2017/11/24 - 2017/11/29
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tono202さん
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国東半島2日目、富貴寺に隣接する宿に泊まり、朝風呂に入る。
そしてもう一度、朝の散策に富貴寺に出かけようとしたが・・・
天気は昨日までの快晴から小雨模様へ。
さて、本日の予定はいかがすれば・・・
まずは、天念寺に行って考えることにして、車を走らせる。
さてどうなりますか・・
- 交通手段
- 自家用車
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やって来たのは天念寺に隣接する駐車場。
ここから見上げれば無明橋も見えている。天念寺修正鬼会 祭り・イベント
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前を流れる川面のもみじは盛んに葉を落とし冬支度をいそいでいる。
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天念寺の看板に誘われ参拝する。
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この寺もかつては講堂を持つ大きな寺院で、いくつもの坊を構えていたという。
しかし、明治以後は大洪水の被害もあり再建のために本尊を売却する窮地も迎えたという。今の寺の規模は最盛時の何十分の1になっている。
売却されていた本尊は、地元の悲願で買い戻され、隣接する歴史資料館で今は公開されているという。 -
天念寺への参拝終了とおもいきや、
このお寺の本領発揮というかすごさは、ここからにあった。
川下に歩いて行くと・・・ -
萱葺きの神社が現れた。
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背後は切り立つ断崖。
天念寺から無明橋にかけての岩峰は、六郷満山などの僧侶たちの「行の場」のひとつでもあった。
そして神仏混淆で神も仏も一体化していた。
天念寺がこの神社も管理していたのだろう。 -
そして、神仏分離によって寺と寺院は隔てられた。
しかし、ここで行われる祭礼は、今でも寺院の手で行われているようだ。
その意味では、他所に比べて「神仏分離」が緩やかな印象を受ける。 -
全体像を見ようと対岸から見上げる。
この神社の拝殿?は、ただものではありません。
鳥居の正面が拝殿と本殿?
それでは、左の萱葺き屋根の建物は?
いい感じです。
中に入って参拝させていただきます。 -
拝殿で「ここに導き頂いたことに感謝」と礼拝。
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そして、隣接する謎の建物の礼拝所へ
広いのです。
神社の拝殿の規模を遙かに超えています。 -
無造作にいろいろなものが置かれています。
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ここから窓越しに見える光景が素晴らしい。+
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参道の石橋と紅葉
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そして、川の中の巨石の不動明王。
川中不動がここからはこんな風に拝めました。 -
建物をもう一度、外から見てみます。
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周囲には石仏や石塔が建ち並びます。
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そして川中不動に会いに行きます。
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重なる洪水の被害からの救済を求めて室町期に彫られたと言われています。
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国東独特の不動様のお顔だちです。
「国東色の不動」と呼びたくなります。 -
不動様に寄り添う二童子の制多迦童子と
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昭和4年にこの地をは、種田山頭火もこの地を訪れ、萩原井泉水に宛てて出した書翰には「小耶馬渓とでもいひたい山間」と記し、しぐれる耶馬を越えた行程に思いを馳せて、「いたゞきのしぐれにたゝずむ」などの俳句を詠んでいます。
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駐車場から雨雲のかかる嶺峰の奥には六郷満山の峰入り道が見え隠れします。
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目をこらすと無明橋も見えます。
しかし「雨の日の参拝はご遠慮ください。滑落事故が何件も起こっていますので・・」と柔らかく静止されました。
それでは・・どうするか。
昨日、観光案内所でリスアップしてくれたお寺さんを巡ることにします。
文殊仙寺と岩屋寺です。 -
峠を越えてやって来たのは、文殊仙寺の広い正面参道駐車場。
文殊仙寺 寺・神社・教会
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降り出した雨の中、立派な仁王様に迎えられ本堂への階段を登ります。
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修験道関係の山岳仏教の拠点らしいたたずまいが見えてきます。
要塞か山城的な雰囲気が漂います。
ヨーロッパの修道院もそうですが中世においては、宗教施設も武装しました。 -
雨の平日、参拝客は殆どいない。
雨音だけが響く。 -
修験道の開祖的存在である役小角が国東の中では、最も早く開山したと伝えられる。
日本三大文殊の一つでもある天台宗の寺院だ。 -
この時は「秘仏の開帳中」
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文殊堂奥之院では鬼会面、胎蔵界曼荼羅・金剛界曼荼羅や知恵の水が湧き出る岩窟内が拝観できました。
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下の本堂の庭先からは六郷満山の奇岩と紅葉が見渡せる。
ひときわ大きい枝振りの巨樹が目に付く。
千年けやきだそうだ。
「巨樹」も現在の私のマイブーム。
行って見よう。 -
鐘楼門に覆いかかるかのような千年けやきの枝振り。
しかし、枝は葉を落としてすっきり冬を迎える準備完了状態。 -
鐘楼に上がって「感謝」の気持ちを込めながら一突き。
長い余韻が山々に響いた。 -
その向こうの石塔の周囲には、仏たちが落葉が敷き詰め浄土への道になっている。(嘘です)
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振り返れば奇岩を背後に背負った庫裡。
確かに、山岳仏教寺院独特の雰囲気が残っている。
洗練さとは違う尺度の荒々しさや土着性などを感じるからだろうか。
大分の人たちが自慢し、勧める寺院であることが理解できる。
そんなことを思いながら雨の階段を下りて文殊仙寺を後にした。
そして最後は・・ -
雨はますます強くなる中、
最後にやって来たのは岩戸寺 -
駐車場から本堂へ上がる。
背後に山を背負うが、
本堂の周りには岩や木々もなく開放的な境内が広がる。岩戸寺 寺・神社・教会
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密教系の山岳寺院の雰囲気がしない。
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本堂に挙げていただき
心の中で首をかしげ違和感を抱きながら参拝を済ませる。 -
雨の日だが明るい雰囲気だ。
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参拝を済ませ帰路に付いたときに見つけた看板がこれ。
どうも本堂の奥の岩屋に沿って薬師堂や講堂があるらしい。
それは行かねばなるまい。 -
本堂西側の参道をゆくと、また鳥居。
寺院ではなく神域なのだ。 -
すぐに風格のある国東塔が迎えてくれた。
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その奥には藁葺きの「講堂」が屋根を見せる。
誰ひとりいない中で突然現れたような印象を受ける。
現れ方が鮮やかだ。 -
修復が終わったばかりのようだ。
全体が凛々しい。 -
そして奥の仏はライトアップされている。
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暗闇の中に浮かび上がる阿弥陀仏(?)
神々しさを感じる時だ。
大がかりで派手な演出やライトアップではないが「心」を感じる配慮だ。 -
その上にはさらに階段が続く。
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上りきったところから振り返る。
杉の木立の中の1本の銀杏が彩りを添える。 -
こちらは狛犬が神域を守っている。
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そして神木がすっくと立つ。
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こちらは神が坐する場所。
ここも神と仏の境界線が緩やかだ。 -
日頃、考えてきた神仏混交とその分離令の意味を、もう一度考え直す機会を与えてくれた六郷満山の巡礼となった。
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噛みしめるように雨の中の岩屋寺の参道をゆっくりと下った。
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六郷満山の石仏とお寺と仁王さまに感謝
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