2007/07/30 - 2007/08/01
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メープルandショコラさん
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映画「戦場のピアニスト」を見て、どうしても見たくなったワルシャワの旧市街。
ドイツ軍に壊滅的な状態にされた街を、欠片一つ完ぺきに元の姿に戻した当時の人々の、心の熱さを感じてみたかった。
そして、ホロコーストの起点となったワルシャワ・ゲットーも見たかった。
私は第二次大戦62年後(訪問当時)のポーランドが、どのように変わって来たのかを感じたいと思ってクラクフとワルシャワの二都を巡った。
暗いイメージが強かったポーランドだったけれど、実際に行ってみて感じたのは「素朴、実直、美しさ」でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
2007年7月30日(月)
今日は冷たい雨。昨日よりも気温が10℃以上低い16℃で寒い。
クラクフのホテルクラコーヴァの目の前にあるバス停から、152番のバスに乗って本駅に行く。 -
クラクフ本駅の地下道には売店があり、たくさんの人が列車を待っていた。
ホームへの階段が、重い荷物を引きずって上がるのにかなりきつかった。
現在は、きっとエスカレーターやエレベーターがあるんだろうな。クラクフ本駅 (クラクフ中央駅) 駅
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クラクフ10時発の特急列車。
普通2等車禁煙席はコンパートメントで、何だかテンションが上がってきた。 -
色々なお菓子などを載せたワゴンも回ってきた。
当時ヒットしていたハリーポッターのホグワーツ行きの列車みたいだな~と思った。
約3時間の列車の旅。
確か、トンネルを通ることは一度もなかったような。
大きな荷物を持っている私は、トイレに行かないために、水分補給を控えて耐えるのだった。 -
13時、ワルシャワに到着。
手前の平らな屋根がワルシャワ中央駅。
右のとがった大きな建物は、冷戦時代にソビエト(ソ連)が建てたもので、今は科学館になっている。確か・・・。ワルシャワ中央駅 駅
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左にそびえたつ白い壁の建物が、今夜から2泊するホテル・ノボテルワルシャワセンター。
中央駅から地下道(街)を通って、ホテルの玄関前に出ることができるのだけど、方向が分からなくなって、重たい荷物を引きずり、迷いに迷ってやっとホテルに到着した。ノボテル ワルシャワ セントリウム ホテル ホテル
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きれいな新しいホテル。スタッフの教育が完璧でした。
この当時としては、進んだセキュリティーだった。 -
水回りも悪くなかった。
荷物を置いて、さあ、街を見学しよう。 -
まずは、ワルシャワ蜂起記念館へ。
第二次世界大戦中に起きたワルシャワ蜂起について、細かくわかりやすく展示物が並べられて、ポーランド語と英語の解説でも理解できた。ワルシャワ蜂起博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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当時の子どもたちが持っていたおもちゃたち。
これらを寄贈した人は、今どうしているだろう? -
中央駅の目の前に大きなスーパーがあった。
そこで見たのは、映画「戦場のピアニスト」の一場面に出ていた大きなパンだった。
何か、すっごく感動した!
今もあるんだって! -
ワルシャワ最初の夜の夕食。
チーズと甘いパン。栄養偏り過ぎ。 -
ホテルの部屋からの眺め。
ポーランドの首都、それも中央駅のすぐそばだというのに、なんだかすごく暗い。
開発がまだ進んでいないんだろう。
2020年の現在は、どうなっているのかな? -
2007年7月31日(火)ワルシャワ2日目
このホテルの朝食が美味しかったかどうかは、日記に書かれていなかった。ヨーロッパに多い、ハム・チーズ・パンのメニューだったのだろう。 -
昨夜見たアパートメントの暗い部分は広い中庭だった。
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今日も寒い。
持ってきた服では足りなくて、パジャマの上着でもジャンパーの下に重ね着するか!?と思ったくらい。
新世界通り。すっきりとした通りだ。 -
聖十字架教会
内部もとても美しい作りだった。
それよりも感動したのが・・・聖十字架教会 (ワルシャワ) 寺院・教会
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18世紀の絵画とまったく同じ!
あの戦争を乗り越えたのか。 -
次は、旧王宮へ。
ロイヤルアパートメントが見られるルート2を選んだ。20ズオティ・約960円。旧王宮 (旧王宮博物館) 博物館・美術館・ギャラリー
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王座の間。
どこの国の王座も似たり寄ったり、と日記に書かれていた。 -
しかし、この木組みの床には感動した。
繊細で美しい!
本当に土足で歩いていいのかな?って思ったくらい。 -
色合いが落ち着いていて、いい感じ。
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王宮の地下は、壊滅を逃れたオリジナルだったはず・・・。記憶がいまいち。
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使われていた大きなストーブ。
360度、熱風が出るのだから構造的に優れていると思う。
ドレスの裾を巻き上げて、お尻を温めている女性の絵が面白い。 -
この写真は、1947年に撮った壊滅状態の王宮だと思う。
徹底的に、めっちゃくちゃに壊させた。ここまでやるか?
といっても、日本だって同じ時期、アメリカに主な都市を空襲されて焼き野原にされているのだけど。
戦争は人間が起こす最も醜いもの。絶対に起こしてはならないものだ。 -
世界遺産の旧市街へ向かう。
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サーっと雲が流れて行って、青空が見えてきた。
ここが、目指してきた旧市街だ。旧市街広場 旧市街・古い町並み
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完全壊滅状態にあった街が、欠片一つ残さず、完ぺきに元の姿に戻った。
今思い出しても美しい街並みだと思う。
どの建物も同じ色ではないのに派手にならず、パステル画のような華やかな雰囲気。
日記には「よみがえった現在の建物が、偉大なものに見える」と書かれていた。 -
旧市街広場のシンボル、人魚の像。
金箔をはって黄金の姿にしてもよかったのに、あえて落ち着いて見える黒色にしたのは、華やかな建物に囲まれているからだろうか。人魚像 (旧市街広場) モニュメント・記念碑
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この渋い色合い、すてきだわ~。
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旧市街を出て、バルバカン(要塞)へと進む。
クラクフのバルバカンより、こちらの方が見応えがある。バルバカン 史跡・遺跡
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ワルシャワ歴史博物館。
小さな入り口でわかりづらかったが、たった6ズオティではもったいないくらいの面白さだった。ワルシャワ歴史博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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時代ごとに人々の生活様式が変わっていく様子が、展示物でよくわかる。
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すでに14時を回っていた。
旧市街広場の一角にあったレストランに入った。
マッシュルームのピエロギとコカ・コーラライトで27ズオティ、約1300円。
おいしかったけど、熱々だったらもっと美味しかったのに。と記録してある。 -
バルバカンの後ろ姿。
さあ、見たいものは、まだまだある。
早歩きで行こう。 -
ワルシャワ蜂起記念碑。
明日、8月1日はワルシャワの人々がドイツ軍に立ち向かった記念すべき日。
大掛かりなステージが組まれ、準備が行われていた。
最初、何だかわからなかった私は、この記念碑を写真に撮ろうとどんどん近づいていった。すると、近くにいたお兄さんにシッシッと手を振られて、ようやく何をしているのか理解した。
ヒアー恥ずかしーと心の中で叫びながら、その場から離れた。ワルシャワ蜂起記念碑 モニュメント・記念碑
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次は、ワルシャワ・ゲットー。
30万人以上のユダヤ人が、狭いこの地区に閉じ込められ、最終的にはアウシュビッツへ連れて行かれた。
私が見学していた時は、辺りはひっそりとしていて、記念碑がより大きく感じた。
戦中の悲しみや苦しみを訴えられているかのようだった。ワルシャワ ゲットー記念碑 モニュメント・記念碑
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記念碑の裏側は、ユダヤ教で大切な立場の経典を持つラビ。力強い目が印象的だ。
その下には、銃剣を持つドイツ兵が隠れるように彫られている。 -
無名戦士の墓
立派な建物だったな~。無名戦士の墓 モニュメント・記念碑
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クラクフ通り。明るくシンプルな通り。
きっと、戦後に新しく整備された通りだと思う。 -
雑貨屋さんをいくつか見て歩く。
きらびやかなクリスマス用の置物かな。 -
とってもかわいい人形たち。
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大人がたくさん並ぶパン屋さん。
私も並んで、とりあえず指差しでこの甘そうなパンを買ってみた。
食べたら、表面の砂糖は甘いけど、生地はさっぱり、中のクランベリージャムが甘酸っぱくて美味しかった。2.5ズオティ約96円。 -
またまた駅前のスーパーに来ました。
広くて、色々なものがある。 -
日本品もあった。日本人が多い証拠。
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主食とはいえ、この大きさには驚かされる。
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新鮮な野菜。色とりどりで美味しそう。
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駅前広場で、明日のワルシャワ蜂起記念日に向けての映画を放映していた。
大きな画面に、ワルシャワの市民たちが兵士になってドイツ兵に向かっていく姿が映す出されていた。
第二次大戦のホロコーストの現場・アウシュビッツとビルケナウ、そして壊滅された街を復興させたワルシャワ旧市街といくつもの世界遺産を見てきて、最後に、敵であるドイツに抵抗した人々の映像を見られたことで、胸がいっぱいになった。
この旅行の総まとめを見ているようだった。
天気は雨が降りそうなうすら寒い中だったけど、この戦争の映像を見てると、「誇り」とは何だろう?「生きる」って何だろう?って考えさせられた。
たまたま休みの都合で7月25日から8月1にまでの旅行になったが、それが、この旅行にとって重要な時期に当たるとは、何だか運命を感じた。 -
最後の夜のデザート、ヨーグルト3種。
この旅行を振り返って、「グルメ」と言えるものはほとんど食べてなかった。
13年前の私は、まだ気が弱くて、レストランに入るに気後れしていた。可愛かったな~。
今も変わらないのは地元のスーパー巡り。だいたいお惣菜やヨーグルト、チーズなどを買って夕食とすることが多いけど。 -
8月1日(水)最終日
ワルシャワ中央駅から195番のバスに乗って国際空港へ向かった。
空港は、小さくてにぎやか。
すでにカウンターには長い列ができていた。ワルシャワ ショパン空港 (WAW) 空港
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手続きを終えて15kgにもなった荷物を預けて身軽になった。
朝たっぷり食べたのだけど、お昼だし空港のレストランでパスタを食べた。確か、スパイシーな味たっだと覚えている。 -
また、小さなルフトハンザ航空で帰る。
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フランクフルトでのひととき。
今更ながらに、たくさんの世界遺産を見て来たな~。
危険な場面も思いもしなかったし。交通機関も便利だった。
ただ地図が、間違っているというのか使えなかった。
クラクフのカジミエーシュ地区の黒焦げで崩れたアパートメントやアウシュビッツのむごい展示物、ビルケナウの広大な敷地にショックを受けた。
最後にワルシャワの旧市街を見て、平和な時代が来たんだな~って他国の人間としてもホッとして、温かい気持ちになれた。
本当に行って良かった。
今思うと、どこもしっかり整備されていたが、まだ混雑するという状況でもなかったし、行った時期が良かったとも思う。フランクフルト国際空港 (FRA) 空港
-
最後に、自分へのお土産。
下のマグカップは、ワルシャワの素敵なお店で買った、ちゃんと制作者のサイン入りの手作り。隣の赤い猫の置物はクラクフの織物会館で買ったもの。そのまた隣の小さなものは、ヴィエリチカ岩塩採掘場の塩の結晶の置物。
あとは全部免税店で買った、大好物のベルギーチョコレート。
上手に、3万円分のズオティを使い切った。
海外旅行で何がうれしいって、このベルギーチョコを変えることかな~(笑)
見どころたっぷりの、色々考えさせられるポーランドでした。
また、ぜひ行きたいと思う。
ずいぶん変わってしまっただろうな~。
長い長い旅行記を見ていただき、ありがとうございました。
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旅行記グループ
楽しい海外の旅
この旅行記へのコメント (2)
-
- 電動自転車さん 2020/06/19 22:26:52
- 羨ましいです
- 羨ましい行動力です。
国内は一人旅大好きですが、海外はまだまだ。危険というより、オリンピックに方向音痴の種目があればぶっちぎりの金メダル確定なので、言葉も当然ながら地図も読めず
迷子になったら?と思うと二の足を踏んでしまいます。
ポーランドと言えば、『ケインとアベル』しか思い浮かばない私には遥か彼方な感じです。
旅行って確かに時期ありますね。
あの頃は不便だったとか、でもその分静かで良かったとか。
いい時に行かれたのですね。
目を背けたくなるものにもしっかり向き合う姿勢に尊敬します。
やっと旅行解禁しそうです。
北海道予約済みです。
また素敵なアップお願いいたします。
電動自転車
- メープルandショコラさん からの返信 2020/06/30 16:13:32
- RE: 羨ましいです
- 電動自転車さん
こんにちは!
返事がすっかり遅くなって、ごめんなさい。
私の若かりし日の思い出を見ていただき、ありがとうございます!
北海道旅行、決められたのですね!
うれしいな〜。
どこを廻られるんですか?
電動自転車さんの旅行記は、本当におもしろいので楽しみです。
私も8月にようやく遠出をする予定です。
こう言ってはいけないのでしょうけど、外国の方々がいないと、
静かに観光ができるというメリットがあるような。
こちらはエゾ梅雨がやっと終わりました。
お互いにコロナなんかに負けず、暑い夏を楽しみましょうね。
旅行記、楽しみにしてます。
メープルandショコラでした。
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