のんびり道東9日間[2021年8月] 番外 知床羅臼ヒグマ雪辱編 1/2

2021/08/27 - 2021/08/30

8月27日から3泊4日で知床半島の羅臼へ。北海道では、8月下旬からカラフトマスの遡上が始まります。そうすると、餌の少ない夏場で痩せたヒグマは、カラフトマスを狙って海岸にやって来ます。そんなヒグマの写真撮影が主目的の旅。空路は羽田⇔釧路でANA。宿は知床サライ3泊。

エリア 羅臼（らうす）(北海道)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: ANAグループ
• 旅行の手配内容: 個別手配

◆はじめに
前回の道東旅行はとても楽しかったのですが、やり残した事がありました。（旅行記は下記リンクを参照）
【3】のんびり道東9日間[2021年8月] 3/4 知床羅臼編
https://4travel.jp/travelogue/11706407
※写真は過去に撮影したものです

やり残した事は―。羅臼（相泊）から乗る知床岬クルーズで、ヒグマを観れなかったこと。そんな心のもやもや感を、すっきり消し去りたくて今回の旅を計画しました。※写真は過去に撮影したものです

ヒグマはカラフトマスやシロサケが産卵のため北海道に戻ってくると、海や川に入って捕獲します。その時期は例年8月から10月まで。あの有名なアイヌの木彫りのように、ヒグマがサケをくわえた姿や、カラフトマスを狙って海を泳ぐ姿を観たい―。そんな思いで出発しました。※写真は過去に撮影したものです

◆旅程
▽8月27日(金) 1日目
　[航空] 羽田 1125 - 1300 釧路　ANA741
　[バス] 空港 1325 - 1405 釧路駅前　阿寒バス
　[バス] 釧路駅前 1605 - 1942 羅臼本町　阿寒バス
　[宿泊] 知床サライ
▽8月28日(土) 2日目
　[観光] 相泊 1100 - 1530 相泊 ヒグマウォッチクルーズ
　[宿泊] 知床サライ
▽8月29日(日) 3日目
　[観光] 相泊 1100 - 1530 相泊 ヒグマウォッチクルーズ
　[宿泊] 知床サライ
▽8月30日(月) 4日目
　[バス] 羅臼 0640 - 1020 釧路駅前　阿寒バス
　[バス] 釧路駅前 1035 - 1120 釧路空港　阿寒バス
　[航空] 釧路 1345 - 1530 羽田 ANA742

◆旅行本編
▽8月27日(金) 1日目
この日は夜勤明け。旅の出発は都営浅草線・新橋駅。羽田空港へ向かいます。

新橋駅 (JR・地下鉄) 駅

羽田の第2ターミナルに到着。釧路までの空路はANAで予約。

羽田空港 第2旅客ターミナル 空港

保安検査を受けます。

時間調整はANAラウンジ。

羽田空港国内線ANAラウンジ (本館北) 空港ラウンジ

飲み物はトマトジュース。

搭乗時刻に合わせてゲートに移動。67番ゲートは、かなり遠かったです。

座席はプレミアムクラス。出発前日に搭乗便を確認したところ、空席があったのでアップグレードしました。

乗客が少ないせいか、5分早く出発。

この日の昼食。

食後はホットコーヒー。

青い空と白い雲。この景色、遠くへ飛んでる感があって好きです。

北海道の大地が見えてきました。もうすぐ到着です。

釧路空港には定刻より5分早く到着。

釧路空港（たんちょう釧路空港） 空港

空港の阿寒バスカウンターでフリーパスを購入。釧路空港～釧路駅～羅臼を往復すると3,000円近くお得です。
釧路空港～釧路駅前 片道 950円（往復 1,900円）
釧路駅前～羅臼 片道 4,940円（往復 9,880円）

釧路市内行きのバスに乗車。

釧路空港連絡バス 乗り物

釧路駅前で下車。

釧路駅に移動。コンビニで買い物したり、待合室でフリーWiFiを使わせてもらったり。時間調整します。

釧路駅 駅

10月に道東を鉄道移動される方への注意喚起。知床斜里～網走間がバス代行になります。

徒歩3分程のバスターミナルに移動。

釧路駅前バスターミナル 乗り物

羅臼行きのバスは出発5分前に15番乗り場に入ります。

バスに揺られること3時間半余り。宿に近い羅臼本町で下車しました。

時刻は19時45分ぐらい。誰も歩いていない羅臼の町。

徒歩5分でこの日の宿へ到着。

知床サライ 宿・ホテル

知床サライは20時までにチェックインしないといけません。チェックアウトは事前清算なのでいつでもOK。

部屋はA棟2階ツイン（海側）。

机はノートPCを使うには十分な広さ。冷蔵庫と電子レンジは共用スペースにあります。

部屋の入口にハンガー掛けと鏡。

バス・トイレは今どきとしては小さめ。

ドリンクセットは、コーヒーと紅茶。

お風呂を済ませて部屋飲み。時刻は20時半ぐらい。19時までなら、氷とグラスをフロントで用意してくれます。この後、コンビニで買ったおにぎりなど食べました。

1日目は夜勤明けなのでこれにて終了。おやすみなさい。

▽8月28日(土) 2日目
おはようございます。まずは気象庁のサイトで天気を確認。この日羅臼は晴れて、気温も上がりそうです。

この日の予定はヒグマを観るクルーズなので、知床岬の風と波を「海天気」というサイトで確認。風が10m以上吹いたり、波が1m以上になると欠航の可能性がありますが、この日はどちらも問題なし。

クルーズ船の出発は相泊漁港。宿からは24.6キロ離れています。公共交通機関はタクシー（日曜休み）、バス（夏限定）がありますが、天気がいいので自転車で往復することにしました。Google Mapの予想時間は片道1時間32分です。ちなみに車やバスだと30～40分です。

今回は宿でママちゃりを借りました。料金は1日500円。道の駅にある観光案内所のレンタサイクルは、2019年以降やっていないそうです。

電動アシストなど性能の良い自転車を使いたい場合は、知床サイクリングサポートが宿への事前配送、乗り捨て可能なレンタルプランを用意しています。
http://www.shiretokocycling.com/rentacycle

この日はとても良い天気。羅臼岳が綺麗に見えています。

市街のコンビニで軽食と水分を補給。

この日はお天気が良すぎて、自転車をこぐには暑いです。水分補給を兼ねて、写真を撮りながら相泊を目指します。

山登りや知床岬トレッキングの情報があるルサフィールドハウスは、緊急事態宣言の影響か、臨時閉館でした。

知床世界遺産ルサフィールドハウス 公園・植物園

道道87号（知床公園羅臼線）の終点に到着。知床岬の突端に最も近い公道の終着点です。

所要時間は1時間50分。道すがらコンビニで買い物したり、写真を撮ったりでしたので、時間はこんなもんしょう。

観音岩にてエゾシカの死体を食べるヒグマの情報。そんな写真を絶対に撮りたい！

こちらが観音岩です。エゾシカの死因は、断崖からの落下でしょうか。

前回お世話になった、知床らうすリンクルの事務所。以前ここは民宿兼食堂だったようです。2021年8月現在、相泊で泊まれるのは「ライダーハウスMAX」だけかと思います。

今回私が乗船するのは、知床クルーズ英人丸（ひでとまる）です。前々回、羅臼に来た際にお世話になりました。

この日のクルーズコース。相泊漁港を出発し、知床岬の西側に回り込み、ヒグマの聖地とも呼ばれるルシャ湾まで行って、折り返すコースです。所要時間は約4時間半。

船は定員12人の瀬渡し船。屋根もトイレもありません。高波や強風だと欠航になりますが、雨が降ったぐらいでは出港します。カッパの用意など、そうしたことへの準備が必要です。

出港した場合でも、知床岬付近では風が強く波が高くなることがあります。船長が危険と判断すれば、途中で折り返すこともあります（料金は折り返し地点により払い戻しがあります）。

前置きが長くなりましたが、参加者が揃ったので予定よりも20分早い10時40分に出港。

テレビドラマ「北の国から 2002遺言」のロケで使われた番屋（左側の建物）。番組の中では主人公の長男、純が働いていた番屋です。羅臼の街にある食堂「純の番屋」はレプリカです。

モイレウシと呼ばれる岩。

岩のV字型になった場所には、知床岬まで歩くトレッキングで使われる置きロープがあります。この岩を超えたモイレウシ湾はカラフトマスの釣り場になっており、釣り人が居てもヒグマが出てくることがあります。このクルーズでは、ヒグマは居ませんでした。

タケノコ岩。

剣岩とメガネ岩の間にある湾でヒグマ発見！ でも、ちょっと小さい。近くに母熊がいないので、1歳半か2歳半でしょう。ちなみに子ヒグマは1月か2月に産まれます。そして母親と一緒に行動し、1歳半ないしは2歳半で親離れします。

海に入り獲物を探しているようですが、目的は達成できなかったようです。

海からあがり、岩場で餌になるものを探しているようです。ネットで調べると、知床のヒグマは海岸に流れ着く海藻に付着しているヨコエビを食べるそうです。

一方、知床らうすリンクルのN船長は「ヒグマは海岸に居る虫（フナムシ？）を食べるので、クルーズは（海岸に虫がいる）干潮の時がいい」と言います。ヒグマは潮の干満は分からないでしょうから、獲物の臭いが広範囲でする干潮の時間帯は長く海岸に留まる、という事なんでしょうね。

海岸での食事を諦め、岩場をのぼるヒグマ。

山の草むらに入ると、すぐに見えなくなりました。

岩に穴が開いているメガネ岩。

クズレ滝。ここもカラフトマスを狙う釣り場です。

左が男滝（おだき）、右は女滝（めだき）。まとめて二本滝とも呼ばれます。この海岸もカラフトマスの釣り場です。

カブト岩。

赤岩地区に残る昆布番屋としては一番古い建物（大正時代の建築）。

赤岩地区で最後まで使われていた番屋（2017年8月末の昆布漁終了時に退去）。その漁師さんは、通常の携帯は電波が届かないので、衛星携帯を使っていたそうです。

細長いタテ岩（ローソク岩とも呼ばれる）。

知床岬灯台が見えてきました。この日はベタ凪。風も無く、クルーズとしては絶好のコンディションです。

知床岬 自然・景勝地

知床岬灯台。

知床岬灯台 名所・史跡

ワシ岩。

ウトロから出港している大型観光船「おーろら」（この船はおーろら2）。

岬の西側に回り込んで眺める知床岬。

獅子岩。

文吉湾の避難小屋。

空洞の開いたメガネ岩。

イヌ岩。

知床の青の洞窟、と呼ぶ人もいる穴間湾。

ここで、オジロワシっぽいのを発見。

ズームアップ。クチバシが黒いので、オジロワシの幼鳥です。

穴間湾の奥には小さな川が海に流れ込んでいました。場所としては、ポロモイ川とアウンモイ川の間で、アウンモイ川寄りです。

ここは海の色がとても綺麗なのですが、ウトロから出る知床岬クルーズ船では近寄れない場所です。

アウンモイ川近くの番屋。

観音岩近くの海岸で親子熊発見。

母熊は子熊を守るため、周りの気配に注意を払っているようです。

注意深い母熊。Take 2。

注意深い母熊。Take 3。

その後、親子は森に向かい、草むらで見えなくなりました。

中央の白く尖がった岩が観音岩。

海に直接落ちるカシュニの滝。

タコ岩。

チャラセナイの滝と滝の下の番屋。

雲と雲の間に山頂がＷの形に窪んだ山が硫黄山。もうすぐヒグマの聖地と呼ばれるルシャ湾です。

ルシャ湾の19号番屋。NHKスペシャル「ヒグマと老漁師～世界遺産・知床を生きる～」の舞台になった場所です。
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/MXMZRLVQVY/

ルシャ湾 自然・景勝地

そしてルシャの海岸で親子熊を発見。19号番屋側からテッパンベツ川方向に歩いています。

母熊は魚が居ないか海の方を観ています。

母熊にじゃれつく子熊。

母熊にじゃれつく子熊。Take 2。

その後、テッパンベツ川の橋をくぐて山の方に向かい、姿が見えなくなりました。

クルーズ船も相泊に向けて戻ります。

すると、観音岩の近くで泳ぐヒグマを発見！

視線は空を向いています。鳥を観ているのでしょうか？

つぶらな瞳がかわいい。

ヒグマが泳ぐのは岸辺だけではありません。北海道本島から利尻島まで泳いだオスのヒグマが新聞記事になっています。利尻から最も近い本島は稚内で、その距離は20キロもあります。
https://www.asahi.com/articles/ASL7N3R5BL7NIIPE01B.html

海岸に上がってきました。

その後、山の方へ移動して行き、見えなくなりました。

船を外海側に戻していると、隣りの湾でヒグマ発見。ただし、船が近づけない場所だったので、このヒグマの写真はこれ1枚。

知床岬沖まで戻ってきました。

念仏岩。

相泊漁港へ戻ってきました。この日観ることができたヒグマは親1子1が2組、単独が3頭の合計7頭でした。

これまで何度もヒグマを観るクルーズに乗っていますが、私の場合クルーズの所要時間と同じ数のヒグマを観られると、そこそこ満足感が得られます（3時間のクルーズなら3頭）。この日は4時間半で7頭でしたし、泳ぐヒグマも観られたので、とても満足感の高いクルーズでした。

でも、カラフトマスを捕まえて食べるヒグマを観てみたい！ 私の欲望は留まるところを知らず、よりハードルを高くしていくのでした。

帰り道で出会ったキタキツネ。

ママちゃりをこいで宿に戻ってきました。時刻は17時。相泊漁港からの所要時間は1時間40分でした。

部屋で汗を流したら、お楽しみの夕食。

予めセットされている料理。

飲み物はノンアルコールビール。

北海道は緊急事態宣言中です。北海道庁が定めた規制では、札幌及び石狩地方、小樽、旭川はアルコールの提供ができません。それ以外の地域では、19時までならアルコールが提供が可能です。でも、羅臼町は道の規制より厳しくて、緊急事態宣言中はアルコールの提供が禁止になっていました。

羅臼産銀鮭の夏野菜グリルプレート。美味しくて、ワインが欲しくなってしまう(涙)

マイカとボタンエビのトマトパスタ。

デザートは自家製チーズケーキ。飲み物はホットコーヒー。食事を終えたら、コンビニまで出掛けてアルコール類を購入。部屋飲みして、ベッドに入りました。

知床羅臼ヒグマ雪辱編 2/2 へ続く。

この旅行記へのコメント （2）

• きつねうどんさん 2021/09/02 00:28:07

  参考になりました。

  こんばんは
  
  良い写真が取れてうらやましいです。
  ヒグマと遭遇は怖いけど、写真で見てる分にはかわいいファミリーたち。
  10/18に知床～網走利用しようと思っていたので、参考にします！
  
  続き楽しみにしてます。
  
  きつねうどん

  つよしさん からの返信 2021/09/02 05:10:25

  Re: 参考になりました。

  きつねうどんさん　おはようございます。
  
  10月の釧網線バス代行の件、ご参考になれば嬉しいです。
  
  野生動物の写真撮影は、とても楽しく、
  しばらくハマったままになりそうです。
  
  続編は9月2日ないしは3日に公開できるよう、これから準備に入ります。