新型コロナ自粛中、ご近所散歩　その4 　子母口・千年

2020/05/05 - 2020/05/05

ゴールデンウィークに突入しましたが、日本は新型コロナウィルスのために緊急事態宣言が全国に発令されている状態です。毎年この時期は海外旅行に行っていたのですが、今年は自宅にこもって静かに過ごしています。
運動不足解消のため、連日ご近所散歩に出かけています。
　本日のコースは川崎市高津区の子母口・千年エリアです。歴史ある寺社仏閣、縄文の貝塚や郡衙跡などを歩いて回ります。
「貝塚と古墳、古代のロマン（子母口・千年コース）」という高津区が紹介しているコースマップを参考に歩いて行きます。

エリア 溝の口・武蔵小杉(神奈川)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 徒歩

マップで紹介されているコースを逆にたどることにしました。
スタートは高津区橘出張所からです。第三京浜道路のすぐ近く、普段なら交通量の多い市民プラザ通りに面しているのですが、新型コロナの影響か、車も人もまばらです。

橘小学校に沿って山の方へ歩いて行きます。

道の両側がこんもりした森になってきました。
この丘の上に登ると最初の目的地である影向寺（ようごうじ）があります。

丘の上に来ました。
河岸段丘の崖の部分が今でも森として保存されています。

高台に位置する影向寺に到着しました。
このあたりはお隣の宮前区になるようです。

お寺のホームページの解説によると「天平12年(740)、聖武天皇の命令を受けた高僧・行基によって開創されたと伝えられていますが、近年の発掘調査の結果、創建の年代は白凰時代末期(7世紀末)にまで遡ることが明らかになりました」とのことです。

「関東の正倉院」とも言われる関東地方屈指の古刹とのこと。
紹介マップではここは散歩の最後の目的地になっています。
逆順に回っているので最初に一番すごいところを訪れてしまったようです。
境内には薬師堂をはじめ重厚な建造物が並んでいます。

太子堂。
疾病消除の祈願が込められた聖徳太子孝養像(鎌倉時代後期)が安置されています。

影向寺から東に数分歩いたところに、たちばなふれあいの森があります。

階段の手すりにナナフシの子供がいました。
この森にある湧水地にはホタルが生息しているそうです。

丘の下の方に降りてきました。市民プラザ通りに出る少し前、庚申塔の脇の細い坂道を登って、再び丘の上に登ります。

全長3.4キロほどの短いコースですが、河岸段丘の高低差を登ったり下ったりするので、変化の多い面白いお散歩になります。

高台に登ると風がとてもさわやかです。

丘の上はたいてい畑になっています。
東京方面の眺望がとても良い場所でした。

近所のおばちゃんが大きなカメを連れて散歩していました。
そこの垣根にスイカズラが咲いているよと教えてくれました。さわやかな甘い香りが漂っています。

丘の上の畑を抜けるとすぐに住宅街です。
ここで地図の表示が良くわからなくて迷いました。
適当に面白そうな道を進むことにしました。

完全に間違えてしまいました。
さっき来た庚申塔のところに戻ってきてしまいました。

もう一度坂道を登ります。さきほどのカメのおばちゃんがまだいました。

マップではこのあたりを麹屋坂と書いてありましたが、おばちゃんの話だと、ライオン坂と呼ばれているそうです。

正しいルートに戻りました。
たちばな古代の丘緑地というところに到着。

奈良時代から平安時代初期にかけての武蔵野国橘樹郡の郡衙跡地団だそうです。
今は特に見るものもないただの広場になっています。ここで少し休憩してから、散歩を続けます。

再び丘の下へ降りて行きます。中原街道にでました。
マップに「蔵のある家」と紹介された大きなお屋敷がありました。

江戸と相模国平塚を結ぶ中原街道は成立が古代にさかのぼることができるほどの歴史ある街道ですから、このくらいの大屋敷が街道沿いにあっても不思議ではありません。

中原街道を渡って、再び丘の上に登ります。

富士見台古墳というところに来ました。

古墳の周囲は閑静な住宅街です。小高い円墳の頂上は子供たちの絶好の遊び場になっていました。

また丘の下に降りて行きます。

橘樹神社に到着です。

日本武尊、弟橘媛を祀っています。社伝によると「日本武尊東征の際海が荒れ、弟橘媛はその身を投じ海を鎮た。やがて入水した媛の御衣・御冠の具だけがこの地に漂着した。」とのこと。さきほど見てきた富士見台古墳は、一説には弟橘媛の「御陵」であるとも伝えられているそうです。

石碑も何やら貫禄あり気です。

しかし狛犬はやたらとかわいらしい。

正面には新しい狛犬もありますが、こちらの古い方がやはり味わいがあります。

橘樹神社の隣は蓮乗院というお寺です。

寛文12年（1692年）に創建されたということです。

それほど大きなお寺ではありませんが、境内はきれいに整備されていて良いですね。

橘樹神社から少し南に行ったところにある長屋門。
改修工事中でした。

再び坂道を登って丘の上に行きます。

子母口貝塚という場所に来ました。
縄文時代早期後半、約7，000年前のもので、多摩丘陵上で最も古い貝塚として有名です

縄文時代にはこのあたりまで海が迫ってきていたのですね。

丘の斜面の竹林の小路を下ります。

市民プラザ通りを歩いて橘出張所の方に戻ります。

途中に千年神社があります。

境内では小さな子供たちが親と一緒に遊んでいました。

スタート地点の橘出張所に戻りました。
まだ少し余力があったので、春日台公園 (高津区市民 健康の森)も行ってみることにしました。

広い公園ですが、かなり大勢の人でにぎわっていました。
今回の散歩中、最も人口密度が高い場所でした。

隣は第三京浜が通っています。

バーベキュー施設でしょうか。
さすがに閉まっています。

野イチゴがたくさんなっています。

たぶん桐の花だと思います。
本日のお散歩はこれで終了です。河岸段丘の縁を登ったり下ったり、起伏に富む複雑な地形を堪能できました。