2019/10/27 - 2019/11/07
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mirilinさん
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あはは・・・今回もやってしまいました歩き倒しの旅。
そろそろ年も年なんで、あくせくせず、のんびり滞在してゆったり観光しよう!と思っていたんです。当初の予定は。
だから、バルセロナに10泊もするという計画を立てたのに、いざ現地に行くと、なにか大きな目的地のそばには、必ずと言っていいほど、他にも見逃せないポイントがあるわけで、近くにいるのに見に行かないわけにいかない!とついついそちらにも足を向けたりするので、気が付けば北へ南へ東へ西へと、とにかく歩き倒してしまうという、旺盛な好奇心とたぐいまれな貧乏性のわたし。今年も相方から「歩きすぎだ」「欲張りだ」「苦行だ」と苦情が寄せられてしまいました。でも治りませんよ、私のあっちもこっちも行きたい病。
そんなわたしの訪れたあっちやこっち、今回も一挙放出しちゃいます。
まぁ、全編公開までには時間がかかるかと思いますが、よかったらお付き合いください。
ちなみに、今回のバルセロナ訪問の大きな目的は、アール・ヌーヴォー大好きな私ですから、もちろんスペインのアール・ヌーヴォー=モデルニズモ建築巡り。これまで、パリ、ブリュッセル、アントワープといろんな場所でアール・ヌーヴォーに浸ってきましたが、今回もバルセロナでモデルニズモを堪能してまいりました。
もちろんそれ以外にもいろいろ見てきましたので、今回は時系列ではなく、テーマ別にもまとめてみたいと思います。
その(2)はモデルニスモの巨匠=ガウディの建築・改装した世界遺産の家「カサ・ミラ」と「カサ・パトリョ」編で~す。
表紙の写真は、カサ・ミラ屋上の煙突群で~す。これ見たかったんですぅ。
その他のモデルニスモ建築の旅行記はこちらです
(1)サグラダ・ファミリア&グエル公園
https://4travel.jp/travelogue/11568448
(3)カサ・ビセンス&グエル邸
https://4travel.jp/travelogue/11623386
(4)グエル別邸とその他のガウディ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11624946
(5)サン・パウ病院(モンタネール作)
https://4travel.jp/travelogue/11625773
(6)カタルーニャ音楽堂とその他のモンタネール作品
https://4travel.jp/travelogue/11626592
(7)カサ・アマトリェールとその他のプッチ作品たち
https://4travel.jp/travelogue/11627998
(8)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 前編
https://4travel.jp/travelogue/11629209
(9)モデルニスモ建築三大巨匠以外の作品たち 後編
https://4travel.jp/travelogue/11629670
お時間あったら、あわせてご覧いただけると嬉しいです。
m(_ _)m
とりあえず、旅ログもつけておきます。
10/27 13:45 羽田発 エールフランスにてパリ(シャルル・ドゴール)経由でバルセロナ 同日22:55着
(長年貯めたデルタ航空のスカイチームマイルを放出して、相方とビジネスクラス往復と洒落込みました~)
10/28 カタルーニャ音楽堂、スペイン広場、蛾の館、ゴシック地区
(スペイン広場以降は現地に住む日本人女性に案内してもらいました)
10/29 モンジェイックの丘、サグラダファミリア、グエル公園、カサ・パトリョ(みゅうミキ・ツーリストの日本語現地ツアーに参加しました)
10/30 モヌメンタル闘牛場、逆さだファミリア、サン・パウ病院、カサ・ミラ
10/31 バルセロナサンツ駅→マドリード乗換→トレド
11/1 トレド
11/2 トレド→マドリード→バルセロナサンツ駅 サグラダ・ファミリア夜景
11/3 カサ・カルベ、バルセロナ歴史博物館、バルセロナ海洋博物館、ゴシック地区、ランブラス通り
11/4 グラシア通り建物外観、アントニ・タピエス美術館、カサ・ビセンス、クアドロ男爵邸、カサ・コマラット、カサ・フステル、ラス・プンシャス集合住宅、カサ・アマトリエール、グエル別邸
11/5 グエル邸、ボケリア市場、マリーナ地区
11/6 12:45 バルセロナ発 エールフランスにてパリ(シャルル・ドゴール)経由で羽田 12:25着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 徒歩
-
イチオシ
やってきました~カサ・ミラです。
バルセロナの銀座通りグラシア通りとプルペンサ通りの角に、デーンとたっています。地下鉄ディアゴナール駅すぐですし、まぁすごい存在感なんで、グラシア通りを歩けば見落とすことはありません。
カサ・ミラは、ガウディが54歳の時に設計し、1906年から1910年にかけて建設された実業家のペレ・ミラの邸宅で、1984年に世界遺産に登録されました。
なんと、未だ現役の集合住宅というのが驚きで、家賃は3世代変わらないという当初の契約があるため、今も4世帯が家賃15万円でバルセロナ一等地、広さ約300㎡の世界遺産に入居しているそうです。
25年前に来た時は、時間がなくて中を見学できなかったので、今回は日本で入場券のネット予約をして万全の態勢での訪問です。 -
屋上の煙突さ~ん。もうすぐ会いにいくからね~
。('-'。)(。'-')。ワクワク -
少々興奮気味ですが、腹が減っては何とやらということで、ちょうど昼食時だったので、カサ・ミラ1階にあるカフェで昼食をとることにしました。
もちろん、カサ・ミラの中ですから、その内装はしっかりガウディの世界です。カフェ デ ラ ペドレラ カフェ
-
ガウディの世界に包まれて、私が注文したのはサーモンのサンドウィッチ(ポテトチップス付き)とジンジャーエール。
この手の観光客相手の店は不味かったり、時間がかかったりするのですが、ここは味も時間も特段違和感を感じることなく無難な感じです(笑) -
天井のデザインが違いますが、照明器具も素敵ですよね。
で、このあと、私の背後のこのテーブルに座った6人の日本人の若者グループが、置き引きに合うという惨事が起こりました。(?_?;)
その若者グループは、現地ガイドと共に、ここで昼食をとることになっていたようで、リザーブ席(写真でも既にテーブルセッティングされてますよね)に案内されると、楽しげにおしゃべりをしていたのですが、その中の一人の青年がトイレに立ち戻ってくると、テーブルに置いてあった(らしい)彼のスマホが無く、椅子の下に置いてあった荷物も消えていたのです。
残りの5人はちゃんとテーブルにいたのですが、それぞれがおしゃべりしたり、ガイドブックを見たりしていて、彼のスマホや荷物に注意していなかったスキを狙われたようです。
こんなしっかりしたカフェの中で、それも大勢の人がいる中での白昼堂々とした犯行に、びっくり!
お店のお客さんが皆自分の荷物を確認したのは言うまでもありません。
バルセロナではスマホは絶対テーブルに置いてはいけない!
これ常識ですが、グループ行動で気が緩んだのでしょうか…
みなさん気をつけましょう! -
さて、気を取り直して見学開始です。
カサ・ミラは、実業家のペレ・ミラと、その妻ルゼー・セギモンの邸宅兼賃貸住宅として建てられましたが、完成当初は、「高級街の街並みに似合わない」「醜悪」などと様々な批判に見舞われ、ファサードが石の塊りの様なデザインである事から、「石切り場」を意味する“ラ・ペドレラ(La Pedrera)”という不名誉なあだ名がつけられてしまったとか。
ま、今では愛称としてすっかり定着し、地元では“La Pedrera”の方が通じます(笑)
外観の波打つ曲線は地中海、ひとつひとつ異なるバルコニーの装飾は海藻を表現しているそうです。このバルコニーの手すりには、リサイクルした鉄くずが利用されているそうで、エコ精神溢れるガウディ健在ですね。カサ ミラ 現代・近代建築
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内部見学は、日本で「ベルトラ」を通じて日にち指定のチケット(22ユーロ)を予約していたのですが、「Online Tickets」と書かれた入口で、印刷して行ったバウチャーを見せたら、今の時間が印刷された入場券をくれました。
ちなみに、グラシア通り沿いの正面入口は一番高額の「優先入場券」の人が入るところで、私のチケットはプルベンサ通り沿いの入り口から入ります。
この写真は、グラシア通り沿いの正面入口を内側から撮ったものです。
係員さんが「あっち」と指差してますよね。たぶん一般予約権を持った人に入口を「あなたのチケットの入口はあっちよ~」と教えているんだと思います。(実は、私も教えてもらいました)カサ ミラ 現代・近代建築
-
入場したら、手荷物検査を受けてオーディオガイドを受け取ると、自然に中庭へ流れて行くことになります。係りのお兄さんに「ジャパニーズ」と言えば、日本語のオーディオガイドが渡されます。
中に入って最初に目に飛び込んでくるのが、この広い中庭です。
中庭を囲む壁はぎっしりと窓が並んでいますが、その窓が、階が上がるにつれて小さなサイズとなっていることに気づきました。
これは意識的に、より自然光が取り込めるようにと言う、光を大切にするガウディならではのこだわりがあるようです。 -
中庭は楕円形で、吹き抜けになっています。
採光のため、全ての部屋が中庭に面するように造られているそうですが、光を大切にするガウディの設計ですから納得ですね。 -
家主であるミラ家専用の階段です。ミラ家は、この建物のメインフロアに住んでいたそうです。
ちなみにヨーロッパは基本的に2階がメインフロアー。だから2階が「First floor」なわけです。 -
パステルカラーの美しい天井画と壁画もあります。
こちらは季節の神と、果樹と庭園の女神の愛を描いているそうです。 -
美しい花が書かれていますね
-
お!女神発見!白馬もいますね。
-
そしてこの門は、カメの甲羅やチョウの羽などの自然をモチーフにしたもので、採光のために鉄とガラスが用いられているそうです。
なにげに照明器具も素敵です。 -
イチオシ
中庭見学が終わったら、エレベーターで一気に屋上へと向かいます。
私の25年間の夢の場所です!
ウワァ~!!! (?o?)
そこには、摩訶不思議な世界が広がっているではないですか!
想像を超える異空間にただただビックリ。
まるでSFの世界のようなオブジェたちは、ただのオブジェではなく、それぞれ煙突、換気塔、吹き抜け階段、天窓といった、しっかりとした役目があるとのこと。
カサ・ミラの屋上の床面は、山の稜線をイメージして波打っているそうです。
奇妙なオブジェは、稜線から突き出た山の峰々をイメージしているとか…
う~ん ?・\(°_o)/?・ -
どうしたら、こんな形が思い浮かぶのでしょうか?
巨人とタコ星人? -
イチオシ
これは、聖書に出てくるローマ兵の頭をモチーフに造られたそうです。
サグラダファミリアの受難のファサードにもこんな顔の彫刻があったような…
よく見るとこの4人の兵士の口元が微妙に違うんですよ。
こりすぎ! -
題して、「王様と護衛」
もちろん命名は私です。
正式名称ではありませんので悪しからず。
○( ^皿^)っ -
題して「穴あきお化けエリンギ」
-
題して「大仏」
「大仏」はガウディお得意のトレンカディス(破砕タイル)で装飾されています。 -
題して「ソフトクリーム」
これもトレンカディスです。
この煙突の頭は、四面のどこから見ても十字架に見えるようにできています。
道路から見上げた時に軽やかな印象に見えるように、外側の煙突たちは白いトレンカディスで作ったそうです。
このソフトクリームの頭が、下から見えていたのかな。 -
題して「しめじ」
「しめじ」の頭はリサイクルした瓶で装飾されています。
近くで見たら、ビール瓶の底みたいなのも貼られていました。 -
屋上からは、サグラダ・ファミリアも見えます。
ソフトクリームの右後ろあたりに注目!
小さく見えているアーチを額縁のようにして、サグラダファミリアを写すのが大人気で、なかなか順番が回ってきません。人がいっぱい見えますよね。 -
イチオシ
私は辛抱できず、アーチを使っての撮影を諦め、サグラダファミリアだけ撮してみました。
ほら、こんなによく見えるんです。もちろん望遠撮影ですが…
「受難のファサード」と建設中の「福音史家の塔」ですね。 -
屋根裏部屋の採光に作られた、鳥の巣箱のような小窓が可愛いですね
ちなみに、建物の内側のオブジェたちは、グラシア通りから見えないので、素焼きの植木鉢風テラコッタの防水モルタルで作られているそうです。 -
ちょっと怖いけど、下を覗いてみました。
最初に見た中庭の吹き抜けとは違う吹き抜けのようです。
こちらのほうが小さいですけど、ほぼ円形ですね。 -
こんなサインが入っているタイルもありました。
1910年?
作成した人の名前?
まさか落書き? -
イチオシ
さて、屋上から降りて今度は屋根裏見学です。
当時、ここは洗濯物を干す場所、また建物の温度を調整する機能を担っていたそうです。
この屋根裏では、印象的なアーチ型の天井が広がりますが、聖書に出てくるクジラのお腹の中をイメージして造られたそうです。
確かに、クジラに飲み込まれたピノキオの気分? -
れんが積みのカテナリーアーチ(垂直曲線)で出来た天井は、通常の半分ほどの厚みしかない薄いレンガを273枚も積み上げて造られたもので、屋上を力強く支えるのと同時に、美しさも兼ね備えています。
これこそがこの屋根裏の一番の見所です。 -
屋根裏部屋と言うには非常に広く、アーチ状の回廊が続くこのフロアーは、現在は「エスパイ・ガウディ」と呼ばれる、ガウディ建築に関する展示場となっています。
-
このフロアーにはガウディが設計したイスもいくつか展示されています。
-
さて、次は階段を下って、住居スペースを見に行きます。
住居スペースでは、1900年代初頭のブルジョワ層の暮らしぶりが再現されています。
お!階段の手すりも、壁もしっかり曲線の装飾を取り入れてますね、見落としませんよ~ -
こちらは、子供部屋です。
うちのリビングより広いですね~
注目すべきは床に敷き詰められた六角形の植物模様のタイルです。
え?よく見えない?では、次の写真でアップにしましょう。 -
これです。この子供部屋にも敷き詰められたガウディデザインの床モザイクの柄は、グラシア通りの歩道などにも敷き詰められています。(この写真もグラシア通りの歩道です)
ちなみに、私はこの柄が型押しされた牛革のバックをゴシック地区にある革製品のお店で購入しちゃいました。
素敵ですよ~ (*^▽^*) -
部屋の窓から中庭側を見ると、不思議なオブジェ達がよく見えます。
あ!一番左のオブジェ、ちゃんと煙突の仕事をしていることが証明されてますわ。 -
こちらは見てのとおりトイレ&バスルーム
今のアンティークなホテルのようで、なんの変哲もないようにも見えますが、110年も前のものなのに、今と変わらないように見えること自体凄いですね。 -
こちらは、ミラ家の方々の家財道具でしょうか?
アンティックショップの人が見たらヨダレものでしょう。 -
こちらは奥様の寝室。
ベッドのデザインが可愛らしいですね~ -
当時は鏡も相当贅沢なものだったと思うのですが、この大きな鏡で奥様はドレスアップされていたのでしょう…
トップのデザインが、ベットと同じで蝶の羽を思わせますね。 -
こちらは、奥様の部屋から直結のバスルーム。
先ほどのバスルームと比べると、洗面台が大理石でゴージャスになっていますね。 -
こちらも奥様の部屋に続くリビングルーム(?)です。
う~ん、ガウディらしさはないですね。
そのほかにも、キッチンや裁縫室などいくつかの部屋があります。
なお、これらの部屋は、自由に壁を取り外し、部屋割りを変えることが出来るという、革新的な構造だそうです。
カサ・ミラは今も現役の賃貸住宅なので、一般公開されているのはこのフロアーのみ。あとは、階段をひたすら降りて出口に向かうことになります。 -
各部屋や廊下には、興味深い家具が点在してます。
左は、古い映画などでよく見かける電話です。
そして右は、傘立て兼コート掛けですが、「美女と野獣」の映画に出てきそうな雰囲気ですよね(笑) -
カサ・ミラ最後は、とても素敵だった照明器具で飾ります。
おしゃれですよね~
では次はカサ・バトリョです。
こちらも25年前は一般公開されていなかったので、初見学です。
o(*^^*)oわくわく -
カサ・ミラ(④)とカサ・バトリョ(①)は同じグラシア通り沿いにあり、徒歩5分程度の距離なんで、午前中にカサ・ミラを見学し、ランチをカサ・ミラのカフェで(置き引きに合わないように注意しながら(笑))ランチをし、午後からカサ・バトリョの見学というプランもいいかもしれません。
カサ・バトリョだけ行くという場合は、地下鉄L2、L3、L4のパセジ・デ・グラシア駅(②)またはRENFE(スペイン国鉄)パセジ・デ・グラシア駅(③)が最寄駅です。どちらからでもすぐです。
わたしは、近くのホテルに滞在していたので、徒歩でした(笑) -
バルセロナの高級住宅地だったアシャンプラのグラシア通り沿いに建つこの邸宅は、大繊維業者ジュゼップ・バトリョ・イ・カザノバスの依頼を受け、1904年から1906年にかけて、ガウディが改築したもので、2005年に世界遺産となりました。
ちなみに、左隣は三大モデルニスモ建築家の一人であるジュセップ・プッチ・イ・カダファルクによる邸宅です。(こちらも内部見学してきましたので、別旅行記で紹介予定です。)カサ バトリョ 現代・近代建築
-
イチオシ
背景の抜けるような青空は、この邸宅のブルーを基調とした外装をより美しく見せてますね~。この壁の装飾は、多くのガウディ作品に名前が出て来る、最も有名な協力者であるジュジョールによるもので、廃材を利用したトレンカディス(粉砕ガラス)が使われています。
また、この邸宅の造形は、屋根の一部が盛り上がり竜の背中のように見えることから、カタルーニャの聖人サン・ジョルディの竜退治の伝説をなぞっているという説と、道化師アルルカンの帽子のような屋根と紙吹雪のようなファサードのタイル装飾などから「謝肉祭」を表しているという説があるそうです。
ドラゴン好きのガウディですし、私はドラゴン説に1票です。 -
ファサードのバルコニーは仮面のようですよね。
見る人によっては、骸骨にも見えるようで、ドラゴンの犠牲になった人たちの骨を表しているとも言われているそうです。 -
私はドラゴン説に1票だったのですが、この屋根を見ていると、道化師の帽子の方があってるような気もしてきました。壁のトレンカディスも紙吹雪みたいですし…。ホイップクリームを乗っけたような塔もかわいらしいですよね!
屋根の縁どりには色の違う石が並んでいて、とても華やか。ドラゴンというより謝肉祭がイメージされます。ドラゴン説危うし!
あの最上階の小さなバルコニー、ゴールドチケットの人はカメラマンがバルコニーで写真を撮ってくれるようです。カメラマンがテラスの前で待機していましたよ。
てか、カメラマンがいなければ、自由に撮れるのに…一般チケットピープルのボヤキでした。U_U -
ファサードの石柱が骨を想起させることから、「骨の家」というあだ名もあるそうです。
-
では、内部見学に向かいましょう。
カサ・バトリョもガウディ建築四天王(サグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・ミラ、カサ・バトリョ)のひとつですから、ものすごく混んでいて、いつも大行列です。
なので、絶対事前にチケットを買っておかなければ大変なことになります。
私は、案内付きで見たいと思ったので、ベルトラを通じ現地ツアーを申し込んでいましたが、それでも入場まで10分ほど待ちました。(待ちの間に隣のカサ・アマトリエルの入り口付近を見たりしてました…こちらはガラガラ)
建物にそって出来ている列は、右にBLUE&AGENCIES(ブルーとツアー会社)、真ん中にSILVER(シルバー)の看板があります。ブルーとシルバーは同じ列です。VELTRAのチケットもチケットに記載されているようにBLUE&AGENCIESに並びます。ちなみにGOLDは優先で並ぶことなく入場できます。 -
入口で、日本語オーディオガイドを受け取り見学スタートです。
まず、玄関ホールから、「竜の骨」と名付けられた中央階段を上ります。
この手すり、まさに竜の骨というデザインですね。 -
建物のイメージは「海」だそうで、建物内部は海底や海底洞窟をイメージして造られているとのこと。
階段に光を取り込んでいるこの窓は、亀の甲羅をイメージしているそうです。
前述の日本語オーディオガイドはスマホ型なんですが、これをこの窓にかざすと、壁から亀が浮き上がってきました。ARを使った仮想空間を演出するビデオガイドにもなっているのです。
以前、姫路城で戦国武将が出てくる同じようなものを使ったことがありますが(笑)、それと同じように、指定の場所で指定の番号を押すと、何やら映像が出てくる仕掛けです。 -
階段の途中で、後ろを振り返ったら、入ってきた入口が見えました。
なんだか丸っこくって可愛らしい入口ですよね。
どこもかしこも曲線になっていて、ガウディのこだわりが感じられます。 -
2階フロアーにはバトリョ一家が生活をしたノーブルホール、ダイニング、書斎などがあります。
この扉は書斎入口扉で、オーク製です。
基本的に扉の上は丸いステンドグラスになっている事が多いのですが、この扉は上部も木製で比較的シンプルです。もちろん曲線のデザインだけは固持していますが。 -
2階に上がってすぐのところにある部屋はバトリョ氏の書斎だったところです。
書斎にしては豪華なシャンデリアで、結構な広さがありました。
あの扉の先はリビングルームです。 -
この書斎には、キノコ型の小さな小部屋があります。
イメージとしては、押入れの中みたいな…壁をくり抜いた感じです。
そこには暖炉があり、暖炉をはさんで片方が2人がけで反対側は1人がけの小さなベンチがありました。
寒い時には、あのベンチに座って家族で温まっていたんでしょうね。広い邸宅の中の、小さな団欒って感じでいいですね~
と思ったら、年頃の男女が2人きりになって間違いが起きないようにと、お目付け役が座るためだそうです。
(≧∀≦)ゞ -
書斎の扉の先にはバトリョ家のリビングルームがあります。
リビングの大きな窓からは、外の明るい光が燦々と降り注いでいました。
このグラシア通りを見渡す大きな窓は、当時、道行く人からの羨望の眼差しで見上げられていた場所でもあり、ブルジョア階級の特権意識が現れている場所だということです。
その窓の上部には水玉模様の丸いステンドグラスがついているのですが、曲線を描いた窓は波を表し上部の丸いステンドグラスはその飛沫を表現しているそうです。
まるで海の神殿のようですね。
ここは一番人気の部屋なので、人が途切れることがなく、写真を撮るのが一苦労。
人を入れずに写真を撮るのは、早朝一番に来ない限り不可能です。
(T_T) -
窓からグラシア通りを見下ろしてみました。
なかなかの優越感(笑)ブルジョアじゃないですけども…<( _ _ )>
ファサードの柱、骨の関節に見えた部分は、近くで見ると植物モチーフだったようです。 -
部屋と部屋を繋ぐ扉も、窓と同じようなデザインになっています。
壁は爬虫類の柄のような不思議なデザインです。 -
大通りの反対側には、ダイニングルームがあります。
ダイニングルームの柱は、パステルカラーのグラデーションになっていました。
壁と同じような爬虫類柄ですが、この色使いだと日本人には紫陽花を連想させる感じがしませんか? -
ダイニングルームからは広いテラス=インドアガーデンに出ることができます。
-
このインドアガーデンの床は美しいタイル張りになっています。
-
ファサードに比べれば控えめな装飾ですが、建物裏も見所の一つになっていて上部や両端、各フロアーのバルコニーの床にはカラフルなモザイクが施されています。
ちなみに、最上部のトレンカディス(破砕タイル)の装飾は、ガウディの代表作の一つでもあるグエル公園の波打つベンチをイメージさせます。 -
こちらは、テラスの波打つ壁。
壁から出っ張っている部分は、植物を植えるプランターのようです。
テラス出入り口脇のオブジェと同じ、円型の化粧タイルや破砕ガラスで出来ています。
隣の建物のテラスからこちらを覗いている人がいます。
ピピー!タダ見はダメですよ~(笑) -
テラス出入り口脇には、円型の化粧タイルや破砕タイルを用いたオブジェもあります。
-
このテラスからは、グラシア通りに並ぶ同時代のモデルニスモ建築の裏側を見ることができます。
右隣がプッチ作の「カサ・アマトリエール」、更に2軒飛んでガウディの師匠のモンタネール作の「カサ・リュオ・モレイラ」。
どの家も表側の豪華絢爛な姿からは想像できないシンプルな裏側です。
当時のブルジョアがいかに見栄っ張りであったかを証明するかのようですね。 -
ダイニングの扉にはガラスがありませんが、面白い柄が付いています。
この邸宅のコンセプトが海ということだと、これは昆布柄? -
イチオシ
建物中心部には、「光のパティオ」と呼ばれる、青を基調とした美しいタイル作りの空間があります。
ここはエントランスからの吹き抜けになっており、その4つの壁面には「ガウディ・ブルー」とも称される、海底をイメージした青の市松模様のタイルが貼られています。それだけでも海の中を連想するようなとても美しい空間なのですが、天才ガウディの仕事は、そんなことだけではすみません。 -
このパティオがどこから見ても同じ色合いに見えるようにと、強い光を受ける上階には光を吸収し易い濃い色調、光が届き難い下層には反射率の高い白っぽい色調のタイルを貼り、合計で5段階の色調変化をさせたのです。
前の写真が上部、こちらの写真が下部です。
ブルーの美しい5段活用ですよね~
(☆▽☆)
また、窓も、カサ・ミラと同じように、上の階は小さく、逆に下の階になるほど大きくし、日差しを取り入れる工夫をしています。 -
パティオ側は、手すりもガラスにして光を遮らないようにしています。
そして、ガラスも単なる普通のガラスではなく、海の水面を感じるような凹凸のあるガラスになっています。 -
エレベーターもありますが、五体満足な見学者は階段で屋上へ向かいましょう!
ちなみに、エレベーターの扉もガラスで、光を遮らないようになっていました。 -
光のパティオと同じブルーのタイルで縁どりした美しい扉もあります。
-
この真っ白い壁の狭い空間は、屋根裏部屋です。
ガウディのリフォームで新しく付け加えられたそうで、使用人のためのスペースでもありますが、夏の暑さや冬の寒さなどの外気温の変化から建物を守るための温度調節の 役目を果たすためのスペースにもなっていたそうです。 -
カサ・ミラの屋根裏構造(カテナリーアーチ)と同じですよね。
美しいアーチです。 -
屋根裏部屋の床は清潔感のある可愛らしいタイル張りです。
白壁によく合います。 -
屋根裏部屋から階段を上がると、屋上です。
屋上では、カサ・ミラとはまた雰囲気の違う煙突群を見ることができます。
すっかり夕方になってしまいました。 -
トレンカディスのモザイクがびっしり貼られた煙突は、 煙が風に揺らいで立ち上る様子をそのまま表しているそうです。だから曲がっているんですね!
鉛筆にも見えますが… -
確かに、煙が立ち上っているようにも見えますね。
-
こちらの煙突は、三角帽をかぶった男性が集まっているようにも見えます。
-
この扉の中は貯水室です。
ちなみにバンザイしている少年は、大陸系の少年なんですが、ここが相当気に入ったらしく全然動いてくれず…やむなく少年入りの写真となりました。
(ノへ ̄、) -
イチオシ
ドラゴンの背中をイメージした屋根部分は、グラシア通り側の表と裏をそれぞれ背中とお腹にし、色とタイルの大きさで表現しています。
グラシア側の屋根の大きなタイルはまさに鱗そのものですよね。
やっぱりドラゴン説の勝利! -
小さなタイルを貼り付けたお腹側のオレンジ色のグラデーションも、裏側ですがとても綺麗です。
爬虫類…トカゲのイメージだそうです。 -
この煙突群はドラゴンをイメージしているとのことでしたが、この角度は、ドラゴンみたいに見える様な…左が頭で右がしっぽ…うん!見える!…ね?
-
屋上見学を終えると再び階段で出口まで行くことになります。
階段ホールもガウディブルーのタイルとガラスそして温かみのある木材と曲線が、絶妙なバランスで用いられ、斬新なのに、どこか懐かしく安らぎを感じる空間を作り出しています。 -
一気に下る階段も、ガウディブルーのタイルが並んでいました。
最後まで、カサ・バトリョの世界観を堪能できました。 -
イチオシ
外に出ると、すっかり日も暮れ、見事にライトアップされた輝くカサ・バトリョを拝むことができました。
夜の方が、2階ホールのステンドクラスがよく見える気がします。 -
なんとも幻想的なカサ・バトリョです。
通年、午前1時までライトアップしているそうですので、ディナー帰りにでも是非立ち寄ってみてください。
さて、「またやってしまいました歩き倒しの旅 in バルセロナ」①と②で、ガウディ建築四天王を紹介しましたが、次の③では、それ以外のガウディ建築を紹介の予定です。
Coming soon??
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