2017/07/22 - 2017/08/01
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マンボウのお城さん
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2017年までに登録されたイタリア本土(シチリア島を除く)の全ての世界遺産を4回に分けてレンタカーで周遊しました。
今回の旅行記は、その4回目となります。旅行期間は、往復の国際線を合わせて、10日間でした。
スケジュールは以下の通りです。右端にホテル名を記入しておきました。
(凡例 ■:世界遺産(未制覇)/ □:世界遺産(再訪)/ ★世界遺産(未制覇&この旅行記))
1日目:成田→フランス-パリ(エールフランス航空)/ Hilton Paris CDG Airport→荷物を置いて市内へ
2日目:Hilton Paris CDG Airport→イタリア-ミラノに移動 / Milan Linate Airport (LIN)→(レンタカー)→■ベルモンテのサクロ・モンテ→トリノ(■サヴォイア王家の王宮群)/ B&B Alba in Langhe
★3日目:■ピエモンテのブドウ畑の景観:ランゲ=ロエーロとモンフェッラート→★ポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレと小島群(パルマリア島、ティーノ島、ティネット島)/ Hotel La Scaletta, Florence
4日目:★フィレンツェ歴史地区(再訪)ウフィッツィ美術館/サンタ・クローチェ聖堂→■トスカーナ地方のメディチ家の邸宅群と庭園群(ピッティ宮殿のボーボリ庭園)→■サン・ジミニャーノ歴史地区 / NH Siena
5日目:■シエナ歴史地区→■ピエンツァ市街の歴史地区→■ヴァル・ドルチャ / Vico Del Poeta
6日目:■アッシジ、フランチェスコ聖堂と関連修道施設群→■ウルビーノ歴史地区→■サンマリノの歴史地区とティターノ山 / Mosaico Hotel, Ravenna
7日目:■ラヴェンナの初期キリスト教建築物群→■フェラーラ:ルネサンス期の市街とポー川デルタ地帯→■パドヴァの植物園(オルト・ボタニコ)/ B&B Il Melo
8日目:■ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ→■ヴェローナ市街 / Albergo Giulia Gonzaga
9日目:■マントヴァとサッビオネータ(サッビオネータ→マントヴァ)→■クレスピ・ダッダ→Milan Linate Airport (LIN)→フランス-パリ(CDG)→
10日目:→成田(エールフランス航空)
上記の通り、訪れた世界遺産は、イタリアが19カ所、サンマリノが1カ所の合計20世界遺産です。
1つの世界遺産で複数の登録リストがあるため、実際に訪問した世界遺産リストの数は、23か所を越えています。
今回の旅行記をもって、本土の2017年までに登録された全世界遺産43か所に足を運んだことになります。
コロナウィルスで行けなくなったシチリア島(エオリア諸島/サルディーニャ島含)が8カ所あるので、シチリア島で2017年までのイタリアの全世界遺産に行くことになります*。
*アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群とカルパティア山脈のブナ原生林は、イタリアに世界遺産のサイトがないため、他国にてカバーする予定。
※本日は、早くも4日目となりました。
※フィレンツェに再訪した理由は、忘れもしない2010年5月1日にLabor Holiday(メーデー)でウフィツィ美術館が閉館だったためです。7年越しの4回目のイタリア訪問で、やっとフィレンツェのウフィツィ美術館に戻ってくることができました。
ただ、7年待った甲斐があり、2010年は禁止されていた美術館の写真撮影が解禁になっていたのです♪
そこで混雑しない時間帯に入館するため、ウフィツィ美術まで徒歩4分の「ホテル ラ スカレッタ」を予約し、朝一番に並ぶ計画を立てました。そこは当然、歴史地区なので駐車場がなく、レンタカーを停めるためだけに5,000円を支払いました…背に腹は代えられません。
これで、準備は完璧です。さて、結果は…旅行記でお確かめください♪
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- エールフランス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- ブッキングドットコム
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7年ぶりにフィレンツェに戻って来ました。
ウフィツィ美術館がメーデーで閉館だったからです。
朝一番に並ぶために、ヴェッキオ橋をウフィツィ美術館側からピッティ宮殿側に渡ってすぐのホテル「ホテル ラ スカレッタ」を予約しました(クチコミに掲載予定)。
ウフィツィ美術館側まで、徒歩4分のロケーションで、とても素晴らしいホテルでした。 -
夜になっても人通りの絶えないヴェッキオ橋は、安全かつ便利でした。
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ウフィツィ美術館の側道まで、本当に5分以内で歩けました。
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ここでは、クラッシックのミュージシャンが路上ライブを行っていたため、多くの観客が聞き入っていました。これは、素敵ですね。
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「ウフィツィ美術館」は、1500年代に現在のトスカーナ州の前身となるトスカーナ大公国の初代大公を務めたコジモ1世が、行政庁舎として建てたのが始まりです。設計に携わったのが、コジモ1世お抱えの設計士ジョルジョ・ヴァザーリです。こちらも予約制で入場できる「ヴァザーリの回廊」に名前が残っています。
「ヴァザーリの回廊」は、現ウフィツィ美術館とメディチ家の自宅だったピッティ宮殿を直接結んだ全長約1キロの出勤用隠し通路のことです。
財力と権力でフィレンツェを統治していたメディチ家は命を狙われることも多く、護身と利便性も兼ね備えた隠し通路だったのです。 -
その後、芸術好きの息子フランチェスコの時代になり、メディチ家に眠る貴重な美術品を集め保管しはじめたのが美術館コレクションの元となったと言われています。
現在では「フィレンツェ歴史地区」の一つとして世界遺産にも登録されています。
※是非、ご覧いただきたい作品には、★印をつけました。様々な美術本やWebサイトで若干おススメが異なるため、いずれもおススメとなっているものに付けました。後はご自身で、お好きな作品を追加すると充実した観覧が楽しめると思います♪ -
「ヴァザーリの回廊」は「ウフィツィ美術館」の3階に入り口があり、地上2階建の通路をくねくねと曲がりながらピッティ宮殿へと続きます。したがって、ヴェッキオ橋の2階部分も回廊になっています。
ただ、2016年に安全上の理由から、閉鎖/制限付公開を繰り返し、2016年11月末から完全に修復工事に入りました。私が行った2017年7月は、当然見学不可でした。
ちなみに、現在も再開の目処は立っておらず、2021年制限付で一般公開予定となっていましたが、またコロナウィルスの関係で延期になる可能性大です。 -
では、気を取り直して、美術館の作品のご案内をしたいと思います。
ルーブル美術館は、写真撮影可能ですが、プラド美術館はある時点から、完全に写真撮影が禁止となっています。ウフィツィ美術館も最近まで撮影禁止だったのですが、2017年は可能になったので、本当にラッキーでした。
※ウフィツィ美術館は、イタリア国内の美術館としては収蔵品の質、量ともに最大です。 -
ここから以降、「ウフィツィ美術館」で是非、見るべき作品とその説明を加えさせていただきました。
写真左側:『受胎告知(シモーネ・マルティーニ)』★
ゴシック期のシエナ派の代表的な画家です。 -
写真右側:『荘厳の聖母(ジョット)』★
全ての西洋絵画の祖ジョット・ディ・ボンドーネの傑作『荘厳の聖母』です。
元々はフィレンツェのオニサンティ聖堂の主祭壇画として制作された本作は、玉座に聖母マリアと幼子イエスを描き、その左右に複数人の聖人を配する祭壇画(宗教画)独特の図式≪聖会話≫を主題とする祭壇画の原型になった作品であると共に、西洋絵画の祖と称されるジョットを研究する上での基準作品となっています。
西洋美術史上最も重要な作品のひとつとして広く認知されている作品です。 -
『聖母戴冠(フィリッポ・リッピ)』★
1441年から1447年にかけて、イタリアのルネッサンスの画家フィリッポ・リッピによって描かれた作品です。
写真は掲載していませんが、この題材は、ルネサンス期の画家に多く用いられており、同名タイトルで以下の作品も「ウフィツィ美術館」で観ることができます。
『聖母戴冠(フラ・アンジェリコ)』
『聖母戴冠(ロレンツォ・モナコ)』
ここまでが、主に祭壇画(宗教画)の説明です。展示エリアもこれらの作品は集められているため、リストを作成して携帯しておけば、見学時間を大幅に短縮できると思います。 -
『ウルビーノ公夫妻像(ピエロ・デラ・フランチェスカ)』★
ルネサンス期の肖像画でも最も有名な作品のひとつです。 -
『聖母子と天使(フィリッポ・リッピ)』★
初期ルネサンスを代表するフィレンツェ派の巨匠フィリッポ・リッピが晩年に手がけた聖母子像の最高傑作で、最も良く知られる作品のひとつです。 -
『プリマヴェーラ(春)(サンドロ・ボッティチェッリ)』★
西洋絵画が好きな方なら、知らない方はいない「ボッティチェッリ」ですが、彼はフィレンツェに生まれ、フィリッポ・リッピの工房で遠近法や肉体表現などの新しい技法を学び、その後27歳で画家として独立しました。
システイーナ礼拝堂の壁画(1481~82年)などを制作した、15世紀のフィレンツェを代表する画家です。 -
『ヴィーナスの誕生(サンドロ・ボッティチェッリ)』★
愛と美の女神ヴィーナスが海の泡から誕生し、西風ゼフュロスに吹かれてキプロス島に上陸するというドラマチックなシーン。
おそらく、「ウフィツィ美術館」で最も有名な絵画です。
教科書にもよく出てくる美の女神。テーマは愛で、それはヴィーナスの美によって象徴されています。
それだけに、現在でもモナ・リザと肩を並べる人気の名画です。 -
ウフィツィ美術館の第18室には「トリブーナ」★と呼ばれる八角形の特別室があります。部屋内はギリシャ時代の大理石の彫刻や絵画で飾られ、部屋全体が一つの美術作品とも言える場所です。
ここは中に入ることはできませんが、三方に開かれた扉から、観ることができます。 -
この部屋は、コジモ1世の息子でトスカーナ大公の「フランチェスコ1世」が自分自身の美術鑑賞室を造りたいと考えた事を機に、フィレンツェの建築家「ベルナルド・ブオンタレンテ」に命じて建設させました。
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トリプーナの中央には、部屋の形と同じ「八角のテーブル」が置かれています。これは部屋の建設時に一緒に造られた作品で、ベルナルディーノ・ポッチェッティをはじめとする、複数人の芸術家が制作に携わっています。また、天井のドーム部分には遙か東方の海から運んできた貝が6千個も装飾として用いられています。
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「ウフィツィ美術館」は、各部屋の天井にも様々な装飾画が描かれており、歩くだけでも楽しめます♪
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『聖母子と聖人(ペルジーノ)』
ルネサンス期のイタリアのウンブリア派を代表する画家です。
ペルジーノは、ボッティチェリ、ギルランダイオらとともに、バチカン、システィーナ礼拝堂の壁画装飾を担当したことと若き日のラファエロの師だったことで、とても有名です。 -
それにしても、朝一番に行ってもこれだけガラガラのウフィツィ美術館に来られた方は、少ないのではないでしょうか?
ラッキー♪を通り越して、驚きです! -
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各部屋の装飾画をしばし、ご堪能下さい。
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これだけ観光客のいない夏休み期間は、多分もう何度訪れても絶対にないと思います。7年越しの思いが叶った上に、ウフィツィ美術館を堪能させてもらえたことに感謝です♪
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ウフィツィ美術館からヴェッキオ宮殿もこんな風に観ることができます。
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廊下に人がいないウフィツィ美術館だけに、彫刻も撮り放題でした♪
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貸し切り?! 状態です。
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ウフィツィ美術館からヴェッキオ橋が、こんな風に楽しめます。
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閉鎖されていた「ヴァザーリの回廊」も間近に確認することができて感動しました。
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『東方三博士の礼拝(ドメニコ・ギルランダイオ)』
三大陸、三世代を代表する博士が、イエスのもとにひざまずくさまが描かれています。
ドメニコ・ギルランダイオは、若き日のミケランジェロが最初に師事した画家としても知られています。 -
代表作としては、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会(マサッチオの壁画でも知られる)の内陣を飾るマリア伝の壁画群があります。
また、何と言っても特筆すべきは、チカンのシスティーナ礼拝堂側壁の壁画制作にも、サンドロ・ボッティチェッリ、ルカ・シニョレッリ、ペルジーノらとともに参加していることです。 -
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『聖家族(ミケランジェロ・ブオナローティ)』★
油彩とテンペラで描かれたパネル絵で、現存しているわずか3枚のミケランジェロのパネル絵のなかの1枚であり、かつ唯一完成している稀少中の超貴重な作品です。
これ1枚のためにウフィツィ美術館に来ても、相応の価値があると言われる作品です。これだけは、見逃さないで下さいね! -
『ガブリエル・デストレとその妹(フォンテーヌブロー派作品=作者不明)』
フォンテーヌブロー派の複数人が描いているため、作者が特定されていません。
作者がわからなかったわけではありません。
同じタイトルの絵が、ルーヴル美術館に所蔵されていますが、その絵は左側の女性がブロンドの髪の女性ガブリエル・デストレの乳首をつまんでいます。 -
肉感的で女性同士による同性愛ともとれる描写から、19世紀にルーブル美術館がこの絵を取得した際には、職員が絵をシートで覆ってしまったとも伝えられています。この女性がタイトルにもあるガブリエル・デストレで、時のフランス国王であるアンリ4世の愛人であった女性です。「乳首を摘ままれている」という描写は、ガブリエルが国王の子を身ごもっていることを象徴しており、絵はそのことを妹によって暴露されているところだというのが大方の見方だそうです。
この絵は、その有名な絵と同じタイトルで同じような作風であることから、ウフィツィ美術館でも人気の作品です。 -
この絵は、ウフィツィ美術館で購入したガイドブックにも紹介されていなかった作品ですが、衣装の描写があまりにも緻密で、美しいと思ったため、掲載させていただきました。
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自分が気に入った絵画を写真に撮って、家に帰ってからも楽しめるのは、素晴らしいと感じました。
プラド美術館は、混雑を避けるために撮影禁止にしたそうです。賛否両論ありますが、家に帰ってから見れるのが、ガイドブックだけだと、自分の気に入った絵画が見られないのは、マンボウのお城は残念に思います。
皆さんは、いかがでしょうか? -
日本にも1つくらいこんな素敵な美術館があったら、子供の頃から慣れ親めて、ダヴィンチに迫れる画家も輩出できるかもしれません…。
アニメで世界を凌駕するほどの実績があるので、強ち夢ではないような気がするのですが…。 -
日本の超一流の大工さんなら、こんな素敵な壁天井も造れると思うのですが…。
そう言えば、スペインのサグラダ・ファミリアの石刻責任者は日本人(外尾悦郎氏)なのは、ご存知ですよね。 -
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何もかも素敵すぎて、溜息ばかり…
カメオの大きさと緻密さにうっとりです♪ -
「ウフィツィ美術館」の魅力は、絵画だけではなく、まるで宮殿のような仕上がりの良さも味わえる点だと思います。
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彫刻もしかり…。
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描かれていることだけで驚きの、装飾画もしかり…。
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ヴェッキオ宮殿がこんなに近くに見えるテラスまで来ました。
ウフィツィ美術館って、テラスもあるんですよ♪ -
ジョットの鐘楼も目の前に観ることができます(望遠ズームを使用していますが…)。
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『Madonna of the Harpies(アンドレア・デル・サルト)』
16世紀初頭に活躍したフィレンツェ出身の画家で、修行時代をピエロ・ディ・コジモの下で過ごし、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、フラ・バルトロメオなどの影響を受けながら画風を形成しました。
当時より優れた画家として名声を博していました。 -
『聖家族と幼い洗礼者聖ヨハネ(ブロンズィーノ)』
マニエリスム期の偉大な巨匠ブロンズィーノの代表的な聖家族作品のひとつです。
神の子である幼子イエスと幼児聖ヨハネ、聖母マリア、マリアの夫ヨセフを配する≪聖家族≫を描いています。
気品に満ちた冷艶な表情描写、優雅で長く引き伸ばされた人体構造と身振りなど、ブロンズィーノの特徴が顕著に示されている作品です。 -
『ヒワの聖母(ラファエロ・サンティ)』★
この絵画は、ラファエロが1506年、フィレンツェの商人の結婚祝いとして描いたものです。1547年にこの商人宅ががけ崩れで崩壊し、この絵画もばらばらになってしまいました。その後修復され、1639年に売却されたそうです。
現在、この絵画を所有しているウフィツィ美術館に初めて展示されたのは、1704年なので、300年以上も経過しています。時間の経過とともにオリジナルの色彩が失われていきましたが、10年がかりでエックス線などの最新技術を用いて修復し、オリジナルの色を復活させることに成功しました。
実は、修復のため10年間一般公開されていなかったこの作品は、2009年3月1日までメディチ・リッカルディ宮殿に展示されたあと、ウフィツィ美術館に戻って来ました。 -
『自画像(ラファエロ・サンティ)』★
虚ろげな目をこちらに向けた青年は、ラファエロの若き日の自画像です。
21~23歳のラファエロと思われます。
すでに徒弟修業を終え画家として独り立ちし、各地の教会から祭壇画の制作を依頼され順調に大画家への道を歩み始めたころです。虚ろな眼付、物憂げな表情が気になりますが、表情はともかく、容貌は端正に整った美しい青年です。
芸術家らしい繊細な眼鼻立ちが印象的で、恋多きラファエロという異名がぴったりです。ただ、ラファエロは37歳という短い生涯でした。 -
朝一番に来ると、人気作品から先に観ると、ほとんどの部屋は誰一人いない状態で鑑賞できます。もちろん、団体の観光客がいないというラッキー要素もありますが…。
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『ラ・カリタ(フランチェスコ・サルヴィアーティ)』
解説がいろいろあり、1つに絞れないため、絵を楽しんでほしいと思う見応えのある大きな作品です。
ラ・カリタの日本語訳も、「慈善」や「慈愛」があり、本当の作者の意味するところが知りたいと思う作品です。 -
『長い首の聖母(パルミジャニーノ)』★
この「長い首の聖母」は、ルネサンス後期の美術様式「マニエリスム」を代表する画家「パルミジャニーノ」の未完の作品です。
パルミジャニーノは、1534年から1540年にこの世を去るまで、この作品に従事していました。
長く伸びたフォームや極端な比率で人物を描くのは「マニエリスム」の大きな特長で、作品のタイトルでもある聖母の首や、その腕に抱かれる幼子イエスの体は、現実とは異なる身体を引き伸した形で描かれています。
作中の右下で、巻紙を手にしているのは西方教会の四大博士の一人で、その右下のには書きかけの足が残っており、この作品が未完である事が分かります。 -
『アドニスの死を嘆くヴィーナス(セバスティアーノ・デル・ピオンボ)』
ルネサンス期からマニエリスム期にかけて活動したイタリアの画家です。
ヴェネツィア派の配色、ローマ派の堂々とした構図が特徴です。 -
『受胎告知 (レオナルド・ダ・ヴィンチ)』★
この作品も、ウフィツィ美術館を代表するルネサンス期のイタリア人芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチとアンドレア・デル・ヴェロッキオが1472年から1475年ごろに描いた絵画です。 -
「ルカによる福音書」に記されている、大天使ガブリエルがキリスト受胎を告げるために聖母マリアのもとを訪れた場面が描かれています。ガブリエルは、マリアが処女懐胎の奇跡によってイエスと名付けられ「神の子」と呼ばれる息子を授かることを伝えるために父なる神から使わされたというものです。
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受胎告知は美術作品のモチーフとして極めて普遍的なもので、当時のフィレンツェでもルネサンス初期の画家フラ・アンジェリコの絵画のように多くの美術作品の主題となっています。
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『東方三博士の礼拝(レオナルド・ダ・ヴィンチ)』★
東方三博士の礼拝は、ユダヤの王を探して、東方より導かれし三博士が、聖母に抱えられた幼子イエスに礼拝する姿を描いた作品です。
この絵画も「ウフィツィ美術館」を代表する作品の1つです。
(ひとたび混みだすと、人の頭しか映らない作品の代表作です…笑) -
ダヴィンチが1481年にフィレンツェ郊外の修道院から制作依頼を受けたものの、翌年にミラノに移ってしまったため、未完のまま残されていました。
ウフィツィ美術館の所蔵となったのは1670年の事だそうです。
ダヴィンチの絵画に多く見られる「ぼかし画法」によって、人や物、空間が見事に融合しています。完成形が見れないのが非常に残念です。 -
絵の中央右側には、複数の馬の頭の下絵が描かれており、ダヴィンチがバランスの良い配置を試行錯誤していた事が分かります。このこだわりの強さからも、ダヴィンチの筆が遅いと言われていた事が頷けます。
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『ウルビーノのヴィーナス(ティツィアーノ・ヴェチェッリオ)』★
ウルビーノのヴィーナスは、ヴェネチア派を代表する画家「ティツィアーノ」の代表作の一つです。
愛と美の女神「ヴィーナス」が、永遠の愛の象徴「バラ」を手にした姿が官能的に描かれています。奥の窓辺にはヴィーナスが愛した花「ギンバイカ」の鉢植えが置かれ、その横では2人の召使いが衣装を取り出しています。
ヴィーナスの足下で眠る犬は忠誠を表しているそうです。 -
ダヴィンチ、ラファエロ、ポッティチェリなど、ウフィツィ美術館の有名作品はこの3階に集中しています。2階は3階に比べると、そこまで有名作品は多くありませんが、「ティツィアーノ」や「カラヴァッジョ」などの見逃せない作品が展示されています。
私も3階から見学し、2階に降りたため、最後まで混雑することなく、快適に観ることができました♪ -
それでは、最後の超有名作品です。
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『メデューサ(カラヴァッジオ) 』★
見るものを石に変える蛇の髪を持った女性「メデューサー」の首が、ペルセウスによって切り落とされた場面を描いた作品。カラヴァッジオの代表作の一つです。
イタリア出身のローマ・カトリック教会の枢機卿「フランチェスコ・マリア・デル・モンテ」が「カラヴァッジオ」に依頼して、メディチ家の大公「フェルディナンド1世」に贈ったものです。 -
『バッカス(カラヴァッジオ)』★
これは、「カラヴァッジオ」がローマに来てすぐに手掛けた初期の作品で、ローマ神話のワインの神である『バッカス』を題材にしたものです。
ローマ美術やイタリア・ルネサンス美術に多く見られる「自然主義」から脱却し、日常的で現実的な絵を描く「写実主義」で描かれています。
バッカスのモデルに関しては諸説ありますが、「カラヴァッジオ」と同居していた友人、または鏡を見て自分自身を描いたとも言われています。
同時期に描かれた『メデューサ』と同様に、枢機卿からの依頼で「フェルディナンド1世」に寄贈するため、「カラヴァッジオ」が手掛けました。 -
これで「ウフィツィ美術館」の主な作品のご紹介は、終了です。
長い間、お付き合いいただき、ありがとうございました。
できるだけ個人的な評価は避けて、一般的に解説されている内容を嚙砕き、自分なりのまとめ方をしたため、異なる見方をされる方もいらっしゃると思いますが、ご容赦のほど、お願いいたします。
この旅行記が美術&美術館を愛する人に、美術を学ばれている方に少しでもお役に立てれば幸甚です。 -
フィレンツェは、見どころが多いので、とても1日では周れないため、何を観たいのか事前に決めておかなければ、ウロウロしているうちに時間がなくなってしまいます。
マンボウのお城は、前述の通り「ウフィツィ美術館」が閉館で観ることができなかったため、次に観たいと計画していた「サンタ・クローチェ教会」に足早に訪れたところ、ア然とするほどの行列が…。「ウフィツィ美術館」が閉館だったため、教会とは思えないほどの芸術作品が溢れる「サンタ・クローチェ教会」に人気が集中したためと思います。 -
ここは、時間がとてもかかるほど観るべき内容の濃い教会だったため、前回は諦めたのです。今回は、朝一番にガラガラの「ウフィツィ美術館」を堪能しても時間がたっぷりあったため、まだ「サンタ・クローチェ教会」の混雑は、前回ほど凄くはありませんでした。
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何故、それほどまでに行列ができるのかと申しますと、ガリレオや、ミケランジェロが眠る「イタリアの栄光のパンテオン」といわれる世界最大のフランシスコ会の教会で、かつフィレンツェ最古の広場であるサンタ・クローチェ広場にある、世界最大のフランシスコ会の教会で、カトリック教会のバシリカだからなのです。
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★『キリストの昇天(ジョヴァンニ・ストラダーノ)』
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★『聖トッマーゾの不信(ヴァザーリ)』
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★こちらはピサ生まれの科学者ガリレオ・ガリレイのお墓です。
多くの芸術家のスポンサーだったメディチ家は、ガリレオの後援者でもありました。
宗教裁判のあと目が見えなくなり、フィレンツェ郊外で生涯を閉じています。 -
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★ミケランジェロのお墓
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ダンテの記念碑
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『この人を見よ(ヤコポ・コッピ・ダル・メーリオ)』
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★中央の十字架:『磔刑像(ニッコロ・ジェリーニ)』
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★バルディ礼拝堂に飾られた、ジョットによるフレスコ画『聖フランチェスコ伝(Storie di S.Francesco)(ジョット)』は必見です。
ジョットによって1310年頃から1320年頃に描かれた『洗礼者聖ジョヴァンニの物語』と『福音書記者聖ジョヴァンニ』の真作です。 -
★中央主祭壇には、14世紀アーニョロ・ガッディが描いた、「聖十字架物語」の美しいフレスコ画があります。
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『聖霊降臨(ヴァザーリ)』
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『三位一体(チゴリ)』
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★『最後の晩餐』『神聖な物語の木』『聖痕を受ける聖フランチェスコ』『トローサの聖ルドヴィーコ』『孤独の聖ベネデット』『ファリサイ人とキリストの晩餐』からなるタッデオ・ガッディの代表作であるフレスコ画は1355年頃描かれました。
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こちらが、地下の納骨堂です。
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サンタ・クローチェ聖堂の外観です。
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サンタ・クローチェ広場から、ドゥオモ広場へ戻って来ました。
天気が頗る良かったので、お決まりの「ジョットの鐘楼」をパシャパシャして -
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂をパシャパシャしても、まだサン・ジミニャーノ歴史地区へ向かう時間になっていなかったので、速攻で世界遺産トスカーナ地方のメディチ家の邸宅群と庭園群の1リストであるピッティ宮殿のボーボリ庭園を見に行くことにしました。
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世界遺産トスカーナ地方のメディチ家の邸宅群と庭園群の世界遺産登録が2013年なので、前回訪れた2010年にボーボリ庭園は、世界遺産登録されていなかったための再訪です。
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なお、全ての芸術作品の中で、彫刻に関しては、全く説明を書き加えられませんでした。マンボウのお城が、彫刻作品にまったく知識がないためで、彫刻ファンの皆様にこの場をお借りして、お詫び申し上げます。
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では、長いフィレンツェの1日となりますが、次回も駆け足のボーボリ庭園にお付き合いいただければと思いま~す。
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