2021/07/23 - 2021/07/24
14位(同エリア103件中)
RAINDANCEさん
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新潟県南部、中越地方の市である南魚沼を訪れました。鈴木牧之の「北越雪譜」に語られるように雪国として知られ、水田率が約94%というコシヒカリを主体とした米の一大産地でもあります。
★石打の宿に泊まり、夕食も朝食も人気店で塩沢産コシヒカリを堪能。
★社寺での石川雲蝶の彫刻巡り、旧塩沢宿などの歴史探訪。
[いただいた郷土料理/ご当地グルメ]
◎塩沢産コシヒカリ、「こめ太郎」の釜めし
◎塩沢産コシヒカリ、「おにぎりや」のおにぎり、雪むろ米(お土産)
◎「田畑屋」のへぎそば
◎「ルージュブラン」の”きりざいぱん”
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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関越自動車道で新潟県の南魚沼へ。目的はグルメ「コシヒカリ」「へぎそば」、そして文化財として社寺(石川雲蝶の彫刻等)などです。
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まずは、市の北部まで上がり切ったところ、越後浦佐の「普光寺(ふこうじ)」へ。「雪国おくにじまん会館」の横に無料駐車場があります。
浦佐毘沙門堂・普光寺 寺・神社・教会
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普光寺への参道。
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「山門(仁王門)」、天保2年(1831年)に地元の豪商の関市四郎氏が棟梁に六日町の宮大工内藤藤蔵氏を迎え造営したとのこと。
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仁王さん。
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山門の楼下には「双龍図板絵」、江戸時代後期の谷文晁という画家によるもので、消えかかっていたものが近年復元されたもの。
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「毘沙門堂(びしゃもんどう)」、大同2年(807年)に坂上田村麻呂が東国平定の際に建立したとされています。坂上田村麻呂は、”毘沙門天の化身”と言われたほどの秀でた武将だったらしい。
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なので、武将だった上杉謙信や景勝も崇めて訪れたのだとか。現在の建物は、火災による消失のため昭和12年(1937年)に再建されたものだそうです。
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回廊の突き当りには「不動明王」と「うがい鉢」、不動明王石像は明治の初め頃のものとのこと。なお、ここには石川雲蝶の彫刻はありません。
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次の目的地へ移動。南魚沼市の水田率は93.6%にも及ぶらしい。ほんとに水田だらけ。
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浦佐から少し南下し「穴地の一本杉」。推定樹齢450年、幹回りは約5m。
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その道を少し山側に進むと「穴地十二社」が佇んでいます。
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集落の外れにポツンと建つ小さな社です。
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ここに施されているのが”石川雲蝶”の彫刻。
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石川雲蝶は”越後のミケランジェロ”などと例えられる、江戸時代末期の彫工です。拝んでから欄間に入室。
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欄間の壁には、雲蝶作の”源頼光の大江山の酒天童子退治”の物語。
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それと”源頼政の鵺(ぬえ)退治”…こちらはなぜか未完成なのだそうです(ノミを入れる場所の見当をつける墨が入ったまま…)。酒好きで破天荒なところがあったという雲蝶、こんな小さな社に未完の作品を残すのも一興…かな?
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続いて、穴地十二社から少し南下したところに建つ「八海山 龍谷寺」へ。こちらが雲蝶の彫刻がある本堂…ですが、こちらからは本堂には入れず…
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…隣接するこちらの「慈雲閣観音堂」からアプローチします。
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慈雲閣の外観は、”インドグプタ王朝様式”ということらしい。
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ちょっと生活感のある廊下で入館料を払い本堂へ。すると欄間に見事な透かし彫りの彫刻がずらりと姿を現します。凄い...
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もの凄い立体感と奥行き。船子の持つ櫂が見事。しばし見入ってから龍谷寺をあとにします。
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さらに少し南下し、「魚沼の里」にやってきました。
魚沼の里 名所・史跡
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魚沼の里は、日本酒”八海山”で知られる”八海醸造”が運営する複合施設です。その中心がこちらの「八海山雪室」。
八海山 雪室 専門店
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1,000トンの雪を収容するという雪中貯蔵庫です。
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時間の関係で雪中貯蔵庫見学ツアーはパスし、売店と売店の小さな貯蔵庫(激寒)のみ見学しました。
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八海山はあまりに有名でどこでも買える日本酒ですので、あえてここで買うことはしませんでした。(おそらく新潟・雪室限定みたいなのはあるのだと思いますが…あまり調べず)
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2階には、”okatte(オカッテ)”という酒器や食器のお店がありました。
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魚沼の里内にある「そば屋長森」で軽くランチでも…と思っていましたが、激混みで鬼のような順番待ちだったので断念…魚沼の里をあとにします。
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こんなこともあろうかと思って調べておいたのが、こちらのパン屋さん「ルージュブラン」、魚沼の里からは3kmほど西、細い道を入るちょっとわかりにくい田んぼの中にあります。
ルージュブラン グルメ・レストラン
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人気店だけに既にだいぶ売れてますね。どれも美味しそうです…
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...プルドポークのBBQソースバーガー、きりざいぱん(きりざい=野沢菜や人参を刻んで納豆と併せた魚沼の郷土料理)、ヘーゼルナッツの切り株シナモン風味...の3つを選び、アイスラテと共に。
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イートインスペース(3テーブル&小上がり)で、田んぼと八海山を眺めながら。どのパンも美味い!
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美味しいパンで小腹を満たした後は、せっかくここまで来たのだから一応「八海山」に登っておこう…ということで八海山ロープウエイへ。
八海山ロープウェー 八海山展望台 乗り物
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おー、ロープウエイ乗り場の脇に水が湧いてます。
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チケット売り場です。おとな一人往復2200円。
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約5分で八海山の4合目まで到達できます。
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ロープウエイ4合目の駅。八海山スキー場でもあるこの地、若かりし頃にはこのロープウエイで登り一気に下までダウンヒル…好きなスキー場の一つでした。
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駅の横にある展望テラス。
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少し登るとこのような展望台。
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日本海方面…佐渡島が見えるかな~と思い目を凝らしてみましたが、この日は少しかすんでおり見えませんでした。
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お次は山を下りて「トミオカホワイト美術館」へ。南魚沼市の真ん中ちょっと北あたりかな。
南魚沼市トミオカホワイト美術館 美術館・博物館
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上越市出身の富岡惣一郎氏(1922-1994)が、自ら開発した白の油絵の具「トミオカホワイト」を用い、ペインティングナイフで描いた独特の白黒の世界観を表す作品の美術館です。内部は撮影禁止ですので入口と…
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…展示内容「四季」チラシのみ紹介します。こんな作調です。
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美術館の傍らには、一面の田んぼを眺めるベンチがポツンと。白黒ではないですがこれも世界観。
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この日の観光はこれくらいにして、南魚沼市の南西に位置するJR石打駅へ移動。
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駅の真横にあるのがこちらの「大熊屋旅館」、この日の宿です。石打なのでやはり冬のスキー客がメインの宿でしょうか。
大熊屋旅館 宿・ホテル
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客室。
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窓からの風景。やっぱり田んぼが多い。
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テレビが小さめだったり冷蔵庫が共同だったり(買ってきた氷が冷凍庫に入らなかったのですが快くキッチンで預かっていただきました)備品は普通の民宿並みです(全く問題はなし)。全体的に清潔感もありエアコンも新し目で快適でした。また、布団敷きはセルフですが、民宿にありがちな薄い布団ではなく厚めのマットレスが仕込んで畳んであり、寝心地は最高でした。
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共同の洗面所。
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共同のトイレ。きれいです。
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共用の冷蔵庫。
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宿をここにしたのは、食事処の「かま焚きめしや こめ太郎」やテイクアウトの「おにぎりや」が近かったからです。まずは夕食で「こめ太郎」へ。
かま炊きめしや こめ太郎 グルメ・レストラン
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大きな釜がお出迎え。
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週末でもあり人気店なので結構前から予約しておきました。駐車場は一杯で待っている人も多かったので予約は必須ですね。
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和で造り込まれた店内は満席。
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宿から歩いてこれない距離でもないのですが、妻が「自分はノンアルでいいから」と進言してくれて車で来ました。妻は申し訳ないがノンアル、私はビール。ありがとう!
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私がオーダーした「こしひかり御膳」。
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御前には、すりおろしわさびが付いています。
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妻がオーダーした「黒舞茸の黒釜めし御膳」。
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単品でイワナの塩焼きも追加。入口の囲炉裏で見て美味そうだったので…
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天ぷらはカレー粉で味変できます。
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お茶漬けで締め。美味しかったですが、思っていたより上品な食事処でした。ごはんのお供でガッツリと米をいただくところかと勝手に想像してましたので...
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旅館に戻りました。共用の休み処。
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お風呂です。貸切ではなく男女別になってます。
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温泉ではありません。きれいだし、汗を流しさっぱりするには充分な風呂でした。
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すっかり日が暮れた八海山。昼は暑かったですが夜風は涼しい…おやすみなさい。
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翌朝…この日もいい天気。
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宿をチェックアウトし朝メシを調達です。向かったのは塩沢にある「うおぬま倉友農園 おにぎりや」、農園が営む塩沢産コシヒカリ100%使用のおにぎり専門店です。うわーすでに結構並んでる…
うおぬま倉友農園 おにぎりや グルメ・レストラン
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強い日差しの中2~30分ほど並んだでしょうか…ようやく順番が。お店の方曰く、「新米の時期はもっと並ぶ」んだそうで、さらには「こんなに並ぶなら私だったら隣のセブンイレブンで買うけどなぁ~」だって。
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地元の人にとっては米は意外とそんなものかもしれません。魚沼はセブンイレブンのおにぎりでも充分美味い…ということなのか。駐まってる車はほぼ首都圏を主体とした県外ナンバー…都会人はブランドに弱いですから。
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そういう私も列に並び、「雪むろ米」を買ってしまう訳です。
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さぁ、おにぎりを選びましょう。
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どれも美味しそうで目移りします。前の人が買っている間にじっくり見ながら選んで…
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「雪むろ米の塩おにぎり」…これは外せません。
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そして具入りも「すじこ」「塩引き鮭」「牛肉味噌」をゲット。おにぎりにかぶりつく...米の食べ方は釜焚きもいいけどこれもやっぱり好きだな~。美味かった!
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さて、朝メシを済ませた後は、塩沢近辺をウロウロしました。まずは、「塩沢つむぎ記念館」。
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江戸時代中期に、越後上布の技術を用いた絹織物「塩沢つむぎ(紬)」が作られていたそうです。塩沢地域では古くから麻の織物が盛んでした。塩沢紬は大島紬や結城紬とともに日本三大紬として紬の最高級品として知られているのだとか。
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塩沢紬以外にも伝統工芸品が展示販売されてます。
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お蚕さんも展示。塩沢つむぎを使った品物は、高級品でお値段がそれなりにするにするのと、店員さんの圧がちょっと高め(セールストークが…)でしたので、あまりゆっくり見ずに店を出ました。
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続いては、「鈴木牧之(ぼくし)記念館」へ。牧之は、越後の雪深い暮らし(雪の実態、恐ろしさ)を伝えるため、40年という歳月を費やし、天保8年(1837年)に「北越雪譜」という本を出し、これが江戸でベストセラーになったのだそうです。
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内部は撮影禁止でしたので玄関のみ。館内はきれいな木造りで雪国越後の民具や鈴木牧之の作品・文献・資料などが展示されています。
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「旧塩沢宿」の通りに出ました。三国街道の宿場町として栄えた塩沢宿があった通りは「牧之(ぼくし)通り」と名付けられています。
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ノスタルジックな街並みが再現されています。
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さて、ここでランチタイムを迎えましたので、塩沢宿を少し離れて国道17号線沿いの「塩沢そば処 田畑屋」へ。人気店の様で少し待ちました。
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魚沼地方は米だけではなく、”へぎそば”でも知られていますので、これはぜひおさえておかねば。
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”布海苔(ふのり)”がつなぎとして練り込まれ、”へぎ”という器に”手繰り”という一口大に盛られるのが”へぎそば”。おぉ、この店は蕎麦のボリュームがスゴイ。
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おにぎり食ってから間もないのですが、蕎麦くらいならいけるだろうと油断してました。天ぷらまで頼んでしまったので、かなりのボリュームに。
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しかし、美味くてツルツルと入りますので、妻ともども若干苦しみながらもなんとか完食。
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国道17号沿いには、「鶴齢」の銘柄で知られる「青木酒造」の雪室貯蔵庫もありました。
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塩沢宿、牧之通りに戻ってきました。”雁木(がんぎ)”と呼ばれる雪国ならではのアーケード通り。
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牧之通りを見た際に、ランチの後はココにしようと決めていた「オーギヤ カフェ(OHGIYA cafe)」へ。
オーギヤカフェ グルメ・レストラン
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蔵を移築・リノベートされたという店構えは、洗練されていて居心地抜群。
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私は、夏季限定の”自家製シロップ、氷屋さんの氷を使ったふわふわかき氷”「牧之氷(黒蜜きなこ)」でさっぱりと。蕎麦で満腹ですし。
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妻は「ソフト黒蜜発酵アンコきなこワッフル」に「アイスカフェラテ」...蕎麦はセーブしてたな!?...いや、別腹か...。しかし、新潟産の米粉・酒米粉と豆乳をブレンドし、バターを使わずにサクっと焼き上げたワッフルはソフトやアンコと相まって美味。満腹でも入ります。
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妻にも大変満足していただき、塩沢そして南魚沼をあとにします。美味いコメをたくさん食べよう…という思い付きで始まったこの南魚沼の旅、釜焚きめしやおにぎりはもちろんのことへぎそばまで堪能でき、見事な彫刻を保存する社寺で歴史を感じ、八海山からのダイナミックな眺望も楽しめました。
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訪れたのは夏ですが、雪解け水に雪室…南魚沼をはじめ雪国の食文化と密接に関わるのがやはり”雪”なのですね。次回来るときは今回手薄だった酒蔵をゆっくり訪ねたいと思います。
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