2019/10/27 - 2019/11/07
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mirilinさん
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今回もやってしまいました歩き倒しの旅。
そろそろ年も年なんで、あくせくせず、のんびり滞在してゆったり観光しよう!と思ってバルセロナに10泊もするという計画を立てたのに、気が付けば北へ南へ東へ西へと、とにかく歩き倒してしまうという、旺盛な好奇心とたぐいまれな貧乏性のわたし。またしても相方から「歩きすぎだ」「強欲だ」「苦行だ」と罵倒されてしまいました。でも治りませんよ、私のあっちもこっちも行きたい病。
この旅行記は、そんなわたしの訪れたあっちやこっちを、備忘メモ程度にまとめておこうというものです。
その2回目はバルセロナ3日目の足跡です。サグラダファミリア、グエル公園、カサ・バトリョというバルセロナ観光の王道を現地ツアーに入って回った様子が中心となっています。
この日の歩数は、22,018歩。ツアーに入ったとはいえ、結構歩きました。
ちなみに、今回のバルセロナ訪問の大きな目的は、スペインのアール・ヌーヴォー=モデルニズモ建築巡り。ということで、バルセロナでモデルニズモを堪能した様子は、先に旅行記全9篇で公開しております。なので、建築物などの詳細については下記旅行記に委ね、こちらは、ただ足跡を書気連ねていく予定ですのであしからず。m(__)m
(1)サグラダファミリア&グエル公園
https://4travel.jp/travelogue/11568448
(2)カサ・ミラ&カサ・バトリョ
https://4travel.jp/travelogue/11622978
(3)カサ・ビセンス&グエル邸
https://4travel.jp/travelogue/11623386
(4)グエル別邸とその他のガウディ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11624946
(5)サン・パウ病院(モンタネール作)
https://4travel.jp/travelogue/11625773
(6)カタルーニャ音楽堂とその他のモンタネール作品
https://4travel.jp/travelogue/11626592
(7)カサ・アマトリェールとその他のプッチ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11627998
(8)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 前編
https://4travel.jp/travelogue/11629209
(9)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 後編
https://4travel.jp/travelogue/11629670
【旅ログ】
10/27 13:45 羽田発 AFにてパリ経由でバルセロナ 同日22:55着
10/28 カタルーニャ音楽堂、スペイン広場、蛾の館、ゴシック地区
10/29 モンジェイックの丘、サグラダファミリア、グエル公園、カサ・パトリョ(みゅうミキ・ツーリストの日本語現地ツアーに参加しました)
10/30 モヌメンタル闘牛場、逆さだファミリア、サン・パウ病院、カサ・ミラ
10/31 バルセロナサンツ駅→マドリード乗換→トレド
11/1 トレド
11/2 トレド→マドリード→バルセロナサンツ駅
11/3 カサ・カルベ、バルセロナ歴史博物館、バルセロナ海洋博物館、ゴシック地区、ランブラス通り、サグラダ・ファミリア夜景
11/4 グラシア通り建物外観、アントニ・タピエス美術館、カサ・ビセンス、クアドロ男爵邸、カサ・コマラット、カサ・フステル、ラス・プン シャス集合住宅、カサ・アマトリエール、グエル別邸
11/5 グエル邸、ボケリア市場、マリーナ地区
11/6 12:45 バルセロナ発 AFにてパリ経由
11/7 12:25 羽田着
- 旅行の満足度
- 4.5
PR
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バルセロナ3日目を迎えました。
朝7:30に2階の朝食会場で、いつもながらのてんこ盛り朝食。日本にいるときには絶対こんなに食べないのに、旅先の朝食バイキングは何故かもりもり行っちゃうのはどういうことなんでしょ。
ちなみに赤い色のジュースは、ストロベリージュース。いちごの粒をプチっと感じる100%生絞り。このイチゴジュースは日々変わる生絞りジュースの中でも絶品でした。 -
さて、この日の予定は、みゅう(ミキ・ツーリスト)主催の「1日で楽しめる!お得なバルセロナ大満喫パック(終日バルセロナ観光)」という日本語ツアーで1日バルセロナの主要観光地をサクッと回る予定です。
このようなオノボリさん的ツアーに入るのを極力避けて各国回っていた私ですが、今回は日程にも余裕があるし、治安も心配なので、バルセロナの街に慣れる意味でツアーに入ってサクッと回り、後から個人でじっくり見学しようという魂胆です。
それに、個人では調べきれないようない情報がガイドさんの話でゲットできるやもしれず…。と言い訳してますが、バスで連れて行ってもらい、のんびり回るのもいいかなと思ったってのもあります。歩き倒しの私も年にはかないません(笑)
ということで、ツアー集合場所までホテルからバルセロナマークの石畳をテクテク歩いて向かいます。
ツアーはバルセロナオリンピックのメイン会場だった「シウタデリャ公園」の凱旋門のアーチ下に9:20集合です。ホテルからは歩いて10分くらいでしょうか… -
ホテルから5分ほど歩いたところには、私の好物、有名なモデルニスモ建築があります。
これは、モデルニスモ様式の薬局跡「ファーマシア・ビラドット」で、パロマス博士によって1905年に「パロマス博士の薬局」としてオープンしましたが、後にその名前を「ファーマシア・ビラドット」に変更されたとのこと。
正面には、「ジョゼップ・ブル」作の2つの大きな美しいモザイクのパネルがありますが、当初はステンドグラスだったそうです。 -
オリジナルの装飾は、このアイアンワークや、ランプなどの一部分だけだそうです。
キャーキャー言いながら、いろいろ写真を撮っていたら、集合時間が迫ってきていました。ここからは小走りで凱旋門を目指します。
が、このあたりは途中にも素敵な邸宅が並んでいました。
「ファーマシア・ビラドット」はカタルーニャ広場から凱旋門に向かいまっすぐ伸びるサム・ペレ通りとそれに交差するブルック通りの角にありますよ。 -
集合時間ギリギリに凱旋門下に到着です。
ガイドさんに平謝りしていたら、まだ最後ではなかったようで、ホッとしました。
気が付けば凱旋門周辺には、今日参加の日本人がたくさん待っています。個人でバルセロナに来る人が結構いっぱいいるんだなと改めて感じました。
ま、私のように長期滞在の人はともかく、数日しか日程がない場合などは、これに入ってまわれば効率的ですもんね。バルセロナ凱旋門 建造物
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この凱旋門は、フランスの凱旋門のような軍事的な意味合いは全くなく、1888年にバルセロナで開催された万国博覧会のメインエントランスとして、建築家「ジョゼップ・ヴィラセカ・イ・カサノヴァス」によって設計されたモニュメントで、高さ30mのムデハル様式でつくられています。
バスの乗り場までは南欧情緒あふれる「シウタデリャ公園」のプロムナードを歩いて行きます。 -
バスは大型バスでしたが、参加者は30人程度でしたので、ゆったり使えました。
出発後すぐにモンタネール作の有名なモデルニスモ建築「三頭龍の城」が車窓から見えました。
モンタネール大好きな私ですが、ここはこの車窓から眺めて終わりました。
もう一つ心が動かなかったんで… -
さて、バスはバルセロナ港を横目に、最初の見学地、「モンジュイックの丘」に向かいます。「モンジュイックの丘」と聞いて有森裕子の疾走を思い出したあなた、ナイスミドル決定です(笑)
200mほどの丘ですが、バルセロナの街が一望できます。モンジュイック地区 山・渓谷
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モンジュイック展望台からバルセロナ港と地中海を方向を見た図です。
客船が停泊していますね~。地中海クルーズはいつか絶対行くぞ!と思っていたのですが…。 -
市街地側を見れば、しっかり「サグラダ・ファミリア」も見えます。
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ランブラス通りの先に立つ「コロンブスの塔」(左)や、「税務署」(中央)、「港湾局」(中央奥)なども見えます。
港にはクルーザーもいっぱいです。 -
「モンジュイックの丘」といえばバルセロナオリンピック(と思うのは中高年だそうですが…)
先程も有森裕子の疾走の話をしましたが、「自分で自分を褒めてあげたい」といっていたあの1992年の夏のオリンピックです。
そしてこれが開会式が行われた競技場です。
ツアーに参加しなかったら、絶対見ることはなかったと思うので、ちょっとした副産物とも言えますね。今回は車窓見学でしたが、興味があれば、いつでも誰でも無料で見学できるそうですよ。オリンピック スタジアム 建造物
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覚えてますか?火のついた矢を放って聖火を点けたのを。感動的でしたね~
いや、私は資料映像で見ただけですよ(←嘘)
これがその聖火台です。バスの車窓からとはいえ、まさかこの目であの聖火台を生で見ることになるとは思いませんでした。
懐かしいなァ…岩崎恭子ちゃんとか柔道の古賀とか体操の池谷とか…いや資料映像で(汗)オリンピック スタジアム 建造物
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バスは「モンジュイックの丘」を降りて「スペイン広場」を抜け、次の目的地「サグラダ・ファミリア」へ向かいます。
こちらは車窓からですが、昨日屋上に上がった「レセ・アレナス」。元闘牛場をショッピングセンターにしたところですよね。 -
昨日は気づきませんでしたが、入口の装飾、すごく素敵だったんですね。
まさにムデハル様式の教科書のようです。バスで通り過ぎざまにパシャリとシャッター切ってみたのですが、ちゃんと撮れてました。アレナス モール ショッピングセンター
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ほどなくして、バスはバルセロナのシャンゼリゼとも言われる「グラシア通り」に入りました。
これはグラシア通りに32基並ぶベンチ付きの街灯です。
1906年に建てられたこの街灯は、その美しい曲線と、ベンチにトレンカディス(粉砕タイル)を使用していることなどから、ガウディ作だと思っている人も多いそうですが、違いますよ!ご注意ください(笑)「ペラ・ファルケス・イ・ウルピィ」という人の設計です。 -
「グラシア通り」といえば、美しいモデルニスモ建築が並ぶことでも有名ですね。
車窓からしっかり見ることができます。たくさんの人が群がっているのはガウディ作の「カサ・バトリョ」、その隣はプッチ作の「カサ・アマトリエール」。「カサ・バトリョ」は今日最後に行く予定です。
もしこのツアーで「カサ・アマトリエール」と「カサ・バトリョ」の並ぶ姿を車窓から見たい場合は、左側に座るといいですよ!カサ バトリョ 現代・近代建築
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そして、ジャーン!ツアーのメインエメント「サグラダ・ファミリア」に到着です。
25年前に来た時には、この正面の4本の塔のみで、中は空洞でした。もちろん横の聖堂の建物もありませんでしたから、外観が随分変わりました。
1882年から建築が始まり、今も未完成ということで有名ですが、たくさんの観光客による潤沢な資金と、技術の進歩などによって、2026年には完成予定となったとのことでした。
この時は完成したらまた見に来ようと思っていたのですが、コロナ禍による観光客の激減で、資金が枯渇し工事も遅れて、またまた完成の目処が立たなくなってしまったそうです。(T_T)シクシク
生きているうちに完成した姿を見ることが出来るのでしょうか…。サグラダ ファミリア 現代・近代建築
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「サグラダ・ファミリア」前で5分だけ写真タイムということで、自由行動になりました。25年前にこの池越しの「サグラダ・ファミリア」が素敵だったことを覚えていたので、相方を連れて一目散。でも、この日はなぜかもうひとつの景観でした。後日再訪決定!!
とはいえ、世界各国の人たちがこの景観を写真に撮ろうと大賑わいです。サグラダ ファミリア広場 広場・公園
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ヨーロッパ一高い場所で作業中のクレーン。
あの箱の中で一人の技師が作業しているそうですよ。
ぜひ私が生きているうちに完成させてね~ -
写真タイムが終わり再集合して、いよいよ「生誕のファサード」から入場です。
入口では、空港のようなセキュリティチェックがあります。まぁ、地球の誇る世界遺産ですから、当然です。
この「生誕のファサード」は、唯一ガウディ自身が手がけたファサードだそうです。そして日本人彫刻家「外尾悦郎」氏の手がけた「天使の聖歌隊」の15体の繊細な彫刻もあります。この外観を見てるだけでも1日過ごせそうです。 -
そして、中に入ってみれば、なんですかこの明るく清廉な雰囲気は!
これまでいっぱいヨーロッパの教会を見てきましたが、内部はどこも薄暗く厳かで、ちょっとかび臭いようなそんな雰囲気でしたが、ここは全く違います。
ガウディは教会内部を、木漏れ日が差し込む巨大な森を想像し設計したそうです。たしかに、聖堂の中は森の中にいるような雰囲気ですし、木漏れ日のような光が差し込んでいます。この上部が枝分かれしたような柱は、殉教のシンボルであるシュロの木を模したそうで、高い天井に埋め込まれている飾りは、なんとガウディ考案の採光器だそうです。 -
圧巻だったのはこのステンドグラスです。とにかくもう息を呑む美しさ。写真なんかじゃその神々しさは伝わらないのが悔しいです。
「受難のファサード」側のステンドグラスは暖色系。赤~緑のグラデーションになっています。そして反対側の「生誕のファサード」側は緑~青のグラデーションです。 -
純白の大理石の床にステンドグラスの光が映えて、まさに光の絨毯のようで、足を踏み入れるのが申し訳ないような。。。
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光の魔術師ガウディの手によって、窓はもちろん、床も壁も柱も天井も、いたるところが虹色に染め上げられています。
(◎0◎) -
主祭壇の天井は、まるで光が降り注いでいるようなデザインで、とても神々しい感じです。
中央からは自然光が入ってくるようになっています。 -
主祭壇には、パラシュートのような天蓋の下に膝を曲げた1.9mのイエス・キリストの磔刑像が吊り下げられています。天蓋の縁には葡萄の飾りや、50個のランプ、屋根には小麦が立てられています。こんな主祭壇も見たことありません。
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さて、聖堂内の見学を終え、東側の「生誕のファサード」の反対側、西側の「受難のファサード」を見学です。
「受難のファサード」の彫刻は、スペイン人彫刻家の「ジョゼップ・マリア・スビラックス」氏が手掛けたものだそうで、「生誕のファサード」は柔らかい曲線が多いデザインでしたが、「受難のファサード」は硬い直線的なデザインとなっています。豪華な装飾を排除し、最後の晩餐から十字架での処刑、復活までの苦しみの受難の流れを敢えてシンプルな直線で表したのだということです。
が、私には荘厳さとか重厚さとかが伝わらず、手抜きの素人仕事に見えちゃいます。う~ん。。。 (メ・ん・)? -
上の写真は、聖ヴェロニカは十字架を背負ってゴルゴタの丘へと歩くイエスに、汗を拭くようベールを差し出したところ、汗を拭き終えたベールにはイエスの顔が浮かび上がったというシーン。ヴェロニカの後ろの兵士たち、スター・ウォーズのダースベイーダーのようですよね?キリストは宇宙に行った?
下の写真は、裏切者のユダ(右)がイエス(左)に接吻をして陰に潜む兵士(左壁裏)に合図している場面です。接吻は、イエスを反イエス派に捕らえさせるための合図です。
イエスと兵士との間にある、ルービックキューブのような数字の表は、古来イスラム文化やユダヤのカバラに伝えられる「魔方陣」です。
16個の数字が並ぶ魔法陣は、縦横斜め4つの数字を合計すると、イエス・キリストが亡くなった年齢の33になるそうです。
この「魔法陣」は、「受難のファサード」ではいたるところに見られます。 -
この「受難のファサード」も、ガウディの設計案では「生誕のファサード」と同じような繊細で装飾いっぱいのデザインだったそうなのですが、担当した「ジョゼップ・マリア・スビラックス」氏は、こんな荒削りな感じにしちゃったそうなんです。
彼は「サグラダ・ファミリア」建設の反対派だったそうですが、当初の設計案をこんなに変えちゃっていいのでしょうか?ガウディさんいかがですか? -
塔と塔を結ぶ橋の部分には、金色のキリストがちょこんと座っているのが見えます。この金色に輝くキリストは、キリストの復活を示す「キリストの昇天」という彫刻とのことで、希望の象徴だそうです。ま、荒削りですが…ね。
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午前中のツアーは「サグラダ・ファミリア」の塔に登るエレベータ代が含まれています。そしてこの乗り場で一旦解散。その後は自由行動で、午後のツアーは、また朝集合した凱旋門下に各自で集合です。
この日は、「受難のファサード」側の塔に登ることになりました。本当は、生誕側の塔に登りたかったのですが、どちらに登れるかは、その日にならないとわからないので止むなしです。 -
「受難のファサード」側の塔からは地中海方向に向かってバルセロナ市街が見渡せます。
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塔の先端には「ピクナル」と呼ばれる、ポップなデザインの飾りが付いています。司教冠や指輪といったモチーフだそうですが、このアングルは鳥の顔のように見えちゃいます(笑)ピグモンにも似てるかな…(←中高年限定)
この色鮮やかな塔の上の装飾素材には、ヴェネチアのムラーノ島産のガラスモザイクが使用されているそうです。なかなか補修できない塔の上の装飾には耐候性の強いガラスということで、ベネチアングラスの本場ムラーノ島のガラスを外尾氏が選んだそうですよ。流石ですね。 -
塔を登るのはエレベーターですが、帰りは階段をひたすら降ります。
アンモナイトをイメージしたと言われる螺旋階段。目が回りそうです。
石なので、雨の時などは滑りそうですね。 -
最後に、「受難のファサード」の右側に入口のある地下博物館を見学しました。
博物館にはデッサンや写真などのサグラダファミリア建築に関する貴重な資料や、模型などが展示されていましたが、一番の見所はこれ。錘と糸を利用したサグラダファミリアの逆さ吊り模型「フニクラ」です。
ガウディは複雑な計算を行わず、自然な曲線を描き力学的に安定したフニクラを利用して設計をしたそうで、この模型を逆にすると、サグラダファミリアの形になるそうです。 -
さて、このツアーは、「サグラダ・ファミリア」で一旦解散し、午後の部は14:45に再び凱旋門下に集合というもの。ツアーといっても、結構個人行動力が必要なツアーです。サグラダファミリアからは公共交通機関を使って自力で凱旋門行かねばなりませんから。ま、美味しくもないお仕着せの昼食をあてがわれるより、個人で昼食を食べて再集合の方が、私は絶対いいですけどね。
私たちは、地下鉄でホテルまで戻りちょっと休憩して、近所でお昼を食べて向かうことにしました。
ホテルはサグラダファミリア駅から地下鉄で一本3駅。便利なところのホテルで助かります。 -
昼食は、ホテル近くにあるカフェ「Farggi」に入りました。デパート「エル コルテ イングレス」の前にあるお洒落なカフェなのですが、時間もないので無難にホットサンドウィッチを頼んだはずが、考えていたものとは違うものが出てきました。海外旅行あるあるですよね(笑)
ま、不味くはなかったので、良しとします。 -
さて、15:00に午後の部のツアーのスタートです。
今回のツアーは「モンジュイックの丘とサグラダ・ファミリア」の午前の半日ツアーと「グエル公園とカサ・バトリョ」の午後の半日ツアーを合わせて一日ツアーとなっていたようで、午前だけだった人、午後からだけ参加する人もいるようでした。もちろん一日ツアーの人も私たち以外にもいましたが、さらに、このあとフラメンコツアーにも行くという3本立ての強者もいました。
朝と同じ凱旋門下から「シウタデリャ公園」のプロムナードを歩いてバス乗り場に向かいます。このプロムナードにも素敵な街灯が並んでいますよ。 -
午後の最初の目的地「グエル公園」には、20分弱バスに揺られて到着。
ツアーなので、バス駐車場のある東側の入口から入りました。このあたりは無料エリアですが、樹木をモチーフにしたという石積の高架橋など、早速ガウディの世界が広がります。
「グエル公園」は、ガウディとパトロンのグエル氏が1900年から1914年にかけて作り上げたガウディの夢の分譲住宅でしたが、その奇想天外なデザインや、自然の中で生活するという価値観が当時の人に受け入れられず、家の買い手はガウディとグエル氏の2人だけだったという笑い話のような残念な結果となった場所です。今は市営の公園となり、ガウディの世界を感じることができるバルセロナ有数の観光スポットとして有名ですよね。Park Guell ホテル
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ガウディの家を博物館にした「ガウディ博物館」などを通り、有料ゾーンに入ります。
すると、すぐにこの有名な波打つベンチのある「ラ・ナトゥーラ広場」が見えます。
このベンチは全長110mもあり、トランカディス(破砕タイル)やガラスで装飾され、カラフルでフォトジェニック。このベンチは、ガウディの協力者で色彩センスに優れた「ジュゼップ・マリア・ジュジョール」が手がけています。ユニークな造形ですが、座ってみるととても座り心地がいいという、素晴らしいベンチです。
このベンチから見るバルセロナの街もとても素敵です。 -
そしてこちらは、かつて来た時もとても印象的だった石積の回廊です。
傾斜面を支えるための石壁の役割も兼ねているそうですが、垂直な柱と斜めの柱によって支えられていて、壁も斜めなので、この中に入るとなんだかトリックハウスの中にいるような不思議な感じがします。
この柱は、工事の際に出た石をそのまま利用して造られているそうです。 -
そしてこの不思議な回廊は、「ブガデラ(洗濯女)の回廊」と呼ばれています。
柱には、この公園唯一の人型の彫像がついているのですが、その姿が、スカートを履いた女性が、頭に籠をのせているようなので、そのように呼ばれているそうです。 -
先ほどの波打つベンチのある広場の下は、ドーリア式の柱が86本立ち並ぶホールになっています。このホールは屋根付きの「市場」にする目的で作られたそうで、あの広場が屋根になっているわけです。グエル氏から建築の中にギリシャ神話を入れるように指示されたガウディは、古代ギリシャ建築における様式のひとつであるドーリア式の柱を取り入れたそうです。
さらに、この円柱の下は、貯水槽になっていて、この上に位置する大広場に降った雨水を広場の砂で濾過し、下の貯水槽に流す仕組みにしているのだというからびっくりです。
そして、この「市場」の天井には、太陽と月を表すトレンカディスの装飾があり、ガウディは天体と市場で売られる(予定だった)生鮮食品によって、生命のサイクルを表現しようとしたそうです。この装飾も、「ジュゼップ・マリア・ジュジョール」の作品です。 -
「グエル公園」で1番有名なのが、このオオトカゲ。ホールのすぐ下にあります。「グエル公園」大階段の中央にデーンといる「グエル公園」の泉の守り主です。
オオトカゲ…って私は言いましたが、一応「ドラゴンの噴水」とも言われているようです。口からちょろちょろ出ている水は、あの貯水槽に貯められた雨水だそうです。
カラフルなトレンカディスで装飾された愛らしい姿は写真撮影の人気スポットで、人を入れずに写真を撮るのは至難の業でした。 -
トカゲのいる階段を降りると、まるでグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」に出てくるお菓子の家のような2軒のおうちがあります。「グエル公園」の有料ゾーン入口です。
本当にお菓子で出来ているような、美味しそうで可愛いこの2軒の家を見て、ジョアン・ミロも「粉砂糖をかけたお菓子のようだ」と言ったそうです。
あの奇才サルバドール・ダリも「タルト菓子のようだ。」と感心したとのこと。
確かに、子供の頃買ったクリスマスケーキに乗っていたおウチのようです。
ちなみに、入口左側は、「旧管理事務所」(写真左)。今は、内部はお土産屋さんになってます。青と白のタイルで装飾された長い煙突が特徴的です。
入口右側は「旧守衛小屋」。現在はインフォメーションになっていて、内部の見学ができます。
私たちのツアーはここで15分ほど自由時間なるトイレ休憩の後、最終目的地に出発でした。 -
さあ、本日のツアー最終ポイント「カサ・バトリョ」に到着です。
一度の入場人数の関係から、ここで、2チームに分かれることになり、私たちのチームは若いお兄さんの案内で見学することになりました。隣のアマトリエール邸のチョコレートショップを覗いたり、無料エリアの1階部分を見たりして、時間を潰しながら入場時間を待ちます。
この邸宅は、大繊維業者ジュゼップ・バトリョ・イ・カザノバスの依頼を受け、1904年から1906年にかけてガウディが改築したもので、バルセロナの高級住宅地だったアシャンプラのグラシア通り沿いに建っています。カサ バトリョ 現代・近代建築
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入口でスマホ型の日本語オーディオガイドを受け取り、見学スタートです。
龍の骨と言われている階段を上がり、2階に上がってすぐのところにあるこの部屋はバトリョ氏の書斎だったところです。
書斎にしては豪華なシャンデリアで、結構な広さがありました。
二つ並ぶ扉の先はリビングルームです。
この扉のデザインも、曲線だらけで、ガウディの世界観いっぱいです。 -
そしてここがグラシア通りに面した大きなリビングルーム。
通り側の大きな窓から、明る光りがさんさんと差し込んでいます。
曲線を描いた窓は波を表し、窓の上部の水玉模様の丸いステンドグラスは、その飛沫を表現しているそうです。
まるで海の神殿のようですが、建物のイメージは「海」だそうで、建物内部は海底や海底洞窟をイメージして造られているとのことです。 -
建物中心部には、「光のパティオ」と呼ばれる、青を基調とした美しいタイル作りの空間があります。
ここはエントランスからの吹き抜けになっており、その4つの壁面には「ガウディ・ブルー」とも称される、海底をイメージした青の市松模様のタイルが貼られています。それだけでも海の中を連想するようなとても美しい空間なのですが、天才ガウディの仕事は、そんなことだけではすみません。
このパティオがどこから見ても同じ色合いに見えるようにと、強い光を受ける上階には光を吸収し易い濃い色調、光が届き難い下層には反射率の高い白っぽい色調のタイルを貼り、合計で5段階の色調変化をさせたのです。
青の五段活用、さすがガウディです。 -
ここは、階段ホール。
ここも、いろいろな質感のガウディーブルーのグラデーションタイルで美しくデザインされています。
オーク材で作られた明り取りの窓も、柔らかな曲線とすりガラスを使い、ステンドグラスも落ち着いた色調で、安らげる雰囲気を出していてますね。 -
見学のラストは屋上です。
ちなみに、ダイニングルームや広いテラス、屋根裏部屋なども見学しましたので、「カサ・バトリョ」の詳細が気になる方は、下記の旅行記をご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11622978
屋上では、ガウディならではの不思議な形の煙突群が迎えてくれます。 -
トレンカディスのモザイクがびっしり貼られた煙突は、 煙が風に揺らいで立ち上る様子をそのまま表しているそうです。
鉛筆のようにも見えますが、写真右側の煙突は、三角帽をかぶった四角い顔の男性が並んでいるようにも見えますね。 -
ドラゴンの背中をイメージしたと言われる屋根部分は、グラシア通り側の表と裏をそれぞれ背中とお腹にし、色とタイルの大きさで表現しています。
グラシア側の屋根の大きなタイルはまさに鱗そのものですよね。 -
外に出ると、すっかり日も暮れ、見事にライトアップされた輝くカサ・バトリョを拝むことができました。夜の方が、2階ホールのステンドクラスがよく見える気がします。
ツアーは、屋上に上がるところで解散でした。ただ、同じツアーのもう一つチームは屋上もガイドさんの案内を聞きながら回っていたので、ちょっと不公平な気がしたんですよね~。ま、自由に回れた分、屋上でゆっくり写真が撮れたので良しとしましょう。
ということで、3日目の足跡「バルセロナ観光の王道を現地ツアーに入って回った様子」は終了です。
翌日の4日目の足跡は、「サン・パウ病院」と「カサ・ミラ」の見学を中心とした歩き倒しで~す。
いつ出来上がるかな…
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