表丹沢・塔ノ岳へ日帰り登山

2020/09/21 - 2020/09/21

友が逝った。
山に登ったり、空を飛んだり、海に潜ったり。
かつてさんざん危険なことを一緒に行い、ことごとくうまくすり抜けてきたのに、危ない遊びから手を引いた途端に病に捕まった。

コロナのせいで花を手向けることも適わず、悶々。
横浜ズーラシア奥の里山ガーデンに花を愛でに出向いてみたものの、心は晴れず。
じっとしていても酒量ばかり増えるので、こりゃひとつ体をいじめて気分転換するしかないなと思い立つ。

10月に北海道の羊蹄山に登る企画があり、
それではと、その練習も兼ねて塔ノ岳に登ってみることに。

北海道の羊蹄山は標高1898m。
登山口からの標高差は1500m。北海道の山は本州の山の標高プラス1000mとよく言われるし、時期的にも初雪になる可能性もあり、自粛で鈍った今の体力で果たして登頂は可能のかとちょっとビクビク。
当初は羊蹄山9合目の山小屋に宿泊する予定だったけれど、コロナの影響で宿泊不可。予定を日帰りに変更。
日帰りで1500m登って1500m下る。
大丈夫か？

塔ノ岳は神奈川県の、丹沢に位置する人気の山で標高1491m。
登山口からの標高差は1200m。
富士山の五合目から山頂までの標高差がが約1300mなのでまあ、結構な標高差。羊蹄山の練習にはもってこい。
たぶん、気分転換にももってこい。

塔ノ岳に登れなかったら、10月の羊蹄山はあきらめようと、9月の4連休に単独日帰り登山。

天気も今一つで旅行記としては特に見どころもない、ただただ、しんどかっただけの忘備録です。

エリア 秦野・松田・足柄(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄

スタートは小田急の渋沢駅AM7：30。

ここからバスで大倉と言うところまで行き、登山道に入る。

渋沢駅 駅

唐突に企画した山行だったので駅前のコンビニで飲み水を調達。
本日は500mlのペットボトル3本。
1本はお昼のカップ麺用に。

バスの本数は結構あり7:40前後発の便に乗車。

AM7:50過ぎ　終点の大倉

バスの中のマシンガントークの女性二人連れが気になって仕方がなかった。

マスクはしてたけどねえ。

AM8:00

登山道入り口
塔ノ岳まで6.4km、頑張りますか。

最初は舗装された道を歩く。

やがて山道に

AM8:40
見晴茶屋

ウッドデッキが快適そうだ。

見晴茶屋を超えるといきなり山らしくなってきた。

AM9:00

一本松到着。

一本松って言うくらいだから、と探すもそれらしい松は見つからなかった。

AM9:20

駒止茶屋
こちらは営業していなかった。
駒止と言うからには馬でここまで来たんだろうか？

塔ノ岳の登りはバカ尾根と言われるだけあり、ひたすらゼイゼイ登るのだけれど、たまーにこういった、ホッとする道が現れる。

山の中にいきなりイラスト入りのメニューが。

缶ジュースってのが気になるな。

ａｍ9：40
堀山の家　先ほどのイラスト入りのメニューはここのものだ。

しかし、茶屋の多い山だな。
少し休憩して先を急ぐ。

AM:10:00

後1.8km

山の1.8kmって結構長いんだよなあ。

野の花に癒されながら、
なんでこんなしんどいことをしてるんだろう？

と自問自答。

塔ノ岳への登りは、バカ尾根という名前通り、ほんと一体どこまで続くの？っていうような登りが続く。

階段があり登りやすそうに見えるが、山の階段って大抵歩幅が合わない。

登山者が増えて山が荒れた結果設置された階段。

尾瀬もそうだけれど、山を荒らすのは登山者。

しかし、この登り、なにかの修行と思わなきゃやってられんな。

雨にならないのは僥倖だけれど視界が無いって言うのも結構辛い。

誰かが飛ばすドローン。

映るものは白い世界だろうに。

秋の大型連休のことをなんていうか知ってるかい？

シルバーウィークですかぁ？

そうそう。じゃ年寄りがゆっくり歩くのは？

？？？

シルバーウォークって言うんだよ！

なんていう見知らぬ80歳近いと思われる大先輩と山ガールの会話に　ぷっ！っと吹き出しそうになりながら。
黙々と登る。

AM:10:30

花立山荘到着。

あーしんど。
もう、ここが頂上で良いじゃない！と真剣に思うが、ここで帰ると後悔するだろうなあ。

大先輩も頑張っておられることだし、がんばりますか。

花立山荘 宿・ホテル

am11:00
鍋割山へのＴ字路。しかし、金冷しってなんだ？

Ｔ字路を超えて、しばらく進むとバスで一緒だったマシンガントークの女性二人連れとすれ違った。

もう、頂上へ行ってきたの？とただただ、ボーゼン。

特に危険な場所は無かったけれど、唯一危険そうな場所は山頂下の尾根。

AM:11:20

山頂到着。
360℃の景観はどこ行った？

塔ノ岳 自然・景勝地

山頂の山荘にしては立派な建物。

ここに泊まって山に沈む夕日を眺めるのも良いらしい。

尊仏山荘 宿・ホテル

本当は、目の前にどっかーんと富士山。

心の眼で見てくださいな。

向こうに見えるは、ユーシンブルーで有名なユーシン渓谷への道だろうか。

さてさて、ランチタイム。

ネットで以前手に入れた激安ストーブに100均で買った500円メスティン(鍋)で湯を沸かす。

体力、使ったんだろうねえ。レギュラーサイズのカップヌードルじゃあ全く足りない。隣の女性は、ビッグサイズのカップ麺にお握り二個。

羊蹄山にはビッグサイズを持っていこう。

雲よ、切れてくれ！という願いは届かず。

am12：10
しばらく待つも状況はあまり好転しないし、体は冷えてくるし。

登った山は下らねばならぬ。
では下山しますか。

キノコ発見。

来月末は、神鍋にきの子狩りに出向く予定。楽しみ。

下りは、同じ道のピストンだけれど登るときには見えなかった花が目に入る。

これは何だろう？

野生の蘭の一種ですかね？

帰る頃に天気が良くなるのはお約束。

14:20
朝閉まっていた観音茶屋という茶屋が開いていた。

普段なら見向きもしない"おしるこ"と言うメニューに目が奪われる。

14:40
大倉バス停
微妙な緊張感を感じる朝のバスと違ってゆるい空気の中、皆バスを待つ。

バスを待つ間にバス停前の茶屋？で缶ビールを購入。
山の中ならいざ知らず、車で運べる場所でビール400円ってどうよ！
って思いながら。

登っている途中に心に決めた禁酒はわずか数時間で反故に。

15:00

渋沢駅
海老名で相鉄線に乗り換えて横浜まで戻ります。

横浜に戻り、どこかで一杯ひっかけて帰るかと思ったものの、東京のgo toが始まった4連休、駅付近の人混みが物凄く、できたばかりであまり知られていないCIAL地下のハマチカへ逃げ込む。

CIAL横浜 ショッピングモール

ハマチカは・・・

まあ、フードコートみたいな場所ですかね。

鮨屋、ラーメン、蕎麦、エスニック、横浜駅周辺ではたぶん唯一のたこ焼き店もあります。

おでんと煮込みで一杯飲んで帰ろうかと思ったものの、

空腹が先に立ち、モツ煮丼を掻っ込んで本日は終了。

小学生や、三世代家族で登山のおばあさんにも抜かれ、ちょっとプライドが傷ついた山行だったけれど、体を動かしてちょっとすっきり。
しかし、こんなにお腹が減るのっていつ以来だろう？

筋肉痛は明日ではなく、明後日にやってくるんだろうねえ。
腹が減るのも、足が痛いのも生きていればこそ。


ある年代を境に急に同窓会や同期会が増えた。
旧友との再会は楽しいものの、これから先、訃報、増えるんだろうね。
しゃーないな。