2022冬の１８きっぷで今怪しい鉄道風景を巡る旅！vol.1（宮島口に残る特急乗車位置案内編）

2022/12/27 - 2022/12/30

冬の１８きっぷで「今怪しい…」、つまりここ数年で動きがありそうな鉄道風景を中心に見たり乗ったりしてきました。果たして吉と出るか凶と出るか。いずれにせよ、怪しいものは片っ端から見ておくにこしたことはないでしょう。乗れるときに乗っとけ。

去年はまだこんな列車がふつうに走ってたんだよね～と近いうちに懐かしむことになるのでしょうか。翌年の３月改正ですでに引退したものもありました。令和４年の冬、今でもみられる鉄道ファンに人気の風景を巡りたいと思います。表紙は宮島口の１番線神戸側に残る乗車位置案内です。長年風雨にさらされ今にも消えそうなペンキを注意深く観察しながら東へ東へコマを進めます。

きっぷ：青春１８きっぷ
旅程概要
12.27：西熊本～宮島口～西阿知～球場前～倉敷～播州赤穂～京都
12.28：京都～桃山～小野～山科～尾張一宮～美濃太田～多治見～京都～大津～和田岬～高島
12.29：高島～高松～高松築港～栗林公園～栗林～阿波池田～徳島～鳴門～勝瑞～松永
12.30：松永～府中～三次～玖村～梅林～広域公園前～本通～広島～みどり中央～西熊本

なお、総集編はこちらです。
https://4travel.jp/travelogue/11812237

エリア 大竹・廿日市(広島)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

2023.03.11　村井・篠ノ井
2023.03.12　柘植・糸崎
３月は出会いと別れの季節、そう、ダイヤ改正の季節である。もたもたしていたら４月になってしまった。職場の親睦会を「すみません！ダイヤ改正ですから！」と断って旅出った。こんな理由で欠席が許されるとは、時代も変わったものだ。
帳簿上給料が出ない日なのでお休みであることは間違いないのだが、せっかく親睦会を休めたのに、改正で動きのある地区には諸先輩方が集中して、私のようなにわか者には写真を撮る機会すら与えられないだろう。そこで、特に報道がなかったものを中心に巡ることにした。位置は異なるが、青赤緑黄色とまるで〇インドウズのマークのようではないか（笑）。

2023.03.19　根雨・美袋・日羽・倉敷
あいにく青春１８きっぷは５回分ワンセットなので、都合がついた翌週末もノコノコと出かけてしまった。ダイヤ改正当日と翌日は、どうせ運用なんてさっぱりわからないので、すっかり鮮度落ちとなった紫やＪＮＲマークでお茶を濁した。この土日、諸先輩方におかれてはいつもの場所やＰＣの前に張りついて粛々と運用の変化を拾い上げていたり、時刻表や張り紙や車庫の動きなどから予測した運用変更の答え合わせをするので、人気の伯備線といえどもすいているのではないかと期待していたら、ありがたいことにすいていた。

2022.12.27　西熊本
本来ならばそういう旅行記を書きたいところなのだが、あいにく令和４年の冬で止まっている。３月の改正で話題になりそうな列車たちを、できるだけ諸先輩方が活発に動かれないうちに見たり乗ったりしておこうという魂胆である。

西熊本駅 駅

2022.12.27　熊本
熊本駅で２日目を押してもらった。海賊船のかわりに鈍行で旅立とうか。

熊本駅 駅

2022.12.27　熊本
乗るのは海賊船もびっくりの電飾である。

2022.12.27　大牟田
改正後は白白白になってしまった快速列車。

2022.12.27　小倉ゆき快速列車車内
小倉まで２時間半以上、海賊船もびっくりの硬い椅子だが、きょうびうちの島において追加料金を払わずに通過駅がたくさんあるのは破格の大サービスなのである。しかも車掌さんまで乗っている。

2022.12.27　赤間
赤間で小休止。１０６５レが通過。

2022.12.27　赤間
間髪を入れず「ソニック７号」が通過する。３月改正後は止まるようになり、さらに特急誘導が進んだ。

2022.12.27　小倉
さて、下を向いて歩こう。小倉駅８番ホームはペンキの跡がたくさん見つかる。「小倉駅８番線」とネットでひくとたぶんうどん屋さんしか出てこないが…（一応調べた）下は何の５２号だろうか。

2022.12.27　小倉
つばめ、自由席…あとは何？

2022.12.27　小倉
玄海号９号車前。名古屋ゆきを思い浮かべるもよし、岡山ゆきを思い浮かべるもよし。

2022.12.27　小倉
つばめ…？？…１１号車？

2022.12.27　小倉
かもめ１４号車。長崎宮崎編成だった頃も、佐世保編成が筑豊本線経由だった頃も、当駅で分割併合をしていたようだ。

2022.12.27　小倉
ブルートレイン１４両目。実家からほぼ毎日見ていた「はやぶさ」や「なは」は熊本回転車を切り落として身軽な編成になっていた。学生の頃にもうちょっとちゃんと見ておけばよかったと後悔。デジカメの普及があと１０年早かったら…ね。

2022.12.27　小倉
次に乗るのは…おっ、飲酒運転防止のヘッドマーク。奥のレッドアイがちょうど出発。

https://www.youtube.com/watch?v=i4T_tvsdRA0

2022.12.27　小倉
現代の乗車位置案内。小倉発着で宮崎まで５時間ほどで走り抜く「にちりん」が１往復設定されているが、３番線の発車のようである。２番線から出発するのは大分ゆきの臨時便。

2022.12.27　門司
門司で６分停車。後続の鹿児島本線を待ちながら、関門通過に向けて切換試験を行っている。片目点灯は本州へと渡る長旅の“儀式”である。

2022.12.27　門司
数々の列車が関門海峡を渡った。８０年以上も前に海底トンネルを掘り抜いた我が国の土木技術には頭が下がる。

2022.12.27　門司
今も昔も電源問題は頭を抱える。モハ４２０を電源車として早く落成させ、直流専用の特急車を九州まで引き込んでいた。直通にこだわることこそネットワークの強みだと思うのだが、最近ではついうっかり建設してしまった標準軌高速鉄道を押し付けられ、強制乗り換えで割高な細切れ特急券を何枚も買わせて小遣い稼ぎに励むのが全国的に主流になってしまった。

2022.12.27　門司
その後は交直流電車が増備され、サヤなしで九州に入れるようになった。「玄海」と「つばめ」はホームに残るペンキよりも、やっぱり写真の方が好まれるだろう。

2022.12.10　自宅
ネットに落ちていた岡山開業時の時刻表から拾い上げて復元した。「玄海」や「つばめ」は岡山で“リレーひかり”の使命を帯びた列車だった。

2022.12.27　下関ゆき普通列車車内
電化方式が途中で変わるのも魅力だが、本州に出たとたんにこのような光景が広がるのも関門エリアの魅力である。

2022.12.27　下関ゆき普通列車車内
青黄色オレンジと下関の晴れ空によく似合う列車たちだ。

2022.12.27　下関ゆき普通列車車内
おっ、復刻塗装。

2022.12.27　下関
下関に到着。超大編成が似合うターミナルだ。ペンキの跡は私の力では見つけることができなかった。まだまだ修行が足りない。

2022.12.27　下関
９月の改悪で熊本に来なくなったから、もの珍しさについつい動画で撮ってしまう。

https://www.youtube.com/watch?v=qqNOm97_Uo8

2022.12.27　新山口
下関から東へ向かう黄色い電車に乗った。新幹線接続駅では上下列車とも長時間停車し、貨物列車を待避する。

新山口駅 駅

2022.12.27　新山口
ターンテーブルが残る小郡機関区を望む。

2022.12.27　新山口
山口県内の主力は２扉転換クロスの３０００番代や、１１７系からの編入車の３５００番代（モハユニットのみ）。

2022.12.27　新山口
国鉄の銘板が残る。

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
防府を出てしばらくすると周防灘が見えるようになる。

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
昇降できるサッシの電車もいつまで走ってくれるだろうか。

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
堤防が高いのが難点だが、その合間には冬でも暖かい瀬戸内の日差しが感じられる私の好きな区間である。

2022.12.27　徳山
徳山でも小休止。おっ「あさかぜ４号」だね～金帯の専用編成で赤ランプの食堂車つき。博多の団地に住んでいた頃に、夕方の上りを見送っていた（←母から聞いた）。

徳山駅 駅

2022.12.27　徳山
徳山駅１番乗り場で一番くっきり残っている（と思われる）のが「みどり・しおじ」。

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
列車はさらに東へ向かってコマを進める。大畠で大島大橋をくぐる。

大畠駅 駅

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
柳井港と三津浜を結ぶフェリー。

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
大畠を過ぎるとしばらく瀬戸内海が広がる。

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
通過するときにいつも気になる船型の建物。

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
由宇で２２７系に出会う。２２７系は現在新山口まで運用されている。徐々に、しかし確実に増えてくるだろう。

由宇駅 駅

2022.12.27　岩国ゆき普通列車車内
デルタをつくる錦川を２本の鉄橋で渡り…

2022.12.27　岩国
岩国に到着！ここからは２２７系の独壇場である。

2022.12.27　岩国
折り返しが先に発車するので、動画で残しておこう。

https://www.youtube.com/watch?v=bPr8nzszJao

2022.12.27　白市行き普通列車車内
どうせ白市までしか行かないので…

2022.12.27　宮島口
宮島口で降りた。

2022.12.27　宮島口
赤い「特」の字が見える。これは期待大である。

2022.12.27　宮島口
丸囲みタイプか…

2022.12.27　宮島口
「かもめ　４」。じゅうぶん読めるレベルだよ。

2022.12.27　宮島口
こちらは「つばめ」。

2022.12.27　宮島口
門司寄りに歩いていくと「はと　１」を発見。

2022.12.27　宮島口
「かもめ　１」も健在。

2022.12.27　宮島口
今度は１番線の神戸側にやってきた。

2022.12.27　宮島口
「はと」「つばめ」「しおじ」の３連続！

2022.12.10　自宅
昭和４７年の時刻表では、「かもめ」は小郡から宮島口までノンストップ。先行する「みどり」ときれいな千鳥になっている。

2022.12.27　宮島口
さぁ、もうそろそろ出発の時間だ。先を急ごう。

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
広島都市圏の鈍行は両数がバラバラで短編成（特に白市以遠発着）だと絶望的に混んでいる。前面展望で広島まで粘ろう。

阿品駅 駅

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
広電の５連接車と行きかう。

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
己斐の地名が随所に残る西広島駅。

西広島駅 駅

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
太田川の放水路沿いをちょこっと走り…

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
放水路を渡ると…

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
「よこがわ」に到着。こっちの方は濁るので注意。

横川駅 (広島県) 駅

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
可部線が合流した先で太田川の本流を渡る。

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
広島に到着。ここで席が空いたので座る。

広島駅 (JR) 駅

2022.12.27　糸崎ゆき普通列車車内
次の天神川は貨物列車が間近に見られる。上りに乗るのは久しぶりだがこの先のセノハチはいつも爆睡…

天神川駅 駅

2022.12.27　糸崎
糸崎に到着！ここからはチーム黄色だ。

糸崎駅 駅

2022.12.27　岡山ゆき普通列車車内
西の空が赤くなってきた。

2022.12.27　岡山ゆき普通列車車内
糸崎と尾道の間で因島大橋がきれいに見えるスポットがある。

2022.12.27　岡山ゆき普通列車車内
はるかな、しまなみ。さびいろの、なぎのうみ。歌詞がきれいな「いい日旅立ち西へ」の情景が思い浮かぶ。

2022.12.27　岡山ゆき普通列車車内
尾道を出て、向島に渡る橋をくぐる。

2022.12.27　岡山ゆき普通列車車内
橋はここだけしかかかっていないので、必然的に渡し船が大活躍。

2022.12.27　西阿知
すっかり日が暮れて西阿知に到着。ここから住宅街を２０分ほど歩くと抜け道が成立するのだ。

西阿知駅 駅

この旅行記へのコメント （6）

• Tagucyanさん 2023/04/10 19:33:11

  まだまだありそうですね

  とのっちさま
  こんばんは
  
  足元を見ると、あるもんですねえ。ホームの写真を見ただけでも、いかにも何かありそうな雰囲気がありますからね。かつて、長大な列車が発着していたホームに、今はそれほど長くない電車が発着し、その部分は改修されているんでしょうけど、そうでない部分は昔のままのようで、探せばまだまだありそう。
  
  山口地区と岡山地区の一大勢力の黄色い電車も、あぐらをかいているとそろそろ、ということなんでしょうね。広島地区も、気がつけばあっという間に置き換わってしまいましたから。
  そもそも、私がまともに山陽線を通しで乗ったのは、間違いなくまだ20世紀のころでしたから、たまにはガッツリ乗りたいですねえ。
  
  ---
  Tagucyan

  とのっちさん からの返信 2023/04/11 22:43:55

  RE: まだまだありそうですね

  Tagucyanさま
  
  こんばんは。書きこみありがとうございます。
  
  ホームの痕跡は案外見つかるものでした。最近では柵が張り巡らされて端っこまで行けない駅が増えたのが残念に思います。私が生まれるずっと前の、限られた設備をいっぱいいっぱいに使って走っていた列車たちは、若輩者からみると魅力的です。九州内や北陸信越地区など、まだちゃんと探してみたいところがあります。
  
  広島はあっという間でしたね〜山口や岡山もひとひねりかもしれません。九州は減便大作戦で近郊電車顔（←伝われ！）はついに１運用となってしまいました。山陽本線は２０世紀の終わりごろからしかお世話になっておりませんが、現住所がアレなので毎シーズンごとに乗らざるをえません。２１世紀の４分の１がやがて過ぎようとしている今、当時と同じ行動原理でお恥ずかしい限りです。しかも上ったら下らないといけませんので、必然的にもう一回がっつり乗ることになります。
  
  とのっち

• アルカロイド ダリルさん 2023/04/10 11:57:28

  考古学学会

  とのっちさま、こんにちわ！
  
  中間先頭車学会、普通グリーン車で宴の分科会、車内で炊飯実行会、崎陽軒ヒモ分布境界学会に続いて、ホームの考古学学会発足ですね？（ビョーキだぁ～）
  
  ホームにぶら下がってた特急や急行の乗車案内を、もっと撮影しとけばよかったと思ってるダリル

  とのっちさん からの返信 2023/04/11 22:31:58

  RE: 考古学学会

  アルカロイドダリルさま
  
  こんばんは。ご無沙汰しております。書き込みありがとうございます。
  
  おっしゃるとおり、ぶら下がってた特急や急行の案内はもっと撮影しとけばよかったですね。しかもそれだけでなく、車体や車内、屋根上や台車や床下←変態？など全てにおいてそう思います。通学で毎日熊本駅を通っていたのに…まだまだ鉄道が好きになって日が浅く「はと」や「しおじ」は乗ったことがなく、車内で炊飯もしたことがありません。これからも諸先輩方がまとめあげた学術的旅行記を拝見して修行に励みたいと思います。
  
  とのっち

• Akrさん 2023/04/09 15:18:24

  かもめ14号車！

  とのっちさま
  
  こんにちは。
  今回も下を向いてますねえ。
  小倉の「かもめ14号車」は貴重ですね。調べてみたら、昭和38年に6+6の12連だったのを7+7の14連にしたようです。長崎、宮崎編成ともにキロ、キシを繋いでおり、豪華編成だったようですね。
  
  宮島口の「つばめ」は、苔むした感じが出てていいですね。いまの若い子は「はと」なんて知らないんだろうな。それにしても山陽本線はもと特急街道だけあってよく残っていますね。
  
  なかなか難しい東日本エリアですが、怪しいのは熱海、水戸、宇都宮、郡山、福島あたり。秋田で「つばさ」や「白鳥」見つけたら歓喜なのですが。手が加えられていない古いホームの末端部分があれば積極的に探してみたいと思います。
  
  Akr

  とのっちさん からの返信 2023/04/09 16:37:59

  RE: かもめ14号車！

  Ａｋｒさま
  
  こんにちは。書きこみありがとうございます。今の若い子なので（笑）「はと」は古い時刻表で拝見するだけの知らない存在です。だからちゃんと下を向いて勉強しようと思います。
  
  “キロいかもめ”はですね、復刻版ですが昭和３９年の時刻表では１４連になっています。間違っても６連モノクラスではなく、特急が本当に特に急いで高嶺の花だった時代です。昨今のうちの島を走る気動車特急はワンマン運転でローカル線をのんびり走る一般形改装なので、ただの高値の花です。
  
  一番種類が多いのは徳山かと思われますが、宮島口は名だたる特急列車がくっきり残っており、特急街道の痕跡が見つかってよかったです。小倉も案外残っていました。郡山では北斗星をみつけましたが、ほかの怪しいですね〜チョイスがすばらしい。柵が設置されたりアスファルトでかさ上げされたりと、いつ見られなくなるかわかりませんので…私もいくつかあたりをつけて宿題にしたいのですが、Shuuuさまの旅行記で知った有田などまだまだリサーチ不足ばかりです。
  
  次はみんな大好き岡山エリアです。ちゃんと走っているうちに、またぜひお越しください。
  
  とのっち