さよなら宇高航路＆自転車でちょっとお遍路①

2019/12/13 - 2019/12/13

かつては本州と四国のメインルートだった宇高航路。
国鉄宇高連絡船など１日に１５０往復の船便が岡山県の宇野と香川県の高松を結んでいました。
瀬戸大橋ができて、自動車や鉄道のメインルートが瀬戸大橋に移り、それ以降も細々と宇高航路は運行されていましたが、今回ついに廃止になりました。
そこで最後に宇高航路に乗りに行き、あわせてレンタサイクルでちょっとお遍路もしてきました。

雲辺寺ロープウェイ
https://youtu.be/RTwwN1MBcgU

エリア 観音寺市(香川)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: JALグループ JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

この週末で宇高航路は廃止。
土日は混みそうなので、金曜日に有給を取得して木曜日の仕事が終わった後岡山に来て１泊。
翌日、７時１０分発の高松行・快速「マリンライナー７号」でスタートです。
乗客はとても多く、この瀬戸大橋線ルートはすっかり定着したようです。

ホテルアベストグランデ岡山 宿・ホテル

途中の茶屋町駅で、今ではローカル線になってしまった宇野行の普通列車に乗り換え。
７時５３分、宇野駅到着。
かつては宇高連絡船の接続駅として広大でにぎやかだった宇野駅もすっかりさびしくなっていました。

JR宇野みなと線 (宇野線) 乗り物

駅舎もきれいだけど、小さな駅舎。
往年の宇野駅の面影もありません。

宇野駅 駅

宇野駅から宇高航路のフェリーターミナルへ。
小豆島や直島行のターミナルの隣にあります。

待合室には年配のお客さんがたくさん待っていました。

宇野港 乗り物

８時５０分、高松からの便が到着しました。

四国フェリー(株) 乗り物

次々にマイカーやトラックが船に乗って行きます。

車のない一般客も次々に乗船します。
車と同じ場所に乗り、そこから客室に階段で上がって行きます。

９時１５分発の朝早い便ですが、船内はほぼ満席。
５０代以上の年配の人が多かったです。
この世代以上の人がかつて船で四国に渡った人たちで、廃止と聞いて、全国から駆け付けたのでしょう。

船が宇野港を出発しました。

たくさんの人あ甲板に上がって、海を見たり、写真を撮っていました。

しばらく進むと左手には直島が見えます。
宇野～高松の直行便は今回廃止になりますが、宇野～直島～高松航路は存続します。
ある意味、直島経由便があるため、宇高航路は廃止やむなし、として国も地元も補助金を拒否、廃止に追い込まれたわけです。

直島 自然・景勝地

右手には遠く、ライバルの瀬戸大橋が見えました。

高松に近づいてくると女木島が見えてきます。
松竹の人気映画シリーズ「釣りバカ日誌」では、主役の「ハマちゃん」（西田敏行さん）はこの島から船で高松に通勤するサラリーマンという設定から始まりました。

またこの浮かんでいる灯台のあたりが、昭和３０年、宇高連絡船「紫雲丸」と貨物船が衝突、沈没し、修学旅行中の児童など１６８名の死者を出した紫雲丸事故の現場でもあります。
多くの児童が亡くなったこの悲惨な事故が、瀬戸大橋建設の動機になりました。

女木島（鬼ヶ島） 自然・景勝地

船内にある「讃岐うどん」のコーナー。
国鉄宇高連絡船時代から、宇高航路には讃岐うどんのお店があり、「うどん航路」と言われたこともあったとか。
多くの人が讃岐うどんを楽しんでいました。

私も最後の記念に注文。
きつねうどんは３２０円。

宇野から約１時間で高松港に到着します。
明後日最終日、この高松港発夜７時５０分の便が最終便。
再度ここに来ます。

高松港 乗り物

このフェリーはまた宇野に向けて出港していきます。
その前に小豆島からのフェリーが港に入ってきました。

さて、高松駅まで歩いて、「青春１８きっぷ」で１０時５４分、JR予讃線の普通列車で観音寺に向かいます。
特急だと１時間もかからない距離ですが、普通列車は待ち合わせなども多く、約１時間４０分、１２時３３分観音寺駅到着。

JR予讃線 乗り物

観音寺駅前の観光案内所でレンタサイクルを借ります。
四国霊場６６番霊所、雲辺寺へは坂道なので、電動レンタサイクルを借ります。
１日１０００円。
雲辺寺までの道路マップをもらって出発。

大正橋プラザ観光案内所 名所・史跡

観光案内所から約１２キロ、最後の３キロはひたすら坂道で電動レンタサイクルでも疲れました。
ここからロープウエイに乗ります。

雲辺寺ロープウェイ 乗り物

結構大きなゴンドラですが、平日なので、お客さんは私と老夫婦のお遍路さんの３人だけ。

ロープウエイからは観音寺市や瀬戸内海がよく見えました。

山々はやや終わりかけでしたが、それでも紅葉の山でした。
なかなか楽しい空中散歩です。
７分で頂上駅へ。

ロープウエイの駅からすぐの６５番霊所・雲辺寺。
文字通り雲の上にあるような山頂のお寺で、かつては難所とされた霊所です。

雲辺寺 寺・神社・教会

歴史があり、難所とされたお寺でしたが、本堂は建替えられたのか鉄筋コンクリートで少々興ざめ。

雲辺寺から見た讃岐平野。
遠く高松市や瀬戸大橋まで見えます。

かつて戦国時代の土佐の武将・長宗我部元親は雲辺寺から四国全土を見渡し、「四国はすべて自分の領地とする」と宣言したとされていますが、見えたのは香川県だけで、外の３県は山々しか見えませんでした。
伝説と事実は違うようです。

雲辺寺の往復だけのつもりでしたが、まだ時間があったので、次の６６番霊所・大興寺へ。
このお寺は住宅地と農地の中にあり、とにかく迷いました。

大興寺(小松尾寺) 寺・神社・教会

観光案内所に戻ってレンタサイクルを返して、観音寺駅発４時１５分の町営バスの乗ります。

観音寺駅 駅

観音寺駅から約２０分の父母ケ浜で降りました。

ここはもともと夕日の美しいところでしたが、干潮では砂浜に多く水たまりが残り、風のない日は「水鏡」が美しく、「日本のウユニ湖」と言われるようになった海岸です。

父母ヶ浜海水浴場 ビーチ

とてもたくさんの人が来ていました。
観光バスも何台も駐車しており、中国人などもいたようです。

ただ、残念ながら肝心の夕日は雲に隠れてしまいました。

今日の宿泊は琴平温泉の旅館。
この旅館はやや古いですが、名門の老舗らしく、片岡愛之助さんをはじめ有名人のサイン色紙がたくさん飾ってありました。

こんぴら温泉　つるや旅館＜香川県＞ 宿・ホテル

鍋は讃岐うどん、鯛のおかしらも出てきました。

こんぴら温泉 温泉

旅館の前の夜の金毘羅さんへの参道です。
夜はさすがに静かです。

明日は金刀比羅さんに行きます。

金刀比羅宮 寺・神社・教会