
2019/10/27 - 2019/11/07
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mirilinさん
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あはは・・・今回もやってしまいました歩き倒しの旅。
そろそろ年も年なんで、あくせくせず、のんびり滞在してゆったり観光しよう!と思っていたんです。当初の予定は。
だから、バルセロナに10泊もするという計画を立てたのに、いざ現地に行くと、なにか大きな目的地のそばには、必ずと言っていいほど、他にも見逃せないポイントがあるわけで、近くにいるのに見に行かないわけにいかない!とついついそちらにも足を向けたりするので、気が付けば北へ南へ東へ西へと、とにかく歩き倒してしまうという、旺盛な好奇心とたぐいまれな貧乏性のわたし。今年も相方から「歩きすぎだ」「欲張りだ」「苦行だ」と苦情が寄せられてしまいました。でも治りませんよ、私のあっちもこっちも行きたい病。
そんなわたしの訪れたあっちやこっち、今回も一挙放出しちゃいます。
まぁ、全編公開までには時間がかかるかと思いますが、よかったらお付き合いください。
ちなみに、今回のバルセロナ訪問の大きな目的は、アール・ヌーヴォー大好きな私ですから、もちろんスペインのアール・ヌーヴォー=モデルニズモ建築巡り。これまで、パリ、ブリュッセル、アントワープといろんな場所でアール・ヌーヴォーに浸ってきましたが、今回もバルセロナでモデルニズモを堪能してまいりました。
もちろんそれ以外にもいろいろ見てきましたので、今回は時系列ではなく、テーマ別にもまとめてみたいと思います。
その(6)はあのガウディの師匠であり最大のライバルであったドメネク・イ・モンタネールの代表作「カタルーニャ音楽堂」です。個人的には(5)で紹介した「サン・パウ病院」の方が好きなので(5)ではそれを熱く語り、「カタルーニャ音楽堂」と張り合ったりもしたのですが、ガウディよりモンタネールが好きと豪語する私にとっては、どっちも好きっちゃ好きなんです。
だって、とっても可愛いんですよ、どの建物も。とっても繊細なんですよ、どの装飾も。「さすが世界遺産!」って拍手したくなること間違いなしですよ!ま、百聞は一見に如かずってことで、さっそく「カタルーニャ音楽堂」編始めちゃいましょ~
ちなみに、内部見学できなかったその他のモンタネール作品「カサ・リュエ・モエラ」と「カサ・フステル」も一緒に載せちゃいます。
こちらのブログに初めておこしの方にご案内です。
このシリーズの(1)~(4)ではガウディ建築を、(5)・(6)ではモンタネール作品を紹介しています。
(1)サグラダ・ファミリア&グエル公園
https://4travel.jp/travelogue/11568448
(2)カサ・ミラ&カサ・パトリョ
https://4travel.jp/travelogue/11622978
(3)カサ・ビセンス&グエル邸
https://4travel.jp/travelogue/11623386
(4)その他のガウディ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11624946
(5)サン・パウ病院
https://4travel.jp/travelogue/11625773
(6)カタルーニャ音楽堂とその他のモンタネール作品)
https://4travel.jp/travelogue/11626592
(7)カサ・アマトリェールとその他のプッチ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11627998
(8)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 前編
https://4travel.jp/travelogue/11629209
(9)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 後編
https://4travel.jp/travelogue/11629670
お時間あったら、あわせてご覧いただけると嬉しいです。
m(_ _)m
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
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-
カタルーニャ音楽堂は、地下鉄1号線と4号線が走る「ウルキナオナ駅(Urquinaona)」で降りて徒歩5分ほどのところにあります。有名な音楽堂なので大通りに面しているかと思っていたら、一本入った細い道沿いにあるのでちょっとびっくり。
最初に行った時は、もうちょっとで通り過ぎそうになったのですが、壁が美しく装飾されたビルがあったので、わぁ綺麗じゃん!とそちらを見たら、その奥に写真で見覚えのある豪華な建物が見えて、ありゃあんなとこに!と無事行き着くことができた次第です。
細い道が左手に現れたら、とりあえず奥を覗いてみましょう(笑)
地図の○印のところから入るのが一番推奨。私は通り過ぎて☆印のところから「サム・ペレ・メザルト通り」に入りましたがね。 -
それに、大通りの方から覗くと、手前は近代的なビルなので一瞬見落としてしまうことも考えられます。まぁ、ひときわ大きなレンガ色の建物が見えたら、そちらへ向かえば大丈夫です。ほら、デコラティブな建物がビルの奥に見えるでしょ?
ちなみに、なぜこんなところにあるかというと、もともとこの音楽堂は、「ウルフェー・カタラー」という、カタルーニャの伝統音楽を歌う合唱団のために建てられたもので、当時の合唱団はプロの音楽家ではなく、その頃バルセロナに多かった紡績工場で働く職人や労働者の人々がメンバーでした。そして、彼らの家が集まっていたのがこの地区だったこともあり、今のような奥まった場所に音楽堂ができたそうです。 -
ちなみにこちらが、私の救世主となった建物です。
なかなか綺麗な「ズグラッフィート(Sgraffito)」で壁一面が装飾されています。
モンタネールとは(おそらく)関係ない建物ですが…
とにもかくにも、どこのどなたが存じませんが、私をカタルーニャ音楽堂にお導きいただき、改めて御礼申し上げます。
o(*^▽^*)oどうもねぇ~ -
モデルニスモ建築の最高傑作と称される「カタルーニャ音楽堂」は1905年に着工され、わずか3年後の1908年に完成したそうです。
モンタネールは、この「カタルーニャ音楽堂」を最高傑作にしたいとの思いから、彫刻や外壁の色彩タイル制作などは、当時のバルセロナの一流デザイナーたちを起用したとのことです。
てなわけで、まずは外観を上からじっくり見ていきましょう。カタルーニャ音楽堂 建造物
-
まずは一番目立っているのは高くそびえる塔。
前の道が狭く、距離を取って眺めることができないので、見上げた感じになるのですが、美しいタイルで屋上部分が飾られ、カタルーニャの紋章がモザイクで描かれています。
そして、この角度だとよくわからないのですが、塔のてっぺんはアラブの宮殿のようなドーム型になっています。 -
そして、建物の角にはミケル・ブライ作の大きな彫刻があります。
彫刻の真ん中にいるのはカタルーニャ守護聖人サン・ジョルディ(聖ゲオルギウス)。カタルーニャ音楽堂は「庶民のための音楽堂」とも言われていて、彫刻でサン・ジョルディが庶民たちを音楽の世界に誘っている場面が描かれています。
なんと、この音楽堂を大きな船にみたて、船を率いる女神の上に、サン・ジョルディが勇ましい姿でたち、船を守っている姿だそうです。そしてそこには、老若男女、社会的身分の高い人も、漁師や農夫たちも、みんなが一緒の船に乗っていて、この音楽堂がバルセロナ市民カタルーニャ州のすべての人々のためのものであることを示しているそうなのです。奥が深いですね~ -
建物南側のかつて正面入口の上には美しいモザイク画があります。
-
このモザイク画には、多くの人びとの背景にカタルーニャの旗とモンセラットの山という、カタルーニャのシンボルが描かれています。
-
モザイク画の周りの装飾も美しいですね。
-
遠くから望遠で狙ってみたらなんとか塔の上のドームの姿を捉えることができました。ドームというより卵のようにも見えますね。
ブルーの卵…いやいやドームが塔の上のもの、美しく装飾された方は、合唱団のモザイク画の上にあるようです。これにもカタルーニャの旗が描かれてますね。
下からは全くわかりませんでした。 -
モザイク画の下には、偉大な作曲家たち3人の胸像が並んでいます。
左は「パレストリナ(16世紀のイタリア人作曲家)」右は「バッハ」です。
残念ながら一番右にいるはずの「ベートーベン」は私が行った時にはお化粧直し中でした。ちなみに、サンジョルディの彫刻をはさんで反対側(東側)には、「ワーグナー」がいるらしいですが、こちらもお化粧直し中でした。 -
イチオシ
胸像の下のバルコニーにはトレンカディス(破砕タイル)で飾られた、美しい柱が並んでいます。こちらは後でゆっくり内部見学のときに見学できる予定です。
そして1階正面の柱中央には立派なカタルーニャの紋章が掲げられ「ウルフェー・カタラー」と合唱団の名前も掲げれられていますね。
赤いレンガの太い柱も花柄のタイルで美しく飾られています。柱に空いている丸い穴は、かつてのチケット販売窓口です。 -
イチオシ
いや、ファンシーなチケット窓口ですね~
トレンカディスによる装飾が、めちゃめちゃ可愛くってラブリー。
チケットを買う時から夢の世界にいけちゃいますわ。(*’-’*) -
建物東側面にもめちゃめちゃ可愛い陶器製の花が飾られた太い柱が並んでいます。
赤いレンガとよく合いますよね。
よく写っていないのですが、鉄のフェンスも花模様になってますよ。 -
かっわい~ (@^∇^@)
って、何回言ってんねん。
ボキャブラリーが貧困なので、おそらくこのあとも何度となく出てきますがお許しを~ -
ほら足元の通気口もお花です。モンタネールは頭の先から足の先まで徹底して「花」づくしで攻めてますな。
かっわい~…やっぱりまた出ました(笑) -
ではでは、内部の見学の予約時間が近づいてきたので、中に入ってみます。
内部見学は、日本から公式サイトで英語ガイドツアー(早割で16ユーロ 1950円)を予約しておきました。ちなみに日本語ガイドツアーはありません。
【公式HP(英語版)】
https://palaumusica.shop.secutix.com/selection/timeslotpass?productId=1467107335
あのファンシーなチケット売り場の後ろの中央入口の回転扉を入り、係員にプリントアウトしたチケットを見せると、あちらのカフェの奥で待っててとのこと。
入り口の天井はイスラムの香り漂う装飾が施されていました。全体の柄は星型に見えますが、茶色い線に見えるパーツはしっかり花です(笑)
ちなみに、一般的な入口は、新しく建てられた建物の方らしいのですが、私は旧入口から問題なく入れました。 -
こちらがそのカフェ「El Foyer」
左側に見学者の集合場所の看板があります。 -
見学開始までの集合場所にしちゃ、美しすぎますね。
このカフェだけでもモンタネールの世界観が溢れています。 -
ここのカフェだけなら入場無料ですから、ちょいと休憩がてらここでモンタネールを感じるのもいいかもしれません。
天井の装飾も、柱も、カウンター内のガラスもみ~な素敵です。
もちろん、要所要所にバラの花の飾りがあります。 -
予約の時間になると、係りのお姉さんの案内で劇場内に入ります。
最初は1階のリハーサル室で説明を聞くのですが、そこの写真はないので、さっそくホール内部へと向かいます。
ホールへは、美しい階段を上がって行きます。
正面の窓のステンドグラスも可愛いですね~ -
この階段もあちらこちら細かな部分の装飾が素晴らしく、いそいそ登ってしまってはもったいないことになります。
階段裏のタイル装飾も、手すりのレリーフも、ライトもしっかり見てくださいよ~ -
さぁ、いよいよホール入口です。期待に胸を膨らまえていざ入場!
-
ちなみに入口扉の上の手すりや階段手すりの下などに並んでいる金色の物体はこれ。
螺旋状にひねった鉄が金色のガラス管の中に入っているのですが、これをたくさん並べることで強度が高まるそうなんです。某T○Sの「世界遺産」で杏さんが言ってました。美しさだけではなくしっかり実用面も考えられているのはさすがですね。
このねじり鉄のガラス管は、この音楽堂のいたるところで使われています。 -
じゃーん!
さぁご覧ください。誰しもが歓声をあげてしまうコンサートホールです。
写真では絶対に伝わらない空気感というか、雰囲気が唯一無二な感じがしました。豪華絢爛な劇場やコンサートホールは、パリのオペラ座とか他にもいろいろありますが、ここの豪華絢爛は、ちょっと趣が違うのです。
わっかるかなぁ?わかんねーだろうなぁ…写真が下手で。
ヘ(´o`)ヘ とほほ・・・・ -
そしてこれ!
この音楽堂で一番有名な、ホール天井中央の大きなステンドグラス。
いやー このステンドグラスの迫力と美しさには、思わず息を呑みます。
中央のオレンジ色から外側の青色に変化して行くガラス模様の滑らかさがとにかく美しいです。
中央のオレンジ色は太陽を表し、輝く太陽と空を表しているとか。そして黄金に輝く太陽の周りを、カタルーニャ音楽堂で生まれた世界初となる女性合唱団が囲んでいるという構図です。 -
よく見ると、ステンドグラスの女性は髪型やアクセサリーが違っています。
どんだけ仕事が細かいんじゃ~! -
いつまでも上を向いてばかりはいられません。
ステージの背景は、中央にカタルーニャ国旗、そして半円形のカーブの壁に沿って、左右に9人ずつ計18人の女神達が上半身は彫刻、下半身はモザイク画というユニークな形で描かれています。世界の様々な楽器を演奏する彼女達からは、音楽そのものの普遍性や多様性が見事に表現されていると言われています。
そして、ステージ奥上段には、立派なパイプオルガンが設置されています。このパイプオルガンはドイツ製で、3778本ものパイプが使用されているそうです。
見学ツアーでは、このパイプオルガンの音も聞かせてもらえますよ! -
女神様たちに近づいてみました。
一人として同じ顔、同じ楽器、同じ衣装はありません。
壁から半身出ているのは、見ようによってはちょっと不気味ですが、体の部分が美しいモザイクで表現されているので、良しとしましょう。。 -
あなたはどの女神様がお好みですか?
-
ステージサイドの柱の上には、立派で繊細な彫刻があります。
中でも、天井まで大きく伸びた柳の木の彫刻は、この大木の存在が建物全体に漂う物語性をいっそう高めているといわれています。
その木の彫刻は、天井近くで舞台を覆うような感じになっているので、緞帳のような感じにも見えます。 -
舞台左側のちょいと強面のこの方は、カタルーニャの100以上の合唱団を指導したアンセルモ・カルヴィ様。その下には三人の女性のコーラス隊の彫像があります。
-
そして右側にはベートーベンの彫像
…って聞いた気がするけど、私の知っているベートーベンとは似てません。疑惑のベートーベン(笑) -
そして疑惑のベートーベンの頭上にある彫像は、ワーグナーの「ワルキューレ」楽曲のシンボルである騎士像だそうです。
このように、彫刻が柱部分や座席側の角など、至る所に飾られており、ゴージャス感を出すのに一躍買っている気もするのですが、音響的には変な乱反射とかしちゃわないのかしら…て思いますよね?
安心してください。履いてますよ…いえいえ、大丈夫ですよ。
なんでも、修復の時に飾りを少し外したら、音響がものすごく悪くなってブーイングがあり、また元に戻したとか。我らがモンタネール様はちゃーんとそこまで考えていたってわけです。と思います…偶然かもしれないけど…。 -
ステージ周りばかりではなく。ホールのサイドもとっても綺麗!
階ごとに窓の大きさも、ステンドグラスも違っていますよ。
天井から下がるライトだって美しいし、孔雀の羽が扇形に広がっているような天井の装飾も、どれもこれも素敵ですよね。
天井に何羽の孔雀がいるんだ?って感じです。 -
天井には、有名な音楽家の名前がモザイクでたくさん書かれていました。
-
柱だって、ものすごく綺麗なんです。
柱全体が美しいタイルのモザイク画で飾られています。
あ、柱だけじゃなく、梁とかもお花のモザイクで飾られてますね。 -
客席ホールを見学後は、「ルイスミレーホール」と呼ばれている休憩所に移動します。幕間や開演前などに寒暖などしながら過ごすところですね。でも、休憩所といっても、馬鹿にしちゃぁいけません。
総面積 112,38 ㎡(34畳程度と言った方がいい?)を誇るこのホールは、2フロア分が吹き抜けとなっていて開放感があるばかりではなく、窓や柱の至る所がいろいろな種類の花や植物のモザイクやステンドグラスで飾られ、十分に美しいのです。
このホール全体の装飾は、自然への敬意を表現しているそうです。
ちなみに、このホールの名前は「ウルフェー・カタラー合唱団」の創設者である「ルイス・ミレー」の名に因んでつけられているそうで、ホール内には「ルイス・ミレー」の胸像も飾られています。 -
ホールの天井中央にかかるシャンデリアは、細部に到るまで細かい彫刻が施されていました。なんと重さは300kgもあるそうです。
そして、中央にはやはりカタルーニャの紋章があります。
明かりが入った姿も見てみたいなぁ -
美しいステンドグラスの窓際には、背もたれが不思議な形の木製のベンチがスラーと並んでいます。幕間や開演前にここに座っておしゃべりしたりするんでしょうね。
-
あ、ベンチの背もたれのとこにも、こんな飾りが彫られていました。
ハープの真ん中にやっぱりカタルーニャの紋章です。 -
窓のステンドグラスをよく見ると、花や葉のパーツパーツで同じ色でも微妙に色が違っていたり、ガラスの材質が違っていたりします。
某テレビ番組で、色だけじゃなく、材質も違うものを使って色の深みを出すという繊細な仕事をしていると解説していた記憶があります。 -
そして、この、「ルイスミレーホール」からは、外から見えていたバルコニーに出ることができます。
ここは、ツアーじゃないと見られないらしく、係りのお姉さんが扉の鍵を開けて案内してくれました。
いやーこのバルコニーはめちゃめちゃフォトジェニックですよ~ -
バルコニー全ての柱は、花模様のモザイクタイルで装飾され可憐そのもの。美しい花冠までついています。全てが異なる色彩とデザインなので、多分1日見ていても飽きないんじゃないかな…。
ま、ツアーじゃなきゃ行かれないので、数分で無常にも係のお姉さんに呼び戻されますが…(x_x;)シュン -
どうですか、このラブリーさ。萌え萌えでしょ?
最後の一人になるまで残って、人が入らない写真を撮りました。
あたふた (((^^;)(;^^) ))あたふた -
足元ばかり見ていてはいけません。
上を見上げると、これまた可愛いモザイク画を拝むことができます。
もちろんお花のモザイク画です。最初に外から見た時にも見えていましたね。 -
いや~こんな裏っ側の部分まで、ちゃんと花柄で綺麗に仕上げるなんて、感動ものです。\(@▽@)/
-
お花は、天井や壁、柱だけじゃありません。
床だってこんなに可愛いんですわ。泥のついた靴なんかで入ったらダメですよ!! -
こんな不思議なデザインの床もありました。もみじ?
-
バルコニーの次は、最上階客席フロアーからの見学です。
ここからは、劇場全体が見渡せるだけじゃなく、あの天井のステンドグラスもより近く、そして雫の落ちるような形もしっかり確認することができます。 -
イチオシ
このような立体的な形のステンドグラスって見たことないですよね。
天井から滴り落ちるようなユニークなフォルムは、躍動感や生命力を表現しているそうです。シャンデリアのような感じにも見えますね。 -
客席天井の扇型の孔雀の羽も、可愛らしいライトもしっかり確認できます。
-
下から見ていた時は、孔雀の羽にばかり気を取られていましたが、その周りにも綺麗なお花が並んでいて、それはもう仕事が細かいのです。
私のチンケなボキャブラリーでは、もうなんと形容したらよいか…
華麗…優雅…豪華…優美…煌びやか…いとをかし。 -
客席の上のライトは、柱をぐるりと囲むようになっていて、その形はまるで王冠のようです。電球の傘も花形ですね。
(この日は薄曇りだったので、室内が暗く、ピントが甘い写真になってしまい残念) -
天井を覆うバラモチーフの陶器製の装飾も、近くで確認できます。
建物を飾るお花のモチーフの中でもバラが多いのは、 守護神「サン・ジョルディ」が、ドラゴンから守った王女にプレゼントしたのがバラだったというところから来ているそうです。
あの天井中央のステンドグラスの周りも、このバラで囲まれていました。
バラの周りに小さな穴があいているのがわかりますか?これは送風口だそうです。
ちゃんと換気にも気が使われているあたり、さすがです。 -
窓は、リボンがかかったようなステンドグラスで飾られています。
もちろん、いろんなお花のオンパレードです。 -
最上階の窓は、全面がステンドグラスです。
カタルーニャの旗とハープが、お花とリボンで飾られています。 -
そして面白いのがこれ。
窓に続く壁の部分には、ステンドグラスと同じデザインの絵がモザイクで描かれているのです。あたかもそこも窓のように錯覚しそうですよね。
さすがモンタネール様、工夫してます。
d(^0^)b グッ! -
最上階の天井にはこんなステンドグラスが所々にあり、頭上からも光を取り入れています。
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このホールの横幅は12.48 m、1階から天井までの高さは13.21 m あり、総座席数は2,049席を誇ります。コンパクトに見えましたが、帝国劇場の席数が1,897席、東京宝塚劇場が2,069席ですから、そこそこのキャパありますね。
-
名残は付きませんが、そろそろお時間のようです。次のグループが上がってくるみたいですね。ガイドツアーは約1時間、あっという間です。
モンタネールの作品の中では、私はサン・パウ病院の方が開放感があって好きなんですが、なんといってもあちらは病院ですから、ゴージャスさとかエレガントさとかにかけては、「カタルーニャ音楽堂」には一歩及びません。
この豪華絢爛にして優美で優雅な、めっちゃ素敵な音楽堂が市民のためっていうのがすごいですよね。パリのオペラ座とかは、宮殿だったんですもん、豪華で当たり前です。
やっぱモデルニスモ建築好きだわ~ -
さて、次なる作品は「カサ・リェオ・イ・モレラ」です。
グラシア通りの中程、カサ・バトリョの数軒隣りにありますので、バルセロナに来たら絶対一度は目にする建物だと思います。
ここは、25年前もあまりに可愛い建物なので、なんの知識もなく入口入って階段を上がったんですが、当然のことながら扉は開かず、ただ、その階段ホールはお花の飾りがいっぱいで、とても可愛らしかったことを鮮明に覚えている建物でした。
で、今回、ここが2014年から一般公開されたと聞き、大喜びで向かったのですが…カサ リェオ イ モレラ 現代・近代建築
-
なんと、またクローズ…3回足を運びましたが、毎回入口前で玉砕。
写真左側の扉閉まってるでしょ…
1階は高級革ブランド「ロエベ」の店舗ですが、カメラぶら下げてノコノコ入れる雰囲気はなく…今回も寂しく外観のみの見学となりました。
3回目に扉の張り紙を見たら、修復中と書いてあったような…
。・°°・(*>_<*)・°°・。 エ~ン -
気を取り直し、外観見学です。
この建物は、ホントめちゃめちゃラブリーですよね~
元々は1864年に建設された建物ですが、モンタネールがリェオ・イ・モレラ家から依頼を受けて1902年から1905年にかけてリフォームしたものです。 -
最上階、屋根周りの装飾も手が込んでいますよね。
パッと見はギザギザしているんですが、パーツパーツは丸っこいお花の大渋滞。
たくさん並んでいる槍の先のように見えるのも、お花が串差しになっているし(笑) -
イチオシ
このなんとも可愛らしい塔は、バルセロナ市議会の建築物の高さ制限を超えていたので、建設時に許可が必要だったそうです。確かにグラシア通りでこれだけひょっこり飛び出ていました。でも、1937年のスペイン内戦の際には、射撃場所として使用し、損傷してしまったそうです。こんなラブリーな場所で射撃って…戦争は恐ろしいですね。
-
バルセロナの一等地グラシア通りの角地にひときわ目を引く美しいファサードは、宮殿といっても疑わない美しさです。
-
名前の「モレラ」が「桑」という意味であることから、正面には桑の花が多様されているそうです。でも、桑の花って見たことないので、どれなのかわかりませんが…。
ま、そんなことわからなくてもいいんです。超絶かわいい出窓とバルコニーに、ただただうっとりです。
(=^_^;=) デヘデヘ
可愛いお花に紛れて翼のあるドラゴンがいたりもしますが、それも可愛らしく見えちゃいますもん。花かごのような鉄の手すりもいいですね~ -
イチオシ
柱もモザイクもお花だらけです。
柱の右と左でお花の種類が違いますね。柱の間のお花は、小花のブーケのようです。
なんてラブリーなんでしょ!
モザイク画は「Lluis Bru i Salelles」の作品だそうです。 -
2階部分の柱は古典主義風ですが、ちゃーんとお花は付いてます。
波うつ鉄柵も花柄ですよ -
バルコニーの裏だって、ちゃんと花柄の装飾です。
-
そして、これが私の一番のお気に入り。
壁のレリーフですが、めちゃめちゃ可愛いですよね!
v(≧∇≦)v イェェ~イ♪ -
ガウディ作のカサ・カルヴェでも見かけたバルセロナ市の建築年度賞のプレートを見つけました。
モンタネールはこの「カサ・リェオ・イ・モレラ」で、1906年にバルセロナ建築年度賞を受賞したようです。弟子のガウディに遅れること6年…嬉しかったでしょうね。
ちなみに「カタルーニャ音楽堂」は1909年、「サン・パウ病院」は1913年に特賞を受賞しています。
\(^o^)/バンザーイ \(^O^)/ヤッター -
次は、「アントニ・タピエス美術館」です。
グラシア通りにあるガウディの「カサ・バトリョ」を通り過ぎ、すぐ横の交差点を左に曲がって少し行ったところにあります。
この建物は、叔父さんの依頼で、出版社の社屋としてモンタネールによって改装(1881~1886年)されたものだそうです。
え?屋上にグニャグニャと巻かれた針金がのったこんな建物がモンタネールの設計なの?と訝しく思う皆様、安心してください。このグニャグニャ針金は、建物がタピエスの所有になった後にタピエス自身が付け加えた「N vol i cadira(雲と椅子)」という作品だそうです。タピエスは、日本人には馴染みがないですが、ピカソ、ミロ、ダリとともに、スペインを代表する現代美術の巨匠のひとりだそうですよ。
う~ん外からさらっと見ただけですが、あまりモンタネールらしさは感じませんでした。まぁ、出版社の社屋ですから、ファンシーにはできませんよね。アントニ タピエス美術館 博物館・美術館・ギャラリー
-
それでも、この窓まわりの装飾は、ちょっぴりフラワーテイストで、さりげなくモンタネールを感じることができたかな…
実は、大したことないなと思って、移動中に道の反対側から写した写真だけなので、ちょっとピントが甘くてすみません。 -
イチオシ
そして、モンタネール作品のトリは、「カサ・フステル」 です。
「カサ・フステル」は、元々はマヨルカのブルジョアの紳士だった「マリアーノ・フステル」が、妻の「コンスエロ・ファブラ」のために建てた家でした。
1908年から建設が始まり、1911年には1階に住み始めたそうですが、使用していた大理石が高騰してしまい、1920年代初めに一家は退居したそうです。
建設当時、バルセロナで一番高価な建物だったと言われていますので、ブルジョアといえども維持が厳しくなったのでしょうね。
なんと今は、5つ星ホテルになっていますので、お財布と相談すればモンタネールの作品に泊まることも可能ですよ。
建設費高騰の要因だったとはいえ、大理石の白さが青い空に映えますね~カサ フスター ホテル ホテル
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屋根は、モデルニスモとしては珍しい、フランス風の「マンサード屋根」です。
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安心してください。屋根はフランス風ですが、足元にはモンタネールの特徴的なピンクの柱があります。
そしてこれが、モンタネールのバルセロナでの最後の作品です。
ここに紹介した建物以外にも、シウダリヤ公園の中には1888年のバルセロナ万博会場の中のカフェ・レストランとして建設された「3匹のドラゴンのお城」というネオ・ゴシック様式の建物や、改装を手がけた「ホテル・エスパーニャ」などもあるようですが、今回は見に行きませんでした。
これで、私が見てきたガウディとモンタネール作品はすべて紹介しました。
次は、モデルニスモ三大建築家の末っ子、ジュセップ・プッチ・イ・カダファルクの作品を紹介しますね~
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