結婚休暇を使って北イタリアへ part 8 - 最終日の弾丸ミラノ観光

2015/10/11 - 2015/10/16

2015年前半に無事ワイフとの入籍を済ませたSalaam。勤め先からは結婚から一年以内の制限付きながら結婚休暇なるものを頂戴しました。
国際結婚である我々にとって今回の入籍はあくまでもビザやパスポート更新等の事務的な都合の結婚で、結婚式はまだまだ先。ワイフ本国では籍なんかは役所の書類問題で結婚式をやったかが重要なのですが、会社からしたら結婚休暇は「入籍」から換算して一年以内。
ってな事で折角だから新婚旅行ならぬ結婚旅行へ行く事にしました。

行き先候補を検討した際に浮上したのがイタリア。
私の友達が当時ミラノ万博関連の仕事をしていたので、ミラノ万博に行きたいなぁ…と漠然とした希望。
ワイフが「あの船に乗りたい」と希望したのでベネチアのゴンドラを組み込んで。

仕事の関係でなかなか弾丸な旅行になってしまいましたが、なんとかプランをまとめて出発が叶いました！


---前回までのあらすじ---

ビジネスクラスでイタリアに到着したお陰で、弾丸ながらベネチアを満喫したSalaam夫妻。
ワイフはイケメンに見惚れ、ワイフの希望であった「あの船」ことゴンドラにも乗るクエストも無事クリア。
乗り遅れる寸での所でなんとか乗れた列車でミラノへ移り、私の希望であったミラノ万博を楽しみ、夫婦それぞれの目的達成！
さぁ最終日の急ぎ足観光やいかに？

エリア ミラノ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 2.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道 船 タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: カタール航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

アッと言う間に最終日の朝になってしまいました。
あれだけ苦労してビザを取り、何時間もかけてヨーロッパまできたのに、やはり3泊は短すぎますね。香港・台湾の距離であれば調度いいですが、この距離ではちょっと駆け足すぎます。

Studio Inn Centrale ホテル

ホテルの真下にはスーパーがあったのでざっとお土産はそこで購入。
目の前にはカフェがあって、サッとそちらでエスプレッソとパンで朝食を…としたかったのですが、ワイフが「えー、やだ」と根拠不明の駄々をこねたので却下。オシャレなイタリアン朝食を楽しみたかったのに。

Studio Inn Centrale ホテル

ホテルから駅に向かって歩く途中、ちょっとした食料品と地元名産のお菓子を売るお店を発見。なんかこんなちょっとしたお店でもオシャンにみえるからイタリアンマジックってすごい！
そしてワイフがこんな感じのを朝食にすればいいね！と。だからさっき言ったじゃん…。

駅に向かって歩いていると教会みたいな建物が。
でも入口を見てみるとインスティトュテなんちゃらかんちゃら。どうやら学校のようです。ひょえー！

ミラノ市内には市電が走っています。
この市電が、それこそ博物館にありそうな、恐らく戦前から使われているんじゃないの？と聞きたくなるような骨董品。
でもそれがまた味があっていいんだよねぇ。

取り敢えずやってきたのがミラノ中央駅。
電車内アナウンスの「ミラノチェントラーレ」の発音が何とも艶っぽいのが印象的で、この旅行から2年も経過するのに未だに「ミラノ」と聞くと「チェントラーレ」までセットで脳内再生してしまう始末。

ミラノ中央駅 駅

そんなミラノ中央駅に来たのは、ホテルからの地下鉄最寄り駅でドゥオーモに行く路線だった事と、バックパックを一時預かりしてもらうため。
急ぎ足の観光を終えたらここから空港まで電車で行く予定だったので、ちょうどよかったー！

しかしこの手荷物一時預かりがすごい混雑！
預けるにしても、引き取るにしても、行列がすごいので時間に余裕を持つ事は必須です。
場所は地下ですが行列がスゴいから一発で見つかります。

ミラノ中央駅 駅

ミラノに来たらドゥオーモを見なきゃ始まりません。
30年近いその昔、家族でイタリアの海に海水浴旅行をしたのですが、ミラノまで夜行列車で来た事をおぼろげながら覚えています。
母はドゥオーモやミラノの町並みを堪能したかった事でしょうが、小学校低学年の私に古い建物は興味なく、今思えば母には申し訳ない事をしました。
ドゥオーモの近くのレストランでスパゲッティを食べたなぁ…夜行列車の中でお気に入りのコアラのぬいぐるみの鼻をなくしたなぁ…あの旅行で初めて泳げるようになったなぁ…。等々記憶が甦ります。

自分語りになってしまい、失礼いたしました。

ドゥオーモ (ミラノ大聖堂) 寺院・教会

ドゥオーモの前の広場はすごい人出です。
その分、明らかに観光客ではない、明らかに地元の方ではない、南アジアやアフリカ系移民があれこれ寄ってきます。物を売ろうとする者、何をしたいのか解らない得たいの知れない者、気が張りますね。
人種差別はしたくありませんが、イタリアに限らずヨーロッパの多くの国で「自称難民」の「経済移民」が不法就労や不法滞在をしており問題になっています。日本でも全く難民ではないのに難民申請をし、却下されても再申請する事による無限ループする法の抜け穴を滞在する輩が多いですが、なんとかならないものか…考えてしまいます。
こうゆう輩のせいで本当に難を逃れた民に手が届かなかったり、同じような目線で見られてしまうのは誠に残念。

ドゥオーモ (ミラノ大聖堂) 寺院・教会

やはり石造り文化圏に加え卓越した美的感覚が花開いたイタリアだからなせる業でしょう。
ドゥオーモの真横にあるガッレリアへ突入します。
このガレリアの名称ですが、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアと言う名で、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世（略してVERDI）は近代イタリア統一建国の父です。イタリア版徳川家康と言った所でしょうか。
これほど長い歴史を持つイタリアですが、「イタリア」と言う国が建国されたのは1861年。日本では明治時代、文明開化が花開く直前です。

そう言えば、つい先日鹿児島の天文館通りへ行きました。
同じく高いアーチ型の入口で屋根付きアーケードがある商店街なのに、こうも違うのでしょうか…。

ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き

こちらのガッレリアでは礼服なのでしょうか、警察官の方も街中で見る制服と異なるかっこいい制服を着ております。イケメン好きなワイフは一緒に写真を撮ってご満悦。ちなみに言わずもがな、右の方は女性です。
もうね、やっぱりイタリア人はずるいよね。俺も頑張ってやっとジョージクルーニーになったけど、彼らは生まれながらこんなかっこいいんだから。
足長ぇのう。

ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き

ワイフがプラダをみつけた！

「ここはかばんやだ
なにかかうかね？」

→かばん　　　　EUR1500
　さいふ　　　　EUR800
　さんぐらす　　EUR400

「おかねがたりないようですが」

ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き

おお、フェラーリだ！
私の世代でイタリアと言えばスーパーカーです。フェラーリにランボルギーニ、ブガッティとかに目をキラキラとさせていました。今では若者の車離れも深刻で、「車を買う＝移動に必要だから買う」となっており「あの車が欲しい＝車を買う」と言う方程式が成り立たなくなっているのは悲しいですね。
そんな事を考えながらフェラーリを眺めていたらワイフが「プラダも買えないのにフェラーリ？？」と言いたそうなのでそそくさと退散。

フェラーリ ストア その他の店舗

イタリア最後の食事は直前に訪日していたミラノ出身の同僚から聞き出したお店。こんな時、本当に多国籍な会社で働いていると助かる（笑）
北イタリアの雄ミラノだけど、こちらのレストランは南イタリアの島シチリア料理の名店なんだとか。もともとフォカッチャ屋さんとして1834年に創業してシチリアの名店まで上り詰めたんだそうです。
本当かどうかは解りませんが、その同僚曰く「シチリアのマフィアに嫌気がさしてミラノに出店した」んだとか。

オーダーも終えて待ちきれずニンマリなワイフ（笑）

今から考えればシチリアワインを頼むべきでしたが、せっかくミラノなのでビッラモレッティ以外のミラノビールを、と注文。
『Birrificio Italiano』と言うメーカーのビールでミラノ郊外に工場があるそうです。イタリアと言うとワインですが、意外とビールも飲まれています。

このビールが格別においしく感じたのは、実際おいしいからでしょうか、それとも昼間っから酒を飲むという行為の禁断の果実的美味でしょうか…。

『Cazzilli di Patate』
シチリア風コロッケ。コロッケの語源はフランスのCroquetteとよく言われますが、クロケーッテ（しかもクロの部分は喉の奥のイガイガを取る時のような、フランス語独特のあの発音・笑）よりもイタリア語のCrocchèの方がクロケー（クはクとコの中間のような発音）の方が近いような気がします。

『Trancio di Spada alla Palermitana』
パレルモ風メカジキだと思います。Spadaは剣でカジキの鼻先が剣に似ているからこの名前なのかな？
魚のグリル系料理って魚肉がパサつきやすいけど、外の衣はサクッとしているのに中はしっとり、それでいてちゃんと火が通っている。ふ…、史郎めが…。
ちなみに味は見ての通りに加えシチリア産レモンがサッと爽やか。おいしいよぅ！
EUR12.-

『Rigatoni alla Norma』
シチリアの定番料理でトマト、茄子、リコッタチーズとバジルだけのシンプルな一品。ワイフは「やっとパスタらしいパスタが食べれた！」と喜んでくれましたが、喜びはパスタが食べれた事だけじゃないです。これ、すっっっごく美味しい！色々と凝った料理よりシンプルな料理が美味しかったりする典型。
EUR9.-とお値段も良心的なので、このお店では必須チョイスかも。

ちょっとした住宅もピンクがかったオシャンティーな雰囲気。
普通のこんな街角でもおしゃれなんでなんともズルい。
日本の団地群なんて写真に撮っても美しいなんて思えないですもん。

こちらはカサ・デリ・オメノーニと言うちょっと名の知れた邸宅だそうで、なんでもレオーネ・レオーニと言う彫刻家の作品兼邸宅兼作業場だったとか。
柱の彫刻がすごいですね！まるで石像の感情が伝わってくるようです。
でもこんな悩みまくっている人ばかりが並ぶ家に住んでいたら悩み事がなくても悩み事がつきなさそう（笑）

ふらふら歩いているとスカラ座の前に出てきました。
イタリアのオペラ界頂点に立つ劇場だそうですが、概観は思っていたよりも小さいのですね。オペラには全く興味なかったのですが、中学生の頃、何故だかパヴァロッティのネッスンドルマだけは強烈な印象を受けて気に入り、ずっと聞いていたような。
要はミーハーだったんでしょうね。今も変わらず（笑）

スカラ座 劇場・ホール・ショー

ガレリアと言えばこちらのモザイク画が有名ですね！
こちらの牡牛の股間に踵を当てて三回転すると幸せになれると言う言い伝えがあるそうですが、結構ミラノっ子もやっている「生きた迷信」です。決して集客目的に作られた流言じゃないのがいい。

とは言え、股間を三回転分もグリグリするなんて、同じ男としてヒィィィとなりそうな行動ヽ(ヽﾟﾛﾟ)ﾋｲｨｨｨ!

ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き

そんな事を考えながらもやる時は全力で！
満面の笑みで！

グリグリグリグリ(笑)

ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き

ワイフも楽しそうにくるくるくる〜。

混んでいる時はくるくるするのに行列ができると聞きましたが、そんなでもなかったですね。
毎日すごい人数がくるくるするので、牛の鼠径部には穴が空いちゃってます。

ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き

ヴィットーリオエマヌエーレ２世のガッレリアは十字型になっており、中央の四角にはフレスコ画が描かれていて、各四隅はヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカをモチーフにして描かれております。こちらはアフリカ。

ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き

残念ながらそろそろ帰国のお時間です。
一時荷物預り所に戻って荷物を引き取りましょう。深夜早朝の列車に乗る方は営業時間にご注意を。6:00-23:00しかやっていません。一個EUR6（最初の5時間まで）なのでそこそこリーズナブルですね。

ミラノ中央駅 駅

空港まではEUR12（2017年現在EUR13に値上がりした模様）。
券売機で買えますが、買い方が解らずモタモタしていると手伝ってくれる人を装ってお釣りをちょろまかす人が現れますのでご注意を。
我々の時もいましたが、クレジットカードで買うそぶりを見せたらなんとかしつこく現金で買わせようとします。
そんな釣り銭ちょろまかしみたいなセコいことするなら金持ちを狙いたまへ。
ただでさえ我々はポケットから残りの現金をかき集めて乗ろうとしているから釣り銭なんか出ないよ。

ミラノ中央駅 駅

東京で言う成田エクスプレスみたいな位置付けだけどもっとカジュアルなマルペンサ・エクスプレスはホームに向かって一番左端から出発。
やっぱりヨーロッパの主要駅って見ていて美しいですね！

ミラノ中央駅 駅

一等車と二等車の値段が同じだったので一等を買いましたが、結局一等車がそもそもない列車。
出発2分前に飛び乗った！今回の旅は時間が綱渡り過ぎですね。反省反省です。

ミラノ中央駅 駅

ところでその綱渡りの犠牲になったのがトイレ時間。ミラノ駅でチビりそうだった所を我慢して車内のトイレを使おうとしましたが、とてもじゃないけど使用に耐えうる状況じゃない！
ひぇぇぇ…。

はばかるなら事前に…です。

マルペンサ空港駅 駅

ミラノで見ておきたい絵画と言えば『最後の晩餐』ですが、夫婦そろって基本的に美術に明るくないのと時間の制約でパスしておりました。
それを最後の最後に空港で拝めました(笑)

まぁ、ほら、気持ちじゃん、気持ちの問題。

ミラノ マルペンサ国際空港 (MXP) 空港

この旅行記へのコメント （2）

• ムロろ～んさん 2017/10/06 20:39:17

  あはは～(笑)。

  こんばんは、ムロろ～んです。
  ミラノへ行かれた旅行記を拝見しました。
  
  グルメに街歩きに観光に充分満喫されてますね(^_-)-☆。
  スケジュールも計画的。
  弾丸だと如何に回るかがカギとなりますね。
  大聖堂にも入れて良かったと思います。
  
  ふと思ったのですが、カタール航空ってショーファーカーサービスってないのかなぁって思ったんです(*_*)？
  私はエミレーツでイタリアへインしたのでショーファーカーがあって助かったんです。
  でも、空港で最後の晩餐が見られて良かったって思いました。
  マルペンサエキプレスに乗らなければ出会えない風景ですもんね(^_-)-☆。
  
  
  ムロろ～ん(-人-)

  Salaamさん からの返信 2017/10/08 18:24:19

  Re:あはは?(笑)。

  ムロさん、こんにちは！
  
  ミラノは本当に弾丸だったので焦りました。
  なかなかゆっくり巡りたい所ですが、サラリーマン稼業の悲しい性ですね。
  最も見たかったドーゥモとガレリアが隣同士、そしてスカラ座も徒歩圏内であった事が幸いしました。とは言え、ドーゥモ内部までは観覧できず、急ぎ足だったのはやはり遠くまで行きながら悔やまれます。
  
  カタール航空は知る限りショーファーサービスは提供していないですね。
  最近外部のショーファーサービス会社と提携を始めたらしいですが、あくまでも代金は旅客負担の＋αサービスみたいです。
  
  でも弾丸旅行に慣れているムロさんならなんとかなる！って思うのは私だけでしょうか？(笑)
  そちらの旅行記も楽しみにしています！
  良い旅を〜
  
  Salaam