春のカナディアン・ロッキー再訪【３】マウントロブソンの麓　神秘のキニー湖（2007/6/18）

2007/06/16 - 2007/06/24

２００７年の春、新緑のカナディアンロッキーを訪れました。

２００６年秋にカナディアンロッキーを訪れてすっかり魅了されてしまい、１年も経たないうちの再訪です。
長い冬が終わり、ようやく雪が溶けて新緑が溢れるように芽吹いた姿を見て、ますますカナディアンロッキーが好きになりました。

今回はエドモントンからジャスパーに入り、前回は２泊しかしなかったジャスパーに３泊してジャスパー周辺やマウントロブソンの麓のキニー湖などを巡ります。その後レイクルイーズに移動して４泊し、新緑が眩しい湖や川を十二分に堪能します。

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【３】マウントロブソンの麓　神秘のキニー湖（2007/6/18）
マウント・ロブソンの麓にキニー湖があります。写真で見るととても神秘的に見えるその湖まで、今日は歩いてみるつもりです。

※2020/9/19公開
※2006年秋訪問時の旅行記
　https://4travel.jp/travelogue/10263979
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　【１】再びカナダへ（2007/6/16）
　【２】ミエッテ温泉リベンジ（2007/6/17）
>【３】マウントロブソンの麓　神秘のキニー湖（2007/6/18）
　【４】エンジェル氷河と小さな湖巡り（2007/6/19）
　【５】新緑のアイスフィールド・パークウェイ南下（2007/6/20）
　【６】珠玉の湖たちとミスタヤ渓谷（2007/6/21）
　【７】早朝のモレーン湖と新緑輝くバーミリオン湖（2007/6/22）
　【８】旅の終わり（2007/6/23-24）

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※カナダ旅行記
・黄葉のカナディアンロッキー　ドライブ旅行記（2006年9月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/11418
・春のカナディアン・ロッキー再訪（2007年6月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/34132
・白いカナダ ～カナディアン・ロッキーとナイアガラ～（2010年3月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/11423
・秋のカナディアンロッキーで過ごす１５日間（2011年9～10月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/25186

エリア カナディアンロッキー(カナダ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0

• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: エアカナダ
• 旅行の手配内容: 個別手配

９時過ぎ、ジャスパーからトランスカナダ・ハイウェイ１６号線を西に向かいます。エドモントンや昨日のミエッテ温泉とは逆方向です。
途中線路の上にクマがいました。カナダでクマを見るのは初めてです。列車が来たら危ないな。

山には雲がかかっています。
これは州境を越えてすぐの右側に見えるイエローヘッド山（Yellowhead Mountain）。
晴れた日に出直そうか、迷います。

１時間強でマウント・ロブソンのビジターセンターに到着。ここはブリティッシュ・コロンビア州なのでジャスパーより時間が１時間遅く、今９：３０です。
途中から雨が降り出しどしゃ降りになってしまいました。おまけに真冬の寒さ。吐く息が白く、フリースにダウンを着てもまだ寒い。もちろんマウント・ロブソンは雲の中で全く見えません。
キニー湖までは歩いて片道１時間ほどかかります。凍えるような大雨の中を歩くなんて考えられません。
駐車場脇にあるカフェ・マウント・ロブソン（Cafe Mount Robspn）でお茶しながら雨が止むのを待つ事にします。入り口にアイスクリームの看板が置いてありますが、食べる人いるわけありません。

食事はまだ始まっていないのですが、聞いてみたらシチューがもう温まっていたので出してくれました。
暖かいシチューを飲んでほっと一息。冷えた体に染みます。

ようやく少し体が温まってきた頃、観光バスでアメリカ人と思しき団体が来ました。この凍るような寒さの中みんな薄着で、中には半袖短パンにビーチサンダルという人もいます。それで寒がっている様子もありません。
そしてなんとアイスクリームを食べている人が。発熱量が違うのでしょうか？

１時間ほど待ちましたが雨が上がる気配はありません。
１１時半、諦めていったんジャスパーに戻り、午後にまた来てみることにします。

途中道路脇に広がる大きな湖、ムース湖（Moose Lake）で車を停めてみました。
寒風に湖面が波立ち雨が打ち付けてきます。
寒くて景色を見るどころではありません。

晴れたら新緑がきれいそうです。

進むうちに雲が切れてきました。
ただ路面が乾いているので、天気が良くなったわけではなく、東は天気が良いだけのようです。

アルバータ州に戻ってきました。
時間が１時間進みます。１２時だったのがいきなり１３時に。なんだか時間が分からなくなってきました。

州境の峠から少し下ると国立公園のゲートです。
年間パスをバックミラーにぶら下げてあるのでそれを見てもらうだけで通過。

１３：２５、ジャスパーに戻りました。時間つぶしに高級リゾート・ホテルであるフェアモント・ジャスパー・パーク・ロッジを眺めてみることにします。

また水色のトンボ。動物の色と思えません。
縞模様があるので昨日とは別の種？

Fairmont Jasper Park Lodge ホテル

フェアモント・ジャスパー・パーク・ロッジは川の東側の広々としたところにあります。川の西の高台にある街とは違う眺めが広がります。

Fairmont Jasper Park Lodge ホテル

広い敷地に独立したロッジが立ち並び、敷地内はきれいに整備されています。
簡単に食べられるのもはパンしかありません。パンが嫌いなので昼食はパスすることにします。

Fairmont Jasper Park Lodge ホテル

ロッジはボーバート湖（Beauvert Lake）の北岸に面しています。昨日オールド・フォート・ポイント（OLD FORT POINT）から見た湖です。
フロントがある建物にも湖畔のテラスがあり、誰でもリゾート気分をちょっとだけ味わうことができます。
マウント・ロブソンより気温が高く、時々薄日が差してとてもいい気分。

Fairmont Jasper Park Lodge ホテル

カヌーが湖面を滑っていきます。

ボベール湖 滝・河川・湖

１４：２５、雲が切れてきたので、再びキニー湖にトライすべくマウント・ロブソンに行ってみることにします、

Fairmont Jasper Park Lodge ホテル

路面が木の橋でアサバスカ川を西に渡ってトランスカナダ・ハイウェイ１６号線に入ります。

ジャスパーの街の南の入口の交差点を通過。交差するのは左折するとレイク・ルイーズまで続くアイスフィールド・パークウェイです。
左に聳えるのがウィスラー山で、頂上までロープウェイで登れます。

トランスカナダ・ハイウェイ１６号線はカナダ・ナショナル鉄道の線路と並行しています。
ちょうどマウント・ロブソン方面に向かう貨物列車が通り過ぎて行きました。

すぐに追ったら貨物列車を追い越しました。
峠までは上りなのでスピードが遅いようです。

再び州境の峠を越えます。ジャスパー国立公園とマウント・ロブソン州立公園の境界でもあります。
去年はバンクーバーからやって来て、反対の西側からマウント・ロブソン州立公園に入りました。カーブを曲がるとその入り口にあるこれと同じ看板の向こうに、巨大なマウント・ロブソンか聳える姿がドーンと目に飛び込んできて、度肝を抜かれました。ハンドル操作を誤りそうになったほどの衝撃で、それがカナディアン・ロッキーとの出会いでした。

時差の注意を促す看板が建っています。
また１時間手前に戻り、１４：１２になります。少し遅くなったかなと思っていたのが、まだまだ時間があるという気になります。実質は何も変わらないのですが、

ブリティッシュ・コロンビア州へようこそ、の看板。
この州境はイエローヘッド峠といいます。峠を境に、マウント・ロブソンのあるブリティッシュ・コロンビア州の水は太平洋に、アルバータ州側のアサバスカ水系は北極海に注ぎます。

峠を越えても青空が見えます。いい感じ。

午前中はイエローヘッド湖から見上げるイエローヘッド山（Yellowhead Mountain）の上を覆っていた雲も、今はなくなって日が当たっています。
イエローヘッド湖の先で南から本流のフレーザー川が合流してきます。フレーザー川はバンクーバーで太平洋に注ぎます。

ムース湖畔も暴風雨が吹き荒れていたのが嘘のように穏やかです。

対岸の急斜面を滝が流れ落ちています。対岸までの距離は思ったより遠くて１．９ｋｍあります。双眼鏡で見ると水量が多くかなりダイナミックな滝のようです。雨の後なので余計に水量が多いのかもしれません。

ここにも滝。滝の周りの緑が鮮やかです。

再びマウント・ロブソンに向けて走ります。
天気は大丈夫そうです。

ビジターセンターのところを右折して北に２ｋｍのところに駐車場があります。そこがキー湖へのトレイル・ヘッドです。

１５：３５、すぐ脇を流れるロブソン川を渡ってキニ－湖に向かいます。
片道１時間ほどです。日が長いので、まだこの時間なら余裕で行ってこられます。

ロブソン川はキニ－湖から流れ出る川です。

キニー湖まで４．３ｋｍの道のりです。
ところどころ周囲の山が見えます。新緑がきれい。

森に囲まれたトレイルを行きます。整備されていてとても歩きやすいトレイルです。

トレイルはずっとロブソン川に沿っています。

橋を渡るとその先がキニー湖です。

マウンテンゴートの絵が描かれた看板。キニー湖はすぐそこ。

１６：４５、キニー湖畔に出ました。
マウント・ロブソンが右手に急斜面でそそり立っていて、覆いかぶさるような感じです。
新緑に囲まれた谷筋に残雪に日が当たっています。想像通り秘境の神秘的な湖です。

湖は場所によって色が微妙に違っています。美しい。
この白く濁った青緑色はもちろん氷河が溶けた水だからです。源流はマウント・ロブソンの北岸にあるロブソン氷河で、途中でバーグ氷河なども流れ込んでキニー湖に至ります。

湖畔を奥に進むと少し高台になっています。そこから見るとまた色が違って見えます。深緑という感じです。
モレーン湖に似た色です

もう一度先程の湖畔でこの光景を目に焼き付けます。
海外のトレイルを歩かなければ行けない湖や山は、本当に一期一会です。

１時間ほど景色を楽しみ、先程渡ってきたロブソン川に掛かる橋まで戻ってきました。

その橋のたもとから左奥にトイレがあります。

「せいりせいとん」。なんか違う。
きれいに使いましょうと言いたいんでしょうね。

１７：５５、ロブソン川を渡り帰路につきます。
この水もフレーザー川に合流してバンクーバーまで流れ、太平洋に注ぎます。

日が傾き、高い木に囲まれたトレイルは暗くなってきました。

ロブソン川に沿って戻ります。

振り返るとマウント・ロブソンが森の上に顔を出しています。

再びロブソン川を渡ると終点、トレイル・ヘッドです。

１８：５５，ちょうど１時間で戻ってきました。

トレイル・ヘッドにはキャンプ設備があります。

駐車場からも木々の向こうにマウント・ロブソンが見えます。

車をビジター・センターの駐車場に停めて見てみたらマウント・ロブソンの頂上は雲の中でした。
キニー湖畔にいたときは頂上まで見えてラッキーでした。

観光案内所 (マウント ロブソン州立公園) 散歩・街歩き

今朝雨宿りしてシチューを食べたカフェ。
１９：２５、ジャスパーへの帰路につきます。

観光案内所 (マウント ロブソン州立公園) 散歩・街歩き

雪が残った山の上には日が当たって白く輝いています。

ムース湖が見えてきました。

１９：４５、ムース湖の東端にある駐車場に車を停めて日が落ちていく景色を眺めます。

高い山に囲まれたキニー湖は陰った後ですが、まだ意外と日は高いのです。
雲間から日が射し「天使の梯子」が見えます。

雲の向こうから日の光が漏れてきて黄金色に。

そして雲間から日が射して湖畔の新緑を照らし出しました。

夕日を背に湖畔を貨物列車が走ってきます。

すぐ対岸の木々も明るく照らし出されました。

ここにも日が射してきました。夕日を浴びて長い影が伸びています。

まもなく太陽は再び雲に隠れてしまいました。
２０：３５，ジャスパーに向けて出発します。

道の向こうにムース（ヘラジカ）がいて、こっちを見ています。
道路のこちら側は沼地になっています。もしかしてこっちに来ようとしているのでは？
なんて思っていたら、ちょっと目をそらした隙に森の中に去って行きました。

再び日が射してきました。

沼辺の新緑に夕日が当たってまるで黄葉のようです。

動物注意の標識もムース。
フレーザー川が蛇行して周辺が湿地帯になったこのあたりはムース地帯なのです。

すっかり日も暮れたころ、アルバータ州に戻ってきました。
１時時間進んで２１：５５です。

またムースがいました。標識に描かれるだけのことはあります。

２２：２０頃ジャスパーに到着しました。
遅くてやっている店も少ないし疲れているので、夕食はピザを持ち帰り。街の東側を走る大通り沿いにあるJasper Pizza Place という店です。

ジャスパー ピザ プレイス イタリアン

夜遅くまでやっている mac's というこじんまりとしたスーパーで飲み物を購入。
大通りから一本内側の通り沿いにあり、一昨日の昼に行ったＣＡＦＥ　ＭＯＮＤＯの近くです。

カナダやアメリカのピザって生地が分厚いんですよね。もともとピザがあまり好きでないので一切れでもういいや、という感じ。不味いわけじゃないんですよ。

マーモット ロッジ ジャスパー ホテル