2022/05/28 - 2022/05/28
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mom Kさん
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稚内駅発の特急に乗車して、ほどなくだった。
2021年7月31日のこと
窓の外に目を向けながら、
空っぽ気分になっていた。
小さな古い駅を通りかかり、私は掴まえられた。名前は、名前はと目を凝らし、覚えた。
あの駅に、必ず会いに来る。この一年、忘れることがなかった。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 JALグループ JR特急 JRローカル 徒歩 Peach
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ずっと人影さえ見なかった。ひたすら歩いて、線路が見えるところに近づいた。
-
気になる木が私をお迎え。
ゆっくりゆっくり近づきたいんだよねえ。
こちらに見えた駅舎玄関面は、なんだかちがうような軽い拍子抜け。
でも、ここなんです。 -
緊張させる「!」に私も「ハッ」と、かかとを合わせそう。
彼らの「絶対安全」の使命感の強さ -
駅舎に入らず、横手からホームに周りこむ
見てもいいお名前 あの時、駅舎を過ぎたこの側で、この色で鮮明だったから、見て覚えられたわけだ。幸運だった。 -
あああ、ようやくここに。そうです。そうです。貴方でした。
この色、このたたずまい。 -
あのときあなたに一目ぼれ。
目の前にすると、恐ろしいほどの存在感。 -
修繕した人の様子が目に浮かぶ。
ありがとうございます。 -
あの方向から私の乗った特急列車がやってきて、ここを通り過ぎた。
一瞬だったのに・・・。 -
偶然駅舎側の座席に座っていた。運がよかった。
あちらを眺めていたら、出会えなかった。 -
時を封じ込めたもののこの貫禄。
敵わないなあ私。 -
改札を済ませて、屋内ホームということだろう。
どこだったかなあ、どこだったかなあ。岩手県にも
改札に入って、温室のような囲いを通り抜けてホームに出る駅が
あった。 -
現役メンバーそろい踏み
モノたちとは、思えない
ここも心行き届いた修繕。
塵ひとつありません。 -
ここを通った人は、何万、何十万・・・いや何百万
置いてきぼりされたような姿に見える・・・
駅員さんが、切符をパチンしたところ。
こちらは、ペンキ塗り替えをひかえてるんだ。そのことにも心打たれる。
この駅にどれだけの保護者?パトロン?熱烈サポーター?
頑固な守り人がいるのだろう。
私は、初めての利用者。それでもそれでも会いたくて仕方がなかったんですよ。
これまで一目ぼれしたものは、数多あるけれど、駅になんて初めて。
古い駅舎は、ほかにもまだまだある。なのに、
鐡道オタクでない私まで惹きつけた抜海駅よ。君は何者? -
ようやく待合室内に一歩。
床は、木材からセメントに。
ストーブが置かれていたのかもしれない。 -
お座布団とプラスチックの椅子は、新人。
-
昨年、私が戸惑った稚内駅
その姿は、「駅舎」の文字にかさならなかった。 -
こんなに「お願い」が必要な状況が多かったのか。多いのか!
-
構内の掲示物は、博物館級。
-
美しい世界に私達は向かっているとは思えなくなってくる
-
私が乗車するのは、10時46分。
この時刻設定は、なにから。どこからかしら。
この時間に乗車というと、何かこの土地だけの列車利用の仕事があるのだろうか。
5時39分に乗車する人々を見てみたい気がする。
18時と20時の2本が近く、旭川方面に運行。
旭川着に連絡するとしたら、夜中。真冬はどうなる。
時刻表の前でしばらく一人遊び。 -
名前だけ知っていたのは「名寄」
今回の泊を調べて知った「音威子府」は、一つ手前。
あとは知らない。読めない駅名ばかり。
今日これを一つ一つ列車からしっかり見ていくのだ。 -
開く? そうっと・・・
ほんとに使えそうな電話が入っていた。
緊急のホットラインだろう。見るだけで、ドキドキ -
往時を知る人に、喜ばれることだろう。
ここにいるだけで、あなたは役割果たしておられます。 -
旅人たちが書きつないできたノート。
2003年12月がスタートだから、もしかしたら、廃駅という案が
起きたころだろうか。それでも20年気持ちをつないできているのだ。 -
2021年号まで、全ての表装が新しく美しい。
備え付けの鉛筆も削られている。
JR北海道の「お願い」掲示との落差。どちらも事実か。
こちら側の意思がこの駅に、満ち溢れていると私は思います。 -
北海道の映画というと、なぜ冬のシーンになるのかしら。
本州人の求める「北海道」らしさ? -
ポルトガルの修道院の回廊に置かれていたチェストのような形と重厚感。
最近の塗り替えと分かるが、最初は、無垢材のままだったに違いない。
保存のためにもこのほうがいいかもしれないなあ。
何に使われていたんだろう。
上部の縁の細工が念入り。
こんなお仕事は、もう今はされない。見ることができない。
公共の建築物の日常使われたものは、なおさら貴重と思う。
人の記憶がいっぱい閉じこめられているようで。 -
特にこの部分。うっとり。
そのころの抜海駅の勢いは、只者ではなかったということだ。 -
道路側も二重の入口。
-
お手洗い
ネームは新しい。当時はどう読んだのかなあ。
その名札は、いつ消えた? -
おそらく初代に近い形状。カメラを落とさないか、恐る恐るの
激写。
最も緊張した部屋。 -
少し前のポスターも張られていて、居心地いい空間を作ってくれている。
ん?
車がやってきて、止まった。 -
バッカスのオーナーが私のザックと冷蔵庫に入れていた今日の行動食(礼文 星観荘で覚えた言葉)、サンドイッチを届けてくれた。
<質問>→あの重厚感あふれる棺のようなものは、荷物を送る手続きをしたところと教えてくれた。
ノートが置かれていた棚は、どうやら閉じられた窓口。
♂「ここは、切符を売るところでした。」
また過去をさまよい、ためいき。
♂「そろそろ電車が来ますよ。」と、
促してくれる。
♂「向こう側ですから、渡らないと。」と付き添ってくれる。
危なっかしい旅人に見えたかもしれない。 -
私の電車がやってくる。
とうとう離れます。
空は今にも泣きだしそう。 -
「抜海駅」が見送ってくれる。
どうぞどうぞお元気で。念じる。
線路の中には、ミヤマオダマキ。
私が、礼文で最初に目を止めた花。
ありがとうね。
私を乗せるためだけに止まってくれたように、電車はそろりそろりそばに。 -
彼は、ずっと手を振り続けてくれていた。
私は、ゆっくり頭を下げた。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- きゅういとせろりさん 2022/06/18 01:57:14
- 抜海駅、懐かしいです。
- きゅういとせろりです。
抜海駅、30年くらい前に降りました。抜海岩を見て港に寄って、郵便局で貝殻付き絵葉書というのを売っていたので自宅に出しました。今も本棚に15cmはある大きな巻貝が載ってます。JR北海道の古い車両が引退する前にはまた宗谷本線に乗ってみたくなりました。
- mom Kさん からの返信 2022/06/18 03:38:28
- Re: 抜海駅、懐かしいです。
- 30年前!もうそれだけで羨ましいです、きゅういとせろりさん。
あの改札口も切符売り場も現役。もちろん、待合室もプラスチックのあれではなかった。港も私が見た堤防つき、人少なしではなかったはず。抜海小中学校の建物はまだ新しく、100人を超える子供たちの声が聞えていたはず。
そうですか。そのような絵葉書が売られていたのですか。私も海外から自分宛てに出すことがあります。そうですね、本州人からは、まさに北海道は今より「海外」だったころ。
帰宅して調べてみたのですが、私が宗谷本線の抜海以南、全駅停車確認したと思ったら、三分の一ぐらいの駅が廃駅になっているではありませんか。
きゅういとせろりさんは、全ての駅が元気なころ乗車されているんですね。
本棚の貝殻とともに、素晴らしい旅の財産と感じ入りました。
-
- ろくおさん 2022/06/13 15:43:30
- 抜海駅だ!
- こんにちは、ろくおです。
懐かしのJR/抜海駅。
列車に乗ったなんて、羨ましいです。
様々な光景が想像できる素敵な駅ですよね。
あ~愛しの道北(笑)。
- mom Kさん からの返信 2022/06/13 21:39:30
- Re: 抜海駅だ!
- はい、会えました。○○鉄でなくったって、虜になりますね。全国、全世界に「抜海駅」ファンがいるかぎり、彼の駅は不滅です。無人なのに、お世話している方、守っている人のオーラが満ちていましたよ。
想いが共有できて、今夜はひときわ安らかな眠りに。
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