
2019/10/27 - 2019/11/07
658位(同エリア7100件中)
mirilinさん
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この旅行記スケジュールを元に
あはは・・・今回もやってしまいました歩き倒しの旅。
そろそろ年も年なんで、あくせくせず、のんびり滞在してゆったり観光しよう!と思っていたんです。当初の予定は。
だから、バルセロナに10泊もするという計画を立てたのに、いざ現地に行くと、なにか大きな目的地のそばには、必ずと言っていいほど、他にも見逃せないポイントがあるわけで、近くにいるのに見に行かないわけにいかない!とついついそちらにも足を向けたりするので、気が付けば北へ南へ東へ西へと、とにかく歩き倒してしまうという、旺盛な好奇心とたぐいまれな貧乏性のわたし。今年も相方から「歩きすぎだ」「欲張りだ」「苦行だ」と苦情が寄せられてしまいました。でも治りませんよ、私のあっちもこっちも行きたい病。
そんなわたしの訪れたあっちやこっち、今回も一挙放出しちゃいます。
まぁ、全編公開までには時間がかかるかと思いますが、よかったらお付き合いください。
ちなみに、今回のバルセロナ訪問の大きな目的は、アール・ヌーヴォー大好きな私ですから、もちろんスペインのアール・ヌーヴォー=モデルニズモ建築巡り。これまで、パリ、ブリュッセル、アントワープといろんな場所でアール・ヌーヴォーに浸ってきましたが、今回もバルセロナでモデルニズモを堪能してまいりました。
もちろんそれ以外にもいろいろ見てきましたので、今回は時系列ではなく、テーマ別にもまとめてみたいと思います。
その(3)は残念ながらガウディの建築四天王には入れなかったものの、四天王と変わらぬユニークさと美しさで、ガウディ建築を語る上では絶対はずしたくない「カサ・ビセンス」と「グエル邸」編で~す。
表紙の写真は、グエル邸の煙突群で~す。ガイドブックにはほぼ出ていないレアモノですよ~。
こちらのブログに初めておこしの方にご案内です。
このシリーズの(1)~(4)ではガウディ建築を、(5)・(6)ではモンタネール作品を紹介しています。
(1)サグラダ・ファミリア&グエル公園
https://4travel.jp/travelogue/11568448
(2)カサ・ミラ&カサ・バトリョ
https://4travel.jp/travelogue/11622978
(4)グエル別邸とその他のガウディ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11624946
(5)サン・パウ病院(モンタネール作)
https://4travel.jp/travelogue/11625773
(6)カタルーニャ音楽堂とその他のモンタネール作品
https://4travel.jp/travelogue/11626592
(7)カサ・アマトリェールとその他のプッチ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11627998
(8)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 前編
https://4travel.jp/travelogue/11629209
(9)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 後編
https://4travel.jp/travelogue/11629670
お時間あったら、あわせてご覧いただけると嬉しいです。
m(_ _)m
とりあえず、旅ログもつけておきます。
10/27 13:45 羽田発 エールフランスにてパリ(シャルル・ドゴール)経由でバルセロナ 同日22:55着
(長年貯めたデルタ航空のスカイチームマイルを放出して、相方とビジネスクラス往復と洒落込みました~)
10/28 カタルーニャ音楽堂、スペイン広場、蛾の館、ゴシック地区
(スペイン広場以降は現地に住む日本人女性に案内してもらいました)
10/29 モンジェイックの丘、サグラダファミリア、グエル公園、カサ・パトリョ(みゅうミキ・ツーリストの日本語現地ツアーに参加しました)
10/30 モヌメンタル闘牛場、逆さだファミリア、サン・パウ病院、カサ・ミラ
10/31 バルセロナサンツ駅→マドリード乗換→トレド
11/1 トレド
11/2 トレド→マドリード→バルセロナサンツ駅 サグラダ・ファミリア夜景
11/3 カサ・カルベ、バルセロナ歴史博物館、バルセロナ海洋博物館、ゴシック地区、ランブラス通り
11/4 グラシア通り建物外観、アントニ・タピエス美術館、カサ・ビセンス、クアドロ男爵邸、カサ・コマラット、カサ・フステル、ラス・プンシャス集合住宅、カサ・アマトリエール、グエル別邸
11/5 グエル邸、ボケリア市場、マリーナ地区
11/6 12:45 バルセロナ発 エールフランスにてパリ(シャルル・ドゴール)経由で羽田 12:25着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
-
みなさん、カサ・ビセンスって知ってましたか?
なんと、ガウデイが最初に建てた家なんですよ!
私は恥ずかしながら、今回の旅行前に調べていて初めて知りました。
まぁ、それもその筈、最近まで個人の住居として使用されていたこともあり、一般開放されていなかったのですが、2017年11月に遂に見学できるようになったとのこと。まだ公開されて日が浅かったのです。
さらに、このカサ・ビセンスは、ほかのガウディ建築とは違い、バルセロナの中心部から少し離れたグラシア地区にあり、周りには何も見るものもない住宅地なので、どうしても観光コースからは外れてしまうわけです。
と、言い訳はこの辺にしておきます。 (^^ゞ
それにしても、すごい隠し球を持っていましたね~カサ ビセンス 建造物
-
どうです、この外観。斬新ですが、ガウディ建築には見えませんよね~(笑)
カサ・ミラやカサ・バトリョでは、一貫して曲線を用いていたガウデイですが、ここは、とにかく直線勝負(笑)
カクカクしていますよね -
この邸宅は、レンガタイル工場の社長であったマヌエル・ビセンスが、親交のあった若干31歳の若き建築家ガウディに別荘として設計を依頼、1883年から1889年にかけて建設されたものです。
今のグラシア地区は地下鉄も通り市内の中心部にほど近く賑わいのある場所なのですが、当時は緑がいっぱいの市街地。ビセンス氏の別荘として完成した時には、広い庭に特徴のある優雅な夏の家だったそうです。
その後持ち主も変わり、改修や増築はされていますが、2005年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
他のガウディの建築物とはどこか雰囲気が異なっているのは、若き日のガウディが、自身のスタイルを模索しつつ、当初の流行だったムデハル様式(イスラム建築様式とキリスト建築様式が融合したスタイル)を取り入れていているからではないでしょうか? -
この出窓も、イスラムの香りがしますね。
岩に見える部分とタイルとレンガとの組み合わせがユニークです。 -
外壁には、ガウディ建築の定番と言えるトレンカディス(破砕タイル)ではなく、同じ大きさの白と緑のタイルが、まるでチェス盤のように貼られています。
まだトレンカディス(破砕タイル)に目覚めていない青年ガウディ君なんですね。
ちなみに、外観の壁に貼られているタイルはセラミック業を営んでいたビセンス氏の会社のものだとか。なるほど! -
このバルコニーは曲線を使い、鉄柵のデザインも繊細な感じです。少~しモデルニスモが垣間見えてる感じでしょうか。
ま、窓の形は、完全にイスラム風ですが… -
この鉄柵、グエル公園と同じです!シュロをデザインした塀ですね。
この家がガウディの作である証明…というか、これくらいしか私たちの思うガウディっぽさはありません。
後で知ったのですが、この鉄柵は「ヤシの葉の門」と名付けられていて、ガウディと非常に親交が深かった彫刻家「ロレンソ・マタマラ」の作品だそうです。そして、この邸宅の改築で不要になったここの鉄柵がグエル公園で使用されているそうなんです。同じはずですわ(笑) -
内部見学は、もちろん有料で16ユーロ。1900円ほどしますが、ほかの入場料がもっとお高いので、良心的お値段に思えます(笑)
ほかのガウディ建築のように混雑もしていないので、当日券で大丈夫だと思います。私は張り切って朝10:00のオープン前に行っちゃいましたが。 -
入口を入ってすぐのチケットオフィスで入場券を買って、この庭園を通り、建物を回り込んだところがエントランスです。
夏の別荘ということで、南国風の植物がいっぱいです。
カサ・ビセンスの庭園は、完成当初の19世紀頃と比較すると、最も大きく変わった場所の一つだそうです。かつては、円形の噴水や櫓などもありましたが、住宅が売却されたタイミングで取り壊されてしまったそうです。それでも、2014年からスタートした改修工事によって、当時の景観は可能な限り再現たとのことです。 -
これはリビングルームに続くサンルーム的なテラスを庭側から見たところです。
ここに下げられていた遮光の簾は、ペルシアナ」と言うそうですが、なんかユニークなデザインですよね。 -
エントランスは、アラブの宮殿のようですね。
この入口はかつては玄関の「窓」でしたが、1925年の拡張工事に伴い、玄関の「ドア」に改修されそうです。
石材、レンガ、セラミック、錬鉄、木材などが多様な建築素材が使用されていますが、素材本来の質感が最大限に活かされていて素敵ですよね~ -
エントランスの外燈もとても可愛いのです。
-
花をモチーフにしたエントランス前の飾り。
さすが、花の建築家モンタネールの弟子ですね。 -
壁や柱一面に貼られたタイルはマリーゴールド柄です。
同じ柄のタイルをびっしり貼っているあたり、まだ仕事が青いですな(笑)
と上から目線の批評をしちゃいましたが、なぜこんなにいっぱいマリーゴルドのタイルを貼っているかというと、建設前の敷地内にマリーゴールドの花が咲き乱れていたからとのこと。
自然を敬愛するガウディの心があふれていたわけで、仕事が青いせいでただ貼ったわけではないみたいです。
猛省 o(><;)oo -
お詫びのしるしに、マリーゴールドタイルのアップも載せておきます。
綺麗ですよね~ -
エントランスの扉は木製です。不思議なデザインですが、ガウディのデザインしたものではないようです。
私はここのライトがお気に入りです。 -
エントランスホールを通って奥に進むと「ダイニングルーム」があります。
部屋の中央には暖炉が置かれ、家具は全て取り外しができない「作り付け」になっていました。 -
この部屋には全て同じバルセロナ画家による34点の油彩画も飾られています。
ビセンス氏の所有していたものだと思われます。 -
どうです、この凝った天井の装飾。木製の桟と桟の間の立体的な赤い実をつけた植物モチーフ、貝殻、カーネーションの花、蔦柄の壁…ガウディというよりも、師匠のモンタネールに近いようにも見えます。まだまだ、師匠の影響大といったところでしょうか。
ものすごく手が込んでいますが、ちょっとゴチャゴチャした感じもします。 -
天井の桟と桟の間には、植物の装飾がびっしり。こんなの見たことありません。
壁も植物柄です。蔦でしょうか。 -
部屋中央の暖炉は幾何学的なタイルで覆われています。
ガウディらしさはありませんが、暖炉から出る煙突の装飾は壁と同じ葉っぱ柄で、植物を多用する姿は見えています。 -
ダイニングルームの先は、サンルーム的なテラスが続いているのですが、その間の天井には鳥の絵が書かれていました。リアルな絵で、ガウディ的とは言えませんが動植物を愛するガウディの方向性ではあります。
-
こちらがダイニングルームに続くサンルーム的なテラスです。
広々としていてとても開放感がありあます。
このベンチに座って涼を取っていたのでしょうか。
中央のオブジェ、はじめ扇風機かと思ったのですが、1900年初頭にあるはずないですよね。どうやら噴水らしいのですが、私が行った時には水はありませんでした。
やっぱり大型扇風機にしか見えない… -
このサンルーム的テラスの天井はシュロの絵が描かれています。青空をシュロの葉が覆っているようなデザインになっているあたりが、流石です。
絵の周りの装飾も綺麗ですよね~完全にイスラム風のデザインですが。 -
イチオシ
そしてここが、私が一番感動した部屋。「スモーキングルーム」喫煙室です。
とにかくエキゾチックで美しいのです。
ダイニングルームの奥に続いているこの部屋は3畳ぐらいの広さの小部屋で、男性専用の喫煙用の部屋だったそうです。昔は今と違い男性と女性とが、同じ家の中でも別々の生活空間を持っていたことを表している部屋ですね。
写真中央の扉は庭園へと通じています。
鱗のような青い天井と、カラフルなステンドガラス窓がエキゾチックな雰囲気を醸し出していますが、オリジナルに忠実に復元されたものだそうです。
壁面の青と黄色の一松模様タイルには、やっぱりマリーゴールドがあしらわれています。 -
この、宇宙を思わせる紺碧の天井とそこから下がるアラビアンなライトが、ちょっと怪しげな雰囲気も醸し出していますね。
ここに煙草の煙を燻らせて・・・ (-。-)y-゜゜゜ -
壁面の建築素材の一部には、18世紀頃からヨーロッパを中心に使用されていた「パピエマシェ」が使用されています。
「パピエマシェ」とは細かく砕いた紙を圧縮して形どり、その上に膠を塗って仕上げられた素材のことで、日本の漆塗りを意識したものだそうです。 -
さて、階段を上がり2階に向かいます。
2階で一番大きい部屋がこの寝室です。リビングルームの真上にあたります。
この広い寝室は、壁の絵が左右別になっているのですが、夫婦の寝室が昔は別々だったためだそうです。
壁の絵だけではなく、部屋の真ん中で壁の色もピンクと青になっていますし、床の色も、天井の植物の装飾も違っています。
壁がピンクの方はすすきか銀葦のような絵で、青い方はシダの柄です。 -
寝室は「テラス」へと通じています。
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テラス外側の壁面に沿って、金網の柵と一体になった木製のベンチが配置されています。そして、こんな可愛いレリーフタイルの貼られたプランターもありあます。
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あちらこちらに貼られているマリーゴールド柄のタイルは絵付けされたものですが、このタイルだけは立体的で、迫力ありました。
この家のメインモチーフはマリーゴールドだから、これはマリーゴールドなのかしら?私にはひまわりに見えちゃうんですが… -
寝室の奥には「丸天井の部屋」と呼ばれる部屋があり、大きな天井画が描かれています。
ここは1階の「喫煙室」の真上に当たり、「喫煙室」は男性専用でしたが、この「丸天井の部屋」は女性専用の談話室だったそうです。
この小部屋で、女性たちが井戸端会議していたわけですね。
ヒソヒソ( ゜o゜)ヤダァ(゜o゜ )ネェ、キイタ?( ゜o゜)オクサン(゜o゜ )アラヤダワァ -
イチオシ
この部屋の天井画は立体的に見えますが、実際は完全に平面で「トロンプ・ルイユ」と呼ばれるだまし絵の手法が用いられています。
平面の天井なのに、ドーム天井のように見えたあなた。騙されてますよ~
女性部屋だけあって、優しいタッチの絵ですね~ -
広い寝室の他にも、少し小さめの部屋もありました。こちらは、壁がピンクなので、奥様用の部屋でしょうか。
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このピンクの部屋の植物模様は「木蔦=アイビー」がモチーフになっているようです。
アイビーの英語の花言葉は「friendship(友情)」「fidelity(忠実、貞節)」「marriage(結婚)」「wedded love(夫婦愛)」で、特に夫婦間の強いつながりを示唆する意味合いがあるそうです。この家はあちらこちらに蔦をモチーフとした飾りがありましたが、まさか、そんな意味だったとは!
ただ…絡まり、しがみつき、どこまでも伸びていく不滅のイメージは、さらに「死んでも離れない」なんていう花言葉まであるそうです。
天井にもびっしり蔦の葉…コワ (((p(>o<)q))) -
こちらは青い部屋。ピンクの部屋と同じくらいの広さです。
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青い部屋の壁の植物は桔梗のような花がついていました。
西洋では、キキョウ(balloon flower)という名の娘がいて、一生涯、愛する男性を待ち続けたことに由来して「従順」とか「変わらぬ愛」とかいった花言葉があるそうです。
天井の装飾は赤い実を付けた植物です。たぶん苺かなと思うのですが、苺はキリスト教において聖ヨハネと聖母マリアにささげられたものだそうで、「尊重と愛情」「完全なる善」という花言葉を持つそうです。親株から多数の小ヅルが出ている様子から「幸福な家庭」の意味もあるとか。
とにかく、ありがたい意味の植物で溢れているわけです。
ちなみに、寝室の旦那様側(と思われる)天井もこの苺天井でした。 -
このフロアには、トイレとバスルームがあります。
トイレの装飾はとても華やかですが、バスルームはスッキリしています。
ヨーロッパでは珍しく、お風呂とトイレが独立していました。 -
カサ・ビセンスの3階は展示スペースになっています。
そして、さらに階段を上がると屋上に出ます。
屋上はすべて歩けるのではなく、建物の東側一角のみが解放されているので、これまで行ったカサ・ミラやカサ・バトリョと比べるととても狭いのですが、まさかここでも屋上に出られると思っていなかったので、感激でした。 -
カサ・ビセンスの屋上にも、またまた不思議な形の塔があります。
この塔はロケットみたいにも見えますが、赤いレンガと白、緑、マリーゴールド柄のタイルが絶妙なバランスで配置されていて、可愛らしいですね。
てっぺんのドームは、アラブや東洋建築の影響を強く感じます。 -
通路内側の壁は暖かみのある赤色で、外側の黄色と緑のタイルの縁どり装飾をコントラストで際立たせています。
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カサ・ミラやカサ・バトリョに比べると、とても控えめな煙突さんたちですが、同じ素材を使いながら、全てデザインを変えているのは、ガウディなら当たり前?
でも30過ぎた男性が、この可愛いデザインしてるんですよね?なんか不思議(笑) -
ヨーロッパならではの赤茶の瓦屋根の上に、ちょこんと乗っているカラフルな煙突。
キュート ヽ(^◇^*)/ -
カサ・ビセンスは4階建てなので、せっかくの可愛い煙突たちも、今となっては周りの大きなマンションにうもれてしまっていますね。
-
テラスの下のレンガにはなにやら文字が・・・
Sol…太陽って書いてあるような…??? -
バルセロナの中心部から「カサ・ビセンス」にアクセスする場合は、地下鉄「L3」線の「フォンタナ(Fontana) 」駅 で降りましょう。
「フォンタナ(Fontana)」 駅 は出口がひとつだけなので、とても簡単です。そして駅を出たら、右にも左にもいかず、目の前に伸びる細い道を100mほど歩いたあたりのT字路の右側を見ると、この奇抜な建物がこの写真のような感じで現れます。駅から徒歩3分ほどです。 -
地下鉄「L3」線(グリーンのライン)は、カサ・ミラやカサ・バトリョのあるパセジ・デ・グラシア駅があり、その先には、ゴシック地区のグエル邸のある「リセウ(Liceu)」駅にも乗り換えなしで行けるガウディ建築ファンの必須路線。
それだけに、スリも多いそうですから身の回りには充分気をつけて建築巡りにご活用下さいませ。
では、次は、「グエル邸」です。 -
グエル邸は、ガウディの才能を見出したパトロンであり、生涯の友であったエウセビ・グエル氏のために、1886年から1890年の5年をかけてガウディが建築したグエル氏の自宅です。
バルセロナ一の繁華街ランブラス通りを、ボケリア市場から200メートルほど海へ向かって下ったあたり右側にあるノウ・デ・ラ・ランブラ通りという細い道に入って、50メートルほど進んだところにグエル邸は建っています。
ここはラバル地区といって、今もガイドブックには、夜道の一人歩き厳禁とされている治安の悪い地区であり、グエル邸が建てられた頃も貧しい人々が住む地域だったそうです。
通常ならグエル氏のようなブルジョアは、カサ・ミラやカサ・バトリョが建つあたりのアンシャンブラ地区に住むのですが、グエル氏はあえて畑や貧しい人々の住居があった、ここラバル地区を選んで豪邸を建てました。両親が住む現邸宅や他の所有物件に近いということもありましたが、ブルジョアのグエル氏がここに住むことで、ラバル地区の悪い雰囲気を変えたいとも思っていたそうです。
とはいえ、今も、このグエル邸より奥へは、あまりフラフラ行かないほうがいいと、ガイドブックなどには書かれています。ご注意を!グエル邸 現代・近代建築
-
あ、でもグエル邸の前はいつも観光客で溢れていますので、この辺りまでは一人でいっても大丈夫ですよ!
地下鉄ならカサ・ビセンス、カサ・ミラ、カサ・バトリョなどに行くときにも使う「L3」線の「リセウ(Liceu)」駅から徒歩5分ほどです。
グエル氏は、この場所に建てるからこそ、皆をあっと言わせるような邸宅を建てたいとの願いがあり、ガウディはそのグエル氏の願いを受けて、縦18メートル横22メートルという限られたスペースに最高の邸宅を建てようと考えました。
もちろんパトロン本人の邸宅ですから、予算は潤沢です。
ガウディは、伝統的な高貴な材料(石材、木材、鍛造鉄、セラミックス、ガラスなど)を使用し、その才能を惜しみなくつぎ込んで、「モデルニスモ建築の宝石」とも称されるこの邸宅を作りあげました。
ちなみに、このグエル邸は、ガウディが最初から完成まで携わることができた唯一の邸宅です。貴重ですね!
グエル氏の死後は息子に邸宅の所有権が引き継がれますが、ガウディの名作に改修を加えない事を条件に、1945年にバルセロナ市へと売却されました。
その結果、その素晴らしい普遍的価値を認められ1984年に「アントニ・ガウディの作品群」の中の一つとして世界遺産に登録されました。 -
まず最初に目に入る正面ファザードは二つの大きなカテナリーアーチの扉です。
その大扉は正に圧巻。どちらかというと薄暗く細い通りに、突然重厚な鉄の門が現れます。
見学の入口も出口もここになりますが、見学のチケットはその手前にあるチケットオフィスで買い、入場の列に並ぶことになります。入場は15分区切りの時間指定制となっていますので、チケット購入時に希望時間の指定ができますが、現地購入時に予約時間を指定せず、何も言われなかった場合は、購入直後の入場予約(チケットに時間が書いてあります)になります。少し並びますが、15分ごとに入れますので、そんなに長く並ぶことなく入場できますよ。 -
イチオシ
ガウディは20以上のファザードの案を作成し、最終的にグエル氏がこのデザインを選択したそうです。
当時のバルセロナでは例のなかった鍛鉄製の格子扉は、外からは中が見えずプライバシーを守る一方、内側からは外が見える仕掛けになっているというからびっくりです。
ガウディは、車庫スペースを道の延長と考え、馬車の乗り降りや、駐車も建物の中で出来るという、当時としては革新的システムを考えたそうです。
そのシステムとは、門を馬車のまま通れる大きさにし、内側の太い枠で囲われた部分は人が通るためのドア、馬車が通る時は外側部分も開くという2重構造にしたのです。 -
入口の2つの扉上部の装飾には「エウゼビ・グエル」のイニシャルがデザインされています。
左側は「エウゼビ」の「E」が象られ -
右側は「グエル」の「G」が象られています。
リボンのようなデザインも素敵ですよね~ -
リボンの先、扉の下隅に目を向けると、ぐるぐる巻きにうねったヘビが、扉上部に向かって頭をもたげているではないですか。リボンだと思っていたのに…
蛇嫌いの私は、なぜ蛇?とクレームつけたいですが… -
2つの扉の間の上部には、鍛鉄で造られた鷹の像が飾られています。その下の装飾はカタルーニャの紋章ですね。
これがもうめちゃめちゃ立派で、これがあるからこそ、この邸宅がさらに威厳を増していると言っても過言ではありません。…と私は思います。 -
視線をそのまま遙か頭上に向けると、グエル邸の建設がひとまず竣工した年の「1888」という数字が象られています。
このファサードの白い石は、グエル氏がガラフ地方に所有する採石場から運んだ石を使っているそうです。 -
見所満載の外観ですが、そろそろ内部に入りましょう。
ね!真ん中の扉が開いているでしょ?!
人はここから入りますよ。 -
そして、ちょっと雰囲気壊しちゃうセキュリティゲートを通ります。
バルセロナの有名どころは、ほぼほぼ入場する時にこれを通りますね。
セキュリティーを通ると、オーディオガイドが渡されます。「ジャパニーズ プリーズ」と元気に言いましょう。チケットは日本語オーディオガイド込みのお値段です。 -
オーディオガイドに従うと、まず「コーチハウス(馬車庫)」に誘導されます。(写真奥)
「コーチハウス」は、グエル自身や来客の馬車を止めておくために利用されていた場所で、床の素材には、馬の蹄の音を抑えるために木材が使用されています。
馬車に乗ったままカテナリーアーチの扉から入ってきて、ここに馬車を置いていたということです。そして馬達は地下の厩舎に行くという流れです。
ま、今はがらんとしていて、グエル邸全体の模型以外は見るものもない場所ですから、さっさと先に進みましょう。
カテナリーアーチの扉から「コーチハウス」へのこの通路は、馬車サイズなので広いですね。 -
そして次の見学場所は地下厩舎になります。
地下へは螺旋のスロープを下っていくのですが、これも馬が地下の厩舎に行けるように作られたそうです。 -
螺旋状のスローブを降りきると、ガウディが森をイメージしたと言う円筒形の柱が立ち並ぶ広いエリアに出ます。
ここがかつての厩舎です。
あ!トイレはここにありますので、見学前にスッキリしておくといいですよ。 -
イチオシ
この地下厩舎での最大の見どころは、重厚なレンガの柱と建物の床を支えるカタランボールトと呼ばれる伝統工法を用いたアーチが作り出す、洞窟のような世界です。
この厩舎で用いられているのは、カトリック文化とイスラム文化が融合したムデハル様式という建築様式で、カサ・ビセンスにも多用されていた建築様式ですが、ガウディ後期の代表的な作品の一つコロニアグエルの地下聖堂でも見られることで有名です。(私はコロニアグエルの地下聖堂にはいきませんでしたが) -
かつて馬を繋いでいた鎖や、水を飲んでいた作り付けの鉄の桶なども残っています。
ちなみに、家の中に厩舎があるというと、家畜臭が漂ってしまうんじゃないかと心配ですが、天才ガウディがそんなこと許すはずありません。
馬の匂いがこもらないよう、中庭と屋上まで伸びるパイプを設置し、外気を取り入れて換気をすることで、臭いがこもらないようにという配慮を、ちゃ~んとしていたそうです。 -
馬を繋いでいた鎖の根元には、ユニコーンモチーフの鉄製のオブジェが飾られています。当時は身近な家畜などを装飾のモチーフとするのが一般的だったそうですが、ユニコーンって身近な家畜?もしかしてヤギだったりして…
-
地下階の大部分を支えているのは円筒形の柱ですが、一部角柱もありました。
-
「厩舎」の見学を終えトイレも済ませたら、また地上に戻り「コーチハウス」から「玄関ホール」に向かいます。
「玄関ホール」と「コーチハウス」の境は扉によって隔てられていたようです。
扉の素材には、ワイン樽などに使用される木材「アメリカンオーク」が用いられ、表面には鍛鉄細工が施されています。鍛鉄とは、英語で「ロートアイアン」とも呼ばれる金工技法で、溶かした鉄をハンマーで鍛えて加工する技法の事です
どこかのお城の扉みたいですよね。 -
では、居室へと向かいましょう。玄関ホール正面にまっすぐ伸びる大理石の階段には、もちろん大理石の柱が並びます。階段に敷かれたロイヤルレッドの絨毯もガウディのデザインだそうです。
宮殿に入っていくような感じがしますね。 -
階段の正面には、カタルーニャ州旗をもとにデザインされた輝くステンドグラスがあります。この写真では小さな黒い鉄の塊にしか見えていませんが、ステンドグラスにはカタルーニャの守護聖人の象徴の花であるバラの花も装飾されています。
そこには、カタルーニャ人としてのグエル氏の誇りとアイデンティティを感じさせます。
さきほど見た正面の門の中央にあった鷹の像の下の装飾もカタルーニャの紋章でしたよね! -
中二階フロアの入口の扉です。木組みの間の鉄の部分には、植物の装飾が施されています。
-
この扉の真ん中には、外が見える覗き穴があります。
装飾が美しいのでよく見ないと気がつきません。
ここから、階段を上がってきたのが誰なのか確認してたのですね。 -
地上階と2階の中間に設けられた「中二階」は、かつてグエル氏の書斎があったフロアだそうです。グエル氏は、上階にも地上階にもすぐにアクセスできる様に、この中二階に仕事場を置いたとのこと。ワークライフバランスの先駆け?
この絨毯の端を流すセンスは流石ですね~。まるで王様のマントや、王妃のベールのような感じで、これだけでこのフロアに気品を与えています。
このフロアは床も柱も壁も大理石で出来ているようです。 -
中二階からのこの広々とした階段を上がると、メインフロアー2階の中央サロン前室である待合室です。
-
この前室は広さが十分取れなかったために、美しい出窓を作って、広く見せる工夫をしたそうです。
カテリーナアーチ形の柱も素敵ですが、ステンドグラスもとても綺麗でした。 -
ここは、公式サイトで「The hall of lost steps」(失われた階段のホール)と紹介されている部屋です。中央サロンの前室として、訪問客を迎えるまでの待合室の役割がありましたが、十分な広さが取れなかったため、このような名前になっているらしいです。
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「The hall of lost steps」(失われた階段のホール)の奥には、さらに待合室と女性客のための化粧室も設けられています。
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ここの天井は、金箔や錬鉄が施された緻密なアラビア風寄せ木細工で出来ています。
とても美しいので絶対上を見上げてください。
このように、天井は各部屋ごとにデザインが違っているので必見ですが、首が痛くなってしまいますのでほどほどに。 -
ここは壁や柱の装飾もとてもフェミニンです。
お花のレリーフは師匠モンタネールの影響もありそうですね。
石造りの家ですが、随所に木材が配置されて、温かな落ち着いた雰囲気も演出しています。 -
待合室だけでも十分豪華でしたが、「庶民立ち入り禁止」的な荘厳な雰囲気の入口から、メインの中央ホールに入ってみましょう。
-
ジャーン!
これです、これ。グエル邸内の一番の見所。中央ホールの天井です。
中央ホールは、2階から4階にかけて吹き抜けになっており、ドーム型の天井になっています。ドーム最長部までは15メートルの高さがあるそうです。
この天井は、トルコ イスタンブールのソフィア大聖堂に感銘を受けたガウディが、自身のアレンジを加えてデザインしたもので、ドーム天頂部分の天窓と84個の円形の穴が、中央サロンに光を取り込んでいます。 -
イチオシ
ホールに入って右手にある金色の小部屋は礼拝堂になっています。そしてその上にはパイプオルガンも設置されています。
ここで確認ですが、ここは教会ではありません、一個人の邸宅です。 -
この金色の礼拝堂のキャビネット式の2枚扉は、熱帯に棲むウミガメの一種「タイマイ」の甲羅を加工した「べっこう」で造られています。
今だったら、ワシントン条約違反ですが… -
ホール正面上部のデザインは、日本の障子戸の雰囲気を感じます。
まぁとにかく凝ったデザインです。 -
ここで、私たちは大きなミスを犯してしまいました。
このあまりに美しいサロンに圧倒され、また、この美しい手すりに誘われ、階段を上がってしまいました。これは楽団室へ上る階段です。
本来なら、中央ホールの裏に、グエル氏一家のダイニングルームや、ビリアード室、中庭など、有名な見所が満載だったのに…
バカバカバカバカ!!!! (((φ(◎ロ◎;)φ)))
日本語オーディオガイドを聞いていたはずなのになんでこんなミスをしでかしたのか…
これは、絶対再訪しなければなりません!
こんなアホな人はいないと思いますが、くれぐれもご注意下さいませ。 -
ま、そんなミスを犯していることなど気がつきもしない私。
音楽を奏でる楽団用のこの場所の装飾の美しさに感動しておりました。
特別な晩さん会の時などには、楽団や合唱団を招いて生演奏が行われていたそうです。
グエル氏の長女がピアノとオルガンの奏者であり作曲家であったことも、このようなホールを作った理由の一つだったとも言われています。
なにせ大理石に囲まれ、天井は大きなドームですから音響効果抜群です。
私が見学していた時も、パイプオルガンの奏でる曲が流れてきました。時々流してくれるようです。 -
楽団席からホールを覗くと、金色に輝く礼拝堂が真正面に見えました。
ある時には教会、ある時には社交場やコンサートホールとなる、まさに多目的ホールであった中央ホール。当時のブルジョワの優雅な生活がうかがい知れますね。 -
で、楽団室から続くフロアはグエル家の完全なプライベートエリアとなっています。一つ下の主階が装飾やデザイン性を重視したのに対して、このフロアでは機能性が最優先に設計されています。
ここは、プライベートサロンで、グエル家の団らんの場だったそうです。
先程、障子戸みたいと思った戸が写真左手に見えてますが、そこの窓からホールが覗けるようになっています。 -
天井と暖炉の間にはめ込まれている絵画は「ハンガリーの聖エルジェーベト」の肖像画です。
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この暖炉、足元の装飾も見事でした。
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ここからだと、パイプオルガンのパイプがよく見えます。
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ドーム天井近くの鉄細工も、ガラス細工も手を抜いていませんね。
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長女のイザベル・グエルの寝室には、グエルが好きだったシェイクスピアのマクベスとハムレットを描いたステンドグラスの窓があります。これは王冠のパターンがハムレットとマクベスを取り囲む絵柄になっていて、とても綺麗でした。
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こちらはグエル氏の妻、イザベル・ロペスの寝室です。
カテリーナアーチ型の大理石の柱の装飾がとにかく美しいのです。
右奥には洗面台付きの暖炉があります。
冬は暖炉に火を入れると、洗面台に張った水がお湯になるってわけでしょうか。いたれりつくせりですね。 -
石の柱を覆う錬鉄製のアラベスクと金の装飾が見事です。
「1895」と金で書かれていますね。何の年でしょう? -
イチオシ
アーチの周りを囲む錬鉄細工のアラベスクも金箔が貼られゴージャスです。
スペイン有数の財閥令嬢だったイザベル・ロペスの寝室にふさわしい感じです。
グエル氏は愛妻家(恐妻家?)だったのでしょうね。 -
こちらはエウセビ・グエル本人の寝室です。
イザベル・ロペスの寝室と並んではいますが別室です。当時は、夫婦の寝室は別だったのでこんな感じなんでしょう。
中央ホールを見下ろすロッジアとドレスルームも付いていますが、イサベルの部屋に比べるとシンプルですよね。
もちろん、ガウディによって設計された大理石の暖炉もあります。
木製の天井は、温もりと落ち着きを感じます。 -
あれ?どこかの居酒屋さんの仕切りみたいだねなんて、まさか思わないですよね?
階下のお客様用のフロアに比べ、とてもシンプルなデザインです。
日常の生活は、ブルジョアも木の温もりとシンプルな佇まいが、案外落ち着くのかもしれませんね。 -
グエル氏の寝室の並びに、バスルームだった部屋があります。かつては2つの浴槽(今はなし)と黒い大理石の暖炉(写真)があったそうです。
このバスルームにはオリジナルのフローリングが施されています。
壁は、Pujol i Bausis工場のタイルで覆われ、植物や幾何学模様が描かれています。 -
バスルームに隣接した個室になっているトイレです。
まぁ、使うのがはばかられる豪華な便器ですよね。ブルジョア感満載!
タイルはバスルームとおそろいで綺麗なのですが、便器との統一感はゼロだと思いませんか?
これじゃ落ち着かないでしょうね~ -
イチオシ
そして、最後に上がった屋上には、これぞガウディ!といったポップでキュートでなんだか不思議な世界が広がっています。屋上に広がる「きのこの森」ってとこでしょうか?
もしかしたら、グエル邸の一番の見所かもしれません。
この「きのこ」たちは全部で20本あります。14本が陶器やガラス、大理石、砂岩などで装飾されており、残る6本がベーシックなレンガ製です。もちろん、同じデザインのものはありません。 -
イチオシ
用途別に見ると、15本が暖炉用の煙突で5本がキッチンや馬のいる地下室の換気用だということです。
各部屋に暖炉があるのは見てきたばかりですが、この「きのこ」の下にあの暖炉があるんだと思うと、不思議です。 -
イチオシ
こちらの素朴なレンガ製の煙突6本は、主屋に続く別館の上にあるそうです。
この6本も1本ずつ微妙にデザインが違っていますよ。
こちらは、「きのこ」というより小人さんですかね。 -
屋上の中央に一際高くそびえるのは、2階中央ホール吹き抜けの真上に立つ尖塔です。15mもあります。
ここの穴から差し込む日の光が、ドームを星空のように見せているわけです。
この塔は、砂岩で出来ていますが、石灰窯の壁に張り付いていた砂岩で、リサイクルの石だそうです。
先端に黒い十字の飾りがついているのが避雷針です。 -
この避雷針は風見鶏の機能も持っています。
ギリシャ十字の下にはこうもりとタンバリンの飾りがあり、風によって向きを変えるのです。風見コウモリってわけですね。
その下には真鍮製のボールがあり、16の先が鋭い突起は方位を示しているそうです。
下からは小さく見えますが、このボールとこうもり、十字架などの飾り部分は長さが5メートル、重さ150キロもある大きなものだそうです。 -
それではポップなきのこちゃんたちのコレクションと行きましょう。
どれがお好みですか? -
大きさも形もまちまちですし、どれが煙突で、どれが換気口なのか全くわかりません。
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イチオシ
この4つが私のお気に入りの子達です。
まるでメロンの木のようなおいしそうなきのこちゃん、虹色のリボンを巻き付おしゃれきのこちゃん、オレンジのとんがり帽子をかぶった小人さんと、純白でスマートな小人さんです。
どうやら、この純白の子は、あの豪華なイザベル・ロペスの寝室にあった暖炉の煙突らしいです。 -
この煙突は、縄が巻かれています。何の意味があるのでしょうか?
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この煙突も、いはゆるトレンカディスが貼られているのですが、数字とかアルファベットとかは何か意味があるのでしょうか?
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裏から見ると、実はこ~んなにのっぽの煙突もありました。それにしても派手なデザインですよね~
この中の数本は、装飾が崩れていたため、1988~1992年に修繕され、塔のひとつにはバルセロナオリンピック(1992年)のマスコットの犬「Cobi」が隠れているそうなのですが、私は見つけられませんでした。 -
ちなみに、屋上からはランブラス通りの突き当たりの海岸近くに立つコロンブスの塔や、モンジェイックの丘までのびるロープウェイの櫓も見えます。
その先は地中海です。 -
こちらサイドはゴシック地区が見渡せます。
カテドラルの塔なんかもみえています。
旧市街には高層マンションなどがないので、4階建てでも遠くがよく見渡せます。
モンジェイックの丘やサグラダファミリアも遠くに見えたりしてました。 -
屋上見学のあとは、階段をひたすら降りて終了です。
最後にもう一度上を見上げたら、私のお気に入りのきのこ3兄弟が並んでいるのが見えました。
カサ・ミラや、カサ・バトリョに比べると、外観のインパクトがないせいか、あまり有名ではありませんが、どうしてどうして見応え十分。
まぁ、あまり人気が出て、混み混みになるのもいやですが、もっと皆さんに知って欲しいガウディ作品です。
きのこ(煙突)さんたち~また絶対来るからね~
マタネ!(゜-^*)/~
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