2018/01/04 - 2018/01/05
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RAINDANCEさん
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イタリア南部、カンパニア州サレルノ県にある海岸線の町、アマルフィを訪れました。中世にはナポリ公国から独立した海洋都市国家アマルフィ公国が強勢を誇り、その美しい海岸線は世界遺産に登録されています。
★中世の修道院を改築した老舗のホテルに泊まり、大聖堂をはじめとした歴史ある町を観光。
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南イタリアをレンタカーで巡る旅、パエストゥムから北西へ約70km、ほぼ海岸線に沿う形でアマルフィへ向かいます。
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世界遺産に登録されているアマルフィ海岸は、サレルノの西にある町ヴィエトリ・スル・マーレからアマルフィを経てポジターノまでの30kmほどの海岸線を指すそうです。
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険しい地形の海岸線に沿った道路を進みます。
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道路は広くはないですが、メインの道路なら狭すぎてヤバいということはありません。ヨーロッパの運転に慣れている人なら問題ないです。
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ただし、主要道を外れて山道に入ると、道はグッと狭まります。明るいうちはまだ良いですが、暗くなったら最悪、闇の中での対向車とのギリギリのすれ違いでは壁擦りの覚悟が必要です。
…アマルフィの前に、山道を登りラヴェッロという町の駐車場に到着。 -
アマルフィの北東3kmほどの山の上にある町です。その中心的な場所であるドゥオモ広場。
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広場に面して建つのが「ドゥオモ」。
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広場に面する庭園「ヴィッラ・ルーフォロ」。ワーグナー音楽祭が開催されることで知られているそうですが、もう閉まってます。
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こちらが「無限のテラス」と呼ばれる展望台がある庭園「ヴィッラ・チンプローネ」 。あぁっ!着いたらまさに係員が閉園しているところ…ここが目的でこの町に立ち寄ったのですが、一足遅く入れませんでした。
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仕方がないので、テラス展望台ではなく、歩道からラヴェッロの町を見下ろしました。既に夜景となっています。
山を下りる際が大変でした。細い山道で街灯は無く真っ暗闇なので、カーブでの対向車とのすれ違いが恐怖です。なんとか擦らずに降りてきましたが、夜の山道は運転を控えるのがベターですね。 -
そんなこんなで、アマルフィの町に到着。町の東の端っこの岬に建つ「ホテル・ルナ・コンヴェント(Hotel Luna Convento)」がこの日のホテルです。
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12世紀の修道院を改築したという歴史あるホテルです。(翌朝に撮影)
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フロント。”アンティーク調”ではなく、本当にアンティーク。
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絵画や調度品が所狭しと配置された回廊。
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ホテルの向かい、岬の突端に建つ「サラセン・タワー」。中世のサラセン人(イスラム勢力)からの防衛のための砦だったそうです。
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客室は、いかにも修道院を改装した風なシンプルなもの。
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スペインのパラドールにも似た重厚なキーホルダー...の割にキーがしょぼい。
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洗面台。
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バスルーム。窓からは海が見えます。
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アメニティ。
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エアコン完備。
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テラスへ出てみましょう。
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港の夜景。
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さて、チェックインが済んだところで、ディナーもかねて街歩きに出掛けましょう。(振り返って、ホテルとサラセン・タワー)
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夜のアマルフィ海岸。
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パンタレオーネ・コミテ通り。
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フラヴィオ・ジョイア広場。
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さすがは南イタリア、1月ですが寒さは厳しくないです。
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おそらく、観光客はバカンスシーズンに比べて大幅に少ないのでしょうが、それでも大通りはそこそこ賑わってます。
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ドゥオーモ広場に面して建つ「アマルフィ大聖堂」。
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何か、ミサ的なイベントが行われた直後の様で中に入れません。
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神父さんらしき人。今は中に入れそうな空気じゃないので翌日にしましょう。
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さて、そろそろディナーの時間。
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大聖堂から北へ3分くらい歩きます。古い街並みが残る狭い路地やトンネルを通って。
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路地の奥に、レストラン「タベルナ・ブオンヴィチーノ(Taverna Buonvicino)」があります。
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某口コミサイトで上位にランクされていて、カジュアル&リーズナブルで美味しそうだったのでチョイス。メニューは英語併記。
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予想してたほど寒くない中歩き、暖房もしっかり効いた店内に入ると、まず冷たいビールが飲みたくなりました。
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パン。
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「イカとジャガイモの自家製パスタ」。
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ワインは白で。
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「イカの詰め物withトマトソース」。イタリア版”イカめし”でしょうか。
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「スズキの切り身、ブロッコリーとドライトマト添え」。
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「カプレーゼ・アマルフィターナ」。クラッシュヘーゼルナッツとアーモンドが入ったダークチョコケーキ。
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カフェはエスプレッソ。
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食後酒に、本場イタリアで飲んでみたかった「グラッパ」。葡萄のかすを蒸溜して作る、ブランデーの様でブランデーではない酒です。樽熟成しないので透明でフルーティ、アルコールはきついです。(これで胃をすっきりさせる)
スペイン北部の「オルホ」と製法もテイストも似ています。元々は貧しい人々が飲んでいた酒ですが、現代においては立派なひとつのカテゴリーです。 -
美味い料理と酒で満たされてホテルへ戻ります。
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フラヴィオ・ジョイア広場の電飾ツリー。クリスマス~ニューイヤーの名残り。
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広場の名前の由来になっているフラヴィオ・ジョイアの像。アマルフィ出身の船乗りだった彼は、中世に実用的な羅針盤を完成させた人らしい。
グラッパが効いて眠くなってきました。そろそろホテルへ戻って休みます。 -
翌朝…客室のテラスから。
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アマルフィの市街を見下ろす。雲と霧が出ていてすっきりしませんね。
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晴れることを祈りつつ、ひとまず朝食へ。レストラン「ラ・ヴェランダ(La Veranda)」にて。
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ビュッフェ。
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品数やクオリティは、まぁ平均的でしょうか。
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朝食が終わるころには少し晴れてきました。
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チェックアウト前に、ホテル内を少しぶらぶら。ラウンジ。
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中庭。このホテル自体が歴史的建造物です。
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かなり昔から、多くの著名人が宿泊された様です。
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ハンフリー・ボガート。
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「このような方々がお泊りになられました…手紙も来ました…」風に、回廊の壁が埋め尽くされています。特に著名な方については解説があったりします。
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客室のテラスから。晴れてくれてよかった。
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このホテルの客室は、全てオーシャンビューとのことです。
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すごく景色が良いのでしばらく眺めてました。町の西側の半島。
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アマルフィは、中世にはナポリ公国から独立して海洋国家として勢力を誇り、地中海貿易を牛耳っていたそうです。しかし、10世紀ごろに最盛期を迎えた後は、北部の都市国家の台頭により衰退していったそうな。
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カプリ島への船は、冬季は基本的に運行しない様ですね。なお、冬の不安定な波や天候の状況を考慮し、今回はカプリ島は旅程に入れていません。
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さて、チェックアウト後、レンタカーはホテルに預かってもらい、町の観光へ。明るくなったサラセン・タワー。
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ホテルから市街中心へは歩いて10分足らず。
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中世アマルフィ共和国の旗。
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冬の朝のアマルフィは人影まばら。
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聖ベネデット教会。17世紀ごろのバロック様式とのこと。
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その内部。
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桟橋の先からアマルフィ市街を振り返って見る。大聖堂の鐘楼が見えます。
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こっちが、私たちが泊まったホテル、ルナ・コンヴェントとサラセン・タワー方面。
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きれいなビーチです。
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海洋の町らしく、イカリのモニュメント。
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「海門(Porta della Marina)」。
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守護聖人、聖アンドレアの像。
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そして、今度こそ大聖堂へ。9世紀頃に建てられ、7回もの改修を経てロマネスク・バロック・ゴシック...等々、様々な様式が入り混じってるのだそう。
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ほぼ無人の62段階段。
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12世紀に建設が始まり、完成までに1世紀もかかったという鐘楼。
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バロック様式の煌びやかな内部。
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パイプオルガン。
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主祭壇。
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祭壇の手前には枢機卿ピエトロ・カプアーノの棺。彼は、12世紀頃に聖アンドレアの遺体をアマルフィに運んだ人だそうです。
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続いては天国の回廊へ。ここで入場料を払います。
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「天国の回廊(Chiostro del Paradiso)」。
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13世紀のアラブ風のアーチ越しに見る中庭と鐘楼。
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12~13世紀のものとされる説教壇の破片。
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回廊には多くの礼拝堂があります。右側は14世紀の「聖アンドレア礼拝堂」と目されているもの。
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そのフレスコ画。
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左が「聖コスマス&ダミアン礼拝堂」、右が「サルバドーレ礼拝堂」。何れも13世紀。
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「磔の礼拝堂」。この礼拝堂についてはあまり情報が無く、14世紀と17世紀の画家によるものとされているようです。
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そのフレスコ画。
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「十字架聖堂」。
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6世紀頃創建されたというアマルフィ最初の聖堂。現在は博物館となっています。
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そしてこちらが「クリプタ(地下礼拝堂)」。聖アンドレアの聖遺物が奉納されている場所です。
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この礼拝堂の創建は13世紀で、17世紀にスペイン王フェリペ3世によって豪華に改築されたそうです。
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聖アンドレアのブロンズ像。
今も、聖アンドレアの祭日の前日には、棺の上である奇跡(説明困難)を起こし続けていると信じられているらしい。 -
大聖堂をじっくり見終わったところで、アマルフィを後にします。とは言っても、“アマルフィ海岸”自体はまだ続きます。
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景色の良さそうな場所を見つけては車を停めながらのシーサイドドライブ。
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ここは、“イタリアの最も美しい村”にも加盟しているフローレという集落。「フィオルド・ディ・フローレ(Fiordo do Furore)」と呼ばれる入り江。これもアマルフィ海岸の美しさの一つ。
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ポジターノの町。大体この町あたりが世界遺産のアマルフィ海岸の東の端になる様です。
今回は時間がありませんが、次にアマルフィに来る機会があれば、ゆっくり立ち寄ってみたい町です。 -
ギリシア神話のヘラクレスが、愛する妖精を埋葬するために美しい場所を探し求め、辿り着いたのこのアマルフィ海岸だった…
神話の時代からその美しさが認められたアマルフィ、トップシーズンでなくとも充分美しかっただけでなく、海洋都市国家だった頃からの深い歴史を感じさせてくれる町でした。
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