カタール航空ビジネスで行く　ポーランド・ダーク旅(ゲットー壁跡、オスカーシンドラー博物館)⑥

2019/04/09 - 2019/04/18

「レッドハウス」前を通り過ぎて大通りへ抜け、ここからUberを呼ぶ予定が大失敗(笑)
　　　結局、歩いてゲットー壁跡まで行くハメになりました。　

　　ホントにグーグルマップは重宝しましたね　現在地が判るので迷う心配がありません。
　壁２ヶ所　事前にマークしてありますのですんなり到着 !　

　　　通り沿いの、ゲットー壁跡から英雄広場はすぐ、そしてこの界隈　クラクフ・ゲットーがあった当時の
　建物と再開発で建てられたビルとが混在しており、興味深い街並みでした。
　　　ビスワ川を渡り、またカジミェシュ地区を通り　ホテルまで・・・
　　ただ、かなり歩いてますので　２人ともヘロヘロ状態に近かったです・・修行みたいな旅になってます(笑)

　　当初の予定では、オスカーシンドラー博物館を朝イチで見学後　プワシュフ強制労働収容所跡へ
　　　と計画してたのですが、2月ネット予約した時点でこの日4/13だけグループ見学者が多く
　　個人枠が17時しか空きがなく順路を逆にしました。
　　　　
　　　　このグループ見学ツアーのお陰で本当に嫌な思いをしましたが、それは旅行記の中で紹介します。
　　　　　　　　　　

エリア クラクフ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 4.5

• 交通手段: タクシー 徒歩

大通りに出たところで、マック発見 !　寒い中、なんとか雨にならずに
　　3時間強歩き回りましたので、日本ではマックまず入らないのですが
　とりあえず休憩タイム・・超久々のマックがクラクフ郊外店って
　　　笑えました。ところが、この後大失敗　このマックからUber
手配すればよかったのですが、変に気を使って進行方向である
　反対車線に渡ってから呼んだら、これがまったく捉まらず・・・　

まぁ、歩ける距離だったので　しゃあないか !?　って2人で納得
　　まず、１つ目のゲットー壁跡へ　2日目、ヴェリチカ岩塩抗へ
行く際に、前を通ってましたのですぐ判りました。
　　入り口金網のフェンスを開けて、中に入ると小さな公園になっていて
　その片側が当時まま(勿論、補修はされてるみたいですが)　

えっ !!　こんなに低い壁 ??　って　隣の敷地を覗いてみると土地の
　高低差がかなりあるんですね !　向こう側が、クラクフゲットー内部
　だったのでしょうね。　　

もう一か所の壁 !

それほど、広い通りではありませんが　この区画だけゲットー跡がそのまま
　　残されてます。
1941年3月にゲットーが創設され、ビィスワ川を挟んだ対岸のカジミェシュ地区
　から15000人のユダヤ人が元々3000人程しか暮らしていなかった
ポトゥグーシェ地区へ押し込められました。　　

ナチスの厭らしいやり方を強調する画像ですが、この壁のデザインは
　　ユダヤ人墓地の墓標を真似て作らせてます。
　心理的な圧迫感を植え付ける為だったとか ?　勿論、作業に従事させられた
　　　のはユダヤ人でした。

1943年3月13、14日　アーモン・ゲート指揮下、解体されます。
　　「シンドラーのリスト」にもこの時の模様は詳しく描写されてますね
　ゲットー内で射殺された人1000人以上、労働不可の人はアウシュヴィッツ収容所へ、労働可能者はプワシュフ強制労働収容所へ送られました。
　　
　　この壁の向こう側の家が気になって・・両サイドは建て替えられたか
　　リノベーションされてるのですが、多分この家だけは当時のままなのでは ?
と思える位の古めかしさでした。だとしたら、この家は歴史をずっと
　　観てきたのでしょうね。。。。

「英雄広場」を目指して歩いて行くと、やたら賑やかな放送と音楽が・・・
　　マラソン大会かな ?　この広場がスタート・ゴール地点になってた
ようで、もうお祭り騒ぎ状態・・・人混みの切れてる端っこでやっと
　見つけた椅子のオブジェ !　ゲットー解体時、この広場に
集められ、その場で射殺されたり働ける人はプワシュフ強制労働収容所へ
　　残りはアウシュヴィッツ絶滅収容所へ・・・ある意味　運命の広場

ポーランド軍空挺のデモンストレーションもやってました。
　　写真撮らせてとお願いしたら、ポーズまで決めてくれた隊員さん

パラシュート一式を身に着けさせてくれるデモンストレーション !?
結構、重そうでしたね

こちらのブースは、幼稚園児位かな ?
　　お絵かき大会

作品がこれ !　

スポーツ大会開催されてたので、急病人や怪我人に備えて待機してた
　　レスキュー隊 ?　制服の色味がメチャ派手(笑)

タイトル画像にもしてます、このアパート　
　　出発前にグーグルマップで見つけました。
英雄広場からビィスワ川沿いの道へ向かう１つ手前の通りにあります。

周りの建物は、建て替えられたか?　リノベーションされてるのですが
　このアパートだけは、弾痕だらけのままです。
かなり大きな弾跡もありますので、戦闘機からの20ｍm機関砲
　　ではないかと思われます。戦跡として紹介されてます。

同じ通り沿いの建物の壁面には、こんな絵が・・・・

ビィスワ川に出て、ホントはこの橋を渡るつもりだったのですが
　　補修工事の為、全面通行止め

この橋は戦前からあり、クラクフゲットーが出来た時カジミェシュ地区の
　　ユダヤ人はこの橋を渡ってゲットーに入ってます。　

仕方ないので、この歩行者用の橋を渡ります。

色んな競技のモニュメントが面白い橋ではありましたが・・・

有名なのは、この欄干のネットに掛けてある大量の南京錠でしょうね !　
　　恋人達が永遠の愛を誓い、鍵に２人の名前を書いて欄干の
　ネットに吊るすと !
　　

破局した場合はこうなるみたいです(笑)
　　ワイヤーカッターで切り、鍵はビィスワ川に捨てると !　

　あちこちで、ネットが切られてました(苦笑)　

この橋を渡ると、カジミェシュ地区です。
　　
　　洒落た落書きですよね !　スプレーの走り書きが無ければもっとよかったのに

　窓だけリノベーションされた、戦前からあるようなアパート
　　　
　　　あじが有りますよね。

カジミェシュ地区の石畳の路地
こんな感じ大好きです。

ホテルに戻り休憩後、Uberでシンドラー博物館まで夕方16時過ぎだと
　　云うのに、当日券を求める行列が続いてました。

当時の記念写真ですね。
　　中央少し右寄りの背の高い男性が、オスカーシンドラーです。

シンドラーのリストによって、生きのびたユダヤの人達
　　中にもビッシリと貼ってありました。

　先に、予約したバウチャーを入場券に替えておこうと(中央広場、織物会館のインフォメーションでも出来ます)　長蛇の行列をかき分け、レジにバウチャーを
　　差し出すと優先的に支払い出来ます。

　妹から後で聞いたところに寄ると、行列の先頭に居たオバちゃんが
　　　凄い目をして兄貴を睨んでたよ !多分、割り込みしゃがってなんて思ってたのかもね !　だそうです(笑)
　　予約してる人は行列に並ぶ必要は無いと、事前に調べてましたから
　　　　何の問題も無しです。40~50人は居たのではと思いますが
　　ほとんどの人が入場出来なかったみたいです。

　工場への正面口に置いてある、当時の出来上がった製品を運ぶカート

17時の入場までは、時間がありましたので小雨でしたが　
　　歩いて数分で行ける、クラクフでオスカー・シンドラーが
　住んで居た家を見学に行きました。
画像でもかなり荒れてる感じでしたが、実物はもうホラーハウスと
　　言ってもいい位の荒れようでした。

雨も少し強めになって来たので早々に戻ります。
　外まで並んでた人達が見当たりません、中に入ると掲示板に
本日分は売り切れの表示が・・あの行列の人達、殆ど買えなくて
　　引き上げた模様でした。この日はたまたま、団体が多かったようです

　でも、ここは確実に見学されるのでしたらネット予約は必須ですね
　　　見学してみて感じましたが、中は細い迷路になっていて
　　30分おきに入場させると云うシステムになってます。
　　　　渋滞しないように人数制限をかけてました。
　

少し角度は違いますが、当時の社屋です。
　　今と殆ど変わっていないのが良く判ります。

1階フロアの奥には、シネマカフェが併設されてます。
　映画のパネル写真やスピルバーグのサイン等もありました。

右側の一番上の写真が、本人達です。
　　左がイツァ―ク・シュテルン(イザック・シュターン)で右が
　オスカー・シンドラーですね。

オスカーシンドラー博物館とはなってますが、メインはクラクフ市の
　　歴史の展示になってます。
いちばんスペースを割いてるのが、ナチス・ドイツ占領時代でした。
　　やはり、ゲットーが作られ近郊にはプワシュフ強制労働収容所が
　ありましたから、このスペースからナチス一色になってます。　

やはり、クラクフ市にとっては暗い過去なのでしょうが
　　忘れてはいけないと云う想いが伝わって来ました。

この床面のタイルには参りました(;'∀')
　ここまで、徹底するか !?　って思いました。

ドイツ兵が面白半分に、ユダヤの男性の髭を切り落としてるカット

　　このシーン映画でも再現されてましたね

ドイツ歩兵の主要武器　

　　MP40短機関銃　そして右下がルガーP08 左がその後継ハンドガン
　　　　ワルサーP38 です。

映画の撮影に使われた階段ですね !
階段を降り切る右手に、守衛室の窓が有り　その前に両親を助けて欲しいと
　　頼みに来た女性が立ってるシーン

守衛からの連絡を受け、シンドラーが立ってた場所
　　
　　マニアックですが何分「映画オタ」なものですから(苦笑)

当時のクラクフゲットーの暮らしの様子を再現してあります。
　一見すると、なんだ普通の生活じゃないの ?　って思えますが
同じ部屋に、数家族押し込められての生活だったそうです。
　　元々、3000人程しか生活していなかった地域に5倍の15000人
　ですからそうなりますよね。

いちばん　心に刺さった　写真

シンドラーの秘書さん達　ビジュアルで選んでるのが判る気がしました(笑)

秘書のデスク

オスカーシンドラーのデスクです

シンドラーに関しての、直接的な展示は少なくほぼ　
　　このスペースに限られてる感じでした。

当時のホーロー工場で製造されてた、桶やスープ鍋を
　　使ったオブジェです。
　Web画像や行かれてupされたトラベラーさんの画像で何回も
見て来ましたが、実物を見ると圧倒されます。

ホ―ロ処理されてない、金型から成形されたものですから　
　　裂けていたり、錆び付いているものも結構あります。

最後のコーナーです。
　　プワシュフ強制労働収容所の一部を再現してありました。

当時の写真です。　午前中、歩き回っていましたので位置関係が
　　よく判ります。やはり画像右側の「グレイハウス」が目に付きます

まだ、バラックを建設途中のプワシュフ強制労働収容所です。
　　かなり地形も変わってる事が判ります。

採石場で収容者達は働かされていました。
　　砂利を運ぶ運搬機でしょうね

この再現スペースですが、なんと砂利を敷き詰めてあるんです。
　　当時の雰囲気を出す為に、徹底してますね。

　狭い通路であえて照明も暗めにしてありましたが、ガイド無しでも
　　　2時間強は見学してました。ワルシャワでも感じたのですが
　　ホントに見せ方が上手いです。説明文が全て理解出来なくても
　　　　視覚に訴える展示の仕方がすごく巧みでした。
　　ここは、見る価値のある博物館でしたね

最後に、このshotは到着した16時過ぎ正面口を撮ったのですが、見学を
　　終えたイスラエルの学生達です。ざっと40~50人は居た感じでした
やはり、ここにも見学に来るんだぁって位にしか思わなかったんです。
　　なんと !?　ワタシ達が見学を終えて出てきた2時間後も、この場所
を占拠してて(外は少し強めの雨で雨宿り出来るスペースここだけ)
　　車座に座って、交代に見学した感想の発表会やってる始末 !!
アウシュヴィッツでも、マナーまったく無い行動に呆れましたが
　　　ここでもか !?　って　勿論、前日のグループとは違う集団でした。
ポーランドの方から、聞いたのですが　ユダヤの人達って被害者意識が
　　過剰過ぎるって事(どこか?お隣の国と同じか??)　やはり溝はかなり
　有りますよ !って　まぁ一番の被害者はユダヤの民ですから
　　　判らないことはないのですが・・・・・だからと云って、我が物顔
　　での振る舞いには、ただ呆れるしか !??　他の見学終えた人たちも
　何なの?　この人ら??的な眼差しで見てました。

　　最後に、またイヤな思いをしたのがホントに残念でした。