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2021年12月20日(月)11時前、地層大切断面から15分ほど大島一周道路を走って、大島西岸のほぼ真ん中にある元町に到着。大島時計盤では9時の位置。<br /><br />元町は大島西岸の北部を占め、大島町役場や大島支庁庁舎が所在する伊豆大島の中心集落。大島の玄関口である元町港と大島空港を持つ。1955年の大島町発足以前は元村で、北側は旧岡田村、南側は旧野増村に接し、東側の三原山登山道路のわずかな部分だけ旧泉津村と接している。<br /><br />南北朝時代の1338年の噴火により流出した溶岩の上にある町。1965年(昭和40年)1月の大島大火によりほぼ全焼・壊滅したが、東京都の復興事業により区画整理がなされ、近代的な新しい町として復興を果たした。1986年11月の三原山噴火で溶岩が町の直前まで迫り、全島民が一斉避難になったのはわずかに記憶にある。<br /><br />時間が早いが、6時前に船を降りる前に朝食を取ってから何も食べてないので、早めの昼食にする。車を止めて港の待合所と道を挟んだ稲本食堂へ。おばあちゃんが1人で切り盛りしてる昔ながらの食堂。時代を感じる。<br /><br />食べたのはくさやの定食。くさやの焼いたものに紅白なます、めかぶとししゃもの和え物、ごぼうとコンニャクの煮物の小鉢が付き、ご飯に味噌汁、きゅうりの漬物。<br /><br />くさやは魚類の干物の一つで、一般的には焼いて食べるが、半生でも食べられている。伊豆諸島の特産品として知られ、伊豆大島の他、新島、八丈島、三宅島などで盛ん。長い歴史をもつ食品で、江戸時代には献上品とされていた記録が残っている。<br /><br />当初魚は塩漬けで江戸へ運ばれていたが、塩が米の代用の年貢として献上することを命じられ、貴重なものとなったため、塩水に浸してから干すようにしたが、この塩水も貴重な塩を使うので、塩を補充しながら使いまわしするようになった。<br /><br />現在は開いた新鮮な魚をこの「くさや液」と呼ばれる魚醤に似た独特の匂いや風味をもつ浸け汁に8から20時間ほど浸け込み、その後天日に1、2日ほど干す。新島における方言で魚全般を指して「ヨ」と言われており「臭い」+「魚」=「クサヨ」が転じて「クサヤ」になったと云う。<br /><br />くさや液は古いものほど旨味が出るとされ、中には200年も300年も続くものもあるそうだ。各業者はその製法は秘伝として、代々受け継いでいる。また、一般家庭でも代々くさや液を受け継いでいる家もあり、昔は嫁入り道具の一つとなっていた。<br /><br />魚は新鮮なムロアジ類(クサヤモロなど)、トビウオ類、シイラなどが使われる。この日食べたのが何だったかは聞くのを忘れたし、写真見ても分からない。臭いと云うのが有名な食べ物だが、私が鈍いのか全然感じなかった。新島産に比べると大島さんの臭さはましらしいが。ただ、結構量が多くて、ご飯は食べきれなかった。ああ、もったいない。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8868655853204360&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br />腹いっぱいになって向かいの元町港を少しぶらつく。上述のように大島の玄関口で、定期船が発着する岸壁、船客待合所、小型船船溜まりが設けられている。また、南側に隣接して大島の拠点漁港の一つの元町漁港もある。<br /><br />船客待合所は地上3階建で1995年竣工。旅客ターミナル機能のほか、三原山噴火時の避難施設として、火山弾に対するシェルター機能も考慮されている。この時は改修工事が行われていた。<br /><br />大島の玄関口は何度も書くがこの元町港で、海面状況により補完港である岡田港が使われるのだが、この工事が10月から1月まで行われていたので、その期間の船の発着は全て北岸の岡田港になっていた。<br /><br />ここへ来る直接的な切っ掛けとなった連ドラ「東京放置食堂」でもこの港は船の発着シーンなどで登場し、私の島への到着はこの港だったので、ここじゃなかったのがちょっと残念だった。島の案内図もあり、まさに玄関口のイメージなんだが。<br /><br />ただ、この桟橋は伊豆半島に向かて突き出しており、大きな防波堤に囲まれた岡田港より外海の状況の影響を大きく受けそう。まあ、島の中心がこの地域なのでここに着く方が絶対に便利とは思う。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8868663379870274&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />いよいよ三原山へ向かうが、続く

東京 伊豆大島 元町(Motomachi,Oshima,Tokyo,Japan)

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2021/12/20 - 2021/12/20

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ちふゆ

ちふゆさん

2021年12月20日(月)11時前、地層大切断面から15分ほど大島一周道路を走って、大島西岸のほぼ真ん中にある元町に到着。大島時計盤では9時の位置。

元町は大島西岸の北部を占め、大島町役場や大島支庁庁舎が所在する伊豆大島の中心集落。大島の玄関口である元町港と大島空港を持つ。1955年の大島町発足以前は元村で、北側は旧岡田村、南側は旧野増村に接し、東側の三原山登山道路のわずかな部分だけ旧泉津村と接している。

南北朝時代の1338年の噴火により流出した溶岩の上にある町。1965年(昭和40年)1月の大島大火によりほぼ全焼・壊滅したが、東京都の復興事業により区画整理がなされ、近代的な新しい町として復興を果たした。1986年11月の三原山噴火で溶岩が町の直前まで迫り、全島民が一斉避難になったのはわずかに記憶にある。

時間が早いが、6時前に船を降りる前に朝食を取ってから何も食べてないので、早めの昼食にする。車を止めて港の待合所と道を挟んだ稲本食堂へ。おばあちゃんが1人で切り盛りしてる昔ながらの食堂。時代を感じる。

食べたのはくさやの定食。くさやの焼いたものに紅白なます、めかぶとししゃもの和え物、ごぼうとコンニャクの煮物の小鉢が付き、ご飯に味噌汁、きゅうりの漬物。

くさやは魚類の干物の一つで、一般的には焼いて食べるが、半生でも食べられている。伊豆諸島の特産品として知られ、伊豆大島の他、新島、八丈島、三宅島などで盛ん。長い歴史をもつ食品で、江戸時代には献上品とされていた記録が残っている。

当初魚は塩漬けで江戸へ運ばれていたが、塩が米の代用の年貢として献上することを命じられ、貴重なものとなったため、塩水に浸してから干すようにしたが、この塩水も貴重な塩を使うので、塩を補充しながら使いまわしするようになった。

現在は開いた新鮮な魚をこの「くさや液」と呼ばれる魚醤に似た独特の匂いや風味をもつ浸け汁に8から20時間ほど浸け込み、その後天日に1、2日ほど干す。新島における方言で魚全般を指して「ヨ」と言われており「臭い」+「魚」=「クサヨ」が転じて「クサヤ」になったと云う。

くさや液は古いものほど旨味が出るとされ、中には200年も300年も続くものもあるそうだ。各業者はその製法は秘伝として、代々受け継いでいる。また、一般家庭でも代々くさや液を受け継いでいる家もあり、昔は嫁入り道具の一つとなっていた。

魚は新鮮なムロアジ類(クサヤモロなど)、トビウオ類、シイラなどが使われる。この日食べたのが何だったかは聞くのを忘れたし、写真見ても分からない。臭いと云うのが有名な食べ物だが、私が鈍いのか全然感じなかった。新島産に比べると大島さんの臭さはましらしいが。ただ、結構量が多くて、ご飯は食べきれなかった。ああ、もったいない。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8868655853204360&type=1&l=223fe1adec

腹いっぱいになって向かいの元町港を少しぶらつく。上述のように大島の玄関口で、定期船が発着する岸壁、船客待合所、小型船船溜まりが設けられている。また、南側に隣接して大島の拠点漁港の一つの元町漁港もある。

船客待合所は地上3階建で1995年竣工。旅客ターミナル機能のほか、三原山噴火時の避難施設として、火山弾に対するシェルター機能も考慮されている。この時は改修工事が行われていた。

大島の玄関口は何度も書くがこの元町港で、海面状況により補完港である岡田港が使われるのだが、この工事が10月から1月まで行われていたので、その期間の船の発着は全て北岸の岡田港になっていた。

ここへ来る直接的な切っ掛けとなった連ドラ「東京放置食堂」でもこの港は船の発着シーンなどで登場し、私の島への到着はこの港だったので、ここじゃなかったのがちょっと残念だった。島の案内図もあり、まさに玄関口のイメージなんだが。

ただ、この桟橋は伊豆半島に向かて突き出しており、大きな防波堤に囲まれた岡田港より外海の状況の影響を大きく受けそう。まあ、島の中心がこの地域なのでここに着く方が絶対に便利とは思う。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.8868663379870274&type=1&l=223fe1adec


いよいよ三原山へ向かうが、続く

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