2024/02/24 - 2024/02/29
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nichiさん
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一乗谷朝倉遺跡を拝見した後に、この遺跡博物館に寄ってみました。
1981年にオープンした県立博物館ですが、2022年10月より建物が新しくなってオープンしました。
室町末期の戦国時代、お洒落で文化的、そして思いっきり京都を意識した街がココにあったことがよくわかりました。
面白かったな~
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
一乗谷朝倉氏遺跡から車で数分。
一乗谷朝倉氏遺跡博物館に到着しました。 -
700円×2名
最初に朝倉氏の歴史と遺跡発掘について、大型映像で拝見しました。 -
そして、遺跡展示室へ。
この博物館は遺跡の上に建っています。
ドイツのケルンやイタリアのローマ、ギリシャのアテネにもこのような博物館がありました。 -
新たにここに博物館を建設する際に発見された遺構です。
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石敷きの遺構を間近に見ることができます。
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ココは一乗谷の街の中を流れる一乗谷川が足羽川に合流した近くです。
戦国時代に川を使って運ばれた品物が集まり売買される川湊があった所です。 -
この遺構は長さ38mで幅が5.6m。
その上に大量の川原石が敷き詰められています。 -
両端付近と中央に溝があります。
当時の船着き場であったと考えられていますが、船をつなぎ留める杭などが見つかっていないため、船着き場ではなかった可能性もあるそうです。 -
一乗谷の図です。
一乗谷川沿いに朝倉の城下町が細長く広がっています。
一乗谷川は足羽川に合流しています。
その右側(下流)にこの遺構(博物館)があります。 -
これがその時の川湊の図です。
足羽川は九頭竜川と合流し、日本海につながり各地の港とつながります。
ここが一乗谷の街の流通経済を支えた港です。 -
2階に上がりました。
戦国時代の一乗谷の生活がどんなものであったのか?
多くの出土品が展示されています。
一乗谷では170万点もの出土品があり、その一部が展示されています。
撮影禁止のものも多いです。 -
石を積んで水路を作り、川の氾濫を未然に防いでいました。
治水がきちんと行われていた街だったのですね。
各戸に井戸が見つかっています。
江戸では木枠ですがココは石。
笏谷石と言う地元の石は使われています。
井戸の中から多くの壺が発見されています。
信長に攻められた際、後で取りに来ることを想定して、大事なものを壺に入れそれを井戸の中に隠していたのだそうです。 -
発掘された一乗谷の中心部の図ですが、
水色の丸が井戸。
赤い四角がトイレ。
400ほどのトイレが発見されています。
人糞は農家に引き取られ、肥料として使われたそうです。
この量、凄い!
この時代になんと衛生的なこと。。。 -
これこれ!
日本最古の「金隠し」です。
栗の木です。
湿気に強くて腐りづらいのだそうです。 -
様々な出土品の展示がありました。
それによって当時の一乗谷の人々の生活がわかるのが面白いです。
例えば大きな壺。
越前焼の壺です。
これが半分地中に埋められています。
その中に、食料品や油、染料などを保管にしてました。
パントリーと冷蔵庫の間ぐらいのイメージでしょうか? -
一乗谷の城下町のジオラマです。
ミニチュア模型になっています。 -
人形によって当時の人々の生活が表現されています。
-
これは備蓄銭。
多くの建物の床下から多くの銅銭が発見されています。
銅銭は穴あきで、ひもで通して束にして保管していたようです。
武家屋敷の井戸の中からは、16000枚もの銅銭が発見されており、これは一乗谷が敗れた際に井戸に隠していったと考えられています。 -
一乗谷には医師がいたこともわかっています。
薬を調合する道具や、中国の医書も発見されています。
磁器から医師は地位の高かったことがわかるようです。 -
一乗谷には多くの職人がいたこともわかっています。
これは織物職人。
糸を紡いで織物を縫っています。 -
こちらは檜者師という職人です。
木を曲げて容器を造っていました。 -
土器づくりも盛んで、このように売って歩いていたようです。
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念珠挽(ずずひき)と言って水晶の球を造る職人です。
研磨のための道具も多く発見されています。
アクセサリーなのか?
宗教的なものなのか?
そこはわからないようです。 -
馬や人々の往来がある一乗谷の街。
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なんかじっくり見入ってしまいます。
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鉄砲を手入れしている人がいます。
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こちらには金属加工を行っている職人。
高温で使用した炉の跡や、金属を溶かすときに使う壺、金属を流し込む型などが発見されています。 -
こちらは紺掻(こうかき)という藍染の作業中の職人です。
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「500年の眠りから現代に蘇る戦国城下町」というコピーが掲げられていましたが、まさにそのとおりですね。
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研師です。
農機具や刀、包丁を研いでいました。
砥石が近くの山から採れたようです。 -
こちらは武家屋敷。
じっくり一つ一つ見ていたらきりがないけど、 -
めっちゃ楽しい~~
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京都から当時の将軍であった足利義昭をここに招いた朝倉義景。
華やかな文化的な街だったのでしょうね~ -
これは将棋盤。
でも少し違う。 -
酔象という駒があります。
王の上に配置します。
真下以外すべてに動ける駒です。 -
ココ一乗谷には、文化的で高度な生活があったことがよくわかりました。
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隣の部屋には、入口に朝倉屋敷の模型がありました。
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堀を渡る橋がありますね。
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その奥には、復元された朝倉館の一部が公開されています。
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庭には能舞台。
ココでは能や詩吟、琴、そしてクラシックのコンサートも行われるようです。 -
朝倉館には、越前の国を治める戦国大名にふさわしく、京都の管領邸などの権力を持った武家邸宅と同等の空間が設けられました。
ココは会所で、足利将軍家の元服などの儀式・饗宴が可能なスペースでした。 -
床の間に、3本の掛け軸と、香炉・燭台・花瓶の3具足が並んでいます。
足利義明がココ一乗谷で元服した際の絵を参考にしたそうです。 -
美しいな~
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襖がカッコいい~
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素敵なお座敷ですね。
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お洒落ですね~
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江戸時代ではありません。
室町末期の戦国時代です。 -
厳かでもあります。
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京都の文化がココに根付いているのですね~
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天井も高く、身分の高い方をお迎えすることがわかります。
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能舞台を座敷から見て楽しんだのでしょうね。
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廊下もお洒落。
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朝倉館は現地にではなく、この博物館内に造って正解ですね。
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色々忠実に再現したそうです。
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日本最古と考えられている花壇の跡も発見されています。
当時の足利将軍や公家は花壇を好み、京都では広縁や廊下を歩きながら花を愛でていたそうです。
それをココ一乗谷でも朝倉は作っていたのですね。
側石は、濡れると青く光る笏谷石だそうです。
そこは京都ではなく一乗谷ならではの工夫なのですね。
何処までもお洒落ですね。
越前から京都に水仙が贈られていた記録が残っているため、花壇には水仙も植えられていたと想定しているとか。。。 -
能舞台から座敷を見るとこんな風に見えます。
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造り込まれた庭があって、
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その前には泉殿という建物。
建物の礎石がそのまま池の護岸石を兼ねているなど、お洒落ですね~~
公家たちの納涼・遊興施設です。
京都の公家の日記で、一乗谷の朝倉館を訪れた際、泉殿で酒宴が開催され、庭と座敷飾りが素晴らしかった旨が記されているそうです。 -
水を張った池の庭を建物内に配置することが社会的な地位を示すことだったようです。
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ココは小座敷。
茶室の起源となる湯座敷です。
会所などの広い座敷に対して朝倉館では小座敷と呼ばれていたようです。 -
小座敷は8畳。
違い棚があります。
将軍の休息所として使われていた可能性があるようです。 -
小座敷の前の枯山水。
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出土したものを実際に触ることができました。
色々勉強になったな~~
さあホテルに戻りましょう。
つづく
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