2017年8月 ドイツ旅行記 (4)：エアフルト

2017/08/15 - 2017/08/15

　2017年8月お盆休みを利用してドイツに1週間ほど行ってきました。春ごろにインターネットで航空券の予約をしようとしたところ、私の手の届く金額の航空券の中で最も現実的なのがタイ航空のバンコク乗り継ぎのフライトでした。

　旅行目的はドイツでブンデスリーガの試合観戦をすることでしたが、残念ながらブンデスリーガの開幕は連休の最後の週末であり、どうしても日程に組み込めませんでした。代わりにその前の週に開催されるカップ戦と4部リーグの試合を観戦しそれ以外は観光に当てるというプランをたてて出発しました。なお、帰りはバンコクで乗り継ぎに10時間あくので少しだけ観光をすることにしました。

旅行日程は以下の通りです。
□ 2017年8月11日(金) 出発。バンコク経由でフランクフルトへ
□ 2017年8月12日(土) フランクフルトでサッカー観戦
□ 2017年8月13日(日) カールスルーエでサッカー観戦
□ 2017年8月14日(月) パダボーンでサッカー観戦
■ 2017年8月15日(火) エアフルトへ移動。市内観光
□ 2017年8月16日(水) エアフルトを拠点にアイゼナハ観光
□ 2017年8月17日(木) エアフルトを拠点にヴァイマール観光
□ 2017年8月18日(金) ブラウンシュヴァイクでサッカー観戦
□ 2017年8月19日(土) フランクフルトへ移動しドイツを出発
□ 2017年8月20日(日) 昼にバンコク着、市内観光。夜のフライトで日本へ
□ 2017年8月21日(月) 早朝、日本着。

【旅行記のパート4概要】
旅行4日目はパダボーンからテューリンゲンの州都エアフルトへ移動。エアフルトでは大聖堂 （Dom）、セヴェリ教会 （Severikirche）、クレーマー橋（Krämerbrücke）などの観光スポットをまわりました。

エリア エアフルト(ドイツ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩

【2017年8月15日】
　パダボーンのホテルにて。久しぶりにすっきりと目が覚めました。普段は睡眠不足で体調も悪い状態で旅行に出たのですがすっかり良くなったことを実感します。ホテルの朝食も美味しく感じました。
　ホテルをチェックアウトして駅へ向かいます。とても良い天気です。今日はまずパダボーンから列車でカッセルへ向かい、エアフルト行きの列車に乗り換えてエアフルトまで移動です。
　長閑なパダボーン中央駅にカッセル・ヴィルヘルムスヘーエ行きの列車がやってきました。

　カッセルまでは予定通りに到着しましたが、乗り換える予定の列車が運休になったとの情報がありました。詳細のアナウンスはないのですが、スマホにインストールしていたDBのアプリ（乗り換え案内のようなもの）を見ると急病人が出たようで途中で運転が打ち切られたらしいです。アプリで代替手段を調べると直通ではないのですが、ベプラ(Bebra)、アイゼナハ（Eisenach）と乗り継いでいけば1時間程度の遅れでエアフルトに到着できるようです。このアプリは列車で移動するときには結構役立ちます。写真はベプラ駅での乗り換えの時に撮影したものです。
　

　ベプラからローカル列車を乗り継いでアイゼナハへ到着しました。ここはルターやバッハで知られる観光都市です。翌日に訪問する予定ですが、この日は乗り換えだけです。駅には素敵なステンドグラスがありました。

　アイゼナハからはICEに乗車です。ジャーマンレールパスではICEにも乗れるのですが、この列車は満席でしかたなく荷物スペース横の補助席のようなシートに座りました。ただしアイゼナハからエアフルトまではそれほど時間はかかりません。

　これからしばらくはエアフルトを拠点にするので3泊分の宿泊は予約済みです。地図を頼りに駅から目的地へと向かいます。場所は旧市街、大聖堂の近くですので駅から徒歩で15分ほどかかります。
　エアフルトの街並みは素敵ですがあとでじっくりと歩くことにしてまずはホテルへ向かいます。市街の歩道は石畳になっているところがありキャリーバッグを引いていると意外に疲れます。

　これから3泊は "Pension am Dom" のアパートメントに宿泊します。Pension am Dom は入口は閉まっていました。ブザーを鳴らしドアを開けてもらいチェックインを済ませアパートの鍵を受け取りました。アパートは少し離れた場所にあり場所と住所は聞いていたのですが、最初は本当にこの場所で正しいのか不安になりました。写真がアパートです。緑色のドアを開けて中に入った1階に宿泊しました。

　かなり広い部屋でキッチンや食器、冷蔵庫から洗濯機まで生活に必要なものはほぼ揃っていて快適な生活ができそうです。エアフルトの大聖堂のすぐ近くでロケーションも最高です。私は部屋で荷物を開き、まず最初に洗濯をして一休みしました。
　居眠りをしているうちに午後4時になっていました。そろそろエアフルトの散策をしに出かけることにします。

　アパートのすぐ目の前に大聖堂とセヴェリ教会があります。2つの大きな建造物が向かい合って立ち並ぶこの場所はエアフルトでも最も良く知られた観光スポットだけあって観光客が大勢来ています。
　まずセヴェリ教会の内部を見学しました。この教会は高い3本の尖塔に特徴がありかなり目立ちます。周囲には観光客の姿も多いですが、内部を見学している人は少なくとても静かな空間でした。

セヴェリ教会 寺院・教会

　引き続き、大聖堂を見学します。ここの見どころは立派な祭壇。木彫りの十二使徒像は見事です。

大聖堂 (エアフルト) 寺院・教会

　大聖堂を外から見上げてみると巨大すぎてよくわかりません。大聖堂とセヴェリ教会の間には石段がありますが、ここは野外オペラの会場になっているので通行が制限されていました。

大聖堂 (エアフルト) 寺院・教会

　ドーム広場から市街を歩きます。このあたりは古い造りの建造物が立ち並び良い雰囲気です。路地に入ってあてもなく歩いているといつの間にか写真のような狭い石畳の道に入っていったりします。観光客の姿も多いですが、他の有名な観光都市に比べると静かで落ち着いた佇まいは好感が持てます。

　エアフルトの市庁舎はフィッシュマルクトというかつて魚市場だった広場の一角にあります。ネオ・ゴシック様式の立派な建物は立派ですが、内部にも見どころは多く祝祭の間の絵画や壁に描かれたエアフルトの歴史などは本来なら必ず見ておくべきスポットでしょう。残念ながら私が訪れた時間が遅すぎて内部の見学はできませんでした。翌日以降も時間が取れず、結局中に入ることなくエアフルトを去ることになりました。何度も前は通り過ぎたのですが･･･。

　クレーマー橋。写真だけ見ると家が立ち並んでいるだけに見えるかもしれませんが、下を川が流れていて橋になっています。川を渡る橋の通りの両側に家が立ち並んでこのような形になっています。橋を渡る通りからは川は見えませんから橋の上にいるのかわかりません。イタリア、フィレンツェのベッキオ橋に似ています。
　エアフルトはかつてヨーロッパの東西の交易拠点として発展してきた歴史がありますが、この橋はそのシンボルとして語られることが多いようです。

クレーマー橋 建造物

橋を渡ってみることにします。この建物の下をくぐった先が橋なのですが両側には商店が立ち並んでいて橋の上にいる実感はありません。通りの両側の商店は工芸品を売る店やカフェなど。店の外まで人が並んでいるアイスクリーム屋もありました。

　エアフルトの街を歩いていた頃から天気は不安定になり時折雨が降ったりしていましたが、とうとう本格的に降ってきました。ずぶ濡れにはなりたくなかったので近くの建物の軒下に避難して雨宿りします。なかなかやむ気配がないし、ちょうど夕食の時間でもあったのですぐ目の前にあるレストランへ駆け込みました。レストランの名前は"Wirtshaus Christoffel"といいます。
　ビールはChristoffel Kellerbier (0.6リットル、3.9ユーロ)、そしてロストブレーテル (8.2ユーロ) をオーダーしました。ロストブレーテルはパンの上に肉がのっていてその上に玉ねぎやマスタードなどかかかったこの地域の料理です。ボリュームがあり満腹になってしまいました。
　

　夕暮れのドーム広場です。大聖堂とセヴェリ教会の間にステージと観客席が作られています。この時期はここで毎晩オペラが演じられています。ここで行き交う人々を眺めて過ごしたくなり、近くのアイスクリーム屋のテラス席でビールを飲みながら何をするわけでもなくのんびりと過ごしました。

ドーム広場 広場・公園

　8時になりオペラが始まりました。この日はヴェルディのオペラ「イル・トロヴァトーレ」（現地でのタイトルは "Der Troubadour" ）が演じられていました。観客席には入場しませんでしたが、フェンス越しに外からステージが見えるのでしばらく見ていることに。通りがかった人たちも立ち止まり、この一角だけは人だかりができた形になっています。私も第１幕だけを見てからアパートに戻りました。
　旅行4日目はこれで終わりです。エアフルトについて思った以上に美しく素晴らしい街だという印象を持った充実した1日でした。