ジブラルタル(2)ノーチェック国境跨ぎ／ラ・リネア（後略）

2019/12/27 - 2020/01/05

奇妙な滑走路を思う存分愛でた後は、ジブラルタルの街歩き。日曜昼下がりのご機嫌パブからのザ・ロック制覇！と一瞬よぎるも、翌日にして大正解でした。この岩登りは慌てずたっぷりが吉。

誰からもチェックされないまま国境を歩いて渡り、午睡の後はチャコリとセルベッサ。ほんの数十メートルでイギリスとスペインを味わえるとはお得なラ・リネア・デ・ラ・コンセプション（地名、長すぎ）。

エリア スペイン

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 3.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ジブラルタル空港の滑走路と直交する大通り（正式名称はウィンストン・チャーチル・アベニュー）をザ・ロック側に進み、適当に旅行者たちの後をつけると、何とも心許無いトンネルに。

トンネルを抜けると、街でした。フリーポートゆえに高級ブランドやタバコに酒類、免税店が大賑わい。

大半の英国海外領土と違って、ジブラルタルの旗にユニオンジャックなし。

ザ・ロックと一体化した街並みは平地が限られていて、狭いうえに坂だらけです。

どう考えてもここはスペインの隅っこだけども、随所にイギリス感が。

お昼時なのに人が少ないなぁ…と目抜き通りに面した教会を覗くと？

忘れてました、日曜礼拝。束の間いっしょに祈りのひと時を。

ちゃんとお祈りも済ませたので、堂々と昼ビールできます。日曜なんだしサンデーローストでしょう？とパブの美人スタッフに勧められたので迷わず。肉の種類は選べます。思いのほかボリュームが。

街のあちこちに「地中海の入り口を臨む軍事的な要衝」を偲ばせる物騒な品々。

ザ・ロックの天辺近くまで連れてってくれるロープウェイ。乗り場の下まで来たものの、駆け足で巡るのもなぁ、と断念（＝正解）。この岩は想定外の面白スポットです。

折角きたので乗り場の脇の植物園（入園無料）に寄り道です。

真冬の植物園はやっぱり寒々しい。あまり広くもなく数分で撤収。エリオットなる人物の胸像は、鳥対策でしょうがまるでホラー映画か鍼治療中。

国境まで歩いて戻っても知れてるけど、経験のためバス挑戦。10番が空港方面まで連れてってくれます。

ジブラルタルの通貨は、その名もジブラルタルポンドながら、乗車賃はイギリスポンド（スターリングポンド）で払えます。等価。ただし、ジブラルタルポンドは英国本土で使えない。

空港前にある国境線、ずいぶん気楽な感じで「スペイン、こちら」。

誰からも何一つチェックされないまま、あっけなくスペイン側に。英国のＥＵ離脱の直前でしたが。

ザ・ロックを背中に感じながら海沿いを数分歩いて、Ohtels Campo De Gibraltarに。夏場は賑わいそうな大箱リゾートホテルも真冬は閑散リーズナブル。

周辺に特筆すべきものはなく、午睡。ジブラルタル湾の対岸には、アルヘシラスの街並みが。

街中にはローカル向けのバルもあるようでしたが、面倒で最寄りで一番賑わっていたaQaという、カフェ以上レストラン未満な感じの店に。

呼んでも生返事。なかなかオーダーが通らない。スペインの片田舎にありそうなサービス度合いで憎めない。

先日のスペインで覚えたチャコリとセルベッサがメインで、あとはあてになるような小鉢を少々。ジブラルタルからちょこっと歩いてきただけなのに、やっぱりちゃんとスペイン。程々に美味しくリーズナブル。もちろんお支払いはユーロにて。

アルヘシラスから来たという気のいい爺ちゃんが、車でその辺一周してやる、というのでお言葉に甘えて。爺ちゃんが飲んでたセルベッサはノンアルだと信じながら。

薄暗いラ・リネアの街をぐるっと回って、最後は結局またライトアップされたザ・ロックをスペイン側から愛でる。どこまで行ってもお釈迦様から逃げられない悟空気分で。

そして翌日は、この一枚岩が実はかなりの面白スポットだと知る事になります。