2021年1月中旬の週末を利用して、神奈川県湯河原温泉に一泊二日の一人旅に出かけました。<br />その時期はコロナ禍の拡大に伴う1都3県に対する緊急事態宣言が出ていましたが、居住県内でもあり感染に注意を払っての旅行です。<br />いままで度々温泉旅館に一人泊することはありましたが、今回の旅行で初めて温泉内風呂付客室で一人泊を体験しました。<br />旅行期間中は2日とも晴天に恵まれましたが、緊急事態宣言下のため現地の観光地の訪問は極力差し控えました。<br />個人的に好きな湯河原温泉の宿に籠って、静かにのんびりと贅沢な時間を過ごしてきました。

2021年1月冬の週末一泊一人旅～神奈川県湯河原温泉・亀屋旅館さん～

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2021/01/16 - 2021/01/17

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2021/01/16

2021/01/17

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2021年1月中旬の週末を利用して、神奈川県湯河原温泉に一泊二日の一人旅に出かけました。
その時期はコロナ禍の拡大に伴う1都3県に対する緊急事態宣言が出ていましたが、居住県内でもあり感染に注意を払っての旅行です。
いままで度々温泉旅館に一人泊することはありましたが、今回の旅行で初めて温泉内風呂付客室で一人泊を体験しました。
旅行期間中は2日とも晴天に恵まれましたが、緊急事態宣言下のため現地の観光地の訪問は極力差し控えました。
個人的に好きな湯河原温泉の宿に籠って、静かにのんびりと贅沢な時間を過ごしてきました。

エリア

湯河原温泉(神奈川)

旅行の満足度: 4.0

観光: 4.0

ホテル: 5.0

グルメ: 3.5

交通: 4.0

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 1万円 - 3万円

交通手段: 高速・路線バス JRローカル徒歩

旅行の手配内容: 個別手配

旅の1日目の1/16（土）の12時過ぎにJR横浜駅から熱海行き東海道線の普通電車に乗って、13時30分頃に湯河原駅に到着しました。
前回は2018年6月に訪問していまして、約2年半振りの湯河原です。

湯河原駅駅
駅の改札を出ると週末の土曜日なのに、行き交う人が非常に少なかったです。
緊急事態宣言の影響を感じました。

湯河原駅駅
改札前の手湯も感染防止対策のため休止中でした。

湯河原駅駅
今回の旅行は観光を極力自粛していましたが、唯一五所神社を参拝目的で訪問しました。
湯河原駅から徒歩で14分程かかりましたが、路線バスだと3分ぐらいで行くことができます。

五所神社寺・神社・教会
五所神社は天智天皇の頃に設立されたと伝承される、由緒ある神社です。
平安末期の源頼朝の挙兵に従った当時のこの地の領主土肥実平が、戦勝祈願で奉納した太刀が社宝として伝わっているそうです。

五所神社寺・神社・教会
石段を上って社殿に向かいました。

五所神社寺・神社・教会
神奈川県の重要文化財に指定されている社殿の前で、ご挨拶とこれからの旅の安全、そしてコロナ禍終息を祈願しました。

五所神社寺・神社・教会
五所神社はパワースポットと言われていますが、それは境内に立つ大きなクスノキです。
社殿に向かう石段の途中の右手に立つクスノキは、樹齢850年と推定されて、神社の御神木となっています。
太い幹には注連縄が張られ、一際存在感があります。

五所神社寺・神社・教会
クスノキの幹に両手を押し当てて、大樹の『気』を感じ取ろうとしました。
特別な感覚を感じることはありませんでしたが、何か心に落ち着いたものを感じました。
これで精神的にコロナに負けない自信がつきました。

五所神社寺・神社・教会
五所神社の近くにもう一本、境内のクスノキと肩を並べるクスノキの巨木があります。
路線バスが通る県道75号線を挟んで五所神社の向かいに立つ『明神の楠』です。

こちらの樹も樹齢800年と推定され、御神木として注連縄が張られています。
古木の風格を感じます。
五所神社前のバス停から箱根登山バスに乗車して、本日のお宿の最寄の藤木橋バス停に到着しました。
バス停の近くに藤木川に架かる赤い橋があり、その先に『富士屋旅館』さんがあります。

富士屋旅館宿・ホテル
富士屋旅館さんはかつて江戸後期には営業されていた湯河原屈指の老舗旅館でしたが、経営不振のため2002年に惜しまれつつ一度閉館しました。
その後経営者が代わって建物を補修し、2019年2月に営業を再開されました。
向かって左側の2階建ての旧館は大正12年（1923年）に建てられた旅館最古の建造物で、2019年11月に国の登録有形文化財に指定されました。

富士屋旅館宿・ホテル
赤い橋の袂にあった『鰻』の看板です。
お宿の夕食か昼食付き日帰り入浴で頂けるようですが、いずれにしても高級旅館です。

富士屋旅館宿・ホテル
旅館のチェックインの予定時刻までまだ小一時間ありましたので、県道75号線を挟んで富士屋旅館さんのお向かいにあるカフェ『岩本屋』さんでお茶することにしました。
旅の1日目は冬の1月でも比較的暖かく、コーヒーフロート税込550円を注文しました。
岩本屋さんはオープンデッキもあって、外で食事やお茶も楽しめます。
チェックインの予定時刻近くになりましたので、岩本屋さんを出て本日のお宿に向かいました。
お宿に行くには県道75号線から分岐した狭い小道を通って行きます。
傾斜の急な坂の途中に本日のお宿の『亀屋旅館』さんがあります。
今回じゃらんでこちらの温泉内風呂付き客室の1泊2食付きプラン19,800円を予約しました（入湯税別、ポイントも使ってこの金額からさらに値引しました）
都心から近い湯河原温泉で温泉風呂付き客室を一人泊で利用する場合、最低でもお値段は3万円以上はかかります。
それが週末に破格の2万円を切るお値段で一人泊できるとあって、ある意味期待感をもって利用させて頂きました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル

旅館に着くとロビーにご主人がいらっしゃいました。
すぐにチェックインの手続きを済ませて、新館2階にある客室『有明』に案内して頂きました。
客室は洗面所・ウォシュレットトイレの付いた広縁付き10畳の和室です。
じゃらんでは8畳間を予約していたのですが、当日客室に余裕があるとのことでお値段そのままでグレードアップして頂きとても感謝です。
客室はこたつを設え、お布団も既に敷かれていました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
南向きの窓から湯河原周辺の山々を眺めることができます。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
東向きの広縁にはマッサージチェアや有料の飲み物の入った冷蔵庫が置かれています。
窓の外は雑木林で眺めは普通です。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
しばらくすると女将さんが客室に見えられて、夕食の会場の説明と開始時間の確認をして頂きました。
一緒に持って来て頂いたお茶とお茶請けの湯河原銘菓『きび餅』を、こたつの上で頂いて一息つきました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
しばらく休憩してから早速お目当ての客室の温泉内風呂に入ることにしました。
広縁側にある浴室の扉を開けると、浴槽は既に温泉で満たされていて、すぐに入れる状態でした。
こちらに来る前は自分で浴槽に温泉を入れるものと思っていたのですが、これは嬉しいおもてなしです。
ありがとうございました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
タイル張りのレトロな浴室で、温めの適温の温泉を長湯で楽しませて頂きました。
窓を開けるとここからも湯河原周辺の山並みを眺めることができました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
客室のお風呂だけでなく、大浴場にも入りました。
亀屋旅館さんは男女別の内風呂大浴場だけを使用されていて、別の場所にある露天風呂は平成29年（2017年）以降ずっと休止中です。
男湯は新館1階にありますが、女湯は本館1階にあり離れています。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
脱衣場は至ってシンプルな造りです。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
亀屋旅館さんの温泉は自家源泉です。
泉温は78.7℃、泉質は飲用も可能な弱アルカリ性のナトリウム・カルシウム・塩化物・硫酸塩泉です。
自家源泉は2本所有されているとのことですが、通常はそのうち1本を主に使用されていて、もう1本は予備だそうです。
源泉の温泉は客室風呂を含む全館をまかなうだけでなく、他の旅館にも給湯されているようです。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
自家源泉の温泉湧出量が豊富なため、加温・加水・循環ろ過・塩素消毒なしの完全掛け流しです。
すばらしい。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル

浴室の扉を開けると5本の円柱の仕切の向こうに浴槽、その左側に洗い場があります。
洗い場は3ヶ所だけで大浴場といってもこじんまりとしています。
亀屋旅館さんは大部分の客室に温泉内風呂を併設されていて、その分大浴場は小さめに造られているようです。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
ストレスフリーで4～5人程入れる浴槽の湯温は熱めの41～42℃ぐらいでした。
大浴場もタイル張りでレトロな雰囲気です。
滞在中いつでも利用できるのも温泉好きには嬉しいですね。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
緊急事態宣言期間中なので館内をうろうろするのも遠慮していましたが、玄関と客室、大浴場の間の動線周辺は撮影させて頂きました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
ロビー付近に鎮座まします年季の入った大黒様と恵比須様です。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
『亀』屋旅館というだけあって、しっかりカメの置物もあります。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
売店のコーナーもあります。
やっぱりどこか懐かしい。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
亀屋旅館さんの創業は明治18年（1885年）、140年近く営業されている老舗旅館です。
高台の敷地に昭和期に建てられた本館、新館、別館の秀雲荘の3棟の建物を渡り廊下で繋いでいます。
レトロな佇まいを活かして、映画やテレビの撮影ロケに全館貸し出しもされるそうです。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
夕食は18時30分から宿泊する客室の隣室を転用して個室食で頂きました。
コロナ禍以前は大広間で会場食だったそうです。
夕食の給仕は女将さんが対応されていて恐縮しました。
目を見張ったのはメインの舟盛のお造りの量です。
一人で全部食べ切れるかな、と心配しましたが、女将さんの実家から送られた天城産の本わさびをすり下ろして、新鮮な魚介を残さず美味しく頂きました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
ブリカマの照り焼きも大きく、ボリュームがありました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
煮物は上品であっさりとした味付けでした。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル

卓上コンロの大きな鍋でしゃぶしゃぶを作って頂きました。
この辺りぐらいでお腹が張って来ました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
天ぷらも出てきて、お腹と相談しながら頂きました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
食事のシメのご飯とお吸い物、香の物です。
ご飯は一杯分食べ切りました。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
水菓子のキウイの入ったゼリーです。
これは別腹です。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
食事の最後に女将さんから「お部屋でどうぞ」と言って渡された湯河原産のみかんです。
甘くて美味しかったです。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
旅の2日目の1/17（日）は朝6時に起床して大浴場で朝風呂を楽しみ、8時から夕食と同じ場所で朝食を頂きました。
鯵の干物をはじめ旅館定番のおかずが並んだ和食膳です。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
アサリのお味噌汁にご飯です。
昨日の夕食の最後はお腹いっぱいだったのに、ご飯が進みます。
旅館の朝ご飯はなぜか美味しく感じられます。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル
自分で食後のコーヒーを淹れて、客室に持ち帰って頂きました。
この後、客室風呂で最後の湯河原温泉を楽しんでから、身支度を整えてチェックアウトの手続きを済ませました。
帰りは最寄りの藤木橋バス停から箱根登山バスに乗り、終点の湯河原駅から10時40分過ぎの上野東京ラインの古河行き普通電車に乗りました。
チェックアウトの時にご主人から自家源泉を詰めたペットボトルをお土産に頂き、帰りの電車の中で飲むとほんのり塩味の効いた優しい味でした。
湯河原には過去に何度も来ているのですが、今回の旅で湯河原の魅力と良さをあらためて再発見した思いでした。

湯河原温泉亀屋旅館宿・ホテル