レアル・シティオ・デ・サン・イルデフォンソ_Real Sitio de San Ildefonso　ラ・グランハ宮殿！守護聖人を奉る王家の宮

2016/05/05 - 2016/05/06

スペイン中部、カスティーリャ・イ・レオン州セゴビア県の町でる、レアル・シティオ・デ・サン・イルデフォンソを訪れました。地名を直訳すると「聖イルデフォンソの王家の地」ということになると思いますが、中世の王が聖人を奉り、王家の離宮を建てたことからこのように呼ばれています。
★アランフェスやエル・エスコリアルと並ぶ、王家の離宮であるラ・グランハ宮殿を見学。
★宮殿の関連棟を改装したパラドールに泊まり、現代風にアレンジされたカスティーリャ料理を堪能。

エリア セゴビア(スペイン)

セゴビアの美しい村を巡った後、レアル・シティオ・デ・サン・イルデフォンソという町に到着したのはもう夕刻。。

「それって一体ドコ？」というツッコミが聞こえてきそうですが…

一般的には、ここにある宮殿の名から「ラ・グランハ」として有名で(それでも日本ではマイナーですが)、マドリーから北西へ80kmほどのところにある町です。

まずは、「パラドール・デ・ラ・グランハ(Parador de La Granja)」にチェックイン。

パラドールとは、スペイン国営を母体としたホテルチェーンです。

パラドールは歴史建造物をホテルに改装しているものが多く、ここは18世紀にスペイン王カルロス3世が狩猟を楽しむために建てた宮殿のうち、2人の息子のために建てた「王子の家」。
ここがホテルのフロントです。

細長い建物に、細長いパティオ（中庭）が3つあります。

この中庭はビュッフェレストラン。

客室の扉。

広々としたエントランスに容量たっぷりのクローゼット。

ベッド。

スタンダードルームですが思ったより広い。。

バスルーム。

チェックインのあとは、恒例のアミーゴ・デ・パラドール(友の会)のウエルカムドリンクをいただきにBARへ。

ディナーまでゆっくり過ごすこととします。

そしてディナーはパラドールのレストランへ。「王子の家」の回廊を利用したレストラン。

ワインリストに私のお気に入りリベラ・デル・ドゥエロの「マタロメラ（MATARROMERA）」がありましたので迷わず選択。

アペリティボ。

私はラ・グランハ産インゲン豆と豚の耳の煮込み（Judiones del Real Sitio de la Granja estofados con oreja de cerdo）。

妻はトマトのタルタルサラダ（Ensalada de burrata con tartar de tomato）。

付け合せに生野菜サラダが付いてきました。

私はイベリコ豚の前足を甘めに味付けした肉汁で煮たもの（Pluma iberica confitada con jugo de carne）。

妻は仔牛のフィレステーキ（Lomo de ternera Seleccion de Paradores con patatas asadas a las hierbas provenzales）

クランブル ヨーグルトとフルーツ（Yogurto con crumble y frutos rojos）。

レモンとマンダリンまたはキイチゴのシャーベット（Solbete de limon, mandarina o frambuesa）。

カフェ・コルタド。
ちょっと現代風にアレンジのカスティーリャ料理でしたが、まずまずでした。ガッツリ満腹。

翌朝...

客室からの風景。天気はイマイチですね。

朝食はビュッフェレストランにて。

ハモンにチョリソにサルチチョン。

ミガスやベーコン。

ケーキにドーナツ。

王家の宮殿の４つ★パラドールだけに、物足りないということはありません。

さて、朝食後はパラドールから徒歩ですぐのラ・グランハ宮殿（La Granja）へ。

ラ・グランハ宮殿は、18世紀にフェリペ5世によって建てられた夏の離宮です。

宮殿の脇には、パラドールに属するコンベンションセンター。かつての国王近衛隊の司令部だったとか。

宮殿が見えてきました。

宮殿を囲む木々がその歴史を物語ります。

ベルサイユ宮殿を模したという宮殿。

宮殿に入場。

宮殿内は撮影禁止のため、せめて最後のお土産屋さんを。宮殿内の部屋は確かにこんなテイストの部屋がありました。（チェック柄の床にシャンデリア）
宮殿内はもちろんもっと絢爛豪華ですが。

続いては、宮殿の庭へ。

ベルサイユ宮殿で幼少期を過ごしたフェリペ5世は、カスティーリャ国王のエンリケ4世が15世紀に聖イルデフォンソに捧げた地を買上げてこの宮殿を建てたそうです。

ベルサイユ宮殿を建てたフランス王ルイ14世は、この宮殿を造ったフェリペ5世の祖父でした。

なので、その造り方についてはベルサイユ宮殿をまねたそうです。

600ヘクタールを超えるというその広大な面積は、東京ドーム約130ヶ分。

欧州の歴代の王たちは狩猟が大好きでしたので、猟が出来そうなあちこちに離宮を造りました。

マドリーの東80kmほどにあるアランフェスの王宮も同じような離宮でしたが、18世紀にスペイン王に即位したカルロス4世が、そのアランフェスの離宮で狩りに明け暮れているうちにスペインは衰退していったそうです。

レアル・シティオ・デ・サン・イルデフォンソという名は、直訳すると「聖イルデフォンソの王家の地」ということになると思います。

中世の王が聖人を奉り、王家の離宮を建てたことからこのように呼ばれているのですね。

アランフェスやエル・エスコリアルと並ぶ王家の離宮...ここも絢爛豪華でした。

今回のスペイン旅はここまで、帰国のため空港へ。
マドリーの王宮とマドリー近郊の離宮、中世スペインの栄華を映す歴史遺産としていずれも見応え十分です。ですが、いずれも内部は撮影禁止なので、旅行記にするとなるとその迫力を伝えられず、少しフラストレーションが溜まるんですよね～。