2017/12/30 - 2017/12/31
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telescopioさん
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イランの砂漠シリーズ、その4
年末旅行で、ヤズドから30分で行けるバーラン砂漠を訪れ、これで17年の砂漠おさめ...のつもりだったけど、街中の旅行会社で聞いた1泊の砂漠ツアーがどうしても気になる。
毒を食らわば皿までも、いやそれはちょっと違うけど、行かないと結局また来てしまいそうというか、また来るのは構わないけど、情勢が悪化して再訪できないとなったら、ものすごーーーーく後悔しそうなので、決行することにした。
中東好きなら身に染みている鉄則
「行けるときに行っておけ」
ヴァルザネについては、こちら
http://4travel.jp/travelogue/11209042
マランジャブについては、こちら
https://4travel.jp/travelogue/11226567
バーランについては、こちら
https://4travel.jp/travelogue/11321496
イランの味
http://4travel.jp/travelogue/10240836
イランの味 スイーツ・ドリンク
http://4travel.jp/travelogue/11226427
- 旅行の満足度
- 4.5
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-
私が利用したツアーは、ヤズドから数か所観光しながらメスル砂漠へ行き、ゲストハウスで1泊。翌日ナイーンに寄ってイスファハンで終了するもの。終了場所は指定でき、ホテルの前で降ろしてくれるとのこと。
どのみちイスファハンに行く予定だったので、これがとても都合が良かった。
朝8時に運転手兼ガイドさん(50代?くらいの男性)がホテルに迎えに来てくれて出発。
街中のロータリーに座っている男性がたくさんいて、運転手さんが言うには「日雇いの土木仕事を待っているアフガン難民」とのこと。イランにはアフガン難民が70万人いるそうだ。社会問題である一方、彼らなしでは道路建設ができないとも。イランの若者はそういう仕事をしたがらないそうで「仕事がない、政治が悪いと文句言うばっかりで、最近の若いモンは!」とご立腹だった。
どこも同じだねぇ。
郊外に出ると、道はどこまでもまっすぐ。 -
最初の訪問地は、カラナグ・シタデル。
廃墟になっているけど、昔はたくさんの家族が住んでいたいわば集合住宅だったそう。
ただし水道設備はなく、シタデルの前のカナート(地下用水路。社会科で習ったね!)に水を汲みにくる必要があったとのこと。
こんな感じのシタデル、イランではあちこちにあり、似たような感じなんだけどどれも魅力的。
運転手さんは「好きなだけ見ておいで~」と車で待機。気楽で良い。
シタデルの向かいにキャラバン・サライもあったけど、入場料が必要で、運転手さんは「きれいだけど古いものじゃないし、僕ならお金を払ってまで入らないかな」と言うのでパス(笑)。 -
中は迷路のようになっているけど、明るい方へ進んでみると、こんな開けたテラス状の場所へ出た。大変良い眺め。どんな暮らしだったのかなぁ、としばし空想の世界に遊ぶ(笑)。
観光客が来るようになって少し修復もしてるそうだけど、基本的には崩れるがまま。柵もロープも何もなく、どこでも行けるし登れるけど、行き止まりだったり足元に穴が開いてたりするので、一人で歩くなら十分気を付けて自己責任で。 -
いくつか街を抜けて、カナートの水源を見に行く。
えーと多分(^-^;ここがギャルメ。
この山に地下水が湧き出ていて、オアシスを形成している。
カナートで周辺に水が供給されるシステムは今も健在。 -
魚がたくさんいるのが見えるかな?水の浄化のために飼われている。
この奥の洞窟のようなところに水が湧き出ていて、魚がもっとたくさんいるんだけど、パンくずを投げ入れるとすごいバトルが始まる。
途中の街で見たカナートにも魚がいて、どこから来るんだろうと思ったらここらしい。 -
昼食後、一路メスル砂漠へ。
道路にはラクダ注意の標識が。羊注意らしきものも見かけた。
翌日、実際に道路の近くでラクダが盛大に放牧されている場所があり、あれは別に観光客を喜ばせるための標識じゃなかったんだ!と納得(当たり前)。 -
メスルに到着。
砂漠のほとりの小さな集落という感じ。
宿はおそらく集落に1軒だけの、ゲストハウス。
こちらは中庭。テントもあったので、夏ならテント泊もできるのかも。
この小上がりのような場所には、厚い布をかけた座卓があり、こたつ状態になっていた。テレビでもこたつに集っている人達が映っていたので、イランにもこたつがあるらしい。 -
こちらが私の部屋。ペルシャ絨毯にテンション上がる。
砂漠の入口だけどヒーターがあって暖かいし、ちゃんと温水シャワーとトイレ付だし、文句なし。
食堂に行けば弱弱しいなりにwi-fiもある。
西洋人なら床に布団を敷いて寝るのは慣れなくて落ち着かないかもだけど、私は大変気持ちよく眠れた。 -
行程では二日目の朝に乗る予定のラクダ。
運転手さんが、ラクダ引きは朝なかなか起きてこないから今乗った方がいいと言うので、西日の中をラクダでお散歩。
これは本当に「お散歩」程度で、平地をゆっくり20分ほど歩いて戻って来るだけ。モロッコとかで乗ったことのある人なら乗らなくていいと思うけど、ツアーに入っているので、まあ一応。
一応とか言いながら、目線がグンと高くなるし、ラクダの背中でゆらゆら揺られるのは、やはり気持ちが良かった。 -
ラクダの後は、車で5分ほど砂漠の奥へ進み、砂丘に登る。
けっこう草も生えていて、ただただ砂、という感じではないけど、広大な砂漠はやはり美しい。人も全然いない。ここも金曜日は家族連れであふれるらしいけど、イメージできない。 -
夕日を堪能してからゲストハウスへ。
休憩して7時半に夕食。運転手さんといろいろおしゃべりして、9時半頃就寝。
このとき満月が近かったため、星空を楽しむには不向き。
明日の朝、日の出が見たかったら6時に車出すよ!とのこと。ありがたくお願いする。 -
翌朝。
日の出が7時近いこの時期、6時半頃はこんな空の色。
当たり前だけどけっこう寒い。
フル充電してあったスマホのバッテリーが、写真ガンガン撮ってたらすぐ死んだ(笑)。 -
明るくなってくるとまた違って見える砂漠。
砂丘というのは、日の出や日没時の色の変化が一番魅力的だと思う。
なのに。
一人静かに砂丘の上で17年最後の日の出を待っているというのに、なぜか頭の中に鳴り響くメロディーが...
♪でも社長の名前は西村さん♪って、イモトのwi-fi...なんでだ。
借りたことないし、その予定もありません。
日の出後、宿に戻ってゆっくり朝食。 -
朝食後はナイーンへ向かう。
途中でラクダがいっぱいの場所が。
遠目のせいか、北アフリカのラクダより少し小さいように見える。そして首が少し太め?
でも確かにヒトコブラクダ。 -
道端の名もない砂漠。
乾燥したイランの内陸部。道端にときどきこんな砂丘が現れる。
岩山も、いろんな色があって面白い。緑っぽい岩は銅を含んでいるそうで、イランは天然資源に大変恵まれていると言う。
ただ、長引く経済制裁の中「いくら豊富でも鉱物は食えない」と言い、精製技術もないイランでは、鉱物は売って初めて価値があるので、貿易ができなければ意味がないという。 -
途中、休憩した町の階段。
このときイランでは政府に抗議するデモも起きていたけど、食堂のテレビなどでも普通にデモの様子が放送されていて、緊張感は感じなかった。
運転手さんは、イラン人の95%は税金を払っていないと言うので、脱税大国かと驚いたらそうではなく、非課税世帯がそれだけいるとのこと。5%からしか税金を取らず、貿易も制限されている中、これだけ道路を整備し、教育や医療もほとんど無料、政府はよくやってるじゃないか、もちろん問題はあるけど、誰にとってもパーフェクトな政治なんてあるか?と言う。
そこからなぜか江戸時代の日本の参勤交代制度を説明するハメになり、内戦(戦国時代)終了後、内乱再発防止に、戦費を蓄えられないようにした政策なのだと言うと大いに感心され「どうも昔の人の方が賢かったような気がするね」と。 -
ナイーンの金曜モスクに到着。
イランのモスクは青いタイルのイメージが強いけど、こんな土色の渋いモスクもある。
というか、かなり古いモスクなので、時代の問題か。
保存のため入場料がかかるけど、運転手さんが頼んでイラン人価格にしてくれた。 -
青い空と茶色のコントラストが美しい。
途中で中国人の団体が来て、なかなか熱心に見学していった。
運転手さんは「中国人観光客増えてるけど、みんな団体でバスで来るんだよね。その方が安く上がるから。中国人は安くするのが大好き。自由な個人ツアーより安上がりというのが大事なんだ」と言うけど、んー、どっちかというと言葉の問題じゃないかと思うなぁ。
この後、昼食を取ってイスファハンへ。 -
最後は、去年と同じイスファハンのホテル前で降ろしてもらってツアー終了。
ツアーを頼んだとき、イスファハンのホテルはめどはつけてるけど予約してないと言ったら、予約もしてくれて、ちょうど旅行会社のサイトに載ってるホテルだったためか、割引価格にしてもらえた。
今回利用したツアーはこちら
http://iraniantour.ir/mesr-tour/
イスファハンに向かわずヤズドに戻ることもでき、その場合は二日目にまた別の観光が入る(行程に2日目と3日目があるけど、これはどちらか選択ということ)。
同じ日に混載希望の参加者がいれば、それも可能だそう。
今回は私一人で、昼食2回、夕食1回、朝食1回と1泊付で、約170米ドル(もちろんリアル払いも可)
複数参加だと、食事分があるので単純頭割りではないけど、もちろん出費は抑えられる。
私的には、大変満足の内容だった。
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