2020/02/01 - 2020/02/01
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toroppeさん
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霧島市教育委員会主催の「きりしま歴史散歩」で、「上野原縄文の森」の遺跡探訪をするツアーが募集されたので、申し込んで参加してきました
9時からの受付に行くと、1班12名くらいで4班の参加者があり、9:30開始となりました
全体でオリエンテーションを受けてから、展示館を見学して説明を受けました
10:05からは班別にスタートし、地層観察館、復元集落、国指定史跡、遺跡保存館を巡り、その後は「土偶」「耳飾り」「トロトロ石器」「壺型土器」の出土地点を巡ってから、再度全員集合して質疑応答で終了となりました
平成11年に国指定史跡として指定された遺跡で、全く知らなかったので、工業団地造成時の発見のきっかけから、細部に渡るまで詳しく説明してもらい、500円の参加費で資料と記念品のクリアファイル、絵葉書までもらって感激でした
上野原縄文の森への入園、埋蔵文化財センターの見学は無料ですが、上野原縄文の森展示館に入るには大人320円、高・大学生210円、小・中学生150円(団体割引あり)が必要ですが、ぜひお近くに起こしの際は、立ち寄られることをオススメします
ここでは9,500年前の壺などの遺跡が一番古いようですが、当時は地球が氷河期の末期だったため、このあたりは現在の東北地方のような気候だったらしく、落葉広葉樹の森が広がり、食材や木の実なども豊富で、定住生活ができたとのことです
また、燻製を作るためり連穴土杭、焼き料理や蒸し焼きに使用する集石、煮るための壺と、現代に繋がる食の形が既にあったことが出土品から伺えて、当時の文化度の高さは世界でも例がないくらいだそうです
地層の恩恵を受けた湧水が現在でも流れていることから、生活しやすい場所としてこの地が選ばれたのではないかと言われています
遺跡が好きなので、紀元前5世紀から紀元後3世紀までの弥生時代のものと言われる吉野ヶ里遺跡(佐賀県)、約5900年前~4200年前の縄文時代の集落跡と言われる三内丸山遺跡(青森県)なども見てきましたが、コチラはそれらより古いにもかかわらず、地中に埋められていたため双子壺などは、割れずに保存状態も良いのも驚くでした
7,500年前の双子壺、耳飾り、異形石器など、祭りに使われたと思われる遺跡もたくさん発掘されており、他の地域では主に弥生時代に入ってからのものしか発見されていないことから、やはりこの地は特別な遺跡であることがわかりました
土偶もよく知られているのは人の形をしていますが、コチラの土偶は大きさも小さく、頭、腕や胸は少しの突起があるだけの簡素なものです
しかし、肋骨や妊娠線のようなものは描かれていることから、女性を表現していると思われ、子孫繁栄や当時は母子ともにリスクが高かったであろう出産の無事を祈っていたと想像すると泣けてくる気分でした
展望の丘からは桜島や霧島連山を望むことができるこの場所で、当時の人たちはそういう山々や海、生き物に畏敬の念を抱きながら暮らしていたのかと思うとロマンが広がりますね
せっかくの素晴らしい遺跡の森ですが、発掘当初は全国から遺跡ファンが訪れたようですが、今では鹿児島県民もあまり訪れない場所となってしまっているようで残念です
ぜひ、観光コースに組み入れたり、学生達や若い人が訪れるような仕組みを作って欲しいと思いました
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- その他
-
ナビで調べて
国分テクノパークの信号で登り道に入って向かいました
駐車場前では係員の誘導がありました
案内板で工業団地の造成工事の際に発掘されたことがわかりました -
ウォーキングマップと
奥に見えるのが集合場所の展示館遺跡ファンにはたまらない内容 by toroppeさん上野原縄文の森 名所・史跡
-
玄関に本日の案内板があり
9時すぎに受付を済ませました -
道路の左右で
体験エリアと見学エリアに分かれます
飛行機から見るとSの字に建物が見えるそうです -
予想より多くの参加者があり
AからDの4つの班
それぞれが12名くらいでした
まずは資料を見ながら概要の解説がありました -
平成11年に国指定史跡に指定されたこと
東京ドーム8個分、36haの広大な敷地に
落葉広葉樹からなる9,500年前の森を再現した「見学エリア」と
照葉樹林からなる7,500年前の森を再現した「体験エリア」があること
などのオリエンテーションがあり
その後、展示館内の主な見所の説明がありました -
10:05から4つの班に分かれてスタートしました
我がA班は地層観察館と復元集落からでした -
地層観察館には実際の地層が残されています
白い直線は11,500年前に噴火した桜島の火山灰です
一番下の方が24,600年前に噴火した姶良カルデラの噴出物(シラス) -
この地層の解説です
-
次に復元集落へ
国指定史跡で見つかったムラを
コチラに並行移動して9軒が再現されています -
コチラは発掘物から想像して再現された竪穴住居
-
1軒に3から5名くらいが住んでいたようです
周囲の土塁も綺麗に作られていることがわかります -
集石遺構もいくつもムラから見つかっています
長期に使えるように周りは壁状に作ってあったそうで
定住していたことが想像できます
焼いたり、蒸したり料理で使ったと思われます -
連穴土杭もあり
大きな穴で火を焚き
小さな穴に肉や魚を吊るして燻製を作ったようです -
次に国指定史跡、遺跡保存館を回りました
-
この小山の中に保存館があります
-
小山の上に登ると
霧島連山が見えます -
振り返ると 9,500年前にムラがあった場所で
52の竪穴住居跡、39の集石遺構、16の連穴土杭、270の土杭がみつかりました
定住化が始まった縄文時代の開始期を知る重要な遺跡です
現在は遺構保存のために埋め戻されています
その一部を距離感などを保ちながら並行に移動したものが
先ほどの復元集落です -
小山の中の遺跡保存館
埋めずに残された一部が見られます -
竪穴住居跡、連穴土杭、集石遺構、土杭
の現物が見られます -
最後に出土地点を順に巡りました
まずはドングリビット発見地
ドングリや木の実をすりつぶした石皿と穴です -
九州において縄文時代早期には
土偶は使われていないと考えられていましたが
7,500年前と思われる九州最古の
5cm程度の土偶がこの地で発掘されました
とてもキュートな土偶です -
コチラが出土した場所
-
その他の出土地の解説
-
出土地は森の中に点在しています
-
異形石器の出土地
トロトロ石器はヤジリに似ていますが
先端が丸みを帯びていて
使用目的がはっきりわかっていません -
土製の耳飾りは28点出土しています
東日本では4,500年前頃に発達しますが
コチラでは7,500年前と文化程度の高さが伺えます -
最後に
壺形土器出土地へ -
一般的には弥生時代になり使われ始めた壺形土器が
コチラでは5,000年も早い7,500年前に使われていました
穴に埋めた埋納遺構が11基見つかっており
このあたりが当時ムラでは一番高い場所だったので
祭祀が行われたと考えられています
解説員の地図の赤い点がこの場所 -
埋蔵文化財センターの前を通り
橋を渡って展示館に戻りました
最後に質疑応答がいくつかあり12時前に終了しました -
体験学習館では
色々なメニューが用意されているようです -
参加者のシールを見せれば
今日1日は施設内を利用できましたので
ほとんどの人が居残って
展示館を詳しく見て回りました
入口床に1,000年単位で
当時の世界の文化を示すものが描かれており
いかに縄文文化が先進的であったかがわかります -
ガラス張りの床下には
ムラを空からみた空間が見られます -
縄文とはいうものの・・・
貝殻で文様をつけたものが
コチラの遺跡では見られます -
貝殻でつけた文様は
なかなかお洒落で可愛いです
最初にやった人は美的センスがあったのでしょうね -
ムラでの共同作業は平和に行われていたようですが
通常は狩猟民族では獲物は取り合いになるので
木の実や他の食料も十分あったことが
定住化に繋がったのでしょうね -
ムラでの様々な営みが
目に見えるようで
ロマンが広がります -
直径12cm(CDと同じくらい)もある耳輪
東日本より3,000年も早く
文化程度も高かったことがわかります -
双子壺は穴に埋められた埋納遺構として見つかっているため
ほぼ完璧な姿を見ることができます
シャーマンが祈りを捧げ
祭祀で埋められたのではないかと想像されています -
キュートな土偶
7,500年前と思われる九州最古の5cm程度の土偶
大きさも小さく、頭、腕や胸は少しの突起があるだけの簡素なものです -
左下はトロトロ石器
他も含めてどれも繊細で美しいです -
壺やヤジリなども
様々なサイズがあります -
火にかけて使用した痕跡がある壺形土器
文様も非常に美的センスがあります -
丸ノミ形石斧もたくさん見つかっており
丸木舟を作り航海していたのかと思うと
ますますロマンが広がります -
コチラの遺跡のものだけではないですが
1,000年単位での移り変わりがわかります -
粘土に貝殻を使って
模様をつけるコーナーがあり
自分でやってみました -
お土産にいただいた
クリアファイルと絵葉書2枚
チョー嬉しい !! -
展示館ではコチラの展示も期間限定で行われていました
2019年が島津義弘没後400年だったので
鹿児島では各地で色々な催し物がありました
コチラも興味があるので入ってみました
本日の参加賞のシールで無料でした
関ヶ原の戦いを描いた有名な屏風のレプリカもあり
近くでじっくりみられて有益でした
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