2020/01/10 - 2020/01/17
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porculsさん
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4年(正確には3年半)ぶりにロンドンへ、イケメン俳優の舞台を観に行ってきました。冬のロンドンは初めてで、あまりに日が短いので気が滅入りつつも、明るい内だけでも倒れそうなほど歩きまくった「冬のロンドン歩き倒れ旅」となりました。久々のロンドンで見るもの全てが楽しかったのと、前年秋に旅行先のNYで初日に転倒して足を骨折して全然歩けなかった反動で、「歩きたい熱」に取りつかれたみたいで、老体ボロボロでした(笑)。
旅の5日目は、サヴォイ・ホテルで優雅に朝食後、ナショナル・ギャラリーでダヴィンチの特集展を見て、映画「ダヴィンチ・コード」に出てくるテンプル・チャーチを見学して、夜は、この旅の目的だったイケメン俳優リチャード・アーミティッジの舞台を鑑賞しました。かなりヨレヨレながらも、頑張って楽しんだ記録を、ご笑覧ください。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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冬のロンドン旅・5日目、朝。旅行中に一度くらいは、まともな朝食をとろうと、ホテル最寄りのパディントン駅から地下鉄に乗って…
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チャリングクロス駅で下車。壁画のおじさんはシェークスピアです。
チャリングクロス駅 駅
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チャリングクロス駅から地上に出ると、そこはトラファルガー・スクエア。今日も天気が悪いです…
トラファルガー広場 広場・公園
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午前中は、ここナショナル・ギャラリーで「ダヴィンチ展」を見る予定ですが(楽しみにしていた)、まずは朝ごはん。
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トラファルガー・スクエアから歩いてすぐのコヴェント・ガーデンにある、老舗ホテルのサヴォイ。アガサ・クリスティーのミステリ小説の中で、ミス・マープルが何度もここに来たり、英国王室の人たちや、マリリン・モンローとかの往年の映画スターや、ビートルズなども愛用していたり、画家のターナーだったかが(マネかモネだったかも…←適当)ここに滞在して絵を描いたりしたホテルで、たくさんの映画のロケ地にもなってます。「ノッティング・ヒルの恋人」でジュリア・ロバーツが記者会見をする会場とか、コリン・ファースの「モネ・ゲーム」とか、たくさん。劇場もあります。
The Savoy Hotel ホテル
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高級感あふれるホテルの入口は、ちょっと緊張感あります。
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ロビーに入ると、さらなる緊張感。「老舗ホテルの落ち着き」というより、きらびやかゴージャスな内装です。
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エントランスからまっすぐ進んで一番奥(テムズ川沿い)のレストランにたどり着くまでに、緊張感あふれる敷居の高さがにじみ出た空間の連続でした。写真左の戸の奥にトイレがありますが、トイレの手前にクロークがあり、クローク番の人の前を通って、一見の旅行者が汚い恰好で入っていってトイレだけ使って出てくる…という使い方ができない雰囲気に満ち満ちていました。(普通のホテルだったら、ロビー階のトイレをこっそり借りるとか、よくやるのですが。)
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ちなみに食後にトイレに行ってみたけれど、こんな「ギャラリー?」「美術館?」みたいな空間でした…
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そんな敷居の高さに負けず、レストランの受付で「朝食を」と告げて、席に案内してもらいます。結構にぎわっていましたが、私以外全員、お金持ちそうな白人ばっかり。若い頃は、そういう雰囲気に負けて小さくなったりしていましたが、歳を取ると怖いものなしなので、全然平気でした(笑)。
メニューはこんなのでした(写真がボケていてスミマセン)。イングリッシュ・ブレックファーストは全然好きではないのですが(くたっとした煮豆と、激マズのソーセージと、味の薄いデカいキノコなどが)、せっかく老舗高級ホテルで食べるので、せっかくの名ホテルのダイニングなので、オーソドックスに「サヴォイ・ブレックファースト(イングリッシュ・ブレックファーストのこと)」を頼みました。それと、オレンジジュースにダージリン。 -
ちなみに受付のところで上着(コート)を預かられて、係の人がクロークに持っていってくれるのですが、引換証の番号が「007」でした(笑)。
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サヴォイ・ブレックファーストです。
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結論→如何に高級でも、やっぱり私はイングリッシュ・ブレックファーストが苦手でした。ふわふわのスクランブル・エッグは絶品で、肉厚のベーコンも美味しかったし、バターが超絶美味しかったけれども、くたっとした味のない煮豆は、やっぱり高級店でもくたっと味がなく、しいたけの旨煮から旨味を抜いたみたいなキノコは全然美味しくないし、英国の激まずソーセージ(カンバーランド・ソーセージと言うみたいです)は高級でもやっぱり激まずで、その横の黒い食べ物も美味しくないし、焼きトマトも全然味がないし(まあ、これがイングリッシュ・ブレックファーストというものなのですね)、あと、英国式のトーストは必ず薄切りカリカリなのですが、関西人の私は厚切りトーストが好きだし、なので、イングリッシュ・ブレックファースト追求はもうこれで終了でいいかなあ、という結論でした。
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このバターは美味しかったです。
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イングリッシュ・ブレックファーストを食べるときはいつもそうですが、あんまり美味しくないのに量が多いから、飲み込むために大量の紅茶が必要で、お高いサヴォイでも追加でアールグレイを発注。朝っぱらから散在しました。(紅茶は大変美味しかったです。)
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お腹いっぱいになって、ナショナル・ギャラリーに絵を見に行く前に、トイレだけ借りるために、サヴォイと美術館の間にある愛用のカフェ・クリプトに行きました。セルフ式の広大なカフェなので、トイレだけ使って出てきても全然バレません。昔の教会の地下墓地だったところなので、こんな雰囲気あふれる店構えですが、カジュアルで、1日中食事もお茶もできて、一人で飲食するのに大変便利なカフェです。
ロンドン・トイレ&カフェ情報。 -
昔の教会の墓地なので、床が今も墓地っぽいことになっています。本物なのか、あとからわざと付けたのかは、わかりません。
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カフェ・クリプトの隣のショップは、ちょっと気の利いたロンドン土産を探すのに、いい感じのセレクトのお店です。ミュージアム・ショップではないのに、ミュージアム・ショップっぽい品ぞろえです。(写真がイマイチですが。。。)
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さて、ナショナル・ギャラリー(美術館)へ来ました。ここの「ダヴィンチ展」を見るのが、今回の旅の目的の一つでした。
(①リチャード・アーミティッジの舞台、②ナイジェル・ヘイヴァースの舞台、③ダヴィンチ展、④トロイ展...の全部に行ける日程ということで、正月休み明け早々また休む…という暴挙に出て、職場を唖然とさせました。)ナショナルギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
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ナショナル・ギャラリーは入場無料ですが、特別展は有料です。レオナルド・ダヴィンチの「岩窟の聖母」という絵は、普段からナショナル・ギャラリーにあって、この絵の中の、右端の女性(天使ウリエル)がナショナル・ギャラリーの象徴的な絵として、そこだけ切り取ってグッズや絵葉書になっていて、今回の「ダヴィンチ展」のポスターも、ウリエルが全面的にフィーチャーされています。
ちなみに同じ構図の「岩窟の聖母」という絵がパリのルーヴルにもあるそうですが、雰囲気はかなり違います。個人的にはナショナル・ギャラリーにある方が、よりダヴィンチらしい冷徹な感じで好きですが、真贋でいうと、ルーヴル版はほとんどダヴィンチが描いているけれども、ロンドンのは弟子がだいぶ描いていると言われた時期もあり、でもその後の調査で、ほとんど全部ダヴィンチが描いているとの解釈に落ち着いたそうです(だって、「ザ・ダヴィンチ」な筆致じゃないですか?こんな冷徹な天使や聖母、他の人は描けないでしょう。教養のない私の美術の教科書的な存在の漫画「ギャラリー・フェイク」の中で、確かラファエルがモナリザを模写した絵が出てきて、でもラファエルの描く女性は温かく、ダヴィンチの描く女性と違う…みたいなエピソードがあったように記憶します。) -
これが、今回の「ダヴィンチ展」のポスター・ビジュアル。ぞくっとするような目つきの天使ですよねー。
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ショップにも、このウリエルのところだけアップにしたグッズがたくさん売られています(ウリエル・グッズは、「ダヴィンチ展」に関係なく、普段から色々売られています。)
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最近、何となくフェルメールの追っかけを緩く始めていますが、それが終わったらダヴィンチの追っかけもいいなあと思っていたところ、ナショナル・ギャラリーで「ダヴィンチ展」をやるというので、今回は何点のダヴィンチを見られるのかなー、と楽しみにしていたのですが…
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日本で時々見かける「何とか展」みたいに、水増し?だらけの、何とダヴィンチの絵は「岩窟の聖母」一点だけでした。それが最後に飾ってあって、そこに至るまで、写真のようなダヴィンチ周りの色々が、もったいぶって長々と展示されていました。いや、もちろんそれなりに充実した展示なのですが、とはいえ…
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ダヴィンチのアトリエが再現してある部屋とかを経て、こんな、ダヴィンチの言葉が照明でふわっと描かれた部屋とかもあり、
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ダヴィンチの鏡文字の部屋があり、
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説明文まで鏡文字にしたりして水増ししてあり(笑)、
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やっと最後の部屋で「岩窟の聖母」が展示されているのですが、ここの展示にすごく手間がかけてあるのが、今回の特別展の見せ場です。「想像上の教会」と書いてあるように、もともとこの絵が500年前にミラノの聖フランシスコ教会の祭壇画として飾られていた状態を再現して展示する、というものです。
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プロジェクションマッピングみたいな感じで、5分くらいかけて、少しずつ、500年前の様子を再現していきます。これは祭壇の外枠。
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「岩窟の聖母」が祭壇に収められ、
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周りの祭壇に色が重ねられていき、
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周りの祭壇の細かい絵が再現されていき、
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これが完成形です。
真っ暗な部屋で、皆が息をひそめて見ている中、バロック音楽みたいな荘厳な音楽に乗って、少しずつ祭壇画が完成していく過程は、かなり胸に来ました。無宗教な私ですが、天使とか信じてしまいそうになりました。絵の持つ力もすごいけれど、見せ方って大事なんだなーと、ヨーロッパの教会とか見ていると、たとえばすごい豪華なステンドグラスも、教会の中から見たら豪華に見えて、外からはただの暗いガラスに見えて、で、ステンドグラスを通して中に入ってくる光の荘厳さは、なるほどこうやって神様とか信じさせちゃうんだなあ…と、いつも感心して見るのですが、そこにさらにダヴィンチのこんなすごい絵があったら、ひれ伏すなあ…と言う感じ。 -
…というわけで、有料の特別展にしてはダヴィンチの絵が1点しかなくて、ある意味びっくりではありましたが、でも、最後のところの濃密な展示で茫然となったので、価値はあったなあという感じです。次はイタリアに行って、ダヴィンチ追いかけたいなあと真剣に思いました。
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この「ダヴィンチ展」のカタログは、かなり悩んだ末、買わなかったのですが、ショップでダヴィンチ本を2冊買いました。これからの追っかけの資料です(笑)。
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ナショナル・ギャラリーは無料ですが世界の超有名な絵画がたくさん所蔵されていて、本当なら丸1日くらいかけてじっくり見たい、素晴らしい美術館ですが、まあ過去に何度も来たし、今回はダヴィンチ展だけと決めていたので、ついでに何か所か見たかったところだけ、飛ばし見することにしました。
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…で、真っ先に行ったのが、34号室。「007 スカイフォール」で、ボンドとベン・ウィショーくんの萌え萌え「Q」が客を装ってここの部屋のベンチにたまたまみたいに並んで座り、こっそり銃の受け渡しをする部屋(笑)。とことんロケ地巡りが好きなんです…(ていうか、こんなところで銃の受け渡し!)
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この人が、ベン・ウィショーくん演じる「Q」です。2016年にロンドン来たときに、コヴェントガーデンの「ロンドン・フィルム・ミュージアム」の「Bond in Motion」展で撮った写真です。(ボンド・イン・モーションは常設展みたいなので、Qファンの皆さま、よろしければ是非コヴェントガーデンへ。)
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ついでにボンドのパスポートも貼っておきます。笑。
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「スカイフォール」を見る機会があれば、ボンドの座ってる後ろに、このターナーの絵が映るので、注目?しておいてください。
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ロンドンの美術館や博物館は、どこもだいたい皆、無料だからか、どこ行っても遠足の子供たちがいて、こんな遠足(社会見学?)羨ましいなー…と、いつも思います。
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次に向かったのは、もう何度もここで見ているけれど、どうしても見ずにいられない、フェルメール2点です。これは「ヴァージナルの前に立つ若い女性」。ヴァージナルとは、チェンバロみたいな楽器のことです。
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こっちが「ヴァージナルのところに座る若い女性」。チェンバロを弾いてるところ。
ナショナル・ギャラリーにはフェルメールが以上2点あり、ロンドン全体だと、あと1点、ハムステッド・ヒースというカンバーバッチの住む山手の方にあるケンウッド・ハウスというところにフェルメールがあるのですが、フェルメールを追っかけてるというわりには、今回含めて8回もロンドン来てるくせ、ケンウッド・ハウスがアクセス悪いので面倒くさくて、いまだに行けていません。次にロンドン行くことがあれば、絶対行く!!と宣言しておきます。 -
フェルメールの次は、ボッティチェッリを見に。日本人は(私も含め)フェルメール大好きなので、日本でフェルメール展とかすると、何重もの人垣の後ろから背伸びして見るような羽目になりますが、ロンドンでもNYでもエディンバラでも、別にそんなに人だかりもしてなくてのんびり独占して見てられたのですが、ボッティチェッリはこの通り、人気でした。
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ボッティチェッリ「ヴィーナスとマルス」です。女子がヴィーナス、右のあられもない姿で寝ているのがマルス。ギリシャ神話は詳しくないので、マルスといえば、漫画「ベルサイユのばら」でオスカルが肖像画を描いてもらったとき、それを見た人たちが「軍神マルスのようだ…!!」と驚くセリフでしか知らない始末ですが、この絵は完全に左側のビーナスが主役みたいで、先ほどのダヴィンチの天使ウリエルと共に、このボッティチェッリのヴィーナスも、ナショナル・ギャラリーの象徴的存在として、絵葉書やグッズにたくさんなってます。あと、チャリングクロス駅の壁に、この絵が描かれてました。
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ヴィーナスのアップ。この切り取り方の絵葉書がショップで売ってます。
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これはボッティチェッリのついでに見たので撮っといた、ヤン・ファンアイク「アルノルフィーニ夫妻」。そんなに良いとは思わないけど、何だか有名な作品です。
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あとはもう、疲れたので、印象派の部屋だけさーっと見て、帰ることにしました。これはゴッホの「糸杉のある麦畑」(たぶん)。
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ゴッホの「ひまわり」もありま~す。
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これもゴッホの有名な椅子の絵。
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シカゴで「グランドジャット島の日曜日」を見て感動したスーラの、グランドジャット島によく似た絵。
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これはカラヴァッジオ。特に好きでもないのですが、フェルメールが何号室にあるのか聞こうと、珍しく日本人らしき係員の人がいたので「Excuse me」と話しかけた途端に「カラヴァッジオなら何号室ですよ!」と、聞いてもいないカラヴァッジオの部屋を教えてくれたので、「今、カラヴァッジオが旬なのか?」と不思議に思って、ついでに3点見てきました。
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どれも何だかとっても生々しくて不気味ですが。カラヴァッジオ。
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これなんて、生首ですよー。こわいねん。
そういえば前回?ロンドンに来たときだったか、ここナショナル・ギャラリーで「カラヴァッジオ特集展」やってて、でも「えーっ!カラヴァッジオかあ」とスルーして、その後、エディンバラに行ったらまたそこのナショナル・ギャラリーで「カラヴァッジオ展」やってて、カラヴァッジオに縁があるのかもしれません。全然好きなタイプの絵じゃないですが。 -
さて、ナショナル・ギャラリーはそこそこで切り上げて(しつこいですが、無料なのに本当に素晴らしい絵ばかりなので、初ロンドンの方は、是非半日なり1日なりかけて、じっくり見ることをお勧めします。)、ダヴィンチつながりで映画「ダヴィンチ・コード」に出てきたテンプル・チャーチに行きます…が、(美術館で行っとけばいいのに)途中でトイレ行きたくなって、コヴェントガーデンのストランドパレス・ホテルのロビーのトイレを拝借しました。ストランドパレス・ホテルは、最高に便利な場所なのにリーズナブルな価格なので、泊まるのもお勧めです。カンバーバッチ追っかけ仲間のアメリカ人の友人の常宿です。
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コヴェントガーデンからテンプル・チャーチの方へ歩いて行く道には、延々と、暗~い、夜見ると怖~いゴシック建築が立ち並んでいて、陰気な気分になります。
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これは裁判所みたいです。夜見ると、お化け屋敷みたいで、結構怖いです。
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ハリーポッターとかに出てきそうな怪物の像なんかも立ってます。不気味な道です。
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…と言ってるうちに、テンプル・チャーチの一角に到着。ここ一帯がテンプル騎士団の街みたいになっていて、教会以外にも、裁判所?みたいなところや、事務所みたいな建物や、何だか色々揃っていて、テンプル騎士団王国みたいになっています(昼間は敷地内には勝手に入れます)。
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これがテンプル・チャーチ。今回の旅の2日目と、何年か前と、過去2回、ここまで来たのに開いてなくて中に入れなかったので、3度目の正直です。(開いてました!)
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入口でおばさんに入場料を払って、真っ先に目に飛び込んでくるのが、テンプル騎士団のお墓。教会の床に、こんな風に人型の墓石と共に眠っているので、何とも不気味です。
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古いからなのか、本当にこの騎士が怪我をして片足を失ったからか、足や手が欠けた像が多く、そして像たちが妙にリアルで、夜になったら起き上がりそうな感じで、等身大なのもあって何ともリアルで、怖いと言ったら怒られそうだけど、ほんとに怖い。
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教会の内部は、こんな感じで、とても美しいのです…
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…が、騎士たちの等身大人物型墓石のお墓が床にずらりと並んでいるので、美しいというより、不気味としか言いようがありません。
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そう思うと、ステンドグラスも何だか怖め。
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普通の教会だと思えば、シンプルで美しい内装ですが。。。
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床だけでなく、ガラスケースの中にも騎士の等身大像がいて、やっぱりどこか怖め。
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よく考えたら、映画「ダヴィンチ・コード」をちゃんと見ておらず(飛行機の中で見たとか、そんな見方)、この角度のもう少し俯瞰からの映り方が冒頭の方に合ったように思いますが、同ポジができませんでした。映画の撮影のときは、一般人の入れない場所から撮ったのかなあ。
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信者さんの席に座ってみました。
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信者さんの席に置いてある聖書は、普通のみたいでした。
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天井はとても綺麗。
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床にヘビみたいなこれまた不気味な装飾?が埋め込まれていました。なぜ??
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今回の旅の2日目の夜、ここで行われる讃美歌のライブを聴きに来るつもりでしたが、暗くなるのが早すぎて開演時刻まで待てずに不気味さに負けて帰ったのですが、ここ、夜は怖いだろうなあ…
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立ってる騎士像もいました。
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ダヴィンチ・コードの小説は、映画公開当時、文庫になってなくて上下巻のハードカバーで値段が高くて馬鹿馬鹿しかったので英語のペーペーバックで読んで、基本的に読み飛ばす系の軽いエンタメ小説なので辞書も引かずに、キリスト教の固有名詞や用語がわからないままに読み飛ばしたため、あまり細かい点は記憶にないのですが、テンプル騎士団とかのキリスト教の異端をおどろおどろしく使ったストーリーだったような記憶があり、本当のテンプルの人たちは怒ってないかなあ…と、ここで実物を見ながら思いました。異端キリスト教、怖いもの見たさで、ちょっと深堀してみたい気もします。
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というわけで、ミステリアスな異端キリスト教の世界をのぞいた、どきどき体験は終了。「薔薇の名前」の中でも異端について議論するシーンがあったことを思い出したり、同じウンベルト・エーコの「フーコーの振り子」はずばり異端のミステリ話でめっちゃ面白かったし、ロンドンにはフリーメーソンの本部もあり(カンバーバッチの朗読会が時々そこで行われるので、何度か行きましたが、ここもまたなかなかな雰囲気のある場所でした)、ロンドン異端ツアー、もっと知識があれば、100倍楽しめたかもしれません。
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まだ夕方早めの時間でしたが、夜にはこの旅行のメインの目的であるリチャード・アーミティッジの芝居を観るので、早めに一旦ホテルに戻って休憩することにします。地下鉄テンプル駅から…
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エンバンクメントで乗り換えて…
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これはたぶんエンバンクメント駅のエスカレーター。
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パディントン駅に戻ってきました。
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パディントン駅の「ワサビ」でおにぎりと枝豆サーモンサラダを買ってきて、軽く晩ご飯食べておきます。(結局、何だかんだ言ってたくせに「ワサビ」を結構愛用しました。)枝豆は、疲れたときの栄養補給に有効でした。
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され、休憩終わって、いざ、今回の旅の一番の目的である、リチャード・アーミティッジさまの舞台へGO!地下鉄でチャリングクロス駅まで行き、トラファルガースクエアから歩いてわりとすぐのところの…
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ハロルド・ピンター劇場へ。
ハロルド ピンター劇場 劇場・ホール・ショー
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チェーホフの「ワーニャおじさん」です。この日が初日(プレビューの初日)でした。
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チェーホフの舞台が見たかったわけではなく(笑)、この、1番上の濃いい顔のイケメン俳優、リチャード・アーミティッジを生で見たかったからでした。
ちなみに一番下のキアラン・ハインズという俳優は、全然ファンでも何でもないのに、30年ほど前に東京グローブ座でRSCのハムレットを観たときに出てた(たぶん主演)みたいで、その後、2015年にカンバーバッチのハムレットをロンドンで見たときに、ハムレットのお父さんを殺す悪い王様役で出ていて6日連続で生で見てしまい、今回の「ワーニャおじさん」で、何と3回目(というか8回目!)の生キアラン・ハインズとなりました。全然追っかけてないのに… -
リチャード・アーミティッジは、映画「ホビット」三部作で、ホビットたちを守って闘うトーリン・オーケンシールド役で有名で、あと、メジャーな映画だと「オーシャンズ8」のサンドラ・ブロックの元彼でアン・ハサウェイとデートしてる間にアン・ハサウェイが高級ネックレスを盗まれて、容疑者にされたりする間抜けなイケメン・アート・ディーラー役など。私が一番好きなのは、英国ドラマ「北と南」の主役の女子を愛しているのに、イケメンで金持ちなのに、太った貧乏なヒロインになかなか振り向いてもらえない、ジョン・ソーントンという孤独な仕事人間の役。まあ、正統派美男子ですが、かなり濃いい顔なので、好き嫌いあるかも。
「ワーニャおじさん」では、アストロフという人生に疲れた医者の役で、適役でした。 -
ハロルド・ピンター劇場は、由緒ある劇場なので、100年以上にわたる過去に、ここに出演した綺羅星のごときスターたちの写真がずらりと貼ってあるコーナーには、映画演劇ドラマオタクの血が騒ぎました。
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19世紀の写真やプログラム。
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いきなり新しいところで(興奮のあまりブレブレですが)、「女王ヴィクトリア」のルーファス・シーウェルも、ここに出演したんですね。クリステン・スコット・トーマスは好きではないので無視です。
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1925年、ノエル・カワード(写真左上の頬杖ついてる人)脚本・主演の舞台!何と、サー・ジョン・ギールグッド(左下)がまだ駆け出しの若手として、ノエル・カワードのアンダースタディ(病気とかの時の代役)を務めたと書いてあります!
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おじいちゃんになってからの、サーになってから、「炎のランナー」や「ミスター・アーサー」やドラマ「モース警部」などの映画の重厚な脇役として、苦虫かみつぶしたみたいな、英国紳士の嫌~な代表格みたいなイメージしかなかったので、若い頃、こんな水もしたたる美男子だったのか…!と、劇場の廊下で一人、衝撃のあまり、しばらく固まってしまいました。
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劇場の客席のところは、こんな感じ。欧米の劇場はどこも本当に綺麗で、内装見てるだけで、うっとりします。
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肝心のお芝居の写真はもちろんなく、こんな看板の写真で感想を語るしかないのですが、主役のワーニャ役のトビー・ジョーンズがめちゃめちゃ素晴らしく、セットデザインが超絶美しく、チェーホフのおかしさ哀しさが過不足なく翻案された脚本も素晴らしく、かなりの傑作舞台だったと思います。
トビー・ジョーンズは、「シャーロック」シーズン4第2話の悪役カルバートン・スミスや「裏切りのサーカス」などでカンバーバッチと共演していて、カンバーバッチが毎年数回行う朗読イベントの常連でもあるので何度か朗読も聞いたことがあり、いい役者だと思ってはいたけれど、この舞台はめちゃめちゃ素晴らしかったです。
それに比べると…リチャード・アーミティッジ王子は、酔っぱらって裸になって踊ったりするようなシーンもあるのに、なぜかあくまでシュっと美しいたたずまいが崩れないので、彼の役者としての限界のように思えてしまいました。名門RADA出身なのでそんなはずはないけれども発声も舞台向きじゃないような気がして、まあ、この舞台はカンバーバッチの「ハムレット」もプロデュースしたロンドン演劇界の女ボス・ソニア・フリードマンの製作なので、RA王子は私のようなミーハーファンにチケット買わせるための客寄せだったのかも…めちゃめちゃカッコ良かったですが、カッコ良すぎて、ちょっと浮いてた… -
芝居がはねて、疲れと感動とでぐったりしながら、チャリングクロス駅まで歩きます。小さくロンドンアイが見えることに、初めて気づきました。
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今日もよく頑張りました… チャリングクロス駅からベイカールー線でパディントンに帰ります。
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翌日、旅の実質(ロンドンで活動できる)最終日は、100年前に出来て、50年ほど前まで使われていた、昔の地下鉄のトンネル探検ツアーに参加します。あと1日、老体に鞭打って、頑張って楽しみます!(写真は、昔のトンネルに打ち捨てられた古い映画のポスター。)
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