18年ぶりの伊香保温泉旅行　その2上ノ山公園からの絶景と石段街観光編

2020/02/15 - 2020/02/16

前回の信州温泉旅行ではふっこう割が始まる前に予約したため、争奪戦には不参加。12月下旬に配布された群馬県のクーポンが獲得できたので、以前から一度宿泊したいと思っていた宿に行くことにしました。予約したのは伊香保温泉の洋風旅館ぴのんさん。お洒落な館内はもちろん、食事が美味しいと評判の宿です。伊香保温泉には2002年に一度訪れており、18年振りとなる上州の名湯と美味しい食事を満喫する旅です。

その2。上ノ山公園からの絶景と石段街観光編。伊香保温泉への往復は新宿から高速バスで２時間半。18年ぶりとなる伊香保温泉街は昔ながらの風情を残しつつ、お洒落な店も続々とオープン。懐かしさと目新しさを感じながらの散策となりました。

エリア 伊香保温泉(群馬)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

3週続いて旅はバスタ新宿からスタート。8時05分発の上州ゆめぐり号に乗車。定時10時34分、伊香保温泉バス停に到着。（石段街の一つ手前のバス停です。）

伊香保温泉の案内図。本日の宿「ぴのん」に荷物を預けて観光へ出発。

峠の公園には伊香保軌道線のチンチン電車が展示されていました。高崎線、前橋線、伊香保線の三線からなっており、この伊香保線は明治43年（1910）に開業し、戦後まで多くの方に利用されていました。バス路線が整備され昭和31年（1956）に惜しまれつつ廃線に。現在のものと比べるとほそーい。車両の色は温泉の色をイメージして？

明日は雨が降る予報なので、まずは眺望を楽しみに行きましょう。この八幡坂を上り、

伊香保ロープウェイへ。出発直前にアップされただいこくさんの旅行記を拝見し、上ノ山公園からの景色が良さそう。2002年には行ってないしと思っていたのですが、古いアルバムを引っ張り出すと、何と行っていた事が判明。二人して全く記憶なし（笑）。年を取るって本当に嫌ですねぇ。

渋川市伊香保ロープウェイ 乗り物

という事ですごく新鮮な気持ちでロープウェイに乗車。レトロ感満載でした。

渋川市伊香保ロープウェイ 乗り物

見晴駅から歩いて3分ほど。眺望が楽しめるときめきデッキへ。

上ノ山公園 公園・植物園

ここからの景観が素晴らしい。眼下には渋川市の街が広がり、上信越の山々が一望。詳しく見ていきましょう。

北東から。群馬、長野、新潟の県境に連なる三国山脈。野反湖にほど近い白砂山や上ノ倉山など。

そして今年も登りたい平標山から仙ノ倉山。案内の看板には右端辺りが苗場方面と書かれていますが、苗場山は見えていないと思います。

三つ子の兄弟のような小野子山、中ノ岳、十二ヶ岳は三並山と呼ばれているそう。そしてその奥には谷川岳。

百名山の平ヶ岳、至仏山、武尊山が連なり、子持山の右奥には雪を被った燧ケ岳もチラリ。

日光白根山から皇海山が続き、

赤城山まで。いやあ、思っていた以上の眺望の良さでした。

後ろには二ツ岳から榛名富士も。ただ木で遮られ、これは腕を伸ばして撮りました。バリアングルってホント便利。
存分に眺望が楽しめたのでそろそろ戻りましょう。

戻る途中に12時の便が出発し、15分待ちと思ったら12時台だけ15分はなく、次は30分。往復チケットを購入したのですが、階段で下る事に。

階段を下ると伊香保神社。まずは参拝。

伊香保神社 寺・神社・教会

境内には石燈篭や、芭蕉の句碑。横には高山彦九郎の腰掛けの石などがあります。

芭蕉の句碑 名所・史跡

境内からの眺め。そろそろお腹も空いたので昼食へ。

伊香保神社 寺・神社・教会

振り返り。本来はこちらから参拝すべきですよね。

伊香保神社 寺・神社・教会

この辺りが石段街もメインストリート。週末という事でさすがに人が多い。

伊香保温泉の石段街 名所・史跡

第一候補の店は大行列。10分ほど並びましたが進まないので第二候補の石段うどんへ。青山旅館の中で営業されている店のようです。

石段うどん グルメ・レストラン

フロント横の階段を下り、店内へ。元宴会場ですね。

石段うどん グルメ・レストラン

注文したのはもち豚鍋うどん。きのこや野菜がたっぷりで中々美味しかった。ただこちらのお店は所謂水沢うどんではないようです。

石段うどん グルメ・レストラン

食後は与謝野晶子の詩が刻まれた石段を上り、2002年に泊まった宿を見に行きます。

それが横手館。

伊香保温泉　横手館 宿・ホテル

ここは良く覚えており、懐かしい。風情も当時とほとんど変わってないようですね。次、伊香保温泉に来る機会があればこちらに泊まりましょう。

伊香保温泉　横手館 宿・ホテル

そのまま東へ進み、伊香保御用邸。

伊香保御用邸跡 名所・史跡

現在は「群馬大学伊香保研修所」で、建物も昭和27年に焼失しているので、当時の面影が残っているのは正面玄関に置かれた沓脱石のみ。

伊香保御用邸跡 名所・史跡

石段街に戻り、関所へ。

伊香保御関所 名所・史跡

建物は復元されたもので、当時は15坪ほどの茅葺屋根の建物だったようです。館内には当時の火縄銃や武具など。外には「取調べ石」と「お辞儀石」なども展示。

伊香保御関所 名所・史跡

目の前のハワイ王国公使別邸へ。アメリカ合衆国ハワイ州が独立国だった当時の駐日ハワイ王国弁理公使ロバート・W・アルウィン氏が夏に別荘として使用していた建物。

ハワイ王国公使別邸 名所・史跡

1階は板張りで2階は畳の部屋。思っていた以上に素敵な部屋で窓からの眺めもいい。周りが廊下になっており、昔の実家を思い出します。

ハワイ王国公使別邸 名所・史跡

石段の一番下。この辺りは平成22年（2010）に新しく延長整備されたところ。現在の段数は365段になり、一年中賑わう温泉街にとの願いが込められています。

伊香保温泉の石段街 名所・史跡

この周りにもっとお店ができれば、伊香保温泉の魅力ももっと増すでしょうね。
今日の観光はここまで。一文字通りの坂を下り、本日の宿「ぴのん」さんへ。

伊香保温泉の石段街 名所・史跡

ここからは2日目。宿をチェックアウトし、見晴下バス停9時43分発の伊香保タウンバス1号車に乗車。

伊香保タウンバス 乗り物

湯元バス停で下車。ここが河鹿橋の最寄のバス停です。

伊香保タウンバス 乗り物

橋の袂にあったのが「湯元呑湯道標」。明治期ドイツ人医師ベルツ博士の指導により飲泉療法が盛んになり、呑場所も設置させていたと考えられています。その道案内のために建てられたものらしい。当時から飲泉所があったという事ですね。正面の文字は「右　榛名山　二ツ獄　　左　湯元　呑湯」

そしてこの川にも温泉が流れ込んでおり、鉄分が含まれている事が一目瞭然。

飲泉所。飲んでも金っ気を感じまずいです。

伊香保温泉飲泉所 名所・史跡

奥に進み、伊香保露天風呂に敷地の中に第二号の源泉噴出口。

源泉湧出口観覧所 名所・史跡

ポコポコ湧いているのが目視でも確認できました。

源泉湧出口観覧所 名所・史跡

奥にあるのが「ラドン発見の碑」。明治42年に東京帝大の二人で先生により日本で初めてラドンが伊香保で発見されたそうです。

戻って、河鹿橋。紅葉の時期に美しいのがこの辺り。今の時期は人もまばら。

河鹿橋 名所・史跡

再び、石段を上から下り、行列の勝月堂の最後尾へ。

勝月堂 グルメ・レストラン

温泉饅頭。蒸したてホッカホカ。甘さ控えめで美味しいです。

勝月堂 グルメ・レストラン

前日大行列で断念した大澤屋の石段店。まだ11時でしたが空席もあるので早めの昼食。昨年11月にオープンした新しいお店です。

ざるうどんの大盛。こちらには鰹を昆布のつゆが付きます。しっかりとしたコシがありやはり美味しいです。ごま汁でも頂きましたが、このつゆの方が合います。当初は路線バスで往復し水沢うどんを食べに行くことも考えましたが、さすがに無理。石段街で頂けるとはありがたい限り。

もう一つは平打ちごま汁ざるうどん。平打ちうどんは全粒粉配合。なので色は淡いベージュ色です。ざるうどんんより明らかに芳醇で味に深みがあります。ごま汁は香ばしさとほんのり甘みがあり、いいバランスの汁でした。平打ちうどんはごま汁の方が合っている気がします。
11時45分退店。早くも15組以上待っておられました。石段街で「水沢うどん」を提供している店はここしかなく、早めの入店がお勧めです。

某激渋旅館で日帰り入浴しようと向かうも、何度呼び鈴を鳴らしても出てくる気配がなく断念。石段の湯へ。

伊香保石段の湯 温泉

男女別の内湯のみ。（浴室は混んでいて撮れませんでした。）最後となる伊香保温泉のこがねの湯をじっくりと堪能。

伊香保石段の湯 温泉

石段街を後にして向かったのは

伊香保温泉の石段街 名所・史跡

竹久夢二伊香保記念館。

竹久夢二伊香保記念館 美術館・博物館

黒船館で受付。今回は新館の義山楼がセットの共通券を購入。

夢二黒船館 美術館・博物館

オルゴール演奏を聴いた後に順路に沿って鑑賞。

夢二黒船館 美術館・博物館

館内は撮影不可でしたのでチラシで。「油絵　青山河」や「屏風　榛名山賦」などまさに夢二といった絵は素晴らしかったです。ただ「黒船屋」はレプリカでの展示だったのが残念。ただ女性を描いたもの以外にも双六や絵本、子供の挿絵など夢二の違った側面が見れたのは収穫。

義山楼へはガイドさんと共に。

こちらは夢二に関連したものの展示はなく、明治から昭和にかけて造られた和ガラスが中心。手作りならではのちょっとした歪みがまた味になっており今では見られないものばかり。これはこれで興味深く見ましたが、夢二目当てなら見なくてもいいでしょう。

宿に荷物を取りに行き、15時30分発の上州ゆめぐり号で帰路に。日曜日の上りという事で2台で運行。渋滞で少し遅れましたが18時半ころ新宿に到着。

18年ぶりの伊香保温泉でしたが、宿も良く当初から行きたい、食べたいと考えていた所は全て達成できたので言う事なし。東京からだと距離感もいいので、また来てみましょう。

JRバス関東 (群馬) 乗り物

この旅行記へのコメント （2）

• だいこくさん 2020/04/11 00:13:18

  再度、伊香保へ行けた気がしました。

  クリント東木さま
  こんばんは、伊香保温泉の旅行記見せて頂きました。
  
  洋風旅館ぴのんさんに宿泊されたのですね。
  私も宿泊した事あります。
  大好きなビートルズが流れていて、雰囲気のいい素敵なレストランでの夕食だったと心に残っています。
  伊香保や草津へはバス一本で行ける関東圏の方が羨ましいです。
  
  自分の行った事のある場所を別の方の旅行記で再度辿れるって楽しいですね。
  そうそう、ここも歩いたし、ここもこんな景色だった、、、なんてワクワクでした。
  
  ところで、凄ーいです。
  どうすれば、あんなにも山々の名前がお分かりなんですか？
  旅行中、山の名前が知りたいと思っても、結局分らないままです。
  私の分かるのは富士山、大山、岩木山、開聞岳、槍ヶ岳ぐらい(笑)
  
  クリント東木さま　旅行も暫し行きづらくなりましたが、
  次回の旅行記楽しみにしております。
  だいこく
  

  クリント東木さん からの返信 2020/04/11 13:50:26

  コメントありがとうございます。

  　だいこくさんへ
  
  　こんにちは。投票、そしてコメントありがとうございます。まずはお詫びとお礼を。だいこくさんの旅行記を拝見した時には上ノ山公園には行っていないと思っていたのですが…。おかげで素晴らしい眺望を見る事ができました。ありがとうございます。山の名前は当日見て分かったのは半分ほどで…。あとは調べました（笑）
  
  　ぴのんは夕食は良かったです。そして仰る通りビートルズの曲が館内の雰囲気に良くあっていました。
  
  　何か今の状況では当分旅に出る事はできませんね。早く収束する事を願うのみです。その時にはまた素敵な旅行記をお待ちしております。
  
  　クリント東木