飾芸術美術館。小さな家具の展示もばっちり。
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絵に嵌めてあるガラスに反射して、撮るのが難しいです。
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絵じゃなくてエッチング?にしては細かい気もする・・・
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この女性がガイドをしてくれています。ポルトガル訛りで立て板に水のごとく話は尽きないのですが、如何せん全然聞き取れません。ごめんなさい。
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文字盤を始め、いろいろ表記のされている時計。からくり時計ではないようだけど。
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コレクターになりたい。
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調度品がこれだけあると、本当に楽しいです。外は観光客がごった返しているのに、別世界です。
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テーブルから、もう一枚天板が出て来ます。
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部屋の中央に置かれているからくり机です。
はじめはチェス盤のついたテーブルくらいに思っていたのですが、一緒に見て回っている観光客の男性が、仕掛けを教えてくれました。 -
七変化の写真です。4本足から3本足にも変化します。
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王冠を載せていれば、女王様かと思うほど貫禄のある女性です。
ポルトガルには19世紀に2人の女王がいました。どちらもマリアで1世と2世です。 -
貴族の屋敷の再現です。
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優美な天井。
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壁のアズレージョがカラフルになっています。
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こういう調度品って、家具屋さんがない以上、全部オーダーメイドなんですよね。
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ポルトガルは航海王子の働きで、植民地を広げ、アフリカだけでなく南米にまで勢力を広げます。1494年のトリデシリャス条約でスペインと世界を分割した時に、今のブラジルだけがポルトガル領になりました。そのおかげで、ナポレオンとスペインに占領された時に、王家はブラジルに逃げることが出来ました。ポルトガルは海とは切っても切れない縁があります。
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こうした卓越した家具を創り出せたのも、植民地支配による繁栄のなせる業なのでしょう。
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金細工の細かくて精巧なこと。ポルトのサン・フランシスコ教会で有名な金泥細工に見られるように、ポルトガルは金の装飾に特に優れているようです。
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粋な机もさることながら、かぼちゃの形をしたキャセロール?がおもしろいです。表面に別の陶器が嵌め込まれていて、技ですねえ。
陶磁器が割れたり欠けたりした時に、「金継ぎ」ということをしますが、金で継ぐのではなく、陶器を嵌め込む手法もあるとテレビで見ました。 -
これだけの宝石箱のような部屋を撮りまくるのは、本当に大変で幸せです。
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名画もいっぱい。
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銀器もいっぱい。
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天井が巨大な大皿のようになっている!
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これは珍しい。小型のハープです。
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戦っているのか、仲良しなのか。
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こんな部屋で過ごすのって、どんな気持ちなのでしょう。意外と落ち着かないのかな?庶民だわ。
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アフリカだなあ。
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2階の部屋を全部見てしまったので、これで終わりかと思いきや、階段を上がります。わお、まだ見られるんだ。
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これは何?
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そして今回の表紙の部屋。
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天井いっぱいの板絵。
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久方ぶりの青いアズレージョ。
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なんだか、シントラの王宮の天井を思い出します。あそこの部屋も板絵がいっぱいでした。
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部屋が狭いので全景を撮るのはちょっと厳しい。
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また背もたれと座面の細工が見事な皮の椅子。
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この部屋は17世紀の寝室を再現しています。
昔のヨーロッパのベッドは狭いですね。足を延ばして寝るようになったのはいつからなのでしょう。隣のゆりかごは、揺らすことが出来る仕組みが備わっているそうです。亜麻布に刺繍を施したアライオロス絨毯はまだ10代だったリカルド・ド・エスピリト・サント・シルバ(この美術館の創始者)が最初に手に入れたものと言われています。 -
ちょっと雰囲気が柔らかくなったので、家族の居間だったのでしょうか。
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隣の部屋は、窓辺の一角が素敵。窓の外にはアルファマ地区とテージョ川が広がっているのかしら?
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この椅子の形は、座面を菱形方向で座るんですよね。意外といいかも。
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銀行家がお金持ちだったとはいえ、よくぞ調度品を収集してくれたものです。
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ちょっと変わった絵?が飾られていました。皮のようなものを、縫い付けてあるのか、穴だけ開けてあるのか。木目込み人形のようなもの?これは珍しい。
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まるでドールハウスの実物版のようですね。
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食卓を少しでも明るくする工夫?火事が心配なんだけど。
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天板に楽器が描かれています。演奏会も催されたのでしょうね。
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この部屋が最後の見学場所でした。絵画や彫刻ばかりの美術館より、ずっとおもしろかったです。
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外に出て来ました。外観は色が目立つだけで、さしたる外装ではなく、展示物がどれほどの物かと不安もありましたが、入って見て良かったです。
装飾芸術美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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ポルトガルには他国には無い珍しい美術館・博物館が多くあります。アルファマ地区の海沿いにあるファド博物館もそうですし、ちょっと離れた場所にある国立アズレージョ美術館もあります。装飾芸術美術館のすぐ裏手にはサン・ジョルジェ城があります。展望台としても有名です。リスボンだけでも、行くところ、見るところがいっぱいです。では、次回はリスボンの西部に行きます。
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