2024年イベリア半島紀行 スペイン大都市編(4)　サラゴサ→バルセロナ フラメンコとフィデウア

2024/05/26 - 2024/05/26

思いの外、魅力的な街だったサラゴサですが、今回の旅の主目的ではないので、電車の時間までざっくりと偵察して、次の目的地バルセロナへ移動です。

エリア バルセロナ(スペイン)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道 タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

まだ少し街を見物する時間がありそうです。腹ごなしも兼ねてブラブラしましょう。これはスペインの誇る画家、ゴヤの肖像。ゴヤ美術館というのもあるのですが、残念ながら閉館中でした。

さっき行った博物館と地下に埋もれた道路でつながっていた劇場、そこも博物館になっています。残念ながら、入場するだけの時間はなさそう。

ということで、外から覗くだけでした。

Iglesia de Santa Isabel de Portugal、ポルトガル・サンタ・イサベル教会です。ポルトガル・サンタ・イサベルとは、ポルトガル女王となったアラゴンのイサベルに由来する名前とのこと。1681-1704年に建設されました。全体がバロック様式で統一されている教会のようです。

場所柄、ホテルも凝った造りをしています。20世紀初頭のサラゴサでモダニズム建築が流行した時期に建設されたそうです。

こちらはセントラル・マーケット。先ほどのホテルと同じく、スペインモダニズム建築の傑作と言われています。1903年建設、バシリカ様式の構造をしていて、2020年に改修されました。

日曜が休みなのは当然として、平日でも14時～17時30分まで閉場・・・さすがスペイン。

建設者はこの人、古代ローマ帝国初代皇帝アウグストゥス。
この像は、1863年に彼の妻の隠居所跡から発見された、「プリマポルタのアウグストゥス」と呼ばれている大理石像の、青銅コピーです。本物はもちろんバチカン美術館に所蔵されていますが、2015年、イタリア政府がこの青銅コピーをサラゴサ市に贈呈しました。

ピラール広場、こうしてみると塔だらけです。

このIglesia de San Juan de los Panetesという教会も内部が見事だそうです。サラゴサがどういう街か、よくは知らなかったので「ちょっと一泊だけ」寄ってみたのですが、予想以上に素晴らしい街でした。

というわけで、今度はまるまる３日くらい滞在できる旅程を組んで、また来なくてはなりません。

でも今日は列車の時間があるので、これにて失礼。

ローマの植民市だったので当然ながら城壁が街中に残っています。サラゴサの城壁は、地上では３つの地区で見る事ができますが、このマーケット近くのものが最大でおよそ80ｍの長さがあります。

では時間に余裕をもって、駅へいきましょう。ところがタクシーがつかまらない。そもそも殆ど走ってない。昨日はあんなに沢山走っていたのに？時間のせい？タクシーもシェスタ？焦りに焦り、ついに手近にあったNHホテルのフロントにkirinがお願いしてやっと呼んで貰えました。止まっていた別のNHホテルで荷物を引き取り、駅についたらもうギリギリでした。

ここでも、アクセスコントロールの窓口で切符を見せてチェックを受けます。

サラゴサってスペイン第五の都市の筈ですが、列車を利用する人は少ないんですね。

スペイン、大きいのは教会建築だけじゃないのかな・・・

がらーん。

お、なんだかかっこいい列車がやってきました。
ん？　ｉｒｙｏ？？？
赤が基調でスマートな感じですが、AVEじゃないですね。

iryo.eu、５G。。。。AGENDA2030・・・なんのことやら。

調べてみました。なんとこれは、スペイン鉄道RENFEの列車ではなく、2023年11月25日からスペインで走り始めた別の会社、その主たる出資者はイタリア鉄道、そしてこの車両は高速列車「フレッチャロッサ・ミッレ」のスペインバージョン。EU域内の鉄道は、オープンアクセス法の施行により官民問わず自由に参入することが可能なんだそうです。あらまぁ、びっくり、です。

私たちが持っている切符はこれ。iryoではありません。

AVE 03143、15:52サラゴサ発、17:20バルセロナ着。1号車のCONFORT、日本的にはグリーン車というところでしょうか。料金は50.25ユーロでした。

そうそう、この顔ですよ。

こちらは白が基調です。

私たちの席はここ。

電源ソケットつきです。これは普通車にもあるらしい。

さてと、赤ワインでもやりましょう。

車窓から見るスペイン内陸部。このあたりは、畑の区画が小さく、作物の種類が多いので見ていても飽きません。

タラゴナ駅を通過。ここから先は海が見えるはず。

タラゴナから、バルセロナに向かう途中には過疎問題を抱えた地域がいくつかあるそうです。ここもきっとその一つなのでしょう。塔のまわりに立ち並ぶ住宅の多くは壁も壊れ、窓ガラスもない空き家、塔だけが妙に立派です。

バルセロナ駅に到着、スペインって気温表示が多いですね。

この日の夜は、フラメンコを見るために予約をとってありました。店に到着すると行列が。このときはてっきり予約無しの人が並んでいるのだと思ってましたが、店にはいるとほぼ満席、案内されたのは一番後ろの席。あれれ？予約したのに何でこんな席？

よく判らないまま、公演が始まりました。熱気溢れる会場です。写真撮影は、許可が出るまでは禁止。踊りのレベルはいまいちよく分かりませんが、なんでこんな後ろの席なんだろう、予約したのに・・・・と思っていたのですが、どうやら予約は入場だけ、席は早い者勝ち、だったようです。ということは、店の前の行列は、次の回で前の方のいい席で見るためのものだったのか・・・

まぁともかくフラメンコは見た！
ポルトでのファドと同じで、これがどの程度のレベルのものかは判りませんが「感動して身震いする」ようなことはありませんでした。まぁ、こっちに才能がないからかも。

さて、それでは遅い晩ご飯を食べましょう。特に調べてあった店はないし、お腹はぺこぺこ。夜も更けてるし、もうどこでもいいや、状態です。
というわけで、賑やかなレアル広場にあるLes Quinze Nitsという店のテラス席へ。

グラスのカバ、これが飲めればそれでOKです。

こちらがメニュー。ちゃんとタパスという項目がありました。そしてお目当てのあれも。注文を終えて料理を待っているあいだにも、広場にはいろんな人達が行き交っています。

ややあって出て来た壺。何これ？
ちっさ！手がとっても小さい私なんですけど・・・・

蓋を開けたらムール貝でした。ムール貝と言えば、フランスやベルギーでバケツで食べるものだと思っていたので驚きです。

ああ、そうだ、タパスの方を頼んだのでした。10.5ユーロなり。

そして・・・中身もちっさ！
器が小さいのはタパスだから当然としても・・・・

そして来ました、この日のお目当て！
パスタで作ったパエリア、フィデウア。12.8ユーロ。

・・・・・・・・・もう少し美味しくてもいいと思うのですが。。。
もう二度と来ません。まぁ、バルセロナ自体、次があるかどうか・・・

カバを二人で１本あけてほろ酔い加減でホテルへ戻ります。広場はお巡りさんやパトカーが沢山。昔は随分治安が悪いと言われていたバルセロナですが、それほど剣呑な感じはしませんでした。

さすが大都市バルセロナ、深夜だというのに駅前はとても明るいです。さすがにくたびれたので、夜の駅探訪はまた明日にでも。