2016/05/03 - 2016/05/05
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ウェンディさん
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2016年のゴールデンウェークは家族3人で雪山へと出かけました。
5月初旬の雪山と言えば春スキーを連想しますが、私達の目的は、スノー・トレッキング---雪山登りです。
2年前の春、長野県の栂池で耳にした雪山の魔物の囁き。
魔物の牙から滴り落ちるたった一滴の毒液。
その毒液は瞬く間に体の中を駆け巡り、私は雪山の虜となりました。
とはいうものの、雪山の初心者にとって本物の真冬の雪山は危険極まりないところ。
魔物に心だけではなく、命そのものまで奪われてしまうかもしれない場所です。
私の雪山の師匠は、人生の相棒。
相棒は登山歴も長く、ひとりでふらりと雪山へ行ってしまうタイプの奴です。
その彼に雪山初心者でも楽しめる雪山をリサーチしてもらい、彼が出した答えが春の立山でした。
この時期の立山は、道路にそびえる雪の大谷も見れてしまうとてもフォトジェニックな地域。
私に異存などあるわけありません。
そんなゴールデンウィークの連休旅-3日目の旅行記です。
☆2016ゴールデンウィーク春旅の日程&旅行記☆
□5/3 雪山Girl 天空の秘湯へ http://4travel.jp/travelogue/11131621
□5/4 雄山へ雪山トレッキング http://4travel.jp/travelogue/11140098
■5/5 日本一の滝とお宝さがし http://4travel.jp/travelogue/11201617
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
立山では室堂にある山小屋-みくりが池温泉に2泊3日の滞在。
滞在2日目には、足に滑り止めのアイゼンを嵌め、手には滑落時に命を守る術となってくれるピッケルを携え、雪の雄山の山頂へとチャレンジ。雄山登山 自然・景勝地
-
雄山への雪山登山は怖くなかった…と言えば、それは嘘。
足がすくんでしまう程怖い場所も何カ所かあった。
でも、その怖さを打ち負かしてしまう程のワクワク感と躍動感。
眼下に広がる銀白の美しい峰の風景が、怖さをどこかへと押しやっていた。雄山神社 寺・神社・教会
-
何とか天候が持ってくれた山での滞在。
でも、さすがに3日目までは山の神様は微笑んではくれなかった。
滞在2日目の夜から冷え込みがさらに厳しくなり、窓の外を見ると降っているのは雨ではなく雪。
それもしっかりとした硬い雪。
そして3日目の朝。
5時前に目をさまし窓の障子をあけると20cm以上の積雪。
スキー板を持っていればフワフワ新雪での滑走が出来てしまう位の雪量だ。 -
空には厚い鉛色の雲。
オレンジ色の朝焼けが海側を照らしているので、きっと下界は良い天気なのだろう。
天気が良ければ早朝からの半日スノートレックも考えていたのだが、かなりの荒天なのでこんな日に歩くのは無謀過ぎる。 -
こんな時は、まずは温泉へ。
みくりが池温泉はトロトロとした湯の天然温泉。
ほぼ1日中、好きな時間に入浴できる。
そして、朝食バイキングで美味しい朝ごはんをいただきながら家族と作戦会議。みくりが池温泉 宿・ホテル
-
家族との協議の結果に出された結論は、山を下りる。
風が強く、みぞれがぱらついていたこの日。
この様な荒天では、朝から日帰りで室堂へと上がってくる観光客もそんなに長居せずに山を下りるだろう。
そうなると下りの交通機関である唯一のバスが午前中から混み始めることは必至。
この様な時は先手必勝あるのみ。
朝食後は三倍速で行動し、8時頃にはもう室堂のバス乗り場でバス待ちの列に並んでいた。
この朝のバスは同じように考える宿泊者の方たちで大混雑。
発車時間ぎりぎりにバス停へと来た人達は、定員オーバーで乗れなかったようだ。
まだ朝早かったので、雪の大谷には観光客は入っていない。
だから、車窓からの雪の大谷は、乗客たちだけのものだった。雪の大谷 自然・景勝地
-
イチオシ
弥陀ヶ原まで下ってくると雨もやみ、少しだけ陽が差し始めた。
もう少し天気が良ければ、弥陀ヶ原でスノー・トレッキングも出来そうなのに、この鉛色の空が恨めしい。弥陀ヶ原 自然・景勝地
-
3日前の室堂までの登りでは、所用時間を最優先にするために特別臨時バス1本のみで室堂へとアクセスしたが、下りはそのような直通バスは無く、美女平で路線バスを降りてケーブルカーへと乗り換える。
立山駅と美女平駅の高低差487mを結ぶケーブルカーは乗車時間も5分程度と非常に短いのだが、軌道途中のトンネルに入る前の所で、見どころが1か所ある。
それは柱状節理と呼ばれる岩が木材の様に柱状になっている地形。
私自身がその柱状節理を見られることをとても楽しみにしていたのだが、ケーブルカーはその場所で停止してくれることもなく無慈悲に通過。
山肌の柱状節理を見たことはできたが、じっくり観察はできなかった。
(GW期間中はケーブルカーの臨時便が増発されていて、美女平駅でのケーブルカーの待ち時間は15分程度だった)立山黒部アルペンルート立山ケーブルカー 乗り物
-
朝9時過ぎに、立山駅へと到着。
駅前はこれから室堂へと上がる人達で賑わっていた。
そんな彼らを横目に見ながら、車を停めた駐車場へと向かう途中に不思議なものを発見!
コンクリートで固められた地面に2本の線路の溝が敷かれ、その線路は建物の中へと続いている。
線路には切り替え装置もあって、本格的。
一体これは何?
傍らにあった説明板によると、これは立山防砂工事専用軌道と呼ばれるトロッコ専用軌道で、この車庫がその出発点らしい。
このトロッコ軌道は世界最多の42個のスイッチバックがあり、これだけ急な山の斜面を登るために作られたトロッコは世界でも稀だというコト。
大正8年に作られてから現在に至るまで現役の砂防工事用の輸送動脈となっているというから結構スゴイのかもしれない。
でも、トロッコが実際にいないとイマイチその雰囲気が分かんないよねぇ~ -
と思っていたら、トロッコの展示品があった。
このトロッコは旧型で現在は使われていないタイプで、ガソリンで動く機関車型。
最近の主流は鼻先の平らなガソリンモーターカー型だそうだが、さすがにそこまでの説明は鉄分少な目の私にはふ~ん…という感じになってしまう。 -
そんな風に思った私だったが、娘は若干違ったようだ。
展示車両の運転席に入り込み、レバーをいじったりと楽しそう。
彼女は案外、鉄分が多めなのかもしれない。 -
車に山の荷物を置き、靴をスニーカーへと履き替えたら、少しだけ車で移動をする。
向ったのは立山駅から車で10分のところにある称名滝。
称名滝は日本で最大落差を持つ滝で、その落差は350m。
あまりの落差で滝から落ちる水が途中で霧となり消えてしまうというギアナ高地のエンゼル・フォールには及ばないが、日本最大…なんて聞いたら見に行かない訳にはいかない。
称名滝の駐車場(無料)に駐車をし、歩き始める。
歩き始めるとすぐ見えてくるのが白い1本の滝。
あれが称名滝かな? -
遊歩道の正面に見える滝は称名滝ではない。
この滝は幻の滝とも云われるハンノキ滝で、雪解け水のある4月~5月の上旬にのみ現れる滝だ。
先程、称名滝の落差が約350mで落差が日本最大と紹介したが、この幻の滝:ハンノキ滝の落差は称名滝を更に150mも上回る約500m。
本来ならば、落差500mのハンノキ滝が日本一の称号を与えられるべき滝なのに、そうはならない理由。
それは、ハンノキ滝が季節限定で現れる滝だから…だそうだ。ハンノキ滝 自然・景勝地
-
駐車場から滝までは約30分の道。
緩い登り坂を歩いて行く。
道には滝までの距離を示した案内板が埋め込まれているが、2日間の雪山歩きで疲れ切った足にはこの案内板の文字がシンドイ。
坂道がまだ700mも続くの~~と云う感じだ。 -
イチオシ
称名橋の上まで行くと、ハンノキ滝とその左横に称名滝のダイナミックな姿。
実質的な日本1位:落差500mの幻の滝であるハンノキ滝と2位:落差350mの称名滝が一気に目に飛び込んでくる。
滝があるとは知っていたが、こんなにダイナミックな景色だとは思ってもいなかった。
顔に滝のしぶきが飛んでくる。
気温はかなり低いので、長く橋の上に居るとしっとりと濡れた躰の表面が冷えてしまう。称名滝 自然・景勝地
-
滝壷のすぐ下には溶け残った残雪が作る雪橋。
これがトレッキングの最中だったら、まっさきにあの雪橋まで近寄って、あの上を歩いてみるんだけどな…。
でも、もうこの時期では雪が緩くなっているから危険かな。 -
山肌には滝見台園地という階段状の展望台が作られていて、展望台からの景色もなかなか。
先ほどまで霧が深く落ちていたが、滝の落口周辺の霧も無くなってきていて、称名滝とハンノキ滝の姿が上から下まで全てが見える。 -
称名滝は4段の滝からできていて、1段目からのその落差は、
上から1段目:70m、
2段目:58m、
3段目:96m、
4段目126m。 -
有名な日光の華厳の滝は落差97m、那智の滝が133mなので、称名滝の一番下段の4番目だけでも華厳の滝や那智の滝の高さに相当する。
4段全ての高さを合計すれば称名滝の落差は、華厳の滝の3.5倍、那智の滝の2.6倍。
これって、結構凄いよね。
(写真:称名滝の落口) -
でも、もっとすごいのが幻の滝であるハンノキ滝。
ハンノキ滝の高さは、華厳の滝の5倍、那智の滝の3.8倍の落差となる。
(写真:幻の滝であるハンノキ滝の落口) -
滝の下にいると、滝が滝壷へと落ちる轟轟という音が大きく会話も成らないほど。
昔の人達には、この滝の轟音が「南無阿弥陀仏」という称名念仏に聞こえたんだって。
だから、滝の名前は称名滝というそうだ。
滝を堪能した後は、そのまま下界へ。
魚津港を目指して走る。 -
当初の予定ではこの日は軽く雪山トレックをしてからそのまま高速を突破して帰宅する予定だったので、ここから先の行先は全くの想定外。
ナビの付いていない相棒のドルフィン号(車の名前)なので、地図を見ながら私が進行方向を指示していく。
ドルフィン号にナビが無い理由は、相棒のこだわりかな。
本人曰く、野生の方向感覚のない漢にはなりたくないらしい。
(ただの面倒くさがり…だと私は思っているが…) -
魚津港を目指した理由は、ランチタイムに日本海の新鮮な魚を食べる為。
私自身も富山の隣の県である新潟県の出身で日本海側の魚は子供の頃から食べ慣れたものではあるのだが、実は魚津のある富山県と新潟県は食の東西の分岐点。
食の中でも、魚文化が全然異なる。
例えば新潟では、12/31のお歳夜(おとしや)やお正月に欠かせない魚は、鮭。
生鮭の焼魚やお雑煮に鮭が欠かせない。
でも、富山以西ではこの時期に鮭はあまり使わない。
富山以西で必須なのは鰤(ぶり)。
漁場の関係も有るのだろうが、あまりにスパッとフォッサマグナのあたりで二分される文化とは面白い。
(写真:魚津漁港の駐車場。ゴールデンウィークのランチタイムなのに空いていてラッキー。空には立山連峰を背景にこいのぼりが風の中を気持ちよさそうに泳いでいる)海の駅蜃気楼 道の駅
-
魚津港には道の駅ならぬ【海の駅】があり、私達が目指したのも海の駅【蜃気楼】。
富山のきときと魚がその目当てだ。
「きときと」とは富山の方言で「新鮮な、獲れたて」などの生きの良さを表す形容詞だ。
春から秋にかけての魚津は、白エビが旬。
白エビは富山湾の宝石とも呼ばれる甘さの強い海老で、一度食べたらその味を忘れられなくなるとも云われている海老。
でも身が柔らかく非常に痛みやすい為、冷凍にしなければ流通させるのが難しいのだが、
冷凍すれば味が落ちてしまう。
だから、本当の白エビを堪能するには漁港でその日に水揚げされた白エビを食べるの一番手っ取り早い。 -
という訳で、私たちが目指したのは海の駅・蜃気楼の中にある魚屋さん組合の直営食堂の幻魚房(げんげんぼう)。
食堂はゴールデンウィークなので多少は混んではいたが20分ほどの待ち時間で席へと案内してもらえた。
店内の定食メニューはそれほど種類が多くはないが、どれもこれも魅力的で美味しそう。
悩みに悩んで選んだのが、白エビの3色丼と地魚刺身定食。幻魚房 グルメ・レストラン
-
イチオシ
初めて食べる白エビは、甘いのだが口の中に入れるとほろりと溶けてしまう柔らかさ。
輸送が難しいというのも納得だった。
地魚刺身定食には春の味覚のホタルイカも入っていた。
5月はホタルイカの漁の終盤の時期。
この時期に富山へと来たからには新鮮なホタルイカはやっぱりマストだよね。
地魚も、その日に水揚げされたお任せの内容だったが、どれもこれも新鮮で口福なひと時。
定食の価格は1500円~2000円程度と安くはないが、その価値はあると思う。 -
そして、富山と言えばバイ貝も有名。
バイ貝の焚き物は私の大好物で、実はこの食堂の幻魚房のメニューにも、バイ貝の炊き込みご飯定食がある。
でも、この日に私達が海の駅に到着したのは14時近くで、バイ貝の炊き込みご飯定食はもう売り切れだった。
市場ではバイ貝も販売していたが、家のある埼玉まではココから7時間以上のドライブ。
車の中の気温は冷房を入れても25℃近くまで上がってしまう環境なので、幾ら発砲スチロール箱と保冷剤でも貝が痛んでしまいそうなので、購入は諦めた。 -
市場には見たことのない魚も。
名前は聞いたことがあったが、実物を見たのは初めてな魚【げんげ(幻魚)】。
げんげは富山沖の300メートルを超える深海にすむ魚で、体はゼラチン質のヌルヌルに覆われた半透明の外見。
その見た目からは美味しさを想像できないが、柔らかでフワフワなその身は天麩羅にすると最高なんだそうだ。
ランチで食べた白エビもげんげと同様に深海に生息するので、その躰には海老独特の赤い色がない。
そして、とろける様な口さわりのげんげもまた流通が難しい魚で、白エビ同様に幻の魚と呼ばれている。 -
昼食後は、青空の下のぽかぽか陽気の魚津港をお散歩する。
ゴールデンウィークだというのに、全然混んでいる風ではなく、のんびりとした時間。
関東の連休風景とは全く異なる。
冬の厳しい日本海側の地域だが、のんびりと暮らしたり子育てをするならば、こっちの方が心穏やかに生活できるかもしれない…そんな風にも思ってしまう。 -
そんなコトを考えながら散歩をしていたら、おじ様に声を掛けられた。
この方は魚津のボランティアで【しんきろう見させ隊】のメンバーの方で、観光客にその日に見える蜃気楼を教えてくれる。
富山湾や魚津港には蜃気楼予報なるモノがあり、この日の予報は50%以下だった。
だから、あまり蜃気楼には期待せずにはいたのだが、おじ様によれば、小さなものならばこの日でも見ることが出来るとのこと。 -
ボランティアのおじ様が指す方向を眺める。
そこにいるのは、釣りをする男の子…ではなく、ポイントはその向こうに見える半島に立つ灯台。
この写真でははっきりとは分からないが、おじ様の持つ高倍率の双眼鏡で覗くと、灯台の先端部分が、ぐにゃりと右に傾いて見えた。
まるで、海底から顔を覗かせるチンアナゴみたいな感じだ。
蜃気楼と言えば、遠くの海の上に街の風景が反射する不思議な風景を想像するが、蜃気楼とはビルなどが海上に浮かんで見える上位蜃気楼のみを指すわけではなく、光の屈折現象によって引き起こされる大気現象全てを指す。
この日は、大気温度の変化が上層と下層でそんなに差が無かったため大がかりな蜃気楼は起きなかったらしい。
因みに蜃気楼という漢字は、海に住む化け物ハマグリ(蜃)が気を吐いて楼閣を海上に作りあげるという先人たちの考えから出来たそうだ。 -
ぐるりと魚津港を一周する。
立山連峰を振りかえると、少しだけ雲が切れてきていた。 -
イチオシ
魚津港を後にした次に向かったのも、またもや海。
ここは娘と私のリクエストの場所。
日本海側では珍しい石海岸へとやってきた。
やってきたのは富山県の朝日町にある宮崎・境海岸。
ココは別名、翡翠(ヒスイ)海岸とも呼ばれている場所だ。宮崎・境海岸 (ヒスイ海岸) 自然・景勝地
-
ヒスイ海岸はその名の通り、魔よけの玉石とも云われる翡翠が打ち寄せられる海岸だ。
その翡翠があまりに多いので、その海の色が近隣の海の色よりも緑がかって見える。
石が大好きな娘と私が、帰り道沿いにあるこんな面白そうなスポットを見逃すはずはない。 -
ヒスイ海岸の翡翠の出どころはお隣にある新潟県・糸魚川の姫川。
姫川の上流には翡翠の岩棚があり、そこから崩れ小石となった翡翠たちが日本海へと流れ落ち、潮流の関係で朝日町の境海岸へと打ち上げられる。
簡単に見つかるらしいと云っても、波打ち際の乾いたところに翡翠は落ちてはいない。
翡翠が上がるのは、波が打ち寄せる場所。
靴を脱ぎ、ズボンを膝までたくし上げて波打ち際へと果敢にチャレンジ。
波が引いた瞬間に足元をざくっと掘り、それらしい石を拾い上げていく。
波とチェースする…そんな感じだ。
相棒は、石と波と戯れる娘と私を呆れ顔で見て車へと昼寝に戻ってしまった。 -
波との駆け引き…こんな変なことをしている親子は娘と私達だけではない。
この海岸へと来る人達の大半は、翡翠探しがその目的。
小さな子供から妙齢のおばさま迄、皆さん一心不乱に石を拾ったり、地面を掘ったり…。朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場 キャンプ場
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石は全部で30個くらい拾ったかもしれない。
その中で気に入った石だけをピックアップして、私は4個をお持ち帰り。
この中に翡翠はないのは承知のこと。
海岸で水に濡れている時は碧色に光っていた石だが、真水で洗うとただの石ころになってしまった。
実はヒスイ海岸には、翡翠に良く似た石が沢山あり、素人が拾ってしまうのはその類似品の方。
多分、私が拾った下の2個の石はキツネ石。
キツネ石は濡れている時は翡翠に似た濃い緑色に見えるが、乾くと白っぽくなり、翡翠だと思って拾ったのに時間が経ったらただの石になってしまう石。
まるで狐に騙されたようだ…と思うところからその名がついたのだろう。
そして、左上の石は多分、蛇紋岩。
蛇紋岩はヒスイのお母さん石で、蛇紋岩の中に翡翠が出来ると云われている。
翡翠が採れなかったのは残念だが、石拾いは楽しいから好きだ。 -
時刻はあっという間に夕方。
水平線が夕陽の色で彩られ始めてきた。
高速道路へと乗る前に、もう1ヶ所だけ立ち寄ることにする。
立ち寄り先は【親知らず・子知らず】と呼ばれる崖が切り立つ海岸線。
天下の険として知られる親不知子不知(おやしらず こしらず)海岸は、断崖絶壁のその海岸線の切り立つ風景からその名の付いた海岸。
旅人が切り立つ海岸線を抜ける時、打ち寄せる荒波に攫われないように自分自身を守るのが精いっぱいで、親は子供のことを、子供や親の事を鑑みる余地が出来ないような難所ということから、その名がついたと云われている(平頼盛の子ども由来の説もある)。
昔、松本清張の小説を読んだ時に、まさにこの海岸の事を指しているような文節があり、機会があれば来てみたかったのだ。親不知・子不知 自然・景勝地
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高速に乗ったら、その先はひたすら前進あるのみ。
ゴールデンウィークだったので、全くの渋滞なし…と言う訳にはいかなかったが、一番の渋滞ピークは避けられたようで8時間で埼玉の我が家まで帰宅することが出来た。(それでもかなりのロング・ドライブだが)
雪山で遊び、富山の宝石を食し、トレジャーハントまで愉しめた3日間。
仕事を忘れた3日間は久しぶりのリフレッシュとなった。
(写真:帰路に妙高山を眺めていた時、妙高山の山頂付近から噴煙が出ているのを発見。妙高山がとうとう噴火か!と思ったら、噴気の主は妙高山の背後の焼山(標高2400m)。最近、彼方此方で火山活動が活発化してきている。大丈夫か、日本!?)
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