2021/04/05 - 2021/04/05
145位(同エリア260件中)
ちふゆさん
2021年4月5日(月)の午後、京都府井手町の玉川周辺を歩いた。この前の年の4月終わりにも玉川堤を歩いているので、井手町や玉水に付いては下記の旅行記に書いた。
https://4travel.jp/travelogue/11623729
この日は玉川堤の周りを訪ねることにして、まず最初に訪れたのは玉津岡神社。玉川堤を上り詰め、井手町の東端の山中、和束町と宇治田原町との町境に近いところにある大正池から流れ出した玉川が谷を抜けて井手の扇状地を造り始める辺りまで進んだところの北側の山裾に建つ。JR玉水駅から歩くと25分くらい掛る。
この神社は起源が明確ではないが、社伝によると欽明天皇元年(540年)に大国主(おおくにぬし)の娘神である下照比売命(しもてるひめのみこと)が兎手玉津岡の南峰に降臨し、そこに宮社を建てて祀ったのが起源。兎手は「いで」なので、玉津岡は神社のある山の呼び名と思われる。その後、奈良時代の731年に井手左大臣とも云われた橘諸兄(たちばなのもろえ)が現在地に遷座したと。
しかし、遷座したのはこの地ではなく、玉ノ井(蛙塚)の椋本(むくもと)神社(天神社)で、1878年(明治11年)に、玉津岡にあった八王子社に玉の井にあったその天神社など4社を合祭し、玉岡の社としたともある。鎌倉時代の1260年に現在地に遷座したと云う説もあるので、となると元々の八王子社の創建が1260年なのかも知れない。
いずれにせよ、1881年(明治14年)に玉津岡神社に改め、1889年(明治22年)に大正池の近くの田村新田にあった有王天満宮が合祀された。このため、主祭神は下照比売命に加えて味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)、素盞嗚男命(すさのおのみこと)と菅原道真となっている。
府道321号和束井手線、上井手区公民館の少し東、玉津岡神社・地蔵禅院250mの道標(下の写真1)を北に曲がり、玉津岡神社への参道を上がる。緩やかな坂道が石畳に変わり、石段道に変わると石の一の鳥居がある。ここまで200m足らず。一ノ鳥居の先に朱色のニノ鳥居。さらに急な石段を上り詰めると石造りの立派な三ノ鳥居があり、境内地に入る。
三ノ鳥居を抜けた左手に手水舎があるが、正面に「心洗水」と太く彫り込まれた水鉢に、本来なら大きな蛙の像の口元から水が注がれていたのだが、コロナ禍対策で直接流れ出すようになっている。井手の蛙(カジカガエル)は古来から山吹と共に井手で知られていたもので、井手の蛙(かわず)は万葉和歌の歌枕にもなっていた。
三ノ鳥居の正面には舞殿があり、その奥に1687年の造営で京都府登録文化財の春日造・檜皮葺きの本殿が建つ。舞殿正面上部の鬼板の中央にある紋は「流れ山吹」で、楠木正成の家紋「菊水」と同じものともされている。本殿正面の拝所の両脇の柱の上の頭貫の木鼻の正面にも蛙が彫刻されており、古くからの蛙との関係が伺える。
本殿右手には八幡宮社と橘神社。橘神社は橘諸兄とその末えいで鎌倉末期から後醍醐天皇を支えた楠木正成(まさしげ)を合祭している。その先には八百神社、多賀神社、竃神社、大国主神社、恵比須神社、厳島神社、住吉神社、水分神社、山神神社などの摂末社が並ぶ。
さらにその先、伏見稲荷大社のような朱色の鳥居が連なる階段を登ると稲荷神社がある。この辺りはうっそうとした木々に覆われている。この鎮守の森は文化財環境保全地区に指定されている。
境内に戻って来ると、境内の神馬像。その隣には「奉納 神馬」と刻された石碑も建つ(下の写真2)。初代神馬は1930年(昭和5年)に奉納されたが第2次世界大戦で供出されたので、現在あるのは1990年に奉納された2代目。
本殿の左手には太神宮社。境内社では大きなものの一つ。太神宮は皇大神宮と豊受大神宮をまとめた名称であり、伊勢神宮を称している。
その先を降りて行くと社務所があり(下の写真3)、月参講御供田に付いての石碑がある。この神社を降りた西側の西山地区に数百年以前から御供田があったそうだが、住宅地開発に伴い1989年に完全になくなった。その後も御供田を守って来た皆さんの月参講は継続されたが、それも2008年に解散され、それに伴い継承されてきた古文書をこの神社に預けたそうだ(下の写真4)。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.7175718472498115&type=1&l=223fe1adec
地蔵禅院に向かうが、続く
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