平泉～秋田 -青春18きっぷの旅・東北編-

2024/07/28 - 2024/07/28

この日は急遽宿泊した平泉を出て、秋田まで行きます。
その途上には北上線というローカル区間があり、そこには「ほっとゆだ」という、世にも珍しい駅中温泉施設があるのでした。

エリア 湯田温泉峡(岩手)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル

旅館の部屋からの眺め。霧に包まれた山。

旅館アイリス悠 宿・ホテル

ここは旅館と銘打っているものの、どこかゲストハウスっぽい。
例えば宿泊客の出身地がピン留めしてあったり。
モンゴルの西の方、カリマンタン、ボリビアとか、意外な所からも来ている。

こがね屋菓子店

評判の和菓子屋の女将さんから「四宝焼き」を。
昨日から、岩手の人々の人当たりに癒される。

青春18きっぷ、3回目行きます。

平泉駅 駅

思い出いっぱい　作ってケロッ！

平泉駅ホーム。

偶然に撮れた一枚。

3つ目の判が押されたきっぷを、眺めてみた。
うーん、順調な旅だ・・・。

北上駅で乗り換え。

北上駅 駅

新幹線も停まる北上駅。

乗り換え先は0番ホーム・・・そこには1番線を半分削っただけの、小指の先みたいなホームが・・・

これが、北上線・・・ぐっと、旅感が出た。

青春18きっぷシーズンのローカル線、やはり鉄道旅好きの方々が多い印象。

佳境に入ると見える錦秋湖、やはり増水しているように見える。

ほっとゆだ駅で下車。

ほっとゆだ駅 駅

うん・・・降りたの自分だけ。

というのも、この「ほっとゆだ駅」の時刻表を見ると、

10:39
14:26

・・・この4時間近くの空き。
どうせ秋田まで行っても雨の中の街歩き、ならば温泉で一日ぼーっと過ごすか・・・と思っていたものの、流石にこのときばかりは、やっちまった感が拭えず・・・。

とりあえず、温泉に入るのは最後・・・その前にあらゆることをして、時間を潰さねば。
まずは、ロッカーに荷物をっと（重大事項）

足湯っこ。後で温泉に入るので、足湯は必要ないな・・・。

うーん、近くに歴史民俗資料館やら、美術館というのがあるぞ・・・とりあえず一軒一軒、周ってみますか・・・。

駅前に橋があり、

鬼ヶ瀬川が錦秋湖に流れ込む。

高速道路の鉄橋、鬼ヶ瀬川橋。

このとき東北には熊がいることを、すっかり忘れていた。しかもここは、岩手と秋田の間にある、脊柱山脈のど真ん中。
そしてわざわざ、事前に熊鈴を買っておきながら、今さっき荷物の中に入れて預けてくるという・・・

こうなったら「トヘロス」でも唱えておけばいいんじゃ・・・

というわけで、先ずは西和賀町歴史民俗資料館から。

入館料は100円。
小ぢんまりとしながら、西和賀地域のチュートリアルとしてはまとまった内容。

奥羽山脈の中央に位置することによる豊かな鉱物資源、そこから湧き出す温泉、農民の暮らし、熊の剥製。

そして非常に過酷な自然環境で、4年に一度は訪れたという飢餓に関する展示。仙台の東北歴史博物館では「飢餓の時の食べ物」としか書かれなかったものが、ここでは”恐慌食”という言葉に変わる。この地域の住民は、普段から粟や稗を恐慌食として蓄え、飢餓のときには、蕨の根を叩いて水に沈めて粉にして食ったという。

私はこうした土地柄の人々が、見ず知らずの旅人にさえ親切に色々と持たせてくれることの意味を、思わずにはいられなかった。

お次は西和賀町立川村美術館へ。実はこのとき、民俗資料館だけで予想を超える見ごたえがあったので、ここはもういいかな、と思いかけていた。でも、その予想は良い意味で裏切られることとなった。

同じく入館料100円。

この湯田村から上京し、そこから香港へと渡り、インドやヨーロッパまで旅した画家、川村勇。ここではその時代に、旅先で得たインスピレーションを独特の画風で描いた作品の数々を見ることができた。

ここはその川村画伯が、故郷に美術館をということで私費を投じて建てたもので、今は町が管理している。

そして何よりも、この美術館を預かられている親切なおばあ様が、懇意に色々なことを教えて下さったのみならず、離れたところにあるデッサン館の鍵も開けて中を案内してくださったのでした。（写真は、いただいたポストカード）

ところがゲストブックを見ると、訪れる人は月に一人いるかどうか・・・というわけで、たまに訪れる人をサプライズゲストにしないためにも（笑）一人でも多くの方にここを訪れてもらい、川村という画家とその作品について知ってもらいたいと思わずにはいられないのでした。

デッサン館を案内して頂く前に雨が降り出して、これを持ってって！と。

私小さな折りたたみ傘持ってたんですけど、この大きいのが良いからと。
お借りしました。
心に染み入る、親切心。

西和賀町の名物、蕎麦、そして蕨、ついでに長芋。

わらびぶっかけ蕎麦　1,000円

美味かった。

十割そばの店 湯夢プラザ グルメ・レストラン

予想よりも遥かに容易に、そして充実して時間を過ごせたところで、お楽しみの温泉へ。

折角の温泉、ゆったりと過ごしましょう。浴槽にある信号を見ながら、黄色だからあと30分で電車が出る、あっ赤信号だからあと15分だ、そんな風にセカセカしても仕方ないのです。良いじゃないですか、一本くらい乗り遅れたって。後はどうなるか知らんけど（笑）

川尻温泉 ほっとゆだ 温泉

湯上がりに、平泉のおばあちゃんから買った四宝焼きと、あげまんじゅうを、いただきます・・・
飴ちゃんのおまけつき。本当に、頂いてばかりだ・・・東北に来てから。

「青春18きっぷ」で行く温泉番付

どうやら今回は惜しくも行けなかった「鳴子温泉郷」が横綱であり、代わりに訪れた「ほっとゆだ」が前頭であるらしい。
そして、関脇には「黄金崎不老ふ死温泉」の文字が・・・。

まあでも、こういった観光地との結びつきや独自の文化があるから、一方的には切りづらいのだと思うのですよ、18きっぷというものは。

次の列車が来るまでに、北上線唯一という跨線橋に、登ってみますか・・・。

自分の足音だけが響くこの無人感。

こちらが横手方面。

こちらが北上方面。

再び北上線に乗り、終点となる横手駅で奥羽本線に乗り換え。

横手駅 駅

一旦温泉に入ってしまったら、もう戦う気力はゼロ。
ウトウトしながら秋田駅へ。

秋田駅 駅

巨大な、秋田犬。

竿燈まつりか・・・いつか、見てみたい祭りの一つ。

もはや説明不要の東横イン、秋田駅東口。

駅近であることを優先した結果、ここがこの旅程中で最も高額なホテルに。何がしたいのか、もうこの時点で分かる人には分かるかも（笑）

東横イン秋田駅東口 宿・ホテル

景色、こんな感じ。

湯田で一日時間潰したのに、秋田で雨降ってないのなあぜなあぜ？

まあいいや・・・とりあえず百均にでも行くか。

秋田市民市場 市場・商店街

眠気でボーッとして、気がついたら過去一の親子丼が来てた。

秋田比内地鶏や グルメ・レストラン

鼻に抜ける炭火の香りと、比内地鶏の歯ごたえがたまらん。

極上親子丼 ￥1,580

ああ竿燈。はあ～どっこいしょ～

久々に都会に来たので、輸入食材店でフランスのビールを買ってしまうという。そういえばオリンピックだったのね。全然観てなかった。