2018/01/05 - 2018/01/06
32位(同エリア518件中)
RAINDANCEさん
- RAINDANCEさんTOP
- 旅行記547冊
- クチコミ1594件
- Q&A回答8件
- 875,208アクセス
- フォロワー58人
イタリア南部、カンパニア州ナポリ近郊の町であるポンペイを訪れました。
西暦79年8月24日、ヴェスヴィオ火山の突然の噴火により火砕流に埋もれたことはあまりにも有名です。18世紀から発掘が進められているその遺跡は、世界遺産に登録されています。
★近郊のホテルに泊まり、ポンペイ遺跡をじっくり見学。
★地元の高評価レストランでディナーと、新市街も少しだけ散策。
[いただいた郷土料理/ご当地グルメ]
◎パスタ(ボンゴレ、ペスカトーレ、リングイネ)
◎タコのルチア風
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- レンタカー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
南イタリアをレンタカーで巡る旅、アマルフィから北西へ直線距離で約15kmのポンペイへ向かいます。直線では15kmですが実際には山があるので、道路を走ると西回り(ポジターノ経由)で行くと50kmほどです。反対周り(サレルノ方面)からだともう少し近いかな?
-
ポンペイの市街に入ります。
-
ちょうどお昼時だったこともあり、遺跡のすぐ近くのレストランへ。食事をすると、遺跡観光の間も車を停めさせてくれるということで。
-
「レストラン・ヴェスヴィオ(Ristorante Vesuvio SRL)」。
-
大型バスも停められる駐車場があり、ツアー客向けのレストランの様です。ホールも幾つかあり、日本人を含め多くの団体客で賑わっていました。
-
とりあえずビール。
-
サラダ。
-
ボンゴレ。
-
ペスカトーレ。どちらも美味いです。”観光客向け=高くて不味い”という心配は杞憂に終わりました。ツーリスト向けだけに、ちょっとはお高いのかもしれませんが。
-
さぁ、腹ごしらえも済んだので、ポンペイ遺跡へ向かいましょう。
-
広大な遺跡エリアの南西に当たる、エセドラ広場の入場口から入ります。
-
外から見える遺跡の市街の外壁。
-
少し歩いて、南の真ん中あたりから遺跡に入ることに。
-
「剣闘士の宿舎」の入口から遺跡エリアに入場。
-
「劇場のクアドリポルティコまたは剣闘士の兵舎」の跡地。18世紀後半の発掘。
-
大劇場裏のロビーでした。ロビーを囲んでいたと思われる柱が残っています。
紀元前62年の大地震の後、剣闘士達の兵舎として使われたそうです。 -
剣闘士の宿舎のすぐ傍にある「小劇場(オデオン)」。18世紀後半の発掘。
この劇場では当時の流行だった無言劇が上演され、音楽会にも利用されていたそうです。 -
「イシス神殿」、18世紀の発掘。発掘当時、装飾や備品がほとんど当時のままに残っていて、ポンペイが世界中に知れ渡る発見の一つだったそうです。
-
東西に伸びるメインストリート「アボンダンツァ通り」へ。ここでひとつ、大きなミスを犯します。オデオン座の近くにある「大劇場」には後で寄ろうと思ってたのですが、結局忘れちゃいました。遺跡めぐりは計画的に。
-
16世紀に再発見され19世紀頃から発掘が始まったということで、千数百年も火山灰に埋もれ腐食や風化を免れたのだそうです。
-
「メナンドロの家」。1930年代前後の発掘。発掘当時は柱と壁の一部だけで、現在のものはもちろん復元されております。
-
身分の高い一族の典型的な家屋とのこと。公式ガイドによると、この家は、ポッペイ一族の、ネロ帝の2番目の妃ポッペア・サビーナの親戚、クイント・ポッペオ・サビーノのものだそうです。
...って、そんなことまで判るとはすごい。保存状態が良かったのでしょう。 -
「円形劇場」。18世紀半ばから19世紀初めの発掘。
-
この円形劇場は、古代ローマ世界で知られたもののうちで最古の劇場なのだとか。
-
劇場の回廊には壁画が保存されています。
-
2万人の観客を収容できる巨大劇場でした。
-
こちらは「貝のヴィーナスの家」、20世紀半ばに発掘。
-
ローマ神話の女神ヴィーナスが描かれています。
-
こちらは「オクタヴィウス・クアルティオの家」、20世紀初頭の発掘。エリート階級の邸宅で、水路でつながれた庭園があった模様。
-
邸宅内には、イシス神に捧げられた礼拝堂。
-
こちらは「ヴェトゥティウス・プラキドゥスの家」、20世紀初頭の発掘。料理を入れるカメが備わったカウンターを持つ飲食店だったそうです。
-
ここは「パクイウス・プロクルスの家」。犬の家畜化は13000年前には始まっていたとされ、3000年前には既に現代の様に色んな犬種が飼われていたといいます。ポンペイ遺跡は2000年ちょっとなので、お金持ちは普通に犬を飼ってたということですね。
-
こちらは「ステファヌスのフロニカ」、20世紀初頭の発掘。紡いだ糸の油抜きや汚れた衣類や布の洗濯をする作業場として使われ、もとはアトリウム形式だった家を改造してポンペイ最後の時期に改造したものだそう。
-
立派な邸宅ですが、何だったか不明。
-
「スタビアーネ浴場」、19世紀の発掘。町最大の浴場施設。
-
片隅に展示物。
-
ポンペイ遺跡の各所で見られる、犠牲者の痕跡に石膏を流し込んで作った型です。
-
浴室。
-
この浴場は、当時の新技術が織り込まれて建設中だったのだそうです。
-
こちらは「ヴェッティの家」、19世紀後半の発掘。
奴隷出身の商人、アウルス・ヴェッティウス・レスティトトス&コンヴィーヴァ兄弟が所有していたそうです。そんな細かいプロフィールや個人名まで判るのか!? -
豊穣の神プリアポス。玄関にこの絵...ま、二千年前ですから...
-
居間の壁画。
-
なぜか、かなり暗くしてます。
-
劣化防止でしょうか?
とにかく、沢山の壁画に囲まれた華やかな家でした。 -
「ファウノの家」、19世紀初頭の発掘。ポンペイの住宅の中でも最も大きなものの一つだそうです。
-
このモザイクは、紀元前2世紀の「アレクサンダー大王とペルシア王ダリウスとの間の大戦」をテーマにしたモザイクの複製だそうです。(本物はナポリの考古学博物館)
-
「アポロンの聖域」、19世紀初頭から最近まで断続的に発掘。
紀元前6世紀には既に神殿が建っていたという、ポンペイでは最も古くからある信仰の場所の一つだったそうです。 -
「フォロ」にやってきました。発掘は19世紀初頭。
ケンタウロスの像がありますが、何かのイベントの際に設置したものでここの出土品ではないようです。 -
フォロは市民の日常生活の中心の場で、公共の建物が並び、政治・経済・信仰の中心でした。
-
フォロの北側にある「ジュピターの神殿」、19世紀初頭の発掘。
バックにはヴェスヴィオ山。 -
「バジリカ」、フォロに面した建物の中で最大。裁判や商取引が行われていたそうです。
-
「エウマキア館」、こちらもフォロに面した大きな建物。
ポンペイの裕福な家柄の出身で、女神ヴィーナスを祭る女祭司だったエウマキアが、皇帝を礼賛するために建てさせたものだそうです。(よく調べるねぇ!こんなことまで…考古学恐るべし) -
とにかく、フォロに面していろんな建物が建ってます。さすが町の中心。
-
「フォロの穀物倉」、果物と野菜の市場として使われていたそうです。
-
現在は、考古学品の倉庫として使われ、19世紀からの出土品が多数保管されているのだとか。犠牲者をかたどった石膏がここにも。
-
「フォロの浴場」、ジュピター神殿のすぐ後ろにあります。装飾が豪華な風呂です。
-
ジュピターの神殿の左右にある「名誉のアーチ」。
-
こちらは「悲劇詩人の家」、19世紀前半の発掘。犬のモザイクの下に書かれている文字は”犬に注意”。今でいえば、”猛犬に注意”シールの様なもの?
-
「小さな噴水の家」、19世紀前半の発掘。
-
近年復元された小さな噴水。
-
まだ見落としているものがたくさんあるような気がしますが、かなり陽が傾いてきたのと、歩き倒して疲れたのでこの辺りで打ち切りに。実質半日くらいでしたが、やはり厳しいですね。じっくり見るなら最低丸1日は欲しい。
-
遺跡内のカフェ。ちょっと寄りたいところでしたが、ここはパス。
-
マリーナ門から出ます。こちらの入口には、ちょっとした博物館とお土産屋さんがありました。
-
ポンペイ遺跡は、どこまでが原形でどこからが復元なのか、どれが本物でどれが複製なのか、分かりづらい印象ですね。それでも、時を超えた壮大な遺跡のロマンを感じることが出来ました。
-
あと、貴重な本物はナポリの考古学博物館に行かないと見れないということですね。
ポンペイ遺跡はおよそ66ヘクタールの広さに及び、そのうち約44ヘクタールがこれまでに発掘されているそうです。今後まだ広がりそうですね。 -
ポンペイ遺跡を後にし、この日宿泊するホテルへ向かいます。
-
遺跡の前のプリニオ通りにある「ホテル・フォーラム(Hotel Forum)」、わかりにくいですが、これが通りに面した入口。駐車場は、斜め向かいにある公共Pです。
-
ホテルの外観。(翌朝撮影)
-
フロント。対応は感じが良く、料金の割に設備も朝食も良いハイコスパなホテルと思います。
-
客室。
-
バスルーム。
-
ポンペイ遺跡は目と鼻の先。
-
さて、チェックインを済ませたところでディナーへ。某口コミサイトで高評価だった「イル・マキアヴェリ・レストラン&ラウンジ(Il Machiavelli restaurant e lounge)」をチョイス。ホテルから徒歩5分くらいかな?
-
予約なしで大丈夫でした。
-
まずは、カンパニア州の白葡萄ファランギーナ種の白ワイン。
-
前菜です。
-
ブロッコリーパン、ペッパーパン...色々なパン。
-
火山岩に刺されたパン。これなんだったっけ...
-
「ヴェスヴィオ産トマト入りのシーフード・リングイネ」。
-
「タコのルチア風 ガーリッククルトン添え」。
-
「本日の魚と季節の野菜を使ったラタトゥイユ」。
-
「海老の鉄板焼き withペッパーソース」。
-
デザートは「ホワイトチョコとナッツクリーム チョコパウダーとラズベリーソース添え」。
-
カフェ、エスプレッソ。
口コミ評価通り、見た目も舌も楽しませてくれるレストランでした。 -
ホテルに帰る途中に見たミニ遊園地。遺跡の周りの市街は普通に賑やかです。
-
翌朝...ローマ通りの新市街方面。朝食の後に足を運ぶ予定です。
-
こちらが朝食のレストラン。
-
先述の通り、料金の割に品数豊富。
-
料金からすると、もうちょっとメニューはさみしいのかなと思ってましたが、良い意味で裏切られました。
-
さて、チェックアウト前に新市街を少し散策です。
-
ローマ通り沿いに市場が出てます。
-
遺跡から徒歩20分くらいでしょうか、バルトロ・ロンゴ広場に面して建つ「聖母ロザリオ教会」。堂々たる教会です。
-
1873年、悪魔崇拝の司教から奇跡的にカトリックに改心した”ロザリオの使徒”と呼ばれたバルトロ・ロンゴによって復元が始められた教会だそうです。
-
祭壇にはバルトロが探し出した”ロザリオの聖母”の絵が掲げられ、これが多くの会員を集め、増築された教会は1906年にバチカンに捧げられ、教皇直轄大聖堂となたそうです。
-
バルトロ・ロンゴ広場の噴水。
-
町のタバコ屋さん。
-
ホテルの前にあったカフェ。
-
さて、ホテルをチェックアウトし、次の目的地へ向かいます。遺跡のすぐ横がハイウエイの乗り口。
-
いざ、ナポリ方面へ。
-
ポンペイを火山灰に沈めたヴェスヴィオ山を横目に見ながら…
それにしても、日本でいえば弥生時代に、あのような温泉付き豪邸に住み犬を飼って、美味いものを食っていた(であろう)古代ローマ人…およそ2千年前に既にセレブ生活とは驚きです。あまりにも有名な観光地で人がいっぱいですが、世界でも稀であり行っておくべき場所であることは疑い無いと思います。あとは、発掘されてしまったことで、風化が進んでしまわないことを祈ります。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
-
前の旅行記
アマルフィ_Amalfi かつては中世の海洋都市国家!ギリシア神話からその美しさを認められた海岸線の町
2018/01/04~
アマルフィ
-
次の旅行記
エルコラーノ_Ercolano ヘルクラネウムの遺跡!深さ20mの火砕泥流に埋もれた町
2018/01/06~
ナポリ
-
アルベロベッロ_Alberobello トゥルッリ!中世領主の税金対策が伝統的家屋群に昇華した奇跡の町
2018/01/02~
アルベロベッロ
-
マテーラ_Matera 洞窟住居『サッシ』!”イタリアの恥”から世界遺産都市へと大逆転を果たした奇跡の町
2018/01/03~
マテーラ
-
パエストゥム_Paestum 紀元前5世紀!保存状態抜群の古代ギリシア遺跡(イタリアですが)
2018/01/04~
パエストゥム
-
アマルフィ_Amalfi かつては中世の海洋都市国家!ギリシア神話からその美しさを認められた海岸線の町
2018/01/04~
アマルフィ
-
ポンペイ_Pompei ヴェスヴィオ火山の悲劇!およそ2千年前に封印された古代ローマの都市
2018/01/05~
ポンペイ
-
エルコラーノ_Ercolano ヘルクラネウムの遺跡!深さ20mの火砕泥流に埋もれた町
2018/01/06~
ナポリ
-
ナポリ_Napoli 美味くて安くてチョイワル!人々を魅了するザ・南イタリアな町
2018/01/06~
ナポリ
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ポンペイ(イタリア) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 冬のイタリア南部 プーリア、バジリカータ、カンパーニャ州をレンタカーで巡る旅
0
100