関ケ原の戦いの戦跡を巡る旅

2023/10/14 - 2023/10/16

天下分け目の関ケ原。
去年も同時期に関ケ原を旅したのですが、諸事情によりまさかの２年連で関ケ原の戦いの戦跡を巡ることになりました。
※この旅行記に登場する歴史上の人物は、私ちゃっぴぃ♪の個人的なフィルターを通し表現されていますのでご注意ください。

エリア 関ヶ原・垂井(岐阜)

前日夕方から降り始めた雨…
さっきまで降ってました！というような景色の中を走り目的地に向かいます。

雨雲レーダー様様
ほんと、便利な世の中になりましたね。
到着する頃には雨は止んでいるだろう、ということで傘は持たずにやってきた目的地、関ケ原！

関ケ原駅 駅

駅前の観光交流館のコインロッカー
２回目でもテンション上がる。

天気次第だからと、予約はしていなかったレンタサイクル（アシスト付き）も朝イチだったので無事借りられました。

関ケ原駅前観光交流館 レンタルサイクル 乗り物

いざ、陣跡巡り出発！

まずは前回立ち寄らなかった本多忠勝陣跡へ。
本多忠勝は「徳川四天王」「徳川三傑」「徳川十六神将」のひとりで、徳川家臣最強の武将。
そう、鹿の角の兜を被った厳しい顔のあの人です。
「出陣して一度も怪我をしなかった」って絶対ウソだと思う。

辞世の句
死にともな　嗚呼死にともな　死にともな
深き御恩の　君を思えば

シンプルだからこそ家康への強い思いが伝わってくるし、人生の最後にこんな風に思えるって本当にかっこいいと思う。

本多忠勝陣跡 名所・史跡

藤堂高虎・京極高知陣跡
京極さんはよく知らないのですが、藤堂さんは聞いたことあります。
大谷吉継さんのお墓を造ってくれた方です。
「大谷さんの首の在処を家康に言わないでくれてありがとうございました」とお礼を言って次へ。

藤堂高虎 京極高知陣跡 名所・史跡

福島正則陣跡
豊臣の身内なのに最初から東軍だった人。
そんなに三成がキライか？

福島正則陣跡 名所・史跡

福島正則陣跡に残る「月見の宮大杉」
樹齢800年といわれており関ケ原合戦図屏風にも描かれているそうです。
樹齢800年ということは関ケ原の戦いの時点で既に樹齢400年くらい。
この木はこれまでどんな景色を見てきたんだろう…

電動アシストでスイスイ進みながら今回もやってきましたよ大谷サーーーーーン！
自転車を止めて、ここからは歩きです。

階段を登ったところに踏み切りがあります。
そこから山に入ってしばらく歩いて…

別れ道

大谷吉継陣跡
関ケ原の戦いは旧暦の9月15日ですが、大谷さんは9月3日に着陣したと言われています。
病気だったのにね…

大谷吉継陣跡 名所・史跡

眺望地
小早川秀秋の裏切りを予測していた大谷さんは、ここから小早川陣の動きを見張っていました。
大谷軍3500小早川軍15000
あの山から自分の陣に向かってくる大軍を見た時はどんな気持ちだっただろうか…
そんなことを考えさせられる場所です。

大谷吉継と湯浅五助のお墓
大谷さんの自刃後、介錯を務めた側近の湯淺五助は大谷さんの首を敵に渡すまいと隠しましたが、戦いの中、藤堂高刑に捕らわれてしまいます。
五助は首を埋めた場所を正直に話した上で「供養してほしい」と頼み、討たれました。
藤堂高刑とその主君・藤堂高虎は、五助の願いを叶え、本来であれば家康に届けるべき首の在処を隠して埋葬し墓を建てたといわれています。

大谷吉継の墓 湯淺五助の墓 名所・史跡

次は開戦時五大老の一人で、関ケ原の戦い後、薩摩まで逃げて、数年後に出頭し、史上初の八丈島への流人となった宇喜多さんの陣跡。

宇喜多さんは西軍の第1陣で17000人の兵を率いていました。
宇喜多vs福島の対決が、関ケ原の戦いで1番の激戦だったそうです。

八丈島に流された後、大名復帰の申し出があっても「徳川の家臣になるつもりはない」と断り、四代将軍家綱の時代まで八丈島で生き抜いた逞しいお方。
宇喜多さんは島人に読み書きを教え、代わりに田畑の耕し方を教わっていたと伝わっています。
元五大老という高貴な身分なのに、鍬を握り島で友人が作れてしまう適応能力ってすごいと思う。
あと泳ぎも得意だったらしい。もうほんと逞しくて泣ける。
関ケ原開戦時は28歳、八丈島で亡くなったのが83歳くらい。
もし宇喜多さん主役で大河ドラマやったら後半は釣り番組になるんだろうか…

宇喜多秀家陣跡 南天満山 名所・史跡

開戦地
井伊の抜け駆けに怒った福島正則が、宇喜多隊に対して一斉射撃を掛けたのがここだそうです。

関ケ原古戦場 開戦地 名所・史跡

小西行長陣跡
キリシタン大名のイメージが強いですが、船舶を監督する水軍の大将「舟奉行」で九州平定で活躍された方。
敗戦後は三成と共に六条河原で斬首されました。
キリシタンだから自害することができなかったんですよね。

小西行長陣跡 北天満山 名所・史跡

東西15万もの兵が戦った場所
現代はこんなに長閑です

つっこみどころ満載、島津義弘陣跡
開戦しても自ら攻撃に出ることはなく、近付く者は東西問わず打ち払っていたと書いてありました。
そして何故か勝敗が決まってから徳川の陣に向かって突っ込んで行くんですよね。
とにかく現代の感覚では測れない存在。
島津はバーサーカーなの？

島津義弘陣跡 ＜島津の退き口ゆかりの地＞ 名所・史跡

石田三成・島左近陣跡のある辺りはイベント会場になっており、遠くまで狼煙や鉄砲の音を響かせていました。

島左近陣跡
三成に破格の条件で召し抱えられた武将
今のところ思い入れは無いのでその他の情報はありません。

島左近陣跡 名所・史跡

関ケ原一帯が見渡せる三成の陣跡

関ケ原の戦い当日も朝方まで雨が降っていたらしい。
ちょうど今日みたいな天気だったのかな…

石田三成陣跡
ちなみに西軍総大将と勘違いされる方がおられますが、三成は総大将ではありませんNHKブラタモリ嘘つくなよ。
大谷さんの「お前は人望が無いから総大将は他の人を担げ」との忠告に従い、西軍総大将は毛利輝元になりました。（関ケ原には来てないけど）

石田三成陣跡 名所・史跡

石田三成の旗印
ちょうど良い風が吹いていい感じで撮れた一枚です！
【大一大万大吉】
一人が万民のために、万民は一人のために尽くせば、天下の人々は幸福（吉）になれる

石田三成は嫌われ者のイメージがありますが、質素倹約で義理堅い人物。
もうちょっと評価されてもいいと思うんですよね。

笹尾山交流館の展示スペース
黒田長政の兜だけは何回見ても意味が分からん

関ケ原笹尾山交流館 名所・史跡

ちょっと一息、うらぎりサイダー
ブルーの液体なのにイチゴ味
裏切られた

決戦地
雲の感じがなんともね…

関ケ原古戦場 決戦地 名所・史跡

次は竹林の道を通って

黒田長政陣跡
あの意味のわからん変な兜の人です。
ただ、豊臣方を調略したり島左近を銃撃したりと、関ケ原で大活躍したのは確か。
転封の際に前の領地の年貢を持ち逃げしたり、見栄を張って石高を多く申告したせいで農民を苦しめた人でもあります。

黒田長政 竹中重門陣跡 / 岡山 ( 丸山 ) 烽火場 名所・史跡

細川忠興陣跡。
転封の際に着任したら前の大名に年貢を持ち逃げされていた人。
武士であり文化人でもある多才な人で、奥さんに見惚れたというだけで庭師を切り殺したりもした狂的な愛妻家でもあります。
その奥さんを関ケ原の戦いの前に石田三成の手によって亡くしているので、忠興さんにとって関ケ原は敵討ちの意味もあったかもしれません。

細川忠興陣跡 名所・史跡

自転車を返すために関ケ原駅前に戻ってきました。
ここからは徒歩で観光します。

関ケ原駅から記念館方向に向かう歩道に設置されたパネル。
おそらく等身大であろうと思われる三成と家康が対峙するパネルから関ケ原の戦いの時系列表示パネルが始まりますが今回は割愛。
時系列パネルをご覧になりたい方はこちらをどうぞ↓
https://4travel.jp/travelogue/11790872

岐阜関ケ原古戦場記念館
新しくてきれいな施設です。

岐阜関ケ原古戦場記念館 美術館・博物館

大河ドラマが家康だから、そのパネルもありました。
本多忠勝の山田くんだけサインがあるな。

武将の絵
館内の展示コーナーの一部は撮影も可ですが今回は割愛

夕方の家康最後の陣跡
関ケ原の戦いは６時間くらいで終わった（もっと短いという説もある）と言われているので、この時間にはもう終わってたんだろうな。
暗くなりかけた景色の中そんなことを考えながら駅に向かいました。

徳川家康最後陣跡 床几場 名所・史跡

京都に戻ってきました。

京都駅 駅

関ケ原で何も食べられなかったので空腹でふらふらしながら行列に並び、やっとあり付けた食べ物

もんじゃ焼きを食べて

抹茶のスィーツを買ってホテルに戻りました。

以上、関ケ原の戦いの戦跡を巡る旅の記録

おわり。

ヴィアインプライム京都駅八条口 宿・ホテル

この旅行記へのコメント （2）

• たびんちゅさん 2023/11/12 20:26:14

  大河ドラマのお供に。

  ちゃっぴぃ♪さんこんにちは。
  
  関ヶ原編、楽しく読ませていただきました。
  
  撮りためてしまった大河ドラマは、まだ関ヶ原には到達していませんが、その時には、ぜひ読み返して観たいです。
  
  歴史の内容についていけない私ですが、楽しく理解できそうです。
  
  これからも、旅行記楽しみにしています～。
  
  たびんちゅ
  
  

  ちゃっぴぃ♪さん からの返信 2023/11/13 18:05:02

  Re: 大河ドラマのお供に。

  たびんちゅさん、こんにちは
  
  今年は大河が家康だからか、昨年と比べてものすごい人で、荷物になるから帰りに買おうと思っていたお土産がゲットできないレベルでした。
  
  私も大河ドラマ録画して見てますが、今年の大河はだいぶツッコミどころが多いと感じており、わりと序盤で「これはファンタジーだ」という感覚で見るようになりました(笑)
  
  関ヶ原の戦いは多くの武将が参戦しましたが、それぞれに守りたいものや想いがあったことを思うと胸が熱くなります。
  誰の立場か、で随分感じるものが違うんですよね。
  もし、武将沼にハマることが関ケ原行ってみてください！