2018/01/13 - 2018/01/13
6848位(同エリア10804件中)
ふーりーさん
18きっぷシーズンも終わってしまった1月半ば。
4泊5日で、飛行機・鉄道・フェリーを組み合わせて、乗りつぶししつつ、長崎・松山のまちで歴史と文学の深い学びができた充実の旅でした。
1日目・2日目 https://4travel.jp/travelogue/11320676
3日目は、念願の軍艦島クルーズと長崎観光。
行程(【 】内数字は写真撮影箇所)
9:00出航 長崎港【1】【2】【3】
↓軍艦島クルーズ(やまさ海運)【4】~【11】
9:50頃~10:30頃 軍艦島上陸【12】~【15】
↓軍艦島クルーズ(やまさ海運)【16】
11:30頃 長崎港
(昼食【17】)
↓徒歩【18】
12:15頃?~13:00頃 出島【19】~【22】
↓(築町→大浦天主堂下)長崎電気軌道
13:15頃~13:40頃 大浦天主堂・グラバー園(入口のみ)【23】~【26】
↓(石橋【27】→築町→浜口町【28】【29】)長崎電気軌道
14:10頃~15:30頃 長崎原爆資料館【30】~【33】
↓(松山町【34】→桜町)長崎電気軌道(いったんホテルに立ち寄る)
16:00頃 長崎駅【35】
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
【1】
1月13日土曜日。
今日は、この旅最大のイベント「軍艦島クルーズ」。
でもこの週は九州は寒波に襲われ、雪は降り、風は強く、波は荒れ。
端島(軍艦島)は長崎市の条例で接岸・上陸の基準が厳しく決まっている。(防波堤などの設備が十分ではないためだそうな)
3~4日欠航が続いていたため、半ばあきらめかけていたけれど、朝WEBを開いたら「条件付き運航、上陸は現地判断」とのこと!
ホテルから歩いて15分ほど、長崎港ターミナルへ。長崎港ターミナル 乗り物
-
【2】
年間100日程度しか上陸できず、1月は特に低く上陸できるのは6割程度だとか。
ありがたみが増す。
そして世界遺産だと思うと期待も増す。長崎港ターミナル 乗り物
-
【3】
利用したのは「やまさ海運」の軍艦島クルーズ。
軍艦島クルーズは、5社くらいが運航してるみたい。(クルーズを利用したツアー以外の方法で、島には上陸できない。)
やまさ海運は早期割引があって、\3,600にてネット予約(20日前まで)。たぶんこれが軍艦島クルーズの最安値。
2時間半のクルーズ(上陸できるのは1時間ほど)と思うと、なかなかなお値段だけれど、結果的にはそれだけの価値はあったと思う。長崎港ターミナル 乗り物
-
【4】
船は、事前のネットでの情報を基に2階席の右舷側。
ただ、ここは完全に外なので、すっごく寒い。
船にはトイレがあるけれど、数は少なく(男女各1)、タイミングによっては待つことになる。 -
【5】
出航してしばらくは、三菱の造船所や停泊している船の紹介などを案内してもらえる。 -
【6】
出航後約20分、ながさき女神大橋を通過。女神大橋 名所・史跡
-
【7】
出航後約25分。神ノ島教会。岬のところには聖マリア像。
神ノ島を越えた辺りから波が強くなってくる。
前方に座った私、カメラに海水がかかりそうで焦る。
そして寒い。とにかく寒い。神ノ島教会 寺・神社・教会
-
【8】
出航後約35分。ようやく目的の島の姿が見えてきた。 -
【9】
大きなアパートが近づいてくる。強烈なインパクト。端島 名所・史跡
-
【10】
コンクリートで覆われた崖。要塞って感じ。端島 名所・史跡
-
【11】
端島の桟橋はとても小さく、接岸は1隻しかできない。
そのため、上陸も時間が厳しく決まっていて個人行動は一切できず、船会社の方の誘導でのツアー見学。(その旨出航前に同意書を提出しました。)端島 名所・史跡
-
【12】
出航から約50分。上陸することができた。
見学場所は3カ所で、それぞれの場所で船に同乗してきたボランティアの方が解説をしてくださる。
最初の解説は奥の建物。小学校と中学校だったそう。
最盛期の端島の人口は約5,200人。人口密度は当時の東京の9倍だったとか。
学校の生徒数もかなり多く、7階建て。校庭は敷地がないので屋上にあったらしい。
すげえよ、東京の9倍の人口密度。この都市集中の時代、いまだに世界一の記録って。
さて、テンションは上がっても外はとにかく寒い。見学ルートに屋根や建物は一切ないです。カサも使うことはできません。端島 名所・史跡
-
イチオシ
【13】
次の解説場所は総合事務所。
エレベーター、さらに徒歩で下った海底で石炭を採掘していたそう。
ここで採掘した石炭は、八幡製鉄所で製鉄の原料として使われた。
八幡製鉄所といえば、明治の殖産興業の政策で生まれ、第二次世界大戦後は高度経済成長を支えた場所。
その製鉄の原料をここで産出していたわけだから、いまの豊かな日本があるのはこの島があったからこそ、といっても過言ではないのかも。
とても偉大な地を踏んでいるんだな、と厳粛な気持ちにさせられた(前日までの欠航効果も重なって。笑)。
「外見が軍艦に似ている廃墟」として写真を撮るだけでは勿体ない。端島 名所・史跡
-
イチオシ
【14】
最後の見学場所は第30号棟。
日本初の鉄筋造アパート。エレベーターはなし。
端島の建物は殆どが屋根付きの連絡通路で繋がっていて、移動の時に傘をもつ必要がなかったそうな。
そして、人口増加に伴って本土から日本初の海底送水管が建設されたことも説明されました。たくさんの日本初や世界一を生み出した場所です、端島。端島 名所・史跡
-
【15】
ボランティアの方の説明は非常に分かりやすかったです。
これで見学は終了。船まで来た道を戻ります。上陸時間は40分ほど。端島 名所・史跡
-
【16】
帰りの船は、島の西側を周ります。
この景色が「軍艦島」と呼ばれるようになったきっかけ。
その後船内では、端島の歴史に関するビデオ上映。
島で冷えたので、帰りは1階席でしっかりビデオを観られた。
一応島の歴史はネットで軽く予習をしてから行ったものの、当時の映像なども多く盛り込まれた分かりやすいビデオ。
帰り道は基本行きと同じ航路なので、うとうと。
写真はあまり撮らず。
11:30頃、長崎港到着時に「上陸証明書」を受け取り、クルーズは解散。 -
【17】
体が冷えたので、暖かい場所で温かいものを食べる休憩を求めウロウロ。
港のターミナルの目の前には「夢彩都」という大きなショッピングモール。
レストラン街にどんぶり屋さんがあったので入店。
なぜか強烈にネギトロ丼が食べたくなった。(いや、ちゃんぽんとか皿うどんとか名物食べろよ、って。実は甲殻類+イカタコなどが苦手なワタクシ…。)
うどんセットは780円。ごちそうさまでした。丼丼亭 ゆめタウン夢彩都店 グルメ・レストラン
-
【18】
夢彩都を出て10分ほど歩くと、出島に到着。
路面電車の向こうが西側の入り口。入場料は510円。出島電停 駅
-
【19】
最近復元されたみたい。
もともと本当に島だった出島は、埋め立ての結果今では市街に組み込まれてしまったみたい。出島 名所・史跡
-
【20】
そんなに外観や中身の復元には興味ないので(汗)、展示物重視で建物を周ることに。修学旅行生がちょいちょいいた。土曜日なのにね。出島 名所・史跡
-
【21】
現地で初めて知ったのは、出島の整備は幕府の拠出資金で行われたのではなく、長崎の商人たちの出資でなされたということ。
中学までで習ってきた歴史の知識は(私は高校で日本史全くやってないので)、出島はキリスト教の拡大を恐れた幕府が中国とオランダ以外との貿易を禁止して、しかも貿易できるのは出島に限る、ということ。
だからてっきり幕府が整備したものだと思ったけど、あくまで幕府は許可を出しただけなんだそうだ。
知らなかったぜ。出島 名所・史跡
-
【22】
1時間足らずで一通り見終わって、東側の出口から外へ。
路面電車の線路が見えたけど、道の狭さに驚く。
専用軌道ってわけじゃなく、ここ車も通るんだ。路駐も平気でしてるし。 -
【23】
築町電停から5系統の路面電車、大浦天主堂下で下車。
電停から大浦天主堂までは坂を上って7分ほど。
お土産店が並ぶいわゆる観光地です(にしては急坂だけど)。
大浦天主堂は工事中。中は観られるみたいだけど、600円。
4月に「キリシタン博物館」なるものが開館するらしく、これまであった「旧羅典神学校資料室」は休館中らしい。
個人的にそこが興味深かったので、そこに行けないとなると…
パス。。(笑)大浦天主堂 寺・神社・教会
-
【24】
大浦天主堂から歩いてすぐのところに、グラバー園の入り口があります。
ここも、600円。うーん。パス(笑)グラバー園 名所・史跡
-
【25】
さて、どこへ行こう。と思ったところで、原爆資料館のことを思い出す。
どうせなら、大浦天主堂下の1つ先、終着の石橋電停まで歩こうと登ってきたのとは反対の坂道へ。
ここは、寺・教会・神社が3つに眺められる場所だそうな。確かに。
寺神社の組み合わせはけっこうありそうだけれど、教会が入るのはまあ珍しいか。 -
【26】
適当に歩いていたら、なんか『君の名は。』のエンディング感。
長崎なら、いくらでもこんな場所ありそうだけどね。 -
【27】
石橋電停。8分間隔の高頻度運転なんだけど、2つ前の電停から単線。
電車はけっこう急いで折り返します。石橋電停 (長崎県) 駅
-
【28】
5系統から築町で1系統に乗換え20分ほど、浜口町電停で下車。
長崎電気軌道は1乗車120円。驚きの安さ!浜口町電停 駅
-
【29】
すごい、この先の線路はビルの中に吸い込まれていく。
この電停から専用軌道になるみたい。浜口町電停 駅
-
【30】
長崎原爆資料館は電停から徒歩5分ほど。やはり急な坂を登ります。
割と新しい建物です。長崎原爆資料館 美術館・博物館
-
【31】
入り口は2階、そこから緩やかなスロープを一周して1階が入り口。
このスロープの壁面には「2010」「2005」…「1950」とタイムスリップしていくかのように数字が書かれています。
行き着く先を思うと、ちょっと怖い演出です。
ちなみに入館料は大人200円。
しっかり観ようと思い、音声ガイド(154円)も借りました。(それでも安い…)長崎原爆資料館 美術館・博物館
-
【32】
そして入館すると、始まり。
館内は写真撮れますが、あまりそういう気分にはならなかった。
政治的、感情的な展示、解説ではなく、その時に起こったことを客観的に示す展示。
そして被害を受けた罪なき市民の声が心に響く展示。
外国人も多く来ていました。
楽しい場所ではありません。
暗い気持ちになりますが、被害に受けられた方や被害を受けた街長崎が、
あの日の経験をどう後世に残していくか、人類が同じ失敗を繰り返さないために何ができるかを考え、向き合っていることがよくわかりました。
じっくり、1時間半ほどの滞在でした。
いや、でも行ってよかった。心に響く深い学びの時間でした。
そして、広島の資料館、原爆ドームにも行きたくなった。長崎原爆資料館 美術館・博物館
-
【33】
資料館を出て、正面の階段を降りると原爆の落下中心地のそばに出ます。
その先には平和公園があります。平和公園 公園・植物園
-
【34】
帰りは松山町電停から3系統。松山町電停 (長崎県) 駅
-
【35】
一度泊まったホテルによって荷物を受け取り、長崎駅に戻る。
これから特急を乗り継ぎ、博多経由で別府へ。
長崎は初めて訪れた街。
出島は江戸時代の貿易中心地。
端島(軍艦島)は日本の近代化、工業化を支えた世界遺産。
そして、戦争の記憶、原爆資料館。
日本を変え、支えた多くの歴史があるまちだと知りました。
そして、それを体験して感じられる場所がたくさんあって。
心から、歴史を学ぶってこういうことなんだな、と思ったのです。
ここからの旅は、また改めて。つづく。長崎駅 (長崎県) 駅
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
もっと見る
この旅行で行ったグルメ・レストラン
長崎 の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
35