意外と近場・埼玉県西部地域に行ってきた【その１】　八高線と東武東上線の竹沢駅周辺を歩く

2021/09/15 - 2021/09/15

前回の秋田→新潟→長野のなんのついでかわからない鉄旅の途中、４年９ヶ月間酷使し続けていたカメラが壊れてしまいました。メモリーカードの読込部が原因とみられ、それ以前からボタンの接触などもやや悪くなってきたこともあり、おつかれさまということで、帰宅後カメラを買い換えました。

今回は、その新しいカメラの試運転も兼ねて、近場の埼玉県西部地域に出かけてみます。
具体的にはJR八高線と東武東上線の沿線あたり。
我が家から中途半端に近くて、いつでも行けると思うとなかなか行かない地域です。
このあたりの、機会があったら行ってみようと思っていたところをいろいろと巡ってみました。

まず訪れてみたのは、JR八高線と東武東上線の小川町の次の駅である竹沢駅と東武竹沢駅。路線図だとわかりづらいのですが、実はこれらの駅の間は結構近くて、一度この間を歩いてみようと思っていました。

予想通り、このあたりは素朴な山里、という感じで、気持ちのいいお散歩となりました。
要するに、「鉄の抜け道」を敢行したわけですが（笑）

※
おニューのデジカメを買った時の設定のまま、日付入りモードを直していなかったため、日付入りとなっています。

エリア 小川・嵐山(埼玉)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

本日のスタート場所。かなりマニアックです。
八高線の北八王子駅。

こちらは駅の東口。

北八王子駅 駅

八高線がまだ非電化だった時代は、棒線ホームの無人駅だった。
電化に合わせて、相対式ホームの橋上駅、しかも有人駅になった。

反対側の西口。
こちらは駅前ロータリーがあって、市内循環バス「はちバス」も入ってくる。

駅の入口。
橋上化、有人化に合わせて、みどりの窓口が開設された時代もあった。
その頃は指定席券と言えば、自宅の最寄り駅を差し置いて（笑）、よくこの駅に買いに来たものです。

その後合理化により、みどりの窓口もなくなってしまった。
改札口と自動券売機の間の白い壁の部分に窓口があった。

改札口の前から八王子駅方向を望む。
駅周辺は有名メーカーも多数ある大きな工業団地になっていて、ラッシュ時はかなり混雑します。

私の親父もこの近くにある工場に勤めていた。元々都内にあったのだが、私が生まれる数年前、工場ごと移転してきた。

昼間はひっそりとしているが、朝夕だけはかなり利用者が多いので、自動改札機はたくさんある。

改札口を入って、駅構内を一望。
拝島駅方向を見てます。

下りホームに降りた。

八王子行きの電車がやってきた。
元々りんかい線を走っていた209系電車。もうじきいなくなるらしい。

ひきつづき高麗川方面の川越行きがやってきた。
こちらは中央・総武各駅停車のお古のE231系。

この路線はJR東日本管内にいくつもある、お古電車だけが走る路線。
電化された当初は同じ境遇の仙石線からお古が来たほどですからねえ。

JR八高線 乗り物

北八王子駅を出発。

線路の両側の道は車でよく通ります。

小宮駅。
ここもかつては木造の味のある駅舎だったけど、今は橋上駅になった。

小宮駅 駅

小宮駅を出てしばらく走ると多摩川の鉄橋。

戦後すぐ、この鉄橋の上で正面衝突事故があったことで有名。

川の堤防を過ぎても鉄橋はつづく。
この両側の家は、電車が通るとうるさそうだなあ、と通るたびに思う。

小宮－拝島間は距離が長い。
いつだったか、どうしても拝島から小宮まで今すぐに移動しなければならなくて、ちょうどいい電車がなかったのでタクシーに飛び乗ったら、4000円もかかった記憶がある^^;

青梅線の上を通り越す。

その先、青梅線と八高線の間に留置線があって、夜間を中心に電車が多数休んでいる。

拝島駅。
この駅では時間調整で長いこと停まることも多いけど、この電車はすぐに発車した。

拝島駅 駅

拝島駅を出発。
このあたりも意外と家が建て込んでいる。

東福生駅。
かつては駅の左側（西側）に駅舎があって、ホームとの間に構内踏切があった。今は橋上駅になっている。

東福生駅 駅

このあたり、長いこと横田基地の横を走る。
隊員の居住区や、滑走路なども見える。

東京都福生市米軍横田基地 名所・史跡

かつて八高線で唯一のトンネルがあった区間。
横田基地の滑走路の延長上にあって、電化される際に高さがなくて架線が引けないので、トンネルの上部が撤去されてただのコンクリの壁になった。

その先にあるのが箱根ヶ崎駅。

伊豆諸島を除けば、都内で３つしかない「町」である西多摩郡瑞穂町の中心駅。
かつては向こうに見えている建物（確か駐輪場）のあたりに平屋の駅舎があって、屋根のない跨線橋がかかっていた。

箱根ケ崎駅 駅

狭山茶の茶畑が広がるようになる。
このあたりから埼玉県。

金子駅。

駅舎は新しくなったけど、それ以外は以前からの雰囲気が残っている。

金子駅 駅

電車とすれ違い。

しばらく山間部を走っていると、とつぜん高台に出て視界が開ける。
個人的には好きな車窓の区間。

西武池袋線の上を通り越す。向こうが飯能駅方面。
このあと、飯能駅でスイッチバックした路線が合流してくる。

左側から西武線が寄ってきて東飯能駅。左端に西武線の電車が走ってる。
八高線は島式ホームだが、同じく単線の西武線は棒線ホームで、これは昔から変わらない。

かつては西武線のホームに面したところ１ヶ所だけに、ＪＲ・西武共用の駅舎があったが、現在はここも橋上駅で、改札口も別にある。

東飯能駅 駅

東飯能駅を出発。
単線の西武線が左に分かれていく。

高麗川駅。八高線の電化区間はここまで。
ほとんどの電車はここから川越線に直通する。
八高線の電車はすべて川越電車区、もとい川越車両センターの所属。

右が今まで乗ってきた電車。この先川越線の川越駅まで行く。
ここから、左側の通称「抹茶ミルク」と呼ばれるディーゼルカーに乗りかえて、引き続き八高線を進む。

高麗川駅 駅

こんどの列車は、小川町駅止まり。車内は空いていた。
ということで、まったりモードに入ります（笑）

高麗川駅を出発。

電化されてるかされてないかぐらいの違いで、基本的な景色は変わらない。

毛呂駅。
この駅は昔からあまり雰囲気が変わらない。

毛呂駅 駅

駅舎も昔ながら。
ただし駅の近くに埼玉医科大学と、その付属の大きな病院があり（駅からもよく見える）、思ったより乗り降りが多い。

越生駅の手前。東武越生線が合流してくる。

東武越生線としばらく並行。
電車とすれ違った。

越生駅。見えているのは東武線のホーム。
ＪＲの方は合理化で棒線ホームになってしまった。

越生駅 駅

山里の田園風景。
かつて走っていたキハ30が似合う景色。
って６月に通ったときも書いた（笑）

明覚駅。
停まった側のホームに接してログハウス風の駅舎があるが、車窓から近すぎて撮れません（汗）

明覚駅 駅

小川町駅の手前。東武東上線の上を通り越す。

小川町駅の構内へ。

小川町駅に到着。
この列車はこの駅が終着で、折返し高麗川行きになるようだった。

小川町駅 駅

小川町駅は東武が管理している駅で、東上線の２番線に接したところに駅舎がある。
ＪＲのホームからは跨線橋を渡る必要があり、その途中にICカードの簡易処理機がある。
この駅から外に出る場合も、処理上は一旦東武の駅に入場する形になる。

そして、やってきたのは１番線。東上線のホーム。

ここから、寄居行きの電車に乗る。リバイバル塗装の電車だった。

都心部はすべて10両編成で走っている東上線だけど、小川町駅が運行上の境目になっていて、ここから先はすべて４両編成のワンマン電車になる。

東武東上線 乗り物

池袋方面からの電車が到着、それから接続する形で小川町駅を出発。
しばらく八高線と平行する。

かなり長い区間並行したあと、八高線の方が右に分かれていく。

そのあとこちらも右にカーブして、八高線の上を通り越す。

通り越した先がすぐに東武竹沢駅。

この駅で降ります。

東武竹沢駅 駅

駅の東側にロータリーがある。
駅前は車通りもなく、非常に静か。

ロータリーがある側の東口。
駅の反対側の西口に行くには、左端に口を開けている通路を通る。

通路を通った先の、こちらが西口。

東口の方はロータリーがあるだけなのに対し、西口の方は竹沢の集落になっている。

ちょっと歩くと、八高線の踏切があった。

利根川踏切。
目の前には「利根川商店」という酒屋さんがあった。

その酒屋さんのとなりには、まるやま食堂といういい感じの食堂がある。
時刻はお昼ちょっと前、ここで昼食を取るのも候補だったが、本日は休業日だったようだ。

踏切から見た、八高線の線路。
向こうの方に東上線が上を通り越しているのが見える。

そこまで来てみた。さっき通って上から見下ろした区間。

ちょうど小川町行きの電車が通りかかった。

走って行くのを眺めていた。

さて、ここからしばらく竹沢の集落の中を歩いて行きます。

静かな集落。
秋の虫と、セミが同時に鳴いている、９月中旬。

道なりに歩いたら、また八高線の踏切。

踏切は渡らないで、線路沿いを歩いて行く。

もうひとつ踏切があって、さらに進んだら、八高線の竹沢駅が見えた。
駅舎があるのは線路の反対側。

ということで、近くにあった踏切を渡る。

踏切から見た竹沢駅。
かつてはすれ違いができる駅だった名残の線形。

線路の反対側は交通量がそこそこ多い道路。

駅に着いた。

竹沢駅 駅

八高線の竹沢駅。小川町の次の駅。
東武の駅からＪＲの駅に、「鉄の抜け道」を地味に敢行しました。

この駅は現在は無人駅。
駅舎の構内にある待合室には、本がたくさんあって、自由に読めるようになっている。

今日は意外と暑い。結構汗をかいたので、水分補給。

駅ノートもあった。
となりには、駅から徒歩10分のところにある吉田家住宅という江戸時代の古民家のパンフレットが置いてあった。

駅の時刻表。高麗川から小川町止まりの列車が時々あるので、２時間ぐらい空く時間帯もある。

超簡単、運賃表。

結構最近（調べたら９年前）まで有人駅だった。
通るたびに、こういう駅の駅員さんに憧れるなあ、と思ったものです。

そして、さらに結構最近（調べたら５年前）まで、相対式ホームですれ違いができる駅だった。跨線橋は撤去されたが、ホームがそのまま残っている。

ホームのベンチでしばらくぼーっとしていた。
すると、ちょうど正午になって、近所の防災無線からチャイムが鳴った。
オリジナルなのか、すごくほのぼのとしたメロディーで、周囲の景色に溶け込んでいた。
いいなあ、こういう雰囲気。

高崎行きの列車がやってきた。
これに乗って、先に進みます。

【その２】につづく

この旅行記へのコメント （4）

• まるきゅーさん 2021/10/31 08:58:45

  え、鉄の抜け道！？

  Tagucyan様。こんにちは。まるきゅーです。
  中央線沿線から八高線への抜け道は意外でした。
  北八王子は八高線単独だと利用者が1番多かった気がします(1万人満たない程度ですが…)
  八高線の日中は拜島と金子と高麗川と的場で交換していますね(例外はありますが)
  案外東上北部は八王子からだと近いのですね。
  23区西部からだと遠いのでほとんど行きませんが。
  さて次はまた群馬を堪能するのかなと思っています。

  Tagucyanさん からの返信 2021/10/31 21:05:37

  そこも「抜け道」でしたね

  
  まるきゅーさま
  こんばんは
  
  そうか、北八王子、ここも鉄の抜け道でしたか。地元すぎて、そういう意識がありませんでした（笑）　北八王子駅前に乗り入れてくるバス路線はほどんどありませんが、近くには国道20号線などがあって路線バスがガンガン走っています。そもそも、周辺は車でよくウロつくエリアですので（昨日も近くを通りました）。
  
  八高線の電化区間は昼間はきっちり30分ヘッドですので、すれ違う駅も決まっていますね。私が乗った時間帯はその少し前でしたので、北八王子でもすれ違いがありましたが。
  
  八高線に乗ってしまえば、高麗川までぐらいなら都心に出るのと所要時間もそう変わりません。そこまで行けば、東上線までももうちょっとですしね。そのへんの距離感が、都心部に住んでいる方とは違うかもしれないです。
  
  まだもうちょっと、狭い地域をウロウロします。
  
  ---
  Tagucyan

• Akrさん 2021/10/31 08:50:42

  八高線沿線も変わりましたね

  Tagucyanさま
  
  おはようございます。
  八高線は電化後、何度も乗っていますがロングシートで景色が見えないので印象が薄いんです。いま、旅行記を拝見して各駅の変わりようにびっくりしました。
  以前のコメントでも書きましたが私が東京に住んでいた頃に知り合った友人が箱根ヶ崎が最寄り駅でよく遊びに行きました。屋根のない歩道橋みたいな跨線橋があった寂しい駅だった記憶があります。あの頃は当然非電化でロングシートのキハ35でした。新宿から青梅線直通の201系で拝島に着くとガラガラガラとやかましいエンジン音を響かせて気動車がやって来ました。やたら古くて遅くて「東京にもこんな路線があるんだ」と感心し、東北出身の身には親しみが湧きましたね。
  でも電化で東京近郊の通勤路線に生まれ変わりましたね。
  そうそう、仙石線の車体だけ103系の旧型国電が転属して「本物」の103系になりました(笑)
  
  高麗川以北は駅が急にローカルな雰囲気になりますね。
  竹沢駅は駅前に大きな木があるので古い木造駅舎だったら最高の景色でしょうね。
  八高線は東武や西武、秩父鉄道とも接続しており、うまく使えば有能な路線なのかもしれません。列車本数が少ないのですが・・・
  
  高崎方面に乗りましたか。。。
  次回はあの路線に乗り換えるのでは？と読みました。
  
  -Akr-

  Tagucyanさん からの返信 2021/10/31 20:53:47

  各駅ともだいぶ様子が変わりました

  
  Akrさま
  こんばんは
  
  八高線は、首都圏から手っ取り早くローカル線の雰囲気を味わえる路線だと思うんですけど、全線非電化時代はほぼロングシートのキハ35が主力。電化されたら通勤電車。特に電化区間は景色を見るのには条件がよくないですね。
  東京の西に住んでいる私は八高線（特に箱根ヶ崎ぐらいまでの多摩地区内の区間）は地元の路線という意識がありまして、子供の頃から馴染みがあります。各駅がまだ昔の姿の頃も覚えているので、つい「かつてはこうだった」という昔話が長くなってしまいました。でも、箱根ヶ崎駅は記憶違いがあったので、さり気なく修正いたしました（汗）
  
  電化されたばかりの頃走っていた、仙石線から来た72系上がりの103系も覚えています。見た目は103系なんですけど、扉の開閉音がいわゆるスタンダードな103系と全然違いました（そこかい）。
  
  その点、高麗川と高崎の間はキハ110に置き換わって景色が見やすくなりました。
  たしかに路線図を見れば、都心から北西方向に進んでいる私鉄各路線と接続していますが、それらを接続するという雰囲気の路線じゃないですね。地元の人にとっては多少はあるのかもしれませんが。
  
  竹沢駅は、有人駅だった時代は木造駅舎じゃなかったですかねえ。じっくり見ていたわけではないので定かではないですが。同じＪＲ東日本の駅員になるなら、東京駅なんかより竹沢駅みたいな駅のほうが全然いいよな、なんて思っていました。世の中は甘くなく、無人駅になってしまいましたが…
  
  この先も狭い範囲をマニアックに攻めてます。
  
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  Tagucyan