優しい時間・・ふらの2019

2019/01/05 - 2019/01/07

このところ、毎年のように新年は北海道でスキーを楽しんでいる。標高９４０ｍの北の峰から滑れるかどうかが我々の健脚のバロメーターでもある。我々と言っても、夫は日頃から鍛えているし、昔はスキーヤーを目指していた。今年も滑る気満々。問題は私だ。年々気持ちが萎えていく。三浦雄一郎さんのように『９０歳でエベレスト登頂！』という目標を立てたいものだ。
今年の北海道は雪が少ないというので、新千歳空港におりてニセコに行きたいとも考えた。しかし、やっぱり冬でも９９％という就航率を信じて旭川空港に行くことにした。

エリア 富良野(北海道)

• 旅行の満足度: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ 徒歩 AIR DO
• 旅行の手配内容: 個別手配

早朝、晴れの羽田を出発し、８時１５分に旭川空港に無事到着した。
外に出た瞬間、冷気に包まれ、身も心も縮み上がる。

－５℃。旭川にしたら暖かい。
雪も少ない。
まずまずのコンディション。穏やかです。

車を借りて、美瑛に向かった。
昨年立ち寄ったけれど、満席で入れなかったお店。
今年も気になって行ってみましたが、やはり満席。
入れませんでした。
駅の見えるレストラン＆カフェKOERU（コエル）

外国人の観光客が、雪景色をバックに写真を撮っていた。
雪玉作って、はしゃいだり、雪の中を転げまわって無邪気に戯れていた。

美瑛の道の駅で見つけたカフェの名刺が『自家焙煎珈琲 北工房』

『１日３杯のコーヒーが人を健康にする』
ブレンド珈琲とガトーショコラをいただきました。

夫はキリマンジャロを頼んだのですが、
これが香り良く、味わいも深く、美味しかったので
豆で買って帰りました。

さて、１泊目のお宿は『湯元白金温泉ホテル』
老舗の温泉宿です。
温泉の泉質が良く気に入っています。

チェックインして、まずはお風呂。
そして夕飯は大広間でいただく。

朝はバイキング。
品数が豊富でとても美味しい。

大広間は満席だったので、隣の広間で静かにゆっくり雪景色を見ながらいただいた。

北海道胆振東部地震の影響もあり、宿泊客が減っている嘆きを聞いた。
従業員の方達は丁寧に一生懸命もてなしてくれたと感じた。

チェックアウトして、車の雪を払うのも一仕事。
ワイパーを立てておくのを忘れて、フロントガラスに凍り付いてしまっていた。

これから富良野に行ってスキーをしようと思っているのに、吹雪いてきた。

ホテルのすぐ脇から『しらひげの滝』に行ける。

白髭の滝と硫黄沢が美瑛川に合流する上流はブルーリバーと呼ばれている。
外国人観光客がいっぱいだった。

ブルーリバー橋から眺めると青みを帯びて見える。

標識には雪が積もり、紅白の矢印は道路の境界を示す矢羽根。
雪国らしい景色。

美瑛に２つ目の道の駅『白金ビルケ』が出来ていました。

こんな雪だるまがあると、撮るよねー。

青い池にほど近く、夏はとても賑わうのだそう。

美瑛ハスカップサイダーを買って飲んでみた。(２１０円)
私はほとんど炭酸飲料を飲まない。
スーパーに行けば１２８円で１.５リットルのサイダーが買えるじゃん！と思ってしまう。
ところが夫は珍しいものがあるとすぐ買って隠れて飲んでる。
これは美瑛産のハスカップを素材に使った「夕焼けの丘」。
ハスカップの香りと甘み・酸味があり美味しかった。
他に黄金色の小麦畑をイメージした「小麦畑」（強炭酸）、青い池の水色を模した「青い池」があり、人気ナンバー１はやっぱり「青い池」モデルらしい。
「青い池サイダー」と呼ばれており、微炭酸で爽やかなレモン味が特徴。
旅に出ると、地元の物をこよなく楽しむというのが良いとは思うんだけれどね。

今回の目的は、富良野でスキー。
しかし、徐々に吹雪いてきた。

確かに、私の気持ちはネガティブで、
『出来ることなら吹雪いてくれー』なんて思っていた。

ところが、実際に吹雪いてくると
『止んでくれー』と思う。

さすがの夫も、こんなに吹雪いて視界が悪いと、危険だし楽しめないと断念。
サホロリゾートにも行きかけたが、ホワイトアウトに遭い止める事にした。

新富良野プリンスホテル側の駐車場に車を停めると『森の時計』の看板を見かけた。
脚本家・倉本聰氏のドラマ『優しい時間』で主人公が開いた喫茶店である。

スキーは出来ないし、たっぷり時間があるので行ってみる事にした。
ニングルテラスの中を入っていく。

『森の時計』の前に来ると、いきなり貼り紙がある。
思わず立ち止まり目を通す。
だいたいの事は予想がつく。
◎うるさくするな
◎３歳以下は入れない
◎タバコは禁止・・どれか。

お席は全て〇〇席でございます。
あらかじめご了承くださいませ。

このての注意書き。
パッと見たら誰もがどうせ『全席禁煙か・・』と思うだろう。

ところが、『全席喫煙可』なのだ。
あえて、『全て喫煙席です』なんて表示するカフェが、
日本中探してどれ位あるんだろう。

倉本氏自身は1日に60本から80本、50年以上も吸い続けていて「3本目の腕、2個目の脳」「タバコの表現削れと言われたら筆を折る」と公言するほどの愛煙家だという。

心の豊かさを与えてくれる必需品であり、自分にとって作品を書くのに欠かせないものだと言っている。

夫も『そうだ、そうだ！』と言わんばかりに同調している。

いつも居心地の悪い思いをしているので、ここではのんびりゆっくり雪景色を眺めながら、優しい時間を愉しんでいた。

『雪解け』という雪の下から真っ黒い土が顔を出し始めたイメージのチョコレートケーキと珈琲を注文した。
紅茶はアールグレイを頼んだらアイスティーしかないと言う。
ホットで欲しいと特別にリクエストした。

ドラマの名場面のように、カウンター席でミルを使い珈琲豆を挽いてみることが出来るらしい。

こころ、おだやかにながれる時間。

くつろぎの場所で、ゆるやかな時間を楽しむひととき。

２日目の宿は、すぐ隣りの『白金四季の森ホテルパークヒルズ』
昨年も泊まって、安くて、バイキングが充実していて、温泉・プールがあるので選んだ。

吹雪でスキーが出来なくてやる事がなくなっても、プールがあるので楽しめた。
約１時間１３００ｍ以上は泳いだ。
泳いでそのまま温泉に行けるので、実に気持ちが良い。

夕食バイキングにラムや美瑛豚のジンギスカンがあるのが嬉しい。
温泉あり、プールあり、朝夕食が充実していて、
これで１泊１人６４８０円はとても安い。

朝起きて温泉に入って、朝食バイキングでお腹いっぱい食べて、午前１０時にチェックアウトしました。
昨日とは打って変わって良い天気。
スキー日和なのが恨めしい。

生ラム肉の塊が欲しくて、今年も立ち寄りました。
上富良野町の『谷口精肉店』
柔らかくて、ジューシーでヘルシー。
東京では味わえない美味しさ。

いよいよここから東京に帰ります。
旭川空港ロビー内の頭上から、動物たちが見送ってくれています。

昨年は工事中でしたが、国際線ターミナルも完成し、Tigerair台北行きが出発するところでした。

１月５日、新千歳空港で２０００人が空港難民になったと報じていました。
しかし、旭川空港ではその日も欠航なし。
１昨年99.１％だった就航率が、９９.５％に挑む、と書いてあります。

ボーディングブリッジにも動物のイラストが描かれていて、私達を送迎してくれている。
来年のお正月はどうなるでしょうか？
シニアの域に入り、１年１年が勝負だ。
出来れば、是非また冬の北海道を楽しみたい。

JALの機内誌SKYWARD
浅田次郎氏の「つばさよつばさ」タイトル『Where is Viking?』を読みながらケラケラ笑っていたら、あっと言う間に羽田に着いた。
ニューヨークのホテルで『朝食会場はどこだ？』と言おうとして『バイキングはどこだ？』(北欧の海賊はどこにいる？)と言ってしまったという話。
朝食バイキングをこよなく愛する浅田氏のお勧めは、北京の『北京貴賓樓飯店』だそう。
次は北京か・・。