2021/12/05 - 2021/12/06
1位(同エリア109件中)
旅猫さん
宮古から始まる旅の二日目。この日は、いよいよ14年を経て、憧れ続けていた鍾乳洞『龍泉洞』を体験する。前回訪れた時には水没して観ることが出来なかったその鍾乳洞は、水が多く、とても美しかった。そして、雪積もる山間を再び抜け、盛岡市街に戻り宿泊。そして、古い町並みが残る市内の鉈屋町を散策し、旅を締め括った。
(2021.12.18 投稿)
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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旅の二日目は宮古で迎えた。宿から三陸鉄道の駅へと向かうと、以前使われていた駅舎は閉鎖され、現在は、JRの宮古駅を間借りしていた。
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駅へ着くと、列車の時間を間違えていて、まだ30分近くある。そこで、駅周辺を散策することにした。近くの歩道には、宮古市の魚である『南部鼻曲がり鮭』が描かれたマンホールがあった。他にも、市の花である浜菊が描かれたものも見られた。
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駅へと戻り、9時23分発の久慈行の列車に乗る。駅は混み合っていたが、多くの人は盛岡行に乗るらしく、久慈行は思ったよりも空いていた。
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三陸鉄道はトンネルが多いので、景色はあまり望めない。途中の駅からは、巨大な防波堤に遮られ、海は見えなかった。そして、岩泉小本駅には10時1分に着いた。震災後に整備された新しい駅舎の前からは、10時9分発の町民バスに乗り、龍泉洞へと向かう。車窓には、小本川が寄り添い、なかなか良い景色だった。
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そして、30分足らずでバスは龍泉洞前バス停に到着した。乗車していた5人全員がここで下車。やはり龍泉洞が目当てのようだ。
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小本川の支流である清水川を渡る。14年前に訪れた時は、水没した龍泉洞から溢れ出した水が流れ込み、轟々と音と立てていたが、今は穏やかな表情を見せていた。
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そして、いよいよ洞内へと入る。中へ入ると、すぐに水の流れがあった。通路は狭い場所もあるが、通路は整備され歩きやすい。頭上からは、水滴が絶えず落ちて来るので、至るところに水除けが設けられている。それほど水の量が多いのである。長命の泉や龍の淵を抜けると、月宮殿と名付けられた広い場所に出た。照明に照らし出されたその空間は、神秘的な姿をしていた。
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月宮殿を抜けると、水深35mの第一地底湖に着いた。水中に照明があり、透明度の高い地底湖の中を照らしている。その幻想的な姿に、地底湖ばかりを撮影してしまったが、観賞路を入れて撮影すれば、その美しさがもっと表現できたと、後で後悔した。
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第一地底湖のすぐ先には、水深38mの第二地底湖がある。神秘的ではあるが、思ったよりもその美しさは地味である。写真や映像などで紹介される地底湖の姿が、あまりにも美しかったので、期待しすぎた感がある。
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第二地底湖を過ぎると、観光可能な最奥にある第三地底湖に辿り着いた。その地底湖は、水深が98mもあるそうだ。震災や平成16年の台風の影響で透明度が低下したようなので、以前はもっと美しかったのだろう。見学出来るのはここまでだが、奥にはさらに4つの地底湖があるらしい。
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第三地底湖からは、急な階段が上へと続いている。足腰の弱い人などは、引き返すように案内されていたが、ここは迷わず登ることにする。かなり狭い場所もあり、なかなか手強い。そして、階段を登り切ると、洞内で一番高い三原峠に出た。地底湖の水面からは35mの高さがあるそうだ。
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三原峠から少し降りると、第一地底湖展望台がある。そこからの地底湖の眺めが、撮影でよく使われるものらしいが、個人的には、その手前からの景色の方が気に入った。
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さらに下りて行くと、往きに通った道と合流した。そのまま外へ出て、向かいにある土産物屋の食堂で昼食とした。注文したのは中華そば。久しぶりに、胡椒の瓶が添えられたラーメンを味わった。
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食事の後、道を渡った向かいにある龍泉新洞へと向かう。そこは、1967年に発見された鍾乳洞で、龍泉洞の下流に当たるそうだ。龍泉洞の水が、清水川の下を潜り、新洞の泉に湧き出しているそうである。洞窟の奥には、物凄い勢いの水流があったが、他に誰も歩いていなかったので、かなり怖かった。※龍泉新洞内は撮影禁止
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龍泉新洞を観た後、まだ時間があるので、もう一度龍泉洞側へと向かう。龍泉洞から清水川へ注ぐ短い水路があるのだが、以前訪れた時は、そこを大量の水が流れていたが、今回はほとんど枯れていた。
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龍泉洞の入口の脇にあった食堂で売っていた『初恋ソフトクリーム』なるものを買い、外の長椅子に座り食べる。そのソフトは、岩泉産のヨーグルトを使ったもので、酸味のある面白い味だった。
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12時32分発のバスに乗り、岩泉小本駅に戻る。そして、13時10分発の列車で宮古駅に出た。宮古駅からは、13時47分発の臨時快速列車『さんりくトレイン宮古ご号』に乗り、盛岡駅へと向かう。この列車が運転されない日は、朝9時台から夕方16時台まで7時間も列車が無いので、非常に利用し難い路線なのだ。今回の旅は、この列車のおかげでもあるのだ。
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列車は山間を進んでいく。昨晩も雪が降ったらしく、沿線は昨日よりも雪が多くなっていた。木々が白く染まり、とても美しかった。
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盛岡駅には、16時23分に到着。高速バスだと1時間半ほどの道程だが、列車だと2時間40分も掛かるのだ。駅からは、歩いて3分ほどの場所に建つ『ダイワロイネットホテル盛岡駅前』へと向かう。以前は別のホテルがあった場所だが、いつの間にかこの系列になっていた。浴室が別になっているのが気に入っている。
ダイワロイネットホテル盛岡駅前 宿・ホテル
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荷物を置き、夕食を求めて外へ出る。居酒屋に入るのも気が引けるので、また総菜でも買い込んで部屋で呑もうかと考えていると、駅近くに、盛岡市内で麦酒を醸すべアレン醸造所の直営店が目に留まった。以前、出張で盛岡を訪れた際、呑みに行けなかったことを思い出し、入ることにした。中は小奇麗で、店員さんはすべて若い女性であった。とりあえず、今年度限定と言う『イタリアンピルスナー』をいただく。
ビア ベース ベアレン 盛岡駅前 グルメ・レストラン
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ホップの効いた麦酒には、数量限定と言う『県産タコ唐』を合わせる。少し量が少なく残念だったが、麦酒に合い、美味しかった。
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二杯目は、『アロマティックセッションラガー』。きりりとした味わいで美味しかった。合わせたのは、一戸町にあるポールスターファームのソーセージだ。そして、三杯目には、定番の『アルト』を呑む。ホップの香りが上品で、これもまた気に入った。
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アルトに合わせたのは、あべ鶏のから揚げ。先月、中津で食べた唐揚げよりも、圧倒的に美味しかった。肉質も良く、旨味もあり、これは旨い。昨年、『岩手の鶏肉 から揚げ選手権』で、この店の唐揚げが優勝したらしい。この店の他にも、市内に3つ店舗があり、別のあべ鶏の料理があるようなので、いつか味わってみたい。
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麦酒と料理を堪能した後、宿へ戻る。一階にあるコンビニで、昨日ありつけなかった『菊の司』を見かけたので購入。部屋に戻って、呑んでみる。本醸造であったが、悪くは無かった。
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翌朝、気持ちよく晴れたが寒かった。この日は、再び盛岡市名を散策する。駅前からバスで向かったのは、盛岡城跡の南東に位置する鉈屋町である。15分ほどで着いた南大通二丁目バス停で降り、鉈屋町へと歩いて行く。途中の街並みも、そこそこ古い町家が残り、風情がある。
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その街並みの途中に、円光寺と言う寺があった。入口に、米内光政墓所とある。聞いたことがある名だったので、立ち寄ってることにする。米内光政は、岩手県出身の軍人で、太平洋戦争中、海軍大臣から総理大臣にまでなった人物。反戦主義の姿勢を貫いた人物として知られるそうだ。
米内光政の墓 名所・史跡
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その先に、立派な看板建築の建物があった。鎌田薬店とあるが、すでに廃業しているようだ。窓が三階まであるのだが、一番上は窓だけで部屋は無いようである。まるで部隊の大道具のようで、まさに看板建築である。
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突き当りを左へ折れると、盛岡城の惣門跡の石柱が建っていた。その近くには、土蔵造りの立派な商家があった。創業が寛永15年(1638)と言う木津屋池野藤兵衛家住宅で、天保5年(1834)に建てられたものだそうだ。370年以上を経た今でも営業していると云うから驚きである。
木津屋本店 名所・史跡
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そこから裏道へと入り歩いて行くと、青龍水と言う水場があった。江戸時代には自噴する湧水だったそうだが、今は井戸水を利用しているそうだ。その先には、竜宮城のような山門を持つ大きな寺があった。大慈寺と言う寺で、山門を入ると、風格のある御堂が建っている。その境内の一角に、平民宰相として知られる原敬の墓所があった。遺言通り、墓石には『原敬墓』としか刻まれていない。
大慈寺 寺・神社・教会
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大慈寺からさらに細道へと迷い込む。そこには、趣のある木造の建物があった。地図を観ると、以前は料亭だったようだ。すぐ前に、洒落た喫茶があったのだが、開店前だったので後で訪ねようと思いつつ、すっかり忘れてしまった。さらに歩いていると、市内にある酒蔵のひとつである『あさ開』の販売所があったのだが、そこも10時からで諦めた。
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道沿いに歩いて行くと、突き当りに望楼のある建物が見えて来た。消防分団の建物なので古いものかと思いきや、平成22年に建てられたものだそうだ。街並みの景観を考えて造られたものらしい。
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斜向かいには、昭和26年(1951)に建てられた旧消防番屋と、商家だったという『もりおか町家三喜亭』があった。その商家は、新東宝の女優だった三原葉子の生家でもあるそうだ。
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新しく建てられた番屋の隣には、古い町家を利用した『もりおか町家物語館』があった。中を見学できるようになっていたため、立ち寄った。階段箪笥など、日本建築らしい設えがあり、なかなか良かった。裏手には、県内でも最大規模の酒蔵であった『浜藤の酒蔵』の蔵も残されていた。
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『もりおか町家物語館』から、通り沿いに西へと向かう。道沿いには、古い町家が見られる。鉈屋町界隈は、寺町と町屋が織り成す街で、盛岡市街地では、最も風情のある場所である。
大慈寺 鉈屋町界隈 名所・史跡
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その先には、また清水があった。『大慈清水』と呼ばれるもので、6つに区切られ、一番上が飲用で、米研ぎ用、野菜洗いなど、それぞれ用途が分かれていた。こちらの清水も昭和51年に枯れたため、今は井戸水を流してるそうだ。
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その並びにも町屋が並び、その中には元造り酒屋だった建物もあった。『藤亀』と言うそうだが、よく分からなかった。建物自体は明治期のものらしいが、その後大きく手が入れられていたものを、平成18年位復元したもののようだ。往時のまま残されていたものではないが、取り壊されるよりははるかに良いと思う。
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町並みを通り過ぎ、北上川の畔に出た。そこには、盛岡の城下町に入るために設けられた舟橋があったそうだ。明治になり、上流に明治橋が架けられて廃止されるまで使われていたそうだ。
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その向かいに、大きな蔵があった。説明板には、江戸時代後期に建てられた米蔵とある。現在は資料館となっていたが、この日は休みであった。
御蔵(下町史料館) 美術館・博物館
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ぐるりと回り、もりおか町家物語館の裏手に出た。そこには、『岩手川』を醸していた『浜藤の酒蔵』の大正蔵と江戸時代に建てられた蔵が残されている。大正蔵の方は、二階が展示室となっていて、当時の資料などが展示されていた。
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一階は、『時空の商店街』と言う施設になっていた。喫茶があったので、そこで休憩することにする。珈琲とケーキを頼み、しばらく休む。月曜日と言うこともあり、終始、店内には私一人だけだった。そして、珈琲もケーキも美味しかった。
もりおか町家物語館 大正蔵 グルメ・レストラン
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時計を見ると、ちょうど良い時間だった。のんびり歩いてバス停へと戻り、やってきたバスに乗り込み、盛岡駅へと戻る。盛岡の市街地は、バスが頻繁に走り、とても便利である。
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駅構内の駅弁屋で、岩手で作られている駅弁の一覧があったので、その中から、一関の弁当屋が作る『鶏舞弁当』を選んだ。11時50分発の『こまち18号』に乗り込み、早速、駅弁をいただく。その弁当は、厚みのある鶏の照り焼きが数枚、味の付いたご飯の上に載っている。食べてみると、これが旨い。高崎の『とりめし』に次ぐ美味しさである。久しぶりに気に入る駅弁に出会えた。
今回の旅は、憧れの龍泉洞を訪ねる旅。ようやく観ることが出来、一区切りついた感じである。今年初めての雪景色にも出会い、なかなか楽しい旅であった。
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この旅行記へのコメント (4)
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- ポテのお散歩さん 2021/12/20 00:17:25
- 龍泉洞
- 旅猫さん こんばんは。
龍泉洞、龍泉新洞をすべて歩かれたのですね。
吸い込まれそうな湖の色が神秘的ですね。
人がいないと怖いし、多いと 歩くのが遅かったらご迷惑になるし、
体力に合わせて戻る事が出来そうなのがいいです。
交通の便や天候条件など、ハードルが高そうですが
14年ぶりに再訪で、龍泉洞の旅は完結されましたね。
一口に14年と言っても、その頃と体力と変わっていないのが凄いです。
私なら第一地底湖で引き返すのが精一杯です(*^-^*)
ポテ
- 旅猫さん からの返信 2021/12/21 17:59:26
- RE: 龍泉洞
- ポテさん、こんばんは。
いつもありがとうございます。
龍泉洞、ようやく行くことができました。
やはり、水がとても多かったです。
そして、あの地底湖の美しさは他では見られませんね。
一番の見所である地底湖までは平らなので、楽に行けます。
上から地底湖を見下ろす展望台まで行かなくても、十分楽しめますよ。
盛岡駅からバスで二時間掛かりますので、車が無いと不便です。
でも、一見の価値はありますので。
旅猫
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- 群青さん 2021/12/18 23:41:17
- ベアレン麦酒
- 旅猫さん こんばんは。
大好きな岩手県を旅された旅行記で、自分もかつて訪れた場所が何箇所も出てきたのでとても懐かしく胸躍らせながら読み入ってしまいました。
ベアレンビールを無性に飲みたくなってしまいましたよ!(笑)
龍泉洞の青く光る湖底や、洞窟内の三原峠の高低差の過酷さも一瞬にして記憶に蘇ってきます。
高崎弁当のとりめしを気に入ってらっしゃるようで、県民としてはニンマリしてしまいます。
が、前橋市民の僕自身はたかべんのとりめしよりも、登利平の鳥めし弁当の方が個人的にも馴染みが深く美味しいと感じております。
是非、ご賞味くださいませ。
- 旅猫さん からの返信 2021/12/19 08:20:54
- RE: ベアレン麦酒
- 群青さん、こんにちは。
書き込みありがとうございます!
群青さんは、岩手がお好きなのですね。
私も、岩手を含め東北が好きです。
べアレンビールは、駅近くにも店が出来て呑み易くなりました。
美味しい地ビールと料理が味わえるのは、嬉しい限りです。
龍泉洞は、やはり地底湖の美しさですよね。
あれは他では見られない。
三原峠までのあの階段は、なかなか手強いですね。
前橋にお住みでしたか。
こちらはお隣の埼玉県民です。
高崎のとりめしは気に入っています。
登利平の鳥めし弁当は食べたことが無いかも。
鶏が好きなので、機会があればぜひ味わってみたいです。
旅猫
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