冬の新疆鉄道の旅①-瀋陽→ウルムチ移動編

2024/02/01 - 2024/02/21

大学の春節休み中に、鉄道だけを用いて新疆ウイグル自治区を旅行してきました。

今回は2月1日から2月3日まで、瀋陽から列車に乗ってウルムチまで移動するところまでを書きます。

旅程
2/1 瀋陽発・移動(瀋陽→ウルムチ)
2/2 移動(瀋陽→ウルムチ)
2/3 移動(瀋陽→ウルムチ)

2/4 ウルムチ観光(街歩き)
2/5 ウルムチ観光(天山天池など)
2/6 ウルムチ観光(博物館)・移動(ウルムチ→クチャ)
2/7 クチャ観光(キジル千仏洞など)
2/8 クチャ観光(街歩き)・移動(クチャ→カシュガル)
2/9 移動(クチャ→カシュガル)・カシュガル観光(街歩き)
2/10 カシュガル観光(カラクリ湖など)
2/11 カシュガル観光(動物市場など)
2/12 移動(カシュガル→ホータン)
2/13 ホータン観光(ラワク寺院などホータン近郊)
2/14 ホータン観光(街歩き)・移動(ホータン→トルファン)
2/15 移動(ホータン→トルファン)・トルファン観光(交河故城)
2/16 トルファン観光(火焔山などトルファン近郊)・移動(トルファン→ウルムチ→アルタイ)
2/17 移動(トルファン→ウルムチ→アルタイ)・アルタイ観光(アルタイ市街)
2/18 アルタイ観光(街歩き・博物館)・移動(アルタイ→ウルムチ→瀋陽)
2/19 移動(アルタイ→ウルムチ→瀋陽)
2/20 移動(アルタイ→ウルムチ→瀋陽)
2/21 移動(アルタイ→ウルムチ→瀋陽)・瀋陽着

※旅行した当時は私は留学中の身でしたので、旅行の開始地点は遼寧省の瀋陽となっております。ご了承ください。
※列車のみで旅行するという趣旨のため、移動の場面がかなり多くなると思われます。
※当時の元/円レートは、1元=20．7円くらいです。

それではここからが本編です。

エリア 中国

こんにちは、現在2月1日の13時25分です。
今回も瀋陽駅から旅は始まります。
これから新疆ウイグル自治区へ向かう列車に乗車するため、駅の中へと入っていきます。

瀋陽駅 駅

手荷物検査をして駅の待合室へと向かいます。
中国の鉄道は、まるで空港のようなシステムです。

待合室へとやってきました。
瀋陽駅はかなり大きな駅で、２階には飲食店が並んでいます。

私が乗るのは、この14時26分発ウルムチ行きの列車です。
発車時刻の20分前くらいになると検票口が開かれ、ホームへ行くことができます。

ホームへ出てきました。
16両編成の長い列車が停まっています。

沈阳(瀋陽)から乌鲁木齐(ウルムチ)を結ぶT302列車です。
ではそろそろ乗り込みます。

列車に乗り込みました。
今回私が購入した席は硬臥と言って、3段ベッドのコンパートメント式寝台席です。
硬臥は長時間列車に乗る際には一番オーソドックスな席で、他には軟臥(少しランクが上の寝台席)・軟座・硬座(座り席)などの席があります。

硬臥(上段)の様子。
名前の通りベッドは少し硬く、また3段もあるためかなり狭いです。

14時29分になると列車が動き出しました。
瀋陽からウルムチまでは約53時間、約3500キロの列車旅の始まりです。

瀋陽を出ると一旦は北西に進路をとって走ります。
東北地方の冬の景色です。

17時くらいになると日が暮れてきました。
ちょうどこのくらいに、遼寧省から内モンゴル自治区へ入りました。

長距離列車に乗っていると、隣の人と仲良くなった…なんてことが度々起きます。
私もこの写真に写っているオジサンと、身の上話や日本の話など色々雑談しました。

今では少なくなったように思えますが、偶々隣に座った人と「どこまで行くの？何の仕事をしているの？」なんて会話をしながら一期一会の出会いを楽しむのも、旅情が誘われて素晴らしいです。

18時14分、通遼駅に到着しました。
通遼駅では35分ほど停車するので、少し外に出て、体操でもして体を動かします。
発車の5分くらい前に列車の中へ戻りました。

19時ごろ、飯時になったので食堂車に来てみました。
今の日本では全くと言っていいほど見なくなった食堂車ですが、中国では長い距離を走る列車の場合連結されていることが多いです。

といってもかなり割高なので、大抵の人は列車に乗り込む前にカップラーメンやパンなどを買い込んで食べます。
また飯時に来る車内販売の弁当を買えば、25元で食堂車で作られたものを食べることができるんですが、まぁ雰囲気だけでもということで今夜だけここで食べます。

回鍋肉と米飯を注文しました。
47元もしましたが、アツアツで美味しいです。
日本では中々できない体験だと思うので、一度ぐらいは行ってみてもいいかもしれません。
食べ終えると自分の寝台席へと戻りました。

22時になると消灯です。
明かりが消えると多くの人が寝静まります。
私も24時くらいになると就寝しました。

おはようございます。2月1日の朝です。
目覚めるとどこかの駅でした。

どうやらフフホト東駅のようです。
フフホトは内モンゴル自治区の省都で、同自治地区では最も大きな都市です。
そのこともあってか20分ほど停車しています。
11時13分になると発車しました。

12時ごろ、お昼になったので車内販売のカートでカップラーメンを買い食事をとります。
エビ塩ラーメン？的なものを買いました。

お味の方は…かなりイケます。
思っていたよりエビの味はしませんが、普通に塩ラーメンとして美味いです。
中国のカップラーメンと言えば、赤いラベルの紅焼牛肉麺というカップラーメンが超メジャーなんですが、これはこれでかなり美味しかったです。

13時30分ぐらいになると周りに建物が増えてきました。
そろそろ包頭駅に到着します。

包頭駅に到着です。
特になにかしたというわけではありませんが、国慶節の時に行った旅行で、乗り継ぎのため1泊だけしたことがあります。
ここから南に行くとオルドスなどに行けるらしいので、またいつか利用する日が来るかもしれません。
14時になると、列車は発車しました。

包頭を過ぎると、列車は黄河に沿って走り出します。

小腹が空いたので、車内販売のカートで梅のおやつを買ってみました。
新疆ウイグル自治区のカシュガル(喀什)の梅を使ってるらしいです。

味はかなり甘く、梅の酸味も感じられます。
食感も意外と食べ応えがあっておいしいです。

本を読みながら梅のおやつをつまみます。
こういうゆっくりした時間こそ、長距離列車の旅の醍醐味です。

車窓には内蒙の広々とした砂地が広がります。

黄河を渡ります。
確か2回ほど黄河と交差した気がします。

18時15分ごろ、鳥海西駅に到着です。
この駅を出ると内モンゴル自治区を出て、寧夏回族自治区へと入ります。

18時30分ごろ、寧夏回族自治区へと入りました。
もう日も暮れかかっています。

車内販売のカートで弁当を買いました。
25元でしかもおかずも4種類も入っているので、食堂車で食べるより遥かに経済的です。
若干冷えていましたが、味も普通に美味しく食べれるレベルで、特に左上の味玉がご飯にも合うし本当においしかってです。(市販のものかも分かりませんが)

20時になると銀川駅に到着です。
銀川は寧夏自治区の首府であり、私も先の旅行で観光に訪れたことがあります。
西夏王朝の都だったこともあり、歴史系の観光地には困らないと思います。
20時26分になると発車しました。

22時になり消灯しました。
私が眠っている間に寧夏自治区から甘粛省へと入るはずです。
24時になると就寝しました。

2月3日の朝です。
本来は寝ているところ、嘉峪関駅に着くようなので無理して起きてみました。かなり西まで来たので、まだ日も登っていないようです。
実は嘉峪関までは来たことがあるのですが、この駅より西の地域には行った事がありません。
つまりこの駅を過ぎると、私にとって未知の領域ということになります。

嘉峪関は万里の長城が没する街として有名で、また同市から車で30分ほど行けば酒泉にも行くことができるので、セットで行くと色々見るところが沢山あると思います。
列車は7時45分になると発車しました。

眠過ぎて2度寝してしまいましたが、現在9時30分です。
日も登って景色が見れるようになりました。
雪を被ったゴビ砂漠の西の端をゆきます。

10時26分、柳園駅に到着です。
この駅を出てしばらくすると、ついに新疆ウイグル自治区へと入ります。

11時15分ごろ、新疆ウイグル自治区に入りました。
あたり一面薄い雪を被っています。

ここまで来ると乗客もかなり少なくなりました。
騒がしくなくて良いですね。

今日のお昼も弁当です。
同じものばかり食べていますが、弁当によっておかずが少し違うのであまり飽きはこないです。

建物が増えてきました。
もうすぐ新疆ウイグル自治区に入って初の停車駅、ハミ駅に到着します。

13時18分、ハミ駅に到着です。
案内表示に目を向けると漢字の上にウイグル文字が書かれているのが見えて、ついに新疆まで来たんだと実感します。
13時45分になると発車しました。

ひたすら薄茶色の大地を走り続けます。

17時40分になると少しずつ建物が見えてきました。

17時50分、トルファン北駅に到着です。
もう18時になろうかという時間なのに、まだ日があんなところにあります。
トルファン北駅を出ると、次は終着駅のウルムチ駅に着きます。

西の方、天山山脈の雲の中に日が消えてゆきます。

19時10分ごろ、景色が街らしくなってきました。

徐々に列車の速度が遅くなっていきます。
線路が枝分かれし始めると、もうすぐウルムチ駅に到着です。

19時30分、ウルムチ駅に到着しました。
とりあえず、駅の外へ出ます。

やっとこさ着きました、ウルムチです。

ウルムチは新疆ウイグル自治区の首府であり、新疆の玄関口といえる都市です。
天山山脈の北麓に位置しており、世界で最も海から離れている都市としても有名です。
ただかなりの大都会であり、また人口の75%を漢族が占めているので、そこまでウイグル人の文化を感じるということはないと思います。

長旅で疲れましたし、さっさとホテルへと向かいます。

ウルムチ駅 駅

タクシーでホテルまで向かいます。
ウルムチ駅は街の北西にあり中心街からは少し離れているため、少し時間がかかります。

20時30分、锦江之星ホテルに到着です。
安宿(150元くらい)でしたが、外国人も泊まれる上に立地も悪くはありません。
ただかなり通りの音がうるさかったので、そこだけマイナスポイント。

150元の割には部屋も悪くないです。
映ってませんが加湿器もついてました。

20時50分、飯屋を探しに外へ出ました。
疲れているのでササっと店を決めて食べたいです。

フードコート的なものがあるビルを見つけたので、今夜はここで夕食をとることにします。
新疆ではどこに入るのにも手荷物検査が必要らしく、少し煩わしいですが検査を済ませてから中へ入ります。

8Fまできました。
外見はボロっちかったですが、中は意外と綺麗です。

なんとなくこの店に決めました。

新疆料理を期待していた方には申し訳ないんですが、揚州炒飯を注文しました。
次回からはちゃんと新疆っぽいもの食べます。
食べ終えるとまたホテルに戻りました

というところで今回はここまでです。
今回は移動回だったので一切観光できませんでしたが、明日ははバザールなどに行ってちゃんと観光します。

次回はウルムチ(街歩き)編です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

次の旅行記(冬の新疆鉄道の旅②)が何故か消えてしまったので、現在問い合わせている途中です。
すみません。