2023/03/26 - 2023/03/26
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Mugieさん
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この旅行記スケジュールを元に
地図を眺めながら、「国」という概念を取り払ってみると、おもしろい旅のルートが見えてくることがあります。
今回の旅行のメインはオランダですが、ドイツやベルギーと国境を接し、近くに魅力的な街があることに気づきました。
アーヘン大聖堂は800年にカール大帝が戴冠し、その後歴代の神聖ローマ皇帝が戴冠式を行ったことから「皇帝の大聖堂」と呼ばれています。
その歴史的価値から、世界遺産第一号にも選ばれました。
ずっと行きたかったのに、ドイツを4回旅しても辿り着けない、そんな場所がオランダのマーストリヒトから近いことを発見したときは、すごくうれしかったです。
ところが、前日の夜、日曜日の礼拝にあたらないようにと思って開館時間を検索すると、なんと、コンサートがあるため13-15時のわずか2時間しか開いてないことがわかりました。
ちょっとショックでしたが、こんな遠くまで来て、行ったら閉まっていたということにならずに本当によかったです。
<公式HP>
https://www.aachenerdom.de/en/
<日程>
3/24 羽田から香港、香港観光しアムステルダムへ
3/25 アムステルダムに着後、マーストリヒトへ移動し、市内観光
3/26 ファルケンブルグとアーヘン(ドイツ)観光 ←ココ
3/27 アントワープ(ベルギー)観光
3/28 キンデルダイクとロッテルダム観光
3/29 ユトレヒトとアムステルダム観光
3/30 アムステルダム観光
3/31 アムステルダムとザーンセスカンス観光
4/1 アムステルダムから香港
4/2 香港から羽田
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
マーストリヒトからアーヘンまでは350番のバスで1時間10分くらいです。(私たちはファルケンブルグ経由できています)
心なしか街の雰囲気が変わったと思ったら、いつの間にかバスはオランダからドイツに入っていました。
大聖堂に行くにはアーヘンの駅ではなく、Elisenbrunnenが最寄りのバス停です。
高い塔が顔を出しているので迷うことなく、歩いて2、3分でたどり着けます。
バス停から歩きだすと一気のドイツ語の会話が聞こえてきて、国をまたいだ実感がわきます。 -
アーヘン大聖堂は1978年にユネスコが制定した世界遺産第一号に選ばれました。
ちなみに世界遺産第一号はアメリカのイエローストーン国立公園や、ポーランドのクラクフなど12個もあったそうです。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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アーヘン大聖堂は北部ヨーロッパでは最古の教会です。
ロマネスク様式が確立されるよりもずいぶん前に建てられたため、今まで見たことのない不思議な姿をしており、唯一無二の存在感です。
小雨交じりの天気でしたが、木蓮の花が咲いていて、春めいた気分になります。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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やっと全体が見えるところに来ました。
それにしても、面白い形です。
初期の宮殿教会から建て増しを重ね、古典主義、ビザンティン様式、ドイツ・ロマネスク様式など様々な建築様式が融合しているそうです。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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大聖堂の前の広場です。
あいにく日曜日で閉まってますが、アーヘンはお店がたくさんあってにぎやかな街でした。 -
世界遺産に選ばれた記念のプレートと模型です。
アーヘン大聖堂が選ばれた理由は「人類の創造的才能を表現する傑作」だからだそうです。
昔の人はアーヘンの大聖堂は「半分は神が作り、半分は人間が作った」と称したそうです。 -
イチオシ
古ぼけた木の扉を開けて中に入ると、息をのむ美しさです。
「さすが第一号の世界遺産は違うね」と娘と小声で話しました。
ここはカール大帝により、最初に建設された宮殿教会です。
ドームの下にある八角形の礼拝堂ですが、8という数字はキリスト教にとって復活や救済、約束の象徴とされているそうです。
大輪のシャンデリアは赤髭王(バルバロッサ)のあだ名を持つフリードリヒ1世が寄贈したそうです。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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カール大帝はドイツ、フランス、イタリアにまたがるフランク王国の王でしたが、800年にローマ教皇レオ3世からローマ帝国皇帝の冠を授けられ(カールの戴冠)、ローマ帝国の後継者であると同時に西ヨーロッパのキリスト教世界の守護者となります。
ゲルマン民族の大移動によって終焉を迎えたローマ帝国、その後混乱する西ヨーロッパを再統一し、復興させた偉大な皇帝なのです。
シャルルマーニュはフランス語で、カール大帝のことを指しています。
カール=シャルル、英語では読み方がチャールズになります。
金のモザイクで埋め尽くされた煌びやかな天井は宮殿教会という名にふさわしいです。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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立派な大理石の柱はイタリアから取り寄せたそうです。
多くの人が混乱してしまいますが、後の神聖ローマ帝国がドイツにあったのはカールの戴冠に端を発しているからなのです。
ローマ皇帝となったカール大帝はラテン文化の復興に努めたため、ここアーヘンではカロリング・ルネッサンスが花開きました。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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アーチ状の柱の部分は金と青のモザイクで彩られています。
その精密さと美しさに魅了されます。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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黄金のドームを見たとき、イスタンブールのアヤソフィアやそれを模したヴェネツィアのサン・マルコ寺院に似てると思いましたが、アーチに描かれるラピスラズリの青い装飾はどことも違う神秘的な空間を演出しています。
アーヘン大聖堂 寺院・教会
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内陣は「ガラスの礼拝堂」と呼ばれているそうで、高さ25メートルにも及ぶステンドグラスが壁一面に広がり、礼拝堂全体をきらびやかな光で包みこんでいます。
カール大帝即位600年を祝して作られたそうですが、第二次世界大戦の際に多くのステンドグラスが破壊されてしまい、新しく作り直したため、中世と現代の技術が交ざりあっているそうです。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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ガラスの礼拝堂の中央には、金色に輝く聖母子像のレリーフが浮かんでいます。
アーヘン大聖堂 寺院・教会
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礼拝堂の周りにいくつかの小礼拝堂がありました。
ここもステンドグラスと天井の装飾がきれいです。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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一方、こちらはだいぶ質素ですが、歴史を感じますね。
アーヘン大聖堂は入場は無料ですが、中で写真を撮るには入口を入ってすぐにある寄付箱に1ユーロを入れる必要があります。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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アーヘンの大聖堂を見るのは長年の憧れだったので、荘厳な礼拝堂に感動し、満足しました。
ただ、これ以外何の下調べもしておらず、ドイツのガイドブックも持ってないので、適当に周辺を散策することにしました。 -
ちょっと離れて鐘楼を眺めてみたり。
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そして、適当に歩いていたら秘宝館を見つけました。
カール大帝にまつわるお宝がここに展示されています。
入館料は6ユーロです。
見学に際し、かばんは中に持ち込めないので、コインロッカーに預ける必要があります。
1ユーロ必要ですが、最後に帰ってきます。アーヘン大聖堂宝物館 博物館・美術館・ギャラリー
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中に入ると、防犯上かばんを持ち込めない理由がよくわかります。
まずは黄金に輝くカール大帝の胸像。
中には彼の頭蓋骨が入っているそうです。アーヘン大聖堂宝物館 博物館・美術館・ギャラリー
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カール大帝の右手。
四角く開いたところに腕の骨が見えます。
マーストリヒトの秘宝館でも骨が入った手形の置物がたくさんありました。
この辺りでは一般的なんでしょうか。アーヘン大聖堂宝物館 博物館・美術館・ギャラリー
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大きな宝石で装飾されたロタールの十字架。
アーヘン大聖堂宝物館 博物館・美術館・ギャラリー
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見学を終えた後中庭に出ると、大聖堂の鐘楼をバックに、周囲を取り囲む回廊や美しい石畳の床の模様が楽しめます。
アーヘン大聖堂宝物館 博物館・美術館・ギャラリー
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秘宝館を出てぶらぶらしていると立派な建物に出くわしました。
調べてみたら市庁舎だそうです。アーヘン市庁舎 建造物
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この建物の基礎はカール大帝によって800年に大聖堂とともに建てられたそうです。
14世紀には貴族の居城として整備され、18世紀には市庁舎として使われるようになったそうです。アーヘン市庁舎 建造物
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市庁舎の前のマルクト広場もきれいです。
冬はここでクリスマスマーケットが開かれるそうです。 -
市議会の会議室として使われている「赤の間」。
アーヘン市庁舎 建造物
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「白の間」は現在は結婚式が行われることもあるそうです。
アーヘン市庁舎 建造物
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階段の踊り場から突然、アーヘン大聖堂がきれいに見えました。
大聖堂を見るなら、ここがベストポジションではないでしょうか。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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本当に面白い形をしています。
中央のドームがパラティン礼拝堂、左はクワイヤ・ホール、右はウェストワークの鐘楼、左下は聖カールス=聖フベルトゥス礼拝堂、右下は聖ニコラウス=聖ミカエル礼拝堂だそうです。アーヘン大聖堂 寺院・教会
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戴冠式広間では、1531年まで神聖ローマ皇帝の戴冠式が行われていたそうです。
アーヘン市庁舎 建造物
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アーチ型の天井がとてもきれいです。
アーヘン市庁舎 建造物
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大きな宝石がちりばめられた王冠。
今ではドイツ、オランダ、ベルギーの国境付近にあるこの町が、昔はフランク王国の首都として栄え、歴代の神聖ローマ皇帝の戴冠式が行われていたというのは興味深かったです。アーヘン市庁舎 建造物
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バスに乗ってマーストリヒトに帰ります。
行きは気づいたらドイツ領に入っていたので、帰りはどこが国境なのか確かめようと、ずっとバス停を見ていました。
これがドイツのバス停。 -
看板が変わった最初のオランダのバス停がここでした。
川があるわけでもなく、明確な境界線もないまま国境を越えていたのが不思議な感覚でした。
バスの運転手さんは、オランダ語、ドイツ語、英語を操りながら、とても親切にお客様対応しているのにほんと感心しました。
私たちも運転手さんからチケットを買ったのですが、1日乗車券(EUR8.1/ 1,190円)がお得ということでそれを購入しました。
オランダ旅行からはみ出したドイツ編はこれでお終いです。
続きはベルギーのアントワープ編になるので、オランダ編に戻るのはその先です。
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この旅行記へのコメント (6)
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- claritinさん 2023/08/19 20:14:29
- アーヘン大聖堂
- ムギーさん、こんばんは。
アーヘン大聖堂、素敵ですね!
理系一筋できたのに、なぜか高校では世界史を選択したので、カール大帝の戴冠とか、教科書で習ったなあと思い出し、それがこんな素敵な場所だとは!
行った気分になれました(笑)
- Mugieさん からの返信 2023/08/19 21:56:16
- RE: アーヘン大聖堂
- claritinさん、こんばんは。
カールの戴冠とか、世界史選択だとすごく懐かしいですよね(笑)
うちは娘も世界史が好きだっので、旅行中習ったことを思い出しながら語り合うのが楽しかったです。
アーヘンはドイツでもはずれの方でなかなか行きにくいんです。
こんなところにフランク王国の首都があったのか、と不思議になりますが、歴史を感じる素敵な教会でした。
-
- M-koku1さん 2023/05/05 11:26:11
- ユネスコの世界遺産第一号
- Mugieさん
アーヘンは仕事で行きましたが、正直ラッキーと思いました。あの大聖堂を見たかったからです。
本当に素敵でしたね。
秘宝館の骨入り飾り物には、私も驚きました。日本人と感覚が違いますね。パリのカタコンベの骸骨よりは、金ぴかな飾りがあるだけマシでしょうか。
私が行ったのは平日だったので、お店もいっぱいで楽しかったです。ちょっと残念でしたね。またリベンジしてください。
とっても懐かしく拝見させていただきました。
Mより
- Mugieさん からの返信 2023/05/05 12:24:02
- RE: ユネスコの世界遺産第一号
- Mさん、こんにちは。
アーヘンは大聖堂を見ることしか考えてなく、どんな街とか調べもせずに行きましたが、あんなに賑やかなところだとは思いませんでした。
秘宝館も市庁舎も適当に見つけて入りましたが、今思うと、あの秘宝館のひっそりとした入口を見逃さなくて本当によかったです。
閉まってはいましたが、可愛らしいお店がたくさんあって、絶対平日に行くべきでしたね。
旅行記を拝見しましたが、5月だと天気も良くて一層明るい街に見えます。
出張でアーヘンに行く機会があったなんてうらやましいです。
また行きたいという気持ちはありますが、なかなか行きにくい場所ですよねー
-
- sanaboさん 2023/04/22 14:14:16
- 圧巻のアーヘン大聖堂
- Mugieさん、こんにちは
私は特に大聖堂好きというわけでもなく、Mugieさんと違って
世界史に疎いので、今までアーヘンは全くのノーマークでしたが
かつてはフランク王国の首都であり歴代の神聖ローマ皇帝の
戴冠式が行われていた由緒ある街だけに、大聖堂も秘宝館も
圧巻の見応えですね!
様々な建築様式が織り交ざった大聖堂は西欧でもよく見かけますが
あの分かりやすい模型を拝見すると、ほんとに異なる建築様式の
建造物を繋ぎ合わせたみたいで面白いですね。
聖遺物として遺骨(の一部)が納められているカトリックの教会や
大聖堂は格式が高いとみなされ、今までもしばしば目にしてきましたが
カール大帝の頭蓋骨や腕の骨(しかも実際に見えてる!)を収蔵する
像は説得力があり信者の方々には畏れ多いものなのでしょうね。
遺骨を土に埋葬し自然に返すという仏教的な観念とは大違いだと
いつも思います。
市庁舎として既に300年近く使われているのに、14世紀には
貴族の館だった、とかヨーロッパの建築や歴史の奥深さを実感しました。
アントワープ編も楽しみにしています♪
sanabo
- Mugieさん からの返信 2023/04/23 15:59:46
- RE: 圧巻のアーヘン大聖堂
- sanaboさん、こんにちは。
アーヘンは、勝手に小さな田舎町を想像していたら、お店がたくさんあって、なかなか今でも華やかな街でした。
市庁舎も立派でびっくりです。
お店が開いてる平日に行ったら、すごく楽しいんじゃないかと思います。
昨年娘の受験勉強に付き合っていたので、カール大帝、カロリング朝、フリードリヒ1世とかいうワードにテンションが上がりました(笑)
聖遺物で聖人の骨というのは聞いたことありましたが、あんな金ぴかの大きな手の中に収められていたのはびっくりでした。
本物か偽物かよくわからないものが多い中、骨は大きくて説得力がありますね。
アーヘン大聖堂は一度火事で消失しているそうなので、長い歴史の中でいろんな人の手が加わりながら今の形になったようですが、なんとも独特でした。
周りに建物がたくさんあるせいか、なかなか全体の構造がわからなかったので、あの模型はありがたかったです。
歴史や教会に興味がなくても、見るものを感動させる大聖堂だと思いました。
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