2023/09/13 - 2023/09/13
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frau.himmelさん
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後期高齢者2人70歳超1人、平均しても後期高齢に該当するシニア3人の旅行記です。
4年ぶりの待ちに待った欧州旅行のはずでした。ところが後期高齢者の20日間の長旅は、難行苦行の連続だったのです。
何が起こったのか?それをどうやって乗り越えたのか?
恥を忍んで・・、いえその武勇伝(笑)を旅行記の中で公表してまいります。
◆◇◆◇
さて旅行記ではまだブルージュにとどまっています。
屋根のない美術館と言われるブルージュ、素敵な中世の街ブルージュ、後期高齢者3人はブルージュの街で何事もなく穏やかな時間を満喫しています。
嵐の前の静けさか?
聖母教会で待望のミケランジェロの「ブルージュの聖母」にご対面した後は、聖サルヴァトール大聖堂へやってきました。
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聖母教会を出て、さて次はどこへ?
スケジュール表にはメムリンク美術館とかグルーミング美術館となっています。
ブラブラしながら探しましょう。 -
忘れな草の鉢植えが飾られた窓辺、どっしりとした煉瓦造りの建物が並ぶ小路・・・
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ぐるぐる回っているうちに荘厳な教会の広場に出ました。
地図!地図!
ここはどこ?
グーグルマップで調べたらここはSint-Salvatorskathedraal、聖サルヴァトール大聖堂と出ました。 -
上を見上げると立派な高い鐘楼が。
も少し詳しく調べてみると、ここは12世紀ごろ建てられたブルージュ最古の教会で、聖サルヴァトール大聖堂、または救世主大聖堂と呼ばれている由緒ある教会とのこと。 -
道理で壮大なゴシック様式の外観が見事です。
と言うことは、聖母教会は大聖堂ではなくここが大聖堂なのよね。認識不足でした。
この救世主大聖堂のことは知りませんでした。ですから当然ながら予定にも入っておりません。でも・・・。
素通りするには勇気がいります。
「せっかく来たんだから入って行こうよ」K氏のツルの一声。もちろん私たちも異存はありません。 -
パネルがあります。
大聖堂の中には宝物殿もあるみたいです。
入ろう!入ろう! -
入り口に、聖ペテロと聖パウロの像(たぶん?)
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内陣は、圧倒される素晴らしさ。
高いヴォールト天井、ステンドグラスを通して射しこむ光が美しい。 -
主祭壇入り口右手には17世紀に製作されたパイプオルガンが。
シューマッハ―社により2022年に修復されました。 -
主祭壇は、イエスの祭壇画を中心に両脇には宗教画ではなくてタペストリーが飾られている。これも珍しい。
祭壇てっぺんには黄金の光と十字架を持ったイエス・キリスト。 -
もっと詳しく見ましょう。
祭壇画は「イエスの復活」ですね。
祭壇画の下の4人の聖人は(全てわたしの推測です。違っていたらごめんなさい)。
左の人物はたぶん聖ペテロ(持ち物が鍵のように見える)、次はどう見てもイエス・キリスト(自信なし)、次は聖母マリア、左端の人物あのポーズは、洗礼者ヨハネ? -
そして祭壇の両脇は8枚のタペストリーで飾られています。
フランドルの画家Jan van Orley(1665-1735)によって描かれた原画を基にして、1730年にブリュセルで織られたものです。 -
8枚のタペストリーには「キリストの生涯」が描かれています。
これは12歳のキリストが立法学者と議論している図。 -
「十字架を担いでゴルゴダの丘に引き立てられるキリスト」ですね。
他にも「カナの婚礼」や「イエスのエルサレム入城」「羊飼いの礼拝」などが見られました。 -
タペストリーの下は、聖母教会と同じくここにも「金羊毛騎士団の紋章」が。
前回も書きましたが、金羊毛騎士団とは、ブルゴーニュ候フリップ3世によって創設された騎士団です。 -
現在でもヨーロッパなどで王族や貴族などに贈られる名誉ある勲章として存続しています。
日本でも明治天皇以降現上皇様まで4代の天皇が金羊毛勲章を受賞していらっしゃるそうです。 -
「金羊毛騎士団の紋章」の下は聖歌隊席。
ここの木彫りの聖歌隊席も素晴らしい。 -
主祭壇を離れて他の素晴らしい宗教芸術を楽しみましょう。
小部屋の向こうには洗礼盤。 -
色鮮やかなステンドグラス。
聖母マリアを最上段に、下は12使徒がずらりと並びます。 -
宗教画もいろいろあります。
左はキリストと漁師の奇跡の場面。
右はキリストの足を香油で洗っているマグダラのマリア、ですね。
額の下にJEAN VAN ORLEYとありますから、祭壇画のタペストリーの原画を描いた同じ画家です。 -
下:羊飼いの礼拝、これもJan van Orley?
見にくい写真ですみません。 -
これは、Jacob van Oost(1603-1671)の作品。
アッシジの聖フランシスコの前に聖母マリアや天使たちとともに現れたイエス・キリスト。
聖フランシスコは免罪符を与えられる。 -
ちょっと奥まった部屋に、聖人の像を左右に配して飾られた絵画。
「羊飼いと東方三博士の礼拝」のようです。 -
立派な入り口です。
奥は何があったのだろう?私は中に入らなかったような・・・。 -
こちらには豪華な黄金の聖遺物箱があります。
フランドル伯シャルル善良王(1083-1127)の神殿(棺)です。
彼は1127年に暗殺されましたが、後にレオ13世により列福されました。
正面で刀を持っているのがシャルル善良伯。
黄金細工と宝石で飾られた側面(裏もある)にはカール大帝(シャルルマーニュ)も列席しているそうですが、真ん中がそうかな?
(私は隠れカール大帝ファンです・笑) -
銀色の聖遺物箱もあります。
この聖サルヴァトール大聖堂には、金・銀二つの聖遺物箱があるなんてすごいですね。ケルン大聖堂やアーヘン大聖堂にも1個しかありませんでしたよ。
ところで色は銀ですが、金のシャルル善良伯の神殿に負けないくらい繊細な細工の銀の神殿は聖エロイ(588-660)またの名を聖エリギウスの神殿(棺)です。 -
聖アンナの祭壇。
エッサイの樹とはキリストに関係する系図のことです。
ここでは聖母マリアの母でありイエスの祖母である聖アンナの系図です。 -
中央の幹の下でお祈りしているのはアンナ。
彼女は3回結婚しているので横には3人の夫と妹たち、それに両脇には両親。
面白いのは右端に聖アンナの妹の娘である聖エリザベートとその息子洗礼者聖ヨハネがいます。
上段の聖母マリアとイエスの横には聖アンナの娘たちとその家族。
イエスには結構係累が多いのですね。 -
この祭壇も豪華
羽根を広げた獰猛な鷲の後ろの祭壇には一連のキリストの受難が彫られている。 -
祭壇の横にいたましいピエタ像。
ぼけぼけの写真でごめんなさい。 -
後ろのステンドグラスもきれいです。
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大理石の聖女。
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白い大理石の豪華な装飾。
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こちらには寝そべっている大司教。
ヤン2世カロンデレ(1469-1545)は聖学者でもあり法学者でもあり、またハプスブルク家とも深い関係があった重要な人物でした。
彼は、神聖ローマ皇帝カール5世(有名ですね、スペインハプスブルク家の)の重要な顧問で、哲学者エラスムスのパトロンでもありました。(私はバーゼル大聖堂にエラスムスの墓碑を見に行きました) -
このコーナーも素敵です。
白い大理石の彫像は「父なる神」つまり聖サルバトールを表しているそうです。
その下の天使の顔や楽器などのバロック様式の装飾も華やか。 -
父なる神の背後には豪華なパイプオルガンが精彩を放っています。
これは1930年のアントワープ万博の年にボンのクライス社によってベルギーで製作されたものだそうです。
聖サルヴァトール大聖堂には1935年に移されました。 -
このコーナーは人気スポットです。
大勢の観光客が上を見上げたり写真を撮ったり。 -
横手にはこれも豪華なバロック様式の木彫の説教壇。
下で書物を広げている人物はシルバーの棺に納められていた聖エロス(聖エリギウス)のようです。
下は反対側から見た説教壇。 -
説教壇ときたら、こちらは懺悔室。
それ自体はそんなに豪華ではないけど、周りの壁や柱の赤い色を多用した模様が華やかです。 -
懺悔室の上に飾られていた絵。
17世紀のブルージュの重要な画家、Jacob van Oost(1603-1671)の作品です。 -
聖サルヴァトール大聖堂で特に私の印象に残ったのは数々の美しいステンドグラスでした。
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聖サルヴァトール大聖堂で特に私の印象に残ったのは数々の美しいステンドグラスでした。
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聖サルヴァトール大聖堂で特に私の印象に残ったのは数々の美しいステンドグラスでした。
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予定にはなかったけど、思いがけずしっかりと聖サルバトール大聖堂を堪能いたしました。
行ってよかったわね~。興奮冷めやらぬシニア達。
ところが外に出て大聖堂の壁のあの赤い貼り紙を見て思い出した。
「私たち、宝物殿に行ったかしら?」
「この大聖堂の中は全てが宝物だから観たことにしよう」と誰かが言った。
そうね、時間も押しているしね。 -
帰国して、ネット情報や他の方のブログなどで調べたら、やっぱり宝物殿には行っていませんでした。
私たちってどこか抜けているんですね~(笑)
次は楽しみにしていた運河めぐりをいたします。
長くなったので次の旅行記で。
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