通勤も命がけ、寒波襲来の函館大沼で凍り付くお正月

2020/12/31 - 2021/01/03

ここのところお正月は伊豆に泊まりに行っていたのですが、ただでさえ高い時期の上、まだGoToキャンペーンが中止になる前でどこも満室の上に超強気の価格設定。どこかにいけるところはないものかと、ふと秋に行った函館大沼プリンスホテルをみるとまだ空きもあり、二食付きの宿泊でもそれほど馬鹿高い設定でなかったこと、JR東日本の新幹線Eチケットのキャンペーンがなんと年末年始も有効でうまくすると半額でいけるということで挑戦してみました。結局、コロナウイルス感染の拡大でGoToキャンペーンは一時中止になりましたが、新幹線は行きは50%OFF、帰りは25%OFFでチケットを確保できたこともあり、函館までお籠もりに行ってきました。ちょうど強烈な寒波の襲来で新幹線は定刻通りだったものの、函館から札幌方面の特急は運休。駅からレンタカーで極寒の雪道を怖々走りホテルへ。凍り付いた路面に粉雪というスキーでもちょっとぞっとしない状態で、ホテルの従業員の人も今日は通勤の運転も命がけです、という笑えない年末年始でした。ラーメン屋さんではトイレの水道管が凍って流れなくなったり、ホテルの露天風呂の出入り口が凍り付いて開かなくなったりで道南ではいつにない厳しい寒さだったようです。函館周辺は大晦日から三が日は観光客相手のお店ももともと閉まっているところが多く、行く先も限られましたが、雪景色は美しかった。ろくに観光もしてないので、食べたもの日記みたいになってますが、よろしければごらんください。

エリア 大沼・駒ケ岳(北海道)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 3.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 新幹線
• 旅行の手配内容: 個別手配

久喜、白岡付近。寒波襲来で日本海側は大雪、吹雪ですが、こういうときは山のこちら側の関東平野は晴れです。気温は低いですけどね。富士山や浅間山が遠くによく見えました。

大晦日ですが、お出かけする人も少なく新幹線は空いています。

北海道新幹線 乗り物

一関駅通過後、東北地方に入ると山を越えた雪がうっすらと積もった景色になります。山の向こうの雲が寒波の雪雲でしょうね。

一ノ関駅 駅

盛岡駅です。ここもうっすら雪景色。奥羽山脈の壁を乗り越えてくる雪はそれほど多くない

盛岡駅 駅

前回同様、東京駅で峠の釜めしを買いました。

昔はもっと塩辛かった印象があるけど、味付けはほどよい濃さ。長野までの新幹線だと速すぎて食べる暇もなさそうだけど、北海道までなら4時間。食事も余裕。

さすがに青森を過ぎて津軽半島に入ると針葉樹の雪が深く、吹雪も激しかったです。
それ以上に路盤の氷や雪が新幹線の車体に当たる音が激しくておどろきました。
新函館北斗駅には定刻通り到着。ただし、ここから先、札幌方面の特急は運休です。

新函館北斗駅 駅

函館市内への電車は通常運行。

新函館北斗駅 駅

東京方面の列車も通常運行。
宿泊先の函館大沼プリンスホテルはこの先の大沼公園駅まで送迎がありますが、この時間にそこに行くには運休になった特急電車しかありません。
一応、レンタカーを予約していたので、よかったよかった？

新函館北斗駅 駅

駅の売店でおやつを購入。

駅前は雪がつもっていて近くのレンタカーのお店までいくのも一苦労。
スタッドレスの4WDですが、慎重にそろそろと走って、ホテルに無事つきました。
ここはちょっとした峠の上なので、坂とカーブは道は広いけどちょっと怖い。
連れは「よく怖くないねー」と言ってますが、「怖いよ」

函館大沼プリンスホテル 宿・ホテル

ホテルの部屋のそとが寒々。大きな窓が冷たい。外は氷点下10度以下です。

函館大沼プリンスホテル 宿・ホテル

大晦日の夕食はホテルのダイニングで、実は最初に申し込めたのはビュッフェだったのですが、GoToキャンペーンの中止のためか空きが出たので。
例年なら満室だそうですが、この日は1／4ほどしか部屋も埋まっていないとのこと。
お客さんの宿泊するフロアを上層階に集中させているようで、1，2階は廊下に明かりもついていませんでした。この辺のばっさりしたオペレーションは堤さんがワンマン経営者だったころからの伝統かな。いまどきの考えならエコでもある。

メインダイニングルーム グルメ・レストラン

メニュー、大晦日といっても普段と一緒のようです。

今年最後の晩酌はスパークリングワインで

前回同様、パンに合わせるチーズが先に出されます。

ひこま豚の生ハムとリンゴのルーレ

北海道産たこのカルパッチョ

王様椎茸のコンソメスープ

海の幸ヴァプール、イカスミパスタ

大沼黒牛のポワレ、赤ワインソース

有機南瓜のモンブラン仕立て

おなじみ美鈴珈琲

朝焼けの外の景色。凍てつく北海道の冬に暖かい部屋から外を眺める贅沢。

日本海側は大雪ですが、大沼はどちらかといえば山を越えた太平洋側なので晴れときどき雪の天候。朝は駒ヶ岳も見えました。山頂に吹き付ける強風が雪を飛ばして噴煙のように見えます。

ホテルの前の池は半分氷結しています。

元旦の朝ですが、まだ人の少ないビュッフェ会場

おせち料理やお餅、お雑煮などがあるのが正月らしい。お餅はきなこと餡子のほか、納豆餅もありました。山形とか東北地方ではけっこうポピュラー。

1種類ごとにすべて小皿に盛り分けられているのでテーブルが賑やか。せっかくなのでおせち料理もとってしまいますが、もともと保存性も考慮されてて砂糖、塩がきいてるのでしっかり食べるとおなかいっぱいになってしまうんだよね。

乗ってきた車は前夜の雪をかぶってこんな有様。山を越えてきた根性のある粉雪はさらさらです。見た目よりは軽いですが、それでも全部落とすのは一仕事。

お仕事完了です。函館地区は昼間は太陽も出ていました。
全国ニュースでは最強寒波襲来中なのでできるだけ外出は控えてと。
あいにくとホテルのレストランは昼の営業は取りやめていて、とりあえずどこかへ出かけるよりなさそう。実は函館地区のお店は年末年始はお休みのところが多いです。
この時期観光客もそれほど居ないのか、昔流なのか。まあそれもいいですよね。

積雪50km規制の函館新道を通って元旦から営業の函館の蔦屋書店へ。
新道は真っ白に積雪。しかも粉雪なので前の車の後ろには雪煙が舞い上がります。
路面は轍だかなんだか分からない状態ですし、車線変更なんかそろそろとしか出来ません。スタッドレスタイヤはかなりしっかり路面はグリップしていますがほんとに凍っているところではやはり滑る。蔦屋書店の中のレストランで食事。
この時期は年末年始メニューのランチセット。前菜、パスタかピザ、デザート、飲み物で2000円なり

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

前菜盛り合わせ1人前、けっこう本格的な味でした。

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

ピザとパスタを一つずつ。生ハムのピザ。生地が薄いので食べきれる。

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

小エビのアメリケーヌソースのパスタ

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

デザートは何種類かを持ってきてくれて選べます。こちらはティラミス

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

チーズケーキ。書店自体が広いですが、レストランも広い空間で快適でした。函館蔦屋は本も買える図書館的なお店。休憩スペースや椅子も多く、この時期暇な地元の人たちでも賑わっていて、冬の地方のお正月という感じ。それでも一歩外は氷点下。午後も時間がたつとだんだん天気が怪しくなってきますので。早めに帰ります。

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

木々の雪は夕方には落ちていました。帰り道の国道五号線では、カーブの坂道の下でコースアウトした車がいた。コワイコワイ。幸い大事故にはなっていないようでしたが。

元旦の夕食はお寿司のコース

メインダイニングルーム グルメ・レストラン

お品書きが立派。

ワインじゃなくてワイングラスで日本酒です。

先付けの数の子土佐漬けと珍味三種、大沼産公魚（わかさぎ）の南蛮漬け、川海老の時雨煮、甘エビの塩麹和え

お造り、海峡サーモン、烏賊、つぶ貝。ツマに鶴亀の細工が細かい

北海道産カスベの竜田揚げ
カスベはエイのこと

北海道産真鱈の親子蒸し、子のほうは白子だけど。

にぎり寿司は8巻、本マグロ、白身、ボタン海老、ホタテ、ホッキ貝

鮑、生ウニ、いくら
握りが小ぶりなので食べやすかった。
お寿司は思っていた以上に美味しかったです。

甘味はバニラ、抹茶のアイスを牛皮で包んだもの。
和食もおすすめです。

こちらは夕食ビュッフェをやっている宴会場。

ホテル内のコンビニで山川牧場のソフトアイスを購入。山川牧場は12/31から1/3までお休み。なのでこのあとは入荷もなくて早々になくなっていました。直接お店で食べるのには及ばないけど、なかなか美味しい。こちらは発送もできて食べる前に1時間ほど冷蔵庫でゆっくり溶かすとよい。

1/2の朝食です。雑煮以外のお餅の提供は無くなっていました。スープは日替わり。おせち料理はしっかりあります。

池の氷結がすすんでます。連日マイナス10度以下なので。

朝の空は曇っていますが、駒ヶ岳は見える。

この日の積雪はこの程度、除雪も簡単でした。昼近くには晴れてきた。気温は低いまま。

青空がきれい

駒ヶ岳が鮮やかに

お昼は七飯のラッキーピエロによってみたのですが、連れの希望でもう1件のインター近くのラーメン屋さんに行きました。

速くもおせちに飽きたのか、1時過ぎでも満席。ちょっと待ちます。

一文字 七飯町峠下店 グルメ・レストラン

入り口で食券を買う

一文字 七飯町峠下店 グルメ・レストラン

函館は塩が相場でしょうが、あえて醤油。
たんに好みです。スープにコクがあって美味しかった。

一文字 七飯町峠下店 グルメ・レストラン

連れのほうはワンタン入りの塩。こちらも喜んで食べてました。

一文字 七飯町峠下店 グルメ・レストラン

それ以上の美味しい美味しいとよろこんでいたのが餃子。
餃子は3個だけでも頼めるのでちょっと追加で。寒いときにはこの種のがっつりがおいしい。

一文字 七飯町峠下店 グルメ・レストラン

さて、昼食のあと、天気も晴れていたので頑張ってというか勇気をだして函館市内へ。五稜郭公園です。夏ならなんてことのない町中の道ですが全部積雪。マンホール部分のみが雪がなくなっていて落とし穴みたいになっていると言う。とりあえず観光駐車場（有料）に駐めてしまったけど、実は六花亭の前にお店の駐車場があった。失敗。

秋に行ってみたかった六花亭の五稜郭店、なにかずいぶんかっこいい建物です。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

入り口は生け垣で折り返しの通路になっています。雪できれいです。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

お菓子屋さんらしからぬアート。というかほとんど美術館。札幌の六花亭ビルも外観は割合と普通の建物ですが、随所にアートしていたな。裏のお庭にはお花畑もあったし。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

お店の看板下にマスクをした犬・・・の彫刻。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

かわいいと言うべきか、もちろんマスクのほうは後からつけられたものですが。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

店内は広い販売スペースと喫茶。五稜郭側には大きな一枚ガラスの窓で外の雪景色。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

雪の積もった桜の木が、浮世絵のようでもあり

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

横長のガラスで狩野派の屏風のようでもあります。すごいきれい。
春は桜が咲いてさらにきれいかな。
凍てつくような雪景色のほうが北海道らしいと思いますが。
喫茶スペースは大きくないもののまだ空いていました。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

チョコレートのケーキと

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

イチゴのお皿にもったパフェ。メニューの写真で思ったより小さかった。食べきれないから、それでいいんだけどね。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

六花亭のポイントカードを持っていたらそのポイントで珈琲2枚いただけました。ちょっとしたお得に弱い。駐車場の失敗はちょっと取り返した。
調子にのってお菓子もたくさん買ってしまいました。お正月の和菓子もあります。

六花亭 五稜郭店 グルメ・レストラン

五稜郭の桜越しに五稜郭タワー

五稜郭公園 公園・植物園

写真撮ってても寒いので長居できない。なんか散歩とかランニングしてる人もいるんですけど。

五稜郭跡 名所・史跡

明るいうちにホテルに戻りました。国道五号線ではまたコースアウトして雪に突っ込んでる車あり。なにしろ凍った路面、それも轍などででこぼこのまま凍っている上に粉雪が乗っているのですごい悪条件で、4WDでも後輪がつるつるすべって、もう、必死でなんとかまっすぐ走るような状態。ちょうど感覚的には車でスキーやってるみたいな感じです。板の後ろがばたつく雪面を思い出した。意外とスキーの経験も役立つもんです。ジタバタせずにとりあえず挙動が落ち着くまでそのまままっすぐ・・・かな。スピンしたらコントロール不能でもうおしまいですんでね。
自分は大丈夫でも対向車が滑るとアウトだからなあ。

雪国はそれでも雪のときがいい。景色はきれいの一言。小沼は全面氷結して真っ白な平面でした。

函館大沼プリンスホテル 宿・ホテル

最後の夕食はフレンチのちょっと上等なコースです。

メインダイニングルーム グルメ・レストラン

ワインは赤をグラスで

お品書きがちょっと凝ってます。

がごめ昆布エキスと生ウニ、カクテル風

七飯町、福田農園の王様椎茸入りのクリームスープ

チーズは一品多い

海峡サーモンと長ネギのマリネ

牛乳とズワイガニを使ったクルスティアン

真鱈と白子のインポルティーニ

耐熱のラップで包み焼きしたもの。

大沼黒牛のタリアータ、赤ワインソース

有機南瓜をつかったティラミス風

外気温はマイナス15度、このあたりは標高がさらに高いのでマイナス17度くらいかな。フロントの外で親子がぬらしたタオルを振り回して凍らせる動画を撮ってました。

朝の露天風呂。出入り口が凍り付いて動きにくくなっているので半開き。
夜は本当に凍っていて開かなくなっていましたが、女子風呂では若い女子たちが風呂のお湯をガンガンぶっかけてこじ開けてたそうです。おかげで露天に入れたと連れは喜んでました。

ますます氷結が進む池。凍っていない水面にカモが来ていて寒そうです。

3回目の朝食、目の前に握ってくれるおにぎりをもらいました。美味しいんだけど、けっこう大きい。

今日も駒ヶ岳がよく見えてうれしい。

昨晩はほとんど雪は降らなかったようです。

ホテルをチェックアウトして近くのスキー場へ。スキーはしないけどゴンドラに乗って山頂でお昼ご飯と思ったのですが

函館七飯スノーパーク スキー場

年始の積雪でようやくほとんどのコースが滑れるようになったためか結構混んでいてゴンドラも行列。たぶん密にならないように載せる人数を制限してるんでしょうね。さすがに雪の中、スキーヤーに混じって待つのはつらいので断念。

麓にも食堂はありましたが、こちらはいわゆるスキー場らしいがっつり食。

連れの希望でまた蔦屋のレストランをリピート
駐車場からちょっとだけ五稜郭タワーが見えます。木の間ですけど分かりますかね。

前菜、前回と一緒

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

ピザも結局一緒のものを頼みました。生ハムが美味しい。

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

パスタだけは別のものにしてみました。ミートソース。

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

デザートはちょっと品切れが多く。クレームブリュレと

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

パンナコッタ。前回のティラミスと似てるけど。比べてみると違います。

カフェ/トラットリア and グルメ・レストラン

蔦屋からだと駅まで函館新道を逆戻り。この日は路面の雪が一部なくなってアスファルトが出ていて、心底ほっとしますが、新道を降りるとまた真っ白な雪道。くらくなると嫌ですが、道路照明があると周りが雪でもあり、かえって明るい。

新函館北斗駅に到着、また雪です。今回走った道では3台ほどコースアウトした車を見ました。レンタカーの店員さん曰く、いまのところうちで借りた人は無事で帰ってきていますとのこと。ガソリンはお店で入れてもらいました。ほとんど走ってないようですが、函館市内と3往復してるので12リットルほど入った。

新函館北斗駅 駅

駅の入り口にはちょっとだけイルミネーション

最近流行なのか駅ピアノ

新函館北斗駅 駅

やれやれ新幹線に乗ればもう安心。

新函館北斗駅 駅

駅のお弁当屋さんで購入

ちっさい、海鮮弁当を二つ。食べ過ぎなのでちょうどよかった。

忘れずにビール。さすがに1月3日なので青森、盛岡、仙台とどんどんお客さん増えてきました。

仙台駅からは色とりどりにライトアップされた電波塔がきれいだった。
ながながとご覧いただきありがとうございます。

仙台駅 (JR) 駅