年末年始、バルセロナ周辺の旅へ【７】３日目（後半）歴史ある静かな街ジローナを散策し、夜はフラメンコショーへ。

2010/01/02 - 2010/01/02

《　バルセロナ周辺の旅　2009.12.30～2010.1.５　》

2007年夏、
JTBとJAL共同企画によるジャンボジェット機での直行便ツアーを利用し
私達シニア夫婦は初めてヨーロッパ旅行を経験しました。
その旅で予想を超える大きな感動を得てしまい、
2008年夏、ほぼ同じ内容のツアーに参加。
ますますヨーロッパの魅力にとりつかれてしまい、
2009年夏、イタリア縦断ツアーへ。

そして、満を持して！？
2009年年末から2010年にかけて、ヨーロッパ個人旅行に踏み切りました。（子供達の夏休みに合わせて南太平洋の国などには個人で行っていたのですが、ヨーロッパは初めて）
行先は、バルセロナ。
冬場は極寒となる中欧や北欧は避け、スペインを選択した訳です。
当時は航空券が7万円弱で購入できたのもラッキ－でした。

仕事の都合で長期間の滞在はできませんでしたが、
たくさんの刺激を受け、無事に帰ってくる事ができました。
そして、これが、スペインの魅力にハマるきっかけになった旅でもあります。

　　　　＝＝＝　全日程　＝＝＝

2009年
①【12/30】11：50　関空発　フィンランド航空　
　　　　　　↓　
　　　　　15：10　　ヘルシンキ　バンター空港着
　　　　　20：00頃　ヘルシンキ　バンター空港発（雪で２時間以上遅延）
　　　　　　↓
　　　　　24：00頃　バルセロナ空港着
　　【1】　https://4travel.jp/travelogue/11777007

②【12/31】バルセロナ市内観光
　　　　　サグラダファミリア→サンパウ病院→グエル公園→
　　　　　ニューイヤーコンサート（カタルーニャ音楽堂）
　　【2】　https://4travel.jp/travelogue/11777912
　　【3】　https://4travel.jp/travelogue/11777922
2010年
③【１/１】モンセラット観光→バルセロナ散策　モンジュイックの丘
　　【4】　https://4travel.jp/travelogue/11782964
　　【5】　https://4travel.jp/travelogue/11782968　　　　　　　
④【１/２】フィゲラス（ダリ美術館）→ジローナ散策→バルセロナ散策→
　　　　　フラメンコショー
　　【6】　https://4travel.jp/travelogue/11782971
　　【7】　https://4travel.jp/travelogue/11782977　←今ここ
⑤【１/３】バルセロナ市内観光
　　　　　カサパトリョ→カサミラ→ゴシック地区→水族館
　　【8】　https://4travel.jp/travelogue/11782980
　　【9】　https://4travel.jp/travelogue/11782985
　　【10】　https://4travel.jp/travelogue/11782988
　　【11】　https://4travel.jp/travelogue/11782992

⑥【１/４】10：00　バルセロナ空港発 　フィンランド航空
　　　　　　↓
　　　　 15：00 ヘルシンキ　バンター空港着
　　　　 17：15　ヘルシンキ　バンター空港発

⑦【１/５】 09：45　関空着

2022.10.04 post
2023.09.03 EDIT

エリア ジローナ(スペイン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

【１/２】後半
午前中フィゲラスでダリワールドに浸った後、
午後、ジローナへ向かった。
ジローナはバルセロナから北へ80キロほど、鉄道利用で１時間半弱くらい。
つまり、フィゲラスに向かう途中で通過した街だ。

ジローナの駅舎。
駅前にはバスターミナルがあり、フィゲラスからはバスでも来れる。

駅からオニャール川の方に向かって新市街を歩いていく。

ジローナは、古代ローマ時代から存在する歴史ある街だが、
タラゴナに比べると遺跡は少ないらしい。
特徴としては、古くから戦略上の要地だった為、何度も大きな戦いの舞台となっていることだ。
『ローランの歌』の歌詞にもなっていたり、
1809年にはナポレオンの軍隊に対して７ヶ月以上抵抗したとか。

静かな午後…
かつて戦いが繰り返されていたとは思えないような、穏やかな街並みだ。

商店街を抜けていくと…

オニャール川に出た。
南北を流れるオニャール川とデル川の合流する場所にジローナがある。

橋の上に店やカフェがある。

川沿いにはカラフルな建物が多く、川面に映りこんでいて絵になる風景だ。

橋を渡ると旧市街に入った。
川と平行しているランブラ・デ・ラ・リベルタット通りをカテドラル目指して歩く。

急に人通りが多くなった。
近くには大学があるので、平日は学生たちも多いという。

目がどこにあるかわかりにくい愛犬といつも一緒のギタリスト。

なんとなくステキな店を覗きながら歩くのは楽しい。

高級感のあるお菓子の店。

やはり冬は星のイルミネーションが定番なんですね。
ベランダの飾りつけもステキ。

これはなんやねん？と、気になると立ち止まるおばさん。

木彫りの人形？

あ、この時期はまだガラケー持ってたんだ！

いかにも古そうな石造りのアーチ。
勝手に入っていってるけど、いいのか？

その奥はこれまた複雑な構造。

歴史を感じる抜け道のような、トンネルのような…
こんな石畳の細い路地が迷路のように入りくんでいる。

これはナニ？
これも中世期から存在していそうな、宗教的なもののようだけど…？

それは、このような石段の途中に鎮座している。
ワケわからんけど、貴重なもののようなので一応ツーショット。

この車、出入りできてるなんてちょっとビックリ！

多分一日じゅう薄暗い一角。
中世の街並みにはこういう場所が多いですね。

この辺は、旧ユダヤ人地区だ。　ユダヤ歴史博物館もこの近くにある。
９世紀から15世紀まで、この辺りに住んでいたユダヤ人には優れた学者や医者が多く、経済発展にも貢献した。しかし、
1391年、キリスト教徒によって多くのユダヤ人が殺害され、
1492年、ユダヤ人追放令が出てスペインから追放された。
その後、数百年閉鎖されていた建物が、最近になって修復されて博物館となっている。
シナゴーク（ユダヤ教礼拝堂）やユダヤ浴場もあったという。

このジローナにも、ユダヤ人の悲惨な歴史があったんですね。

こんな石段を上がったり、アーチをくぐったりしながら少しずつ丘を上がっているのがわかる。

このような路地は、映画のロケ地としてもよく利用されているそうです。
本当に古い映画の中にいるような気分になる！

絵のような窓。

路地を抜けると・・・
突然、立派なカテドラルが出現！
丘の上に建っているので、長い石段がある。
毎年５月には「花祭り」が開催され、ジローナの街じゅうが花であふれるそうで
この石段も花で埋め尽くされるという。

11世紀から18世紀にかけて建てられた大聖堂。

正面はバロック様式で、内部はゴシック様式、
回廊と鐘楼はロマネスク様式、と様々な建築様式が混在している。
完成まで約700年もかかっているのだから、当然そうなるのだろう。

石段を登り切って振り返るとこの景色。

やはり、映画のロケ地として多用されるのが納得の風景！

カテドラル前の石段の脇はこのようになっている。
覗き込むとかなり高い。

ロマネスク様式の鐘楼。

内部の写真はゼロ。　撮影禁止だったんですね。
ロマネスク様式の中庭回廊が印象深いかな。

宝物館の『天地創造のタペストリー』が世界遺産として有名だけど、それっぽい古いタペストリーがいくつもあって結局どれだかわからなかった。
11世紀頃に造られたタペストリーなので劣化を防ぐ為に薄暗くしてあるらしく、模様もわかりにくいのだ。

2012年に修復されたということなので、
現在はもっと見やすく展示されていることでしょう。

しばらくここでひと休み。

上ってきた石段。

健脚でなかればジローナでは生活できませんね。

カテドラルをあとにし、また旧市街を街歩き。
このような中世期の石積みにはいつも感動する。
この時代でのこの技術も素晴らしいし、これだけ積むのにいったいどれだけかかったのか？と思ってしまう。

バルセロナのゴシック地区のような通り

高い鐘楼のある建物は、サン・フェリウ教会。
10世紀頃までジローナのカテドラルだった1000年以上の歴史ある教会だ。

ここは、中世期の石造りの建物に現代の建物を重ねてるような？

このカラフルな建物の反対側がオニャール川沿いになるんですね。

またオニャール川にやってきた。
川に突き出した建物はカラフルさが派手すぎず、本当にいい色合いです。

この橋は建物の中に通じている！

ジローナ独特の風景ですね。

きれいな川にはカモ達がたくさんいる。

カモじゃないような？　カモメ？
でも海沿いの街ではないのにこんなにカモメがいる事があるのかな？
　

川沿いの小さなカフェの２階でとても遅いランチタイム。
よくここまで何も食べずにいたなぁ…
　

円盤型のサンドイッチのような？　多分食べきれなかった。
落ち着けるカフェだったのでゆっくりできてよかったのは、よく覚えている。

ほな、バルセロナに戻るとしますか！

ジローナ新市街の開発が進んでいるような？
ここは現在はどうなっているんだろう。

バルセロナに戻っていったんホテルで休憩したような？
夜はランブラス通りのタブラオでのフラメンコショーを予約しているので
その店に向かった。

この左側の店が、予約したタブラオ「コルドベス」1970年開店の老舗。
店の前は人でいっぱい！
ネット注文しプリントアウトしたチケット（予約票？）を提示し、確認できた人だけ入店できる。
タブラオとは観光客向けのショークラブやレストランのこと。

ショーは何回か行われるが、私達が予約したのは何時だったか忘れた。

私達はワンドリンク付のチケットにした。（多分どっかで食事してから来た）
食事とセットのチケットだと店内のレストランで食事してからショーを観る事になる。
その人達は既に席についていたようなので、その後ろの席に座った。

想像していたより狭く感じる。　それに天井がこんなにも低いとは…　
ステージの三方を囲むようにぎっしり椅子が並べられている。

先ず、フラメンコギターの演奏が始まった。

フラメンコとは、スペイン南部の民族芸能（舞踊）。
15世紀頃にアンダルシア地方の農民達から発生したと言われているが、はっきりとしたルーツはわかっていないそうだ。
貧しい農民達の叫びが原点なんですね。

なので、バルセロナやマドリードフラメンコは本場モンではないけれど
せっかくスペインに来たからには観たい！という観光客の為に
このようなタブラオがたくさんある。

静かな曲調から始まって、激しくなっていくパターンが多い。

フラメンコといえば原色系の華やかな衣装を想像していたが
なんだか地味な衣装が多い。　
女性は赤や白のショールを巻き付けたり回したりするフリが多く、ダイナミック！

鍛え抜かれた肉体で力強く踊る男性ダンサー。
木製の床なので、ステップの音がとにかく凄い。
そして、複雑な手拍子を繰り出すダンサー達ですが、この手拍子だけを専門にしているアーティストも存在するそうです。

この女性はシンガーだったような？　

後で知ったが、元々喜びや楽しさを表現するのではなく、苦悩を表現する舞踊なのだから、衣装は地味で黒っぽいのが正しいのだ。
華やかな衣装は、観光客向けなんでしょうね。

短時間の休憩あり。
ノンアルコールのドリンクがなかったので仕方なくできるだけアルコールの少なそうなものを選んだが、それでも私達にはきつかった。
なんか酔っぱらってるような？

これは歌ってるとこかな？
フラメンコは「踊り」のイメージが強いが、歌・ギター・踊りの総合芸術なんですね。

とても複雑な手拍子とステップのリズムが全く乱れることなく（プロだから当然ですね）また、アクセントの付け方が曲調によって違うので一緒に手拍子などできない。
フラメンコには様々なリズムがあるんだなぁ！と初めて知った。
全てが心地よくピッタリと合うので、見事！としか言いようがない。

オールキャストによる賑やかなフィナーレ。
終わったらかなり深夜になっていたような…　　タクシーで帰ったような…

この日も目いっぱい動いたのでかなり疲れた。
明日はもう最終日。　時間の許す限りバルセロナを周ります。