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2021年12月20日(月)12時15分過ぎ、三原山の山頂遊歩道を登り切り、中央火口丘の上に到着。ここには遊歩道を挟んで高さ約5mの大きな岩塊が並んでいるが、これらは1986年噴火の溶岩噴泉で噴き上げられた高温かつ大量のマグマのしぶきが積み重なり、やや溶けながらくっつき固まってできたアグルチネート(Agglutinate)と呼ばれる堆積物の大きな破片。<br /><br />噴火の際に火口を満たした溶岩が火口原にあふれ出したとき、溶岩上に浮かんでいたアグルチネートは、千切れ千切れになりながら流氷のように押し流された。ここに残るアグルチネート岩塊はその一部で、火口縁まで約500m運ばれたが中央火口丘の斜面を流れ下る溶岩流の厚さが薄くなったためここで座礁し、置き去りにされたもの。<br /><br />大小さまざまなマグマのしぶきがくっつき合って出来ている。見た目は大きい岩塊だが内部に細かい空洞がたくさんあり密度が小さいため、液体の溶岩流の上に浮いて移動していた。正面、南側に続く遊歩道は大きなアグルチネート岩塊の真ん中を切り通して作られている。<br /><br />ここから中央火口丘の火口をぐるっと一周できるお鉢巡りがスタートする。1998年に整備されたコース。案内板によると約2.5㎞で50分掛かるとのこと(下の写真1)。反時計回りがおススメともあるので、そのまままっすぐ南に向かう。<br /><br />中央火口丘の現在の姿は1777年に始まった安永噴火で出来たものと考えられている。直径約800mの火口丘で、その中に直径約300m、深さ約200m以上の切り立った竪坑状火孔がある。外側を囲む外輪山に対して内輪山とも呼ばれる。この内輪山と云う呼び方、一般的な用語に思えるが、この三原山だけを指す固有地名で、他の火山では使われない。ちょっと意外だった。<br /><br />この三原山、日本の活火山の中でも玄武岩質マグマの活発なことで知られており、およそ35年以内に一度は比較的大きな噴火を行い、少しずつ姿を変えている。その間に起こる小噴火も含めて、吹き上がる火柱や火映は古来から御神火様とあがめられて来た。<br /><br />最近(?)では1950年から51年には、中央火口からあふれ出した溶岩がカルデラ床へ流出した。1986年には、内輪山の他、カルデラ床や外輪山北側山腹でも割れ目噴火し、溶岩流が集落に迫ったため、全島民約1万人が約1か月島外に避難した。それから35年、静けさを保っており、まじかに火口周辺の絶景を見ることが出来たのだが、そろそろだよな・・・<br /><br />アグルチネート岩塊の間を抜けると右手にゴジラ岩と呼ばれる岩がある。上記のアグルチネート岩塊の火口丘縁側の一番先端。確かにそう見えるわ。バックに山頂口が見える構図もなかなかいい。アグルチネート岩塊の一部なので1986年噴火で出来たもの。<br /><br />実はゴジラは三原山と意外(?)な関りがある。1984年公開のゴジラシリーズ第16作(平成ゴジラシリーズ第1作)「ゴジラ」のラストシーンで、ゴジラは三原山河火口に落ち、次の1989年公開の第17作「ゴジラvsビオランテ」で三原山から復活しており、ファンの間ではゴジラの聖地のひとつになっている。<br /><br />ゴジラ岩から進むと火口展望台がある。1階はトイレで屋上まで登れる。ここから火口見学道が分岐しているので、いったん周遊コースを外れてそちらに向かう。火口見学道の正面に見えるのが三原新山。何度か書いてるように1950年から51年の噴火で誕生した標高758mの三原山、伊豆大島の最高峰。<br /><br />三原新山の麓まで約400m歩くと火口西展望所。火口の中は見えないが、火口越しに標高754mの剣が峰を望む眺めはなかなかのもの。ちょうど同じタイミングでおられたハイカーの方に珍しく自撮りでない自分の写真も撮ってもらう。<br /><br />20分ほどで火口展望台から火口西展望所を往復して、お鉢巡りを再開。すぐ先にホルニト(Hornito)と云う、溶岩洞(トンネル)の天井が破れ溶岩を二次流出させてできた塚がある。穴が開いており、4mほど降りたところに高さ約6m、幅約10m、奥行約20mの楕円形の広がりのある空間がある。<br /><br />それが1951年の噴火で出来た溶岩洞(トンネル)。噴火でマグマが溶岩として流れる際に、外側表面が空気でいち早く冷やされ固まり、その内側をマグマが通り抜けトンネルの形で残ったもの。このホルニトがある部分を溶岩流が流れていった(下の写真2)。<br /><br />ホルニトから南に進んで行くと、島の向こうの海(太平洋)に伊豆諸島の島々が浮かぶ。海と雲と日差しでなんかすごく幻想的。見えているのは利島、新島、式根島など。<br /><br />さらに先に進み、東に回り込んで行き、三原新山の裏側を過ぎて行くと外輪山の白石山(標高736m)から朝歩いた月と砂漠ライン、火口原に広がる裏砂漠が見えてくる。その裏側には太平洋が広がる。<br /><br />三原新山を回り込んだ辺りがこの鉢めぐりで一番高く、中央火口にも一番近い。さっき行った火口西展望所より火口の中がよく見える。火口を挟んで火口展望台が見え、この辺りで半周来たことになる。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8883396625063616&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />1時過ぎ、お鉢巡りの後半に進むが、続く

東京 伊豆大島 三原山 お鉢巡り(Mt. Mihara Crater,Oshima,Tokyo,Japan)

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2021/12/20 - 2021/12/20

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ちふゆ

ちふゆさん

2021年12月20日(月)12時15分過ぎ、三原山の山頂遊歩道を登り切り、中央火口丘の上に到着。ここには遊歩道を挟んで高さ約5mの大きな岩塊が並んでいるが、これらは1986年噴火の溶岩噴泉で噴き上げられた高温かつ大量のマグマのしぶきが積み重なり、やや溶けながらくっつき固まってできたアグルチネート(Agglutinate)と呼ばれる堆積物の大きな破片。

噴火の際に火口を満たした溶岩が火口原にあふれ出したとき、溶岩上に浮かんでいたアグルチネートは、千切れ千切れになりながら流氷のように押し流された。ここに残るアグルチネート岩塊はその一部で、火口縁まで約500m運ばれたが中央火口丘の斜面を流れ下る溶岩流の厚さが薄くなったためここで座礁し、置き去りにされたもの。

大小さまざまなマグマのしぶきがくっつき合って出来ている。見た目は大きい岩塊だが内部に細かい空洞がたくさんあり密度が小さいため、液体の溶岩流の上に浮いて移動していた。正面、南側に続く遊歩道は大きなアグルチネート岩塊の真ん中を切り通して作られている。

ここから中央火口丘の火口をぐるっと一周できるお鉢巡りがスタートする。1998年に整備されたコース。案内板によると約2.5㎞で50分掛かるとのこと(下の写真1)。反時計回りがおススメともあるので、そのまままっすぐ南に向かう。

中央火口丘の現在の姿は1777年に始まった安永噴火で出来たものと考えられている。直径約800mの火口丘で、その中に直径約300m、深さ約200m以上の切り立った竪坑状火孔がある。外側を囲む外輪山に対して内輪山とも呼ばれる。この内輪山と云う呼び方、一般的な用語に思えるが、この三原山だけを指す固有地名で、他の火山では使われない。ちょっと意外だった。

この三原山、日本の活火山の中でも玄武岩質マグマの活発なことで知られており、およそ35年以内に一度は比較的大きな噴火を行い、少しずつ姿を変えている。その間に起こる小噴火も含めて、吹き上がる火柱や火映は古来から御神火様とあがめられて来た。

最近(?)では1950年から51年には、中央火口からあふれ出した溶岩がカルデラ床へ流出した。1986年には、内輪山の他、カルデラ床や外輪山北側山腹でも割れ目噴火し、溶岩流が集落に迫ったため、全島民約1万人が約1か月島外に避難した。それから35年、静けさを保っており、まじかに火口周辺の絶景を見ることが出来たのだが、そろそろだよな・・・

アグルチネート岩塊の間を抜けると右手にゴジラ岩と呼ばれる岩がある。上記のアグルチネート岩塊の火口丘縁側の一番先端。確かにそう見えるわ。バックに山頂口が見える構図もなかなかいい。アグルチネート岩塊の一部なので1986年噴火で出来たもの。

実はゴジラは三原山と意外(?)な関りがある。1984年公開のゴジラシリーズ第16作(平成ゴジラシリーズ第1作)「ゴジラ」のラストシーンで、ゴジラは三原山河火口に落ち、次の1989年公開の第17作「ゴジラvsビオランテ」で三原山から復活しており、ファンの間ではゴジラの聖地のひとつになっている。

ゴジラ岩から進むと火口展望台がある。1階はトイレで屋上まで登れる。ここから火口見学道が分岐しているので、いったん周遊コースを外れてそちらに向かう。火口見学道の正面に見えるのが三原新山。何度か書いてるように1950年から51年の噴火で誕生した標高758mの三原山、伊豆大島の最高峰。

三原新山の麓まで約400m歩くと火口西展望所。火口の中は見えないが、火口越しに標高754mの剣が峰を望む眺めはなかなかのもの。ちょうど同じタイミングでおられたハイカーの方に珍しく自撮りでない自分の写真も撮ってもらう。

20分ほどで火口展望台から火口西展望所を往復して、お鉢巡りを再開。すぐ先にホルニト(Hornito)と云う、溶岩洞(トンネル)の天井が破れ溶岩を二次流出させてできた塚がある。穴が開いており、4mほど降りたところに高さ約6m、幅約10m、奥行約20mの楕円形の広がりのある空間がある。

それが1951年の噴火で出来た溶岩洞(トンネル)。噴火でマグマが溶岩として流れる際に、外側表面が空気でいち早く冷やされ固まり、その内側をマグマが通り抜けトンネルの形で残ったもの。このホルニトがある部分を溶岩流が流れていった(下の写真2)。

ホルニトから南に進んで行くと、島の向こうの海(太平洋)に伊豆諸島の島々が浮かぶ。海と雲と日差しでなんかすごく幻想的。見えているのは利島、新島、式根島など。

さらに先に進み、東に回り込んで行き、三原新山の裏側を過ぎて行くと外輪山の白石山(標高736m)から朝歩いた月と砂漠ライン、火口原に広がる裏砂漠が見えてくる。その裏側には太平洋が広がる。

三原新山を回り込んだ辺りがこの鉢めぐりで一番高く、中央火口にも一番近い。さっき行った火口西展望所より火口の中がよく見える。火口を挟んで火口展望台が見え、この辺りで半周来たことになる。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8883396625063616&type=1&l=223fe1adec


1時過ぎ、お鉢巡りの後半に進むが、続く

  • 写真1 お鉢巡り案内板

    写真1 お鉢巡り案内板

  • 写真2 1951年噴火の溶岩流跡

    写真2 1951年噴火の溶岩流跡

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