2018/05/29 - 2018/06/12
417位(同エリア10319件中)
tadさん
普段の環境では大好きなクラシック音楽はCDやBDなどで楽しむだけだ。地方都市にはクラシック音楽などはほとんどライブはないに等しい。だから、退職後は、いいプログラムがあるところを狙って、まとめ聞きに行く。一時はウィーンに入り浸ったが、このところ見たいレパートリーが分散した上演方式になり、10日以上滞在しても、あまりたくさん見られなくなってしまった。がっかりなのだ。そこで、昨年からはまたロンドンのいい時期を狙って滞在してまとめて聞くことにしている。
今年は5月30日から素晴らしい音楽会が連続してあるので、5月29日早朝に下関を出て、夜ロンドンに到着した。
初日は、ラトルがベルリン・フィルの常任指揮者を16年間勤めた後辞めるのだが、ロンドンに連れてきたベルリン・フィルとの最後の演奏シリーズを二晩連続できいた。ラトルに捧げられるお別れの新曲も演奏され、いやでも、盛り上がった。
音楽会は写真は基本的にはない。開演前か、最後の拍手の際、撮影する人がいる時は、私も少し便乗して撮影したものが少しあるだけだ。
で、次に11回の演奏会の日程と内容を掲げておく。クラシック・ファンなら相当驚く内容だ。東京でもここまでは滅多に集中しないだろう。
最初の一枚は初日のサイモン・ラトルとベルリン・フィルハーモニック・オーケストラ(ドイツ語ではBerlin Philharmoniker)の演奏終了後。最後の曲は、ブルックナーの交響曲第9番だった。この曲は数年前に、今度ラトルが就任するロンドン交響楽団と演奏した時に、ロンドンで聞いているので、比較できて面白かった。私自身の好みは、ブルックナーはウィーン・スタイルかオーストリア風の演奏が好きなのだが、ベルリンやロンドンのオーケストラは腕はやたら上手いのだが、少し生真面目で堅い。。。この日の演奏記録には4つ星プラスとした。
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May
30wed 19:30 RFH Rattle BPO Bruckner sym9,
Abrahamsen 3 Studies(UK premiere)
31thurs 19:30 RFH Rattle BPO Brahms sym1,
Lutslawski sym3, Widmann
June
1 Friday 19:30 Barbican Petrenko Bayerisches Staatsorchester. Mahler sym7
3Sun 19:00 Barbican Noseda LSO Bronfman BeethovenPC3, Pictures at an Exhibition, La Mer.
4Monday 19:30 Barbican Vivaldi, Handel, Fagioli, Venice Baroque Orchestra
5Tues 19:30 Barbican Yuja Wang piano recital(Chopin, Scriabin,Ligeti,Prokofiev, plus 7 pieces!)
6wed 19:00 QEH Mozart Opera "La Finta Semplice"(The Mozartists, Ian Page)
7Thursday 19:30 RFH Dohnanyi PO Beethoven sym5, MozartVnCon5(Steinbacher,vn)HaydnSym12
8friday 19:30 Barbican The English Garden,Les Arts Florissants, Le Jardin des Voix (Agnew)
9sat 19:30 ROH Tchaikovsky "Swan Lake" (Ovsyanikov,Osipova,Ball)
10sun 15:00 ROH Wagner "Lohengrin" (Nelsons, Vogt,Opolais, Goerke
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因みに私の演奏会記録では、5つ星満点の記録がつけてあるのだが、今回の5つ星は、ユジャ・ワンのピアノ・リサイタルとワグナーのローエングリンと、フランスのバロック音楽グループであるレザール・フロリサンの演奏会につけた。他は4つ星。こんなにいい点が並ぶことは滅多にない。3つ星以下はない。息子の感想でも、これは私のロンドン滞在の音楽会記録のベストではないかといっていたが、そうかもしれない。
終了後は、毎年下関に遊びに来てくれる音楽友達が予約していたレストランに集合し、いつもの音楽仲間6人で談笑した。一人、今回初めて会った人は、わざわざフランクフルトからロンドンまでこの演奏会シリーズだけのために来ていた。彼らの音楽仲間だとのこと。
- 旅行の満足度
- 5.0
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ベルリン・フィルの演奏会終了後。
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フルートのパユと話している。
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コンサートマスターの樫本は今回参加していなかった。
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ロイヤル・フェスティバル・ホール
ロイヤル フェスティバル ホール 劇場・ホール・ショー
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初日はここで聞く。ベルリン・フィルがロンドンだと、この席で35ポンドだから、5千円ちょっと。。二日目はもっと前の中央席で55ポンドだから8千円くらい。ベルリンだと倍額はする。
日本だと天文学的値段になるから、東京では、こういう演奏会にはほとんど行かない。
料金の話になったが、7日のフィルハーモニア管弦楽団の演奏会だと、なんと、11ポンドだから、1600円くらい!私にはロンドンは天国だ!
イングリッシュ・ナショナル・オペラだと、売れ残り切符がある上演は、当日直前に行くと、シニア割引でどさっと安くなる。学生割引もすごいと息子が言っていた。 -
ベルリン・フィル二日目の席から。ここは55ポンドの席だが、文句なし。
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中休みに、通路でアイスクリームを売っている。ウィーンではやらない習慣だ。
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5月31日のサイモン・ラトルとベルリン・フィル演奏会の終了後
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ロイヤル・フェスティバル・ホールのベランダからテムズ川や国会議事堂が見える。
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ロイヤル・フェスティバル・ホールのベランダからテムズ川を見る。
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音楽会三日目の6月1日は会場がバービカンになった。左手にコンサートホールがある。ここでペトレンコを聞いた。ラトルがベルリン・フィルを引退して、ペトレンコが後を継ぐ。そのペトレンコがミュンヘンのバイエルン国立オペラのオーケストラとロンドンにやってきたのだ。マーラーの交響曲7番で音も大きい曲なので、後ろの安い席を15ポンドで買った。2200円くらいだ。東京だとすごいことになるだろうが。。。
ラトルがベルリン・フィルを退任して、ロンドン交響楽団のシェフになり、ここで活躍開始! by tadさんバービカン センター 博物館・美術館・ギャラリー
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バービカンの入口
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ペトレンコの演奏会の終了後の写真。
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ペトレンコの演奏会の終了後の写真。
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演奏会終了後、初日のベルリン・フィル演奏後に集まった仲間がここで、再び集合。これはチェーン・レストランで、初日もこのチェーン店のサウスバンク店に集合した。安くはないが、まあまあだ。一人6千円ぐらいの割り勘だった。この後、下関に毎年来ているウィンブルドンの友人宅まで、タクシーで延々と一緒に行き、金曜日、土曜日と彼も仕事を休むので、一緒に週末を過ごした。
フランクフルトから音楽を聴きに来ている彼の友人は、8月に孫までいれた大家族を引き連れて、北海道などに2週間休暇に来るが、どう過ごすべきか、いろいろ相談にのった。スケールが違う。。。途中で飽きたら、上高地あたりも試すよう薦めた。とんでもなく豊かな人のようだ。 -
集合したレストラン。これは閉店間際の撮影。我々が最後に出た。
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Coteのメニューを撮影したつもりだが、酔っぱらっていたようだ。暗すぎたかもしれない。二度利用した店なので、ちゃんと撮影しておきたかったのだが。。。
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6月6日のモーツァルト12才のオペラ鑑賞は、このクィーン・エリザベス・ホールだ。古楽器オーケストラの演奏なので、小さなホールが使用される。こういう音楽会は前のほうがいい。音量が小さいからだ。前から4列目の真ん中をゲットしたのだが、それでも38ポンド。6千円しない。
この12才の天才モーツァルトのオペラには仰天した!当時の宮廷作曲家たちが公演の邪魔をしたので、結局、モーツァルトが生きているうちには上演されなかったオペラなのだが、大変な傑作だ!親が手伝ったなどと噂をたてられたそうだが、父親には、あんな才能はないだろう。歌手陣に少し不満があるので、4つ星プラスとした。 -
クィーン・エリザベス・ホール。ロイヤル・フェスティバル・ホールの隣にある小さなホールで室内楽や古楽器アンサンブルなどに使用される。
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残念ながら会場内の写真は撮らなかった。
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Barbican Centreの6月8日の演奏会の席より。古楽器アンサンブル、レ・ザール・フロリサンの素晴らしい演奏会だった。5つ星。これはスマホのカメラで少し遠くに写っている。
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最後の二日はロイヤル・オペラ・ハウスに行った。6月9日はチャイコフスキーのバレー「白鳥の湖」だ。
ロイヤル オペラ ハウス 劇場・ホール・ショー
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ロイヤル・オペラ・ハウス内。
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ロイヤル・オペラ・ハウス
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ロイヤル・オペラ・ハウス内
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ロイヤル・オペラ・ハウス内
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Royal Opera House
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中休みにベランダを歩く
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バレー公演後
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バレー公演の終了後。この日はたくさんの人がカメラ撮影していたので私も撮影した。バレー公演は女性客も多いし、観客のマナーがすこし悪い。。。音楽が鳴っているのに、拍手したり声援したりしている。。。スマホを見たりしているバカもいる。。。翌日のワグナーよりは、指揮者も劣ることがはっきりした。音楽がちゃんと演奏されているのに、流れないところがある。ただ、舞台や衣装は豪華な新演出だったので、人気公演にはなるだろう。実際、今度の白鳥の湖のチケットは売り切れ続出だそうだ。近年、予算不足でやたらと簡潔な舞台装置や衣装が使われるオペラやバレーが多いが、まったく詰まらない!友人もとうとう長年通ったバイロイト音楽祭も行くのをやめた。演出や舞台衣装が詰まらないからだそうだ。,目をつむって我慢することが増えたという。
不思議なことに、翌日のワグナーのローエングリンの終了後は皆さん、誰もカメラを出していない。みんなマナーがいい会場だった。音が始まると静かに集中しているのがわかる。カーテン・コールになっても、誰もカメラなど出さなかった。友人の奥さんが取ってくれたチケットで、値段もバレーと同じ席だったが、バレーは29ポンドで、4500円くらいだが、ワグナーは58ポンドと倍額だった。9千円くらいだ。今回一番高いチケットだが、価値はある。
ネルソンス指揮で、歌手陣も豪華。フォークト、オポライス、ゲルケなど。5つ星。ウィーン国立歌劇場で数年前に、同じローエングリンは復活祭特別上演を見ているが、どちらもフォークトのすばらしい歌唱で、おおいに感激した。今回、ロイヤル・オペラ・ハウスのオーケストラの実力をまざまざと見せつけられた。ウィーンと比べても甲乙つけがたい出来栄えだったと思う。
そういえば、イタリヤ・オペラは少し観客がうるさい。。。歌手への声援が長くて、集中が途切れる。。。音が鳴ってもわいわいやっているのがいる。
11日分の音楽会のチケット代は、今回初めて集計してみたが、52000円くらいだ。これに少しインターネット申し込み料金が加わるが。。。昔よりは節約している。一つにはホールの癖も分かってきているので、どこが安くていいかも理解しているからだ。ウィーンとロンドンは繰り返し来たので、ホールの特性と買い得チケットがわかってきた。
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この旅行記へのコメント (7)
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- tadさん 2018/11/18 16:35:48
- 「ヨーロッパでクラシック音楽を聴く 」コミュニティを立ち上げました。
- 「ヨーロッパでクラシック音楽を聴く 」コミュニティを立ち上げました。
退院後、順調に体力回復しています。ヨーロッパでのクラシック音楽情報交換の場となれるよう、コミュニティを立ち上げました。
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- 陽菜さん 2018/07/26 00:40:57
- お久しぶりです。
- tad 様
ロンドンのコンサート事情、素晴らしいですね。
プログラムはもちろんのこと、日本では考えられない料金設定です。
これなら色々楽しめますね。
来年の夏、ロンドン行きを考えているのですが、シーズンオフ(7月後半)なのでコンサートは観光客向けのものしかないかもとあきらめていました。
でも、tadさんの旅行記を拝見してこれから調べてみようと思います。
他の旅行記も少しずつ拝見して参考にさせていただきますね。
- tadさん からの返信 2018/07/26 07:45:46
- Re: お久しぶりです。
- おはようございます。
コメント有難うございました。
来年の夏、7月後半のロンドンを予定されているとのことですが、夏は、やはり、ヨーロッパの大都市はどこも夏休みですよね。
ロンドンは、ただ、プロムスは、毎日やっています。夏にロンドン滞在した時は、どうしても、ここに通うことになりますね。毎年、いい企画が並んでいますし、早くホームページをチェックしておけば、予約は簡単だと思います。きちんと聞きたいなら、舞台に近い席をとったほうがいいですが、上の当日発売の立見席でも、座り込んで、リラックスできますね。大編成の曲なら、上でも結構聞こえます。当日販売の立見席は、一時間くらい前に行って並ぶ必要があります。人気の高い日は、並んでもだめなことが一度だけありました(マゼール指揮のマーラー8番)。それからは予め切符を買うことにしました。
そういえば、夏のロンドンのプロムスは旅行記の詳しいものを書いていないかもしれません。なにしろ、1986年、87年、それに1999年に集中して以来、行っていませんので。。懐かしい思い出です。
- 陽菜さん からの返信 2018/07/26 08:27:14
- Re: お久しぶりです。
- ステキな情報をありがとうございます。
まだエアチケットも取っていないのですが、今年のプロムスのチケット発売が5月でしたので、来年もその頃かと思います。
しっかりスケジュールを立てて、ホテルも会場近くに取るなど計画したいと思います。
tad さんは来年ウィーンなんですね。
また、蚤の市で掘り出し物のリコーダーに巡り合えるといいですね。
また情報お待ちしております。
- tadさん からの返信 2018/07/26 10:35:20
- Re: お久しぶりです。
- 私も久しぶりに今年のプロムスのプログラム、覗いてみました。相変わらず、内容はすばらしいですね。2か月近い期間継続しますが、よくこれだけネタが集まると思います。Pre-concert talkも何度も出たことがありますが、直接、著名な作曲家や音楽家と講演後、話したこともあります。
なお、会場は地下鉄は不便ですね。バスは会場前に止まりますが、10番バスは利用価値が高いですね。その沿線に宿をとるというのは、昼間が退屈しないと思います。king's Cross, Euston, British Museum, Oxford Street, Hyde Park Corner,Knightsbridgeなどを通過します。古いガイドブックの10番の経路は間違っていますので要注意。
- 陽菜さん からの返信 2018/07/26 16:37:18
- Re: お久しぶりです。
- さすがtadさん、すごいですね。
↓
>Pre-concert talkも何度も出たことがありますが、直接、著名な作曲家や音楽家と講演後、話したこともあります。
会場近くのホテルでなくても、10番バスや9番バスの沿線であれば便利ということですね。
まだかなり先ですので、じっくり調べてみます。
ありがとうございました😊
- tadさん からの返信 2018/07/27 18:16:58
- RE: Re: お久しぶりです。
- > さすがtadさん、すごいですね。
> ↓
> >Pre-concert talkも何度も出たことがありますが、直接、著名な作曲家や音楽家と講演後、話したこともあります。
>
> 会場近くのホテルでなくても、10番バスや9番バスの沿線であれば便利ということですね。
> まだかなり先ですので、じっくり調べてみます。
> ありがとうございました😊
今日、入院しました。しばらく、やりとり停止します。
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