2021/11/15 - 2021/11/16
128位(同エリア316件中)
まりも母さん
国宝犬山城と城下町プチ歩き
の続きです。
犬山を出て、帰宅方面に向かいつつ
次に目指したのは 長野県飯田市遠山郷
天竜川支流の遠山川沿いの山深い場所です。
高い山と深い谷の そこは かなりの秘境。
それでも 車で行かれる場所、と言う事で
見たことの無い景色に出会うため
訪ねてみる事にしました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
中央高速で飯田山本ICへ。
そこから 三遠南信自動車道に入ります。
いきなり車が少なくなりましたね。
進めるのは 飯田上久堅・喬木富田ICまで。
三遠南信自動車道は 中央高速 飯田山本ICと
新東名高速 浜松いなさJCTを結ぶ 計画の高速道路ですが、
南アルプスや中央構造線と被る地域もあり
山深い、と言うだけでない 難工事だらけの道路だそうで、
とぎれとぎれにしか出来ていません。 -
飯田上久堅・喬木富田ICまで続いてた高速道路を下りると
周りの山々の木々はかなり色づいていました。 -
そんな景色を見ながら山の中の県道251号を進むと
ループ橋が現れました。
ぐるりと まわりながら高度をあげるループ橋。 -
ループ橋を廻りきるとすぐにトンネルが見えます。
ここは 三遠南信自動車道の矢筈トンネルです。
高速道路の一部として造られていますが、
現在は通行無料です。(125cc以下のバイク、自転車、徒歩は通行不可) -
トンネルを過ぎると道は国道152号へ上村川沿いの渓谷を進みます。
飯田ICから1時間が過ぎた頃
目的地 下栗の里地区つづら折れの急勾配の道路へ入って来ました。下栗の里 名所・史跡
-
標高は既に1000mに近く 紅葉は盛りの様子に。
色づいた木々の斜面にうねうねと道路が見えます。 -
その道路の間にいくつもの民家がへばりつく様に建っています。
小さな畑や作業小屋、茶畑もあり
干し柿が吊るしてあるのも見えました。 -
そのまま道なりに進んでいくと
「下栗の里」と看板のある 観光施設らしい場所があるではありませんか!
こんな山奥に ちゃんと観光客用の施設があるのには驚きました。
やっと着いた。犬山から3時間弱かかりましたね。下栗の里 名所・史跡
-
駐車場にトイレや案内看板、案内所。
高原ロッジ下栗とそば処はんば亭。
観光マップが置かれた小屋におじさんが居たので
マップをもらうと ビューポイントへの行き方を教えてくれました。
昨夜 ダンナが 帰りがけに行く場所を探していて知った
「見たことのない景色」に惹かれてここへやってきました。
てっきり 地元の方の生活圏内に入り込むような訪問で
ご迷惑にならないようにひっそり~と見るようだな と
思い込んで来てしまいましたよ。 -
おじさんが教えてくれた通り
この先は徒歩で。
15分程歩くと展望台があるそうです。
もちろん そこまで歩きます。 -
駐車場から舗装された林道を進みます。
びみょ~な登り坂。
まわりの紅葉がきれいです。 -
しばらく進むと「天空の里ビューポイント」の看板と
水神様の石碑のある林の入り口へ。
ここからは登山道のような山道です。 -
入口すぐの所に募金箱。
下栗の自治会の皆さんで
観光客の為に展望台とアクセスの遊歩道を整備されたとあります。
この手作りの「天空の里ビューポイント」は平成21年に開設されたそうです。
(帰りに募金箱に入れました) -
杉やヒノキの木立の中を進みます。
植林地っぽいので 元は林業用の作業道だったのかも。 -
そんな道を進んだ先にこの展望台が。
単管で組まれた展望台に階段も造られています。
「定員40人」の札も見えます。
今日は私たち2人に 後で男性がおひとり 来られた程度でした。
でも、連休だの紅葉シーズンの土日とかは混むのかしらね? -
標高800~1100m 最大斜度38度の尾根につづら折れの道と点在する畑と民家。
すごい眺めです。
「日本のチロル」と呼ばれる景観だそう。 -
下栗の里のwebサイトによると
隣接する中根地区で縄文土器が出土している事から
下栗でも同時期 すでに人が生活していたと推測される、とあります。
そんな昔から こんな山奥の高地に人が住んでいたなんて!
江戸時代後期から人口は増え 多いときで300人を超えていたとも。
現在は100人ほどの方が暮らす集落です。 -
秋の短い日差しは既に傾き
カラマツがオレンジ色に輝いていました。
こんな急斜面に送電線の鉄塔建てるのも大変だろうな、とは常々思っています。 -
展望台はさして広くはないので、一方通行のルートが作られていました。
展望台から階段で少し上がるのが帰り道。 -
階段を上がった木立の間からの眺め。
ヨーロッパアルプスのチロル地方の景観と言うより
急峻な斜面に建物が点在するあたりは
ネパールなどヒマラヤの山岳地帯の集落を思い起させます。
車でアクセスできる現代はともかく 江戸時代には人口が増えていたという。
山岳民族の地かと思いましたよ~。
標高の高い所に村がある、と 言えば 長野県野辺山あたりなのでしょうが
山岳感と秘境感はここの方が格段に上って感じです。
いやぁ 本当に絶景です。 -
展望台上の階段の先から見た様子。
この展望台がなければ 集落全景を見るのは難しそうですね。
ありがたいです。 -
下栗の里の絶景を堪能させて頂きました。
来た道を戻ります。
さて、ここ遠山郷は南アルプスジオパーク内であり
中央構造線程野公園や隕石クレーター跡、岩石の露頭など
ジオサイトが色々あるのです。
地質学に詳しい訳ではないけど
ちょっと変わった岩はビューポイントの近くにもありました。 -
駐車場まで戻り そば処はんば亭の売店に入りました。
お昼は 時間節約の為車内で済ませてしまったので
お土産を買いました。
地場の農産物も売られていて、キウイーや芋 なぜかバームクーヘン等も買いました。
そして 駐車場前からの眺め。
左端 木に半分隠れて見える山頂が聖岳。右奥の雪を被ったとんがりが上垣内岳 -
帰り道は更に林道をあがり しらびそ高原方面へ。
途中 数か所露頭した岩石の説明板も見かけました。
道路わきに開けた場所がありました。 -
この看板があり
ここから下に隕石が落下した時のクレーターがある、との事です。
2~3万年前に直径45mの小惑星が衝突してできた
直径900mのクレーターだそう。
御池山山頂の尾根沿いに半円形の地形が残っていると。 -
が、ここからではそれがどこなのかさっぱり判りませんでしたね。
-
しらびそ高原の宿泊施設「天の川」に到着。
誰も居ない感じ。
どうやら、11月中旬から冬季は休業だったもよう。
納入業者の車が 最後のお仕事に来ていたらしいのを見ただけ。しらびそ高原天の川 宿・ホテル
-
しらびそ高原からの山の眺め
左の荒川岳 ちらっと覗いている雪を頂いた小赤石岳。
右の稜線は大沢岳。南アルプスの3000m級の山々が眺められました。
ここしらびそ高原も標高は2000mに近く 時間も16時に近く寒いです。 -
中央アルプス方面も見えます。
後ろの青い影が中央アルプス。
どこがピークか判り難いけど
左から南駒ケ岳、空木岳、西駒ケ岳 -
もう 薄暗くなってきて景色もじきに見えなくなりますので先を急ぎます。
カラマツ林は残った葉をオレンジに染め上げています。
狭い山道を進み 再び矢筈トンネル・ループ橋を通り
座光寺スマートICから中央高速道路に乗りました。 -
昨日3時起きして向かった博物館明治村。
おまけで、今日は、犬山城と下栗の里も見て
たっぷり2日間 初めて見るものだらけの欲張りな充実の時間でありました。
まだまだ日本には見たことのない景色がいっぱいあるのだなぁ。
とても全部は見られないけど
やはり自分の目で見て 良くも悪くも感じるのが旅なのですね。
そして、帰宅後 旅行記を書きつつ反芻する。
これからも 幾度となく 反芻するであろう度に記憶が蘇る
向田邦子さんのおっしゃる通りなのでありました。
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