ピエモンテの中世の街＆リヴィエラの美しき村vol.5 トリオーラ、タッジャ

2016/09/08 - 2016/09/19

今年は、当初友達とプロチダ・ポジターノ方面への再訪の予定でしたが、都合でキャンセルに…
それならいつもの村めぐりにしよう！っと予定変更をしました。

9/9サルッツォ泊
9/10モンドヴィ泊
9/11フィナーレリグレ泊
9/12アルベンガ泊
9/13アルマディタッジャ泊
9/14ヴェンティミッリャ泊
9/15アプリカーレ泊
9/16ロクブリュヌ泊
9/17ニース泊

サルッツオ編
　http://4travel.jp/travelogue/11171811
モンドヴィ編
　http://4travel.jp/travelogue/11172825
フィナーレリグレ編
　http://4travel.jp/travelogue/11173424
アルベンガ編
　http://4travel.jp/travelogue/11174301
ヴェンティミッリャ編
　　http://4travel.jp/travelogue/11175764
アプリカーレ編
　　http://4travel.jp/travelogue/11176352
ロクブリュヌ編
　　http://4travel.jp/travelogue/11176845
サンポール編
　　http://4travel.jp/travelogue/11177151
グラース編
　　http://4travel.jp/travelogue/11177737

＊参考図書　吉村和敏著「イタリアの最も美しい村全踏破の旅」

＊イタリアの最も美しい村サイト
http://www.borghipiubelliditalia.it/en/

エリア イタリア

• 旅行の満足度: 5.0

アルベンガ発8:01
タッジャ・アルマ着8:54

駅に着くと翌日の時刻表の確認と切符を購入する。
（明朝のヴェンティミッリャ行きの確認）
タクシーでホテルへ。荷物を預けて出発。

トリオーラ村に行きたくてバスの夏の時刻表を調べるとサンレモ発は無く、タッジャアルマを通ることがわかり、宿を予約した。グーグルマップでたぶん旧タッジャアルマ駅近くにバス停があるのではと思い、ホテルの方にも確認したら予想通りの場所にバス停があった。（後ろに見えるのが旧タッジャアルマ駅）

バスの時刻表は、おそらく９月に変わると思っていたが出発前日に秋の時刻表掲載。
今日の村訪問は、一日一往復。
アルマ発10:01
トリオーラ着11:15　　　　さっそくシンボルの魔女がお出迎え。
＊バス時刻表
http://www.rivieratrasporti.it/Upload/Orari/2016-2017/2016-2017%20Orario%20Invernale%20Generale.pdf

トリオーラ、私のイタリアの美しき村訪問20番目。

12世紀に入ると周辺の街と同じく、ヴェンティミッリャの伯爵領となり、
1261年ジェノヴァ共和国の軍事的要衝になってから急激に発展した。
しかし1405年には重税を課す盟主ジェノヴァに反旗を翻し、鎮圧されてしまう。その後、幾多の戦いで周辺の村々が犠牲になるもトリオーラは豊かな歴史を刻む。
1625年、ピエモンテのサヴォイア家が攻めて来る。他の街と違い、トリオーラはかなり強硬にサヴォイア兵に抵抗をしたそう。放牧で生計を立てる住民が多かったためと言われているが、山奥の人たちは性質が我慢強いのだろうか。最後には街に火をかけられてしまった。

ナポレオン軍の略奪もあり、1805年からはフランスのアルプ＝マリティーム県の一部なった。
1814年ウィーン会議により、トリオーラは今度はサルデーニャ王国に吸収され、1861年からはイタリア王国へ。
第二次世界大戦後半はドイツ軍による破壊などで甚大な被害を被った。

お土産やさんには魔女のものが多く置かれている。
17世紀、この地で起こった魔女狩りに由来するという。

魔女狩りの暗い歴史が今や村おこし？

名産店、何があるかな？

獲れたてポルチーニ？

入り口の脇に可愛いキノコペイント。

こちらもお土産やさん。

ちょっとゴシックなＴシャツ、ロック用に欲しかったけどサイズが合わなかった。

一番立派そうな建物だった。

ートリオーラは魔女裁判の証人となったー
魔女裁判がトリオーラで始まったきっかけは1587年の夏、この地方は飢饉に襲われ、トリオーラは周辺の街より多くの死者を出し、それが異端裁判所の目を引く結果になった。「トリオーラには飢饉を誘発する魔女がいる」という子供だましのような告発が行われたのだそう。

記録によれば、逮捕された人たちは拷問死したり自殺したり、長期間投獄されたりジェノヴァに送られて処置を待ったり。

ジェノヴァ政府のとりなしで何人かは釈放されているが、ペストを流行させた罪、動物を魔術によって殺した罪、幼児を食した罪、などというこじつけのような罪状で何人かの女性と若い男性が火あぶりの刑に処せられたそう。

魔女（streghe)…の看板にしたがって歩いていくと

村はずれにある収監された場所。

眼下に街が見える。

別の街。

そしてぐるぐると歩きまわる。

門柱があってその奥に玄関？洞窟住居みたい。

マリアの祠。

こちらはルルドを模したもの。

扉の上に羊さん。

Bel Panoramaのような看板を追っていくと
フゥ〜いい景色！

サンアゴスティーノ教会の案内板を目印にどんどん歩いて行くと

村の全景が見えてきた。

美しき村の風情。

周りは深い山々に囲まれていて、急に落雷の音が轟いた。
雨が降り出す前って雷落ちるよね、ちょっと怖くなって教会はあきらめて村に引き返した。残念。

このあたりが村の中央。

降りて行くと

広場があって教会がある。

聖堂参事会教会には、ゴシック後期の鐘楼がある。

こんなポスターがあり聞いてみると教会の中にあるという。
入れなくて残念。

バールもあった。

こちらの建物の軒下をよく見ると

ここにも魔女？

昔のかまど。パンを焼いてる人形。（妙にリアル）

だいぶ歩き回ったのでそろそろお昼にしよう。

ランチはラヴィオリ。美味しかった。
そして隣のテーブルの悠々自適のアメリカ人夫妻から話しかけられたのだけど「私、英語ダメなんです」すると彼はグーグル翻訳を取り出し、コミュニュケーション成立。グーグルは偉大だ！

栗のムース。ちょうど少し雨が降ってきた。雷も聞こえて…

再びお散歩。帰りのバスまで時間があるのよ。

村はずれの城の跡。

交通の便ばかりに気をとられ、調べが甘かったので村はずれにフレスコ画が残るサンベルナルディーノ教会があることを後で知った。見るべきだった。

もう一度見納め。

15時から開いた魔女博物館。民芸具などの展示も。

ちょっと可愛かったので。良き羊飼いという手作りの織物の絵とのこと。

ビデオも流されていて、これはパスクアの時だそう。（キリストの復活祭で春分後最初の満月後の日曜に祝われる）
村の中心の教会からマリアの山車も山を登る。
ちょっと見てみたい。

でもバスの時間が迫って。
トリオーラ発15:30
思いついて途中下車タッジャ着16:35

タッジャ（海から数キロ内陸に入った旧市街のある）
古い橋。ここでバスを降りる。

古い塔などもあり

いかにも歴史地区。

花綱や蛇口に顔が付いた水飲み場。

とりあえずグーグルマップで見た街はずれの修道院を目指して歩く。

いい感じの小路がたくさんある。

中心街のポルティコ。

バジリカ・マドンナ・ミラコローザ。

ちょこっと覗いて。

さらに古いポルティコを進み

ニャンコ寝てて声をかけても熟睡。

サン・ドメニコ修道院到着。
案内表示には「サンティジャコモとフィリッポの教区教会」とある。

なんと17:30まで、開いてて良かった！

キオストロ。

キオストロには、このようなフレスコが描かれてる。

ネットでもあまり調べられなかったのですが…
見るべきものが多い修道院だった。

SALA　CAPITOLARE（司教座聖堂参事会ホール？）

教会に入ると

パスクア礼拝堂。
献呈された多翼祭壇画。Madonna della Misericordie 1483
Ludovico Brea作

＊ミゼリコルディア会：病人を収容して治療させる慈善団体

CURLO 礼拝堂。
キリストの洗礼多翼祭壇画。1495
BREA工房作

受胎告知多翼祭壇画。1490-95
Ludovico Brea作

フレスコ画もあった。

シエナのサンカテリーナ多翼祭壇画。1488
Ludovico Brea作

さあ街に戻ろう。

結構大きな街だった。

さっきのネコちゃんお目覚め。

古い泉あり。

元の道を戻り

ポルティコへ。でもまだ18時頃、レストランはまだ開かない。

お散歩。

おすまし猫。学校帰りの女の子が「綺麗でしょう？」って。

時間があまってバールで時間つぶし。

ジモッティ―のオジサマ達とちょっとお喋り。このワンちゃん、よく躾けられてて可愛かった。

左はフィノッキオ。（ウイキョウ、フェンネル）
右はブロッコリー。

レストランが開くのは19:30から。
時間がつぶしに野菜を見てたら、店主のお兄さんがいろいろと説明してくれた。

大きいPepe。Taggia産のもので他の地域産に比べて肉厚で美味しいそう。
Pomodoro。かぼちゃみたいに大きいのはTaggia産。下のトマトはCuneo産とのこと。

Trombette Taggia 小さいズッキーニ風。天ぷらにして身も花部分も食べるそう。少し前に揚げたものだけどといただいた、美味しかった。特産品とのこと。
花の花粉？はZafferanoという色づけになるそう。（右下写真、サフランのような？）
左下はPeperoni Cono（コーノの意は角、確かにそんな形）サラダにいれると美味しいそう。　

やっとレストランが開くよ！

エビとトロンベッテ（さっき八百屋のお兄さんに教えてもらったTaggia産のズッキーニ）入りのパスタ。美味しかった。

セミフレッド。（メレンゲとジェラードがミックスされたようなものにコーヒーがかかってる）これも美味しかった。いつものように〆はカフェ。

モニュメントのような？

夜のポルティコ、いい雰囲気。

トリオーラからタッジャアルマの次のバスは21:05、まだだいぶあるよなぁ。

所謂、観光地じゃないから地元の人しか歩いてなくて。

っていうか21時前にして人、少ない。

それで夜の散歩をしてたら街の中央広場へ。

バスが止まってる。そうかタッジャとタッジャアルマ間ってバスあるよね。
思い付きで途中下車したので事前にチェックしてなかった。
運転手さんに「ホテルのある通りをこのバスは通りますか？」「大丈夫、通るよ」
良かった、少し早く帰れる。
すると運転手さん、ホテルの前でバスを止めてくれた。Grazie♪

今晩は、経済的なお宿。でも快適だった。
Buonanotte☆

この旅行記へのコメント （6）

• こあひるさん 2016/10/11 14:24:31

  山奥の魔女狩りの村

  マリアンヌさん、こんにちは！
  
  私、トリオーラが好き！って思いました。
  
  山の中で・・・暗い中世の雰囲気が残る・・・魔女狩りの村・・・なんだか惹きつけられる要素がいっぱい。
  
  カラフルなお家が建ち並ぶ家並みもイタリアらしくて好きだけれど、こんな暗い色の石造りの家並みもいいですよね。
  
  思い付きで途中下車・・・って、さすが旅慣れた（イタリア慣れた）マリアンヌさん・・・私だったら・・間違えないで目的地で降りれるだろうか・・・っていうことで頭がいっぱいになって・・・こんな便数の少ないところで思い付きで降りる勇気はないわ〜。
  
  こあひる

  マリアンヌさん からの返信 2016/10/11 23:56:57

  RE: 山奥の魔女狩りの村

  こあひるさん、こんばんわ☆
  
  私、トリオーラが好き！って思いました。
  山の中で・・・暗い中世の雰囲気が残る・・・魔女狩りの村・・・なんだか惹きつけられる要素がいっぱい。
  
  →昔は悲惨な歴史だったと思うけど逆手にとって村おこし。
  伝説とかミステリアスでロマンを感じるよね。
  なんかこの地域、黒っぽい岩石で暗い路地やトンネルが多いくて、イタリアでも初めての雰囲気でした。
  
  思い付きで途中下車・・・って、さすが旅慣れた（イタリア慣れた）マリアンヌさん・・・私だったら・・間違えないで目的地で降りれるだろうか・・・っていうことで頭がいっぱいになって・・・こんな便数の少ないところで思い付きで降りる勇気はないわ〜。
  
  →次のバスが時刻表上、21時過ぎにはあったし、最悪タクシーをレストランで呼んでもらえばいいや（タッジャーアルマディタッジャ間の距離はさほどないのはわかってた）という目算あったのよ。
  でもまっ度胸はいいほうだけど。
  
  あとバス降りるのがよくわからん時は運転手さんに車が止まったら「トリオーラ？」というように聞けばOKよ。（大抵ネットで調べた時刻表を印刷して持ってくので到着時刻でだいたいわかるし）
  
  私はもう終わっちゃったので、こあひるさんの旅、楽しみにしていま〜す♪
  マリアンヌ

• お黙り！さん 2016/10/04 11:53:54

  魔女？貴女は美魔女！

  マリアンヌさん、こんにちは。
  今度は魔女の村ですか？ホンマにマニアックな村へいきまんな。凄いわ！
  ほんでもって、思いつきでバスおりちゃって、ハラハラドキドキしたよ。
  あのＴシャツは渋いね、ロック聞く時に着たい一品でした。
  サイズ合わなくて残念したね。
  
  でも、ちゃんと帰れて良かったね。（ホテルの前で下してくれるなんて）素晴らし！英語が駄目？嘘でしょう？
  話すのめんどくさかったの？そしたら、おじさん、Googleか？
  よっぽど、マリアンヌさんのこと気になったのね（笑）
  次の村はどんなとこかな？楽しみにしてます。
  マリー

  マリアンヌさん からの返信 2016/10/04 22:05:09

  RE: 魔女？貴女は美魔女！

  マリーさん、こんばんわ☆
  
  今度は魔女の村ですか？ホンマにマニアックな村へいきまんな。凄いわ！
  　→いやぁ関西弁いいですね〜
  　　うちの会社、関西系なんで東京本社でも関西弁主流なのよ。
  　　今、ラインスタンプでベルバラ関西弁がお気に入りで…オスカルなどの登　　場人物が「えろうすんません」「知らんがな」「ほな」とか言うのよ。
  
  あのＴシャツは渋いね、ロック聞く時に着たい一品でした。
  サイズ合わなくて残念したね。
  　→青薔薇や十字架とかプリントしてあってなかなかいい感じだったんだけど
  　　大きすぎで、パジャマ用に買ってくれば良かった。
  
  でも、ちゃんと帰れて良かったね。（ホテルの前で下してくれるなんて）素晴らし！英語が駄目？嘘でしょう？
  　→ご心配して下さってありがとう。
  　　英語はホントに全く忘れ（もともと話せないけど）イタリア語片言だけ。
  　　あとは、度胸（笑）
  
  マリーさんこそ美魔女じゃないの？
  この間も台湾だっけ、大きなフカヒレ食べてたし！
  
  また、遊びに来てね♪
  いつもマニアなマリアンヌより

• めておら☆さん 2016/10/03 13:05:09

  魔女の村

  マリアンヌさん、こんにちは〜！
  
  魔女の村、トリオーラ。すっごく私のアンテナに触れました。
  行きたーい！
  
  あちこちに潜む魔女達はもちろんだけど、なんだろう、この古〜い石造りの町の雰囲気にとっても惹かれます。
  ここくぐったらどんな景色が待ってる？って思わせるアーチもたくさんありそう♪
  
  でも、今でこそ魔女で村おこししてるみたいだけど、その起源は”魔女狩り”の悲しい歴史もあるんですね。ただ楽しむだけじゃなく、そういう歴史の重みも感じながら歩いてみたいです。
  
  次はどんな美しい村を紹介してくれるのか、楽しみです(^^)♪
  
  めておら☆

  マリアンヌさん からの返信 2016/10/04 21:50:10

  RE: 魔女の村

  めておらさん、こんばんわ☆
  
  魔女の村、トリオーラ、気に入った？
  うん、うん、わかる。
  何となくめておらさんが好きそうな気がしたよ。
  
  山奥の村って石のトンネルだらけで迷路のようで、歴史も秘められているようで魅力的ですよね。
  
  ”魔女狩り”って悲しい歴史だけどミステリアスで興味深いと思う。
  歴史好きなんで「異端」のキーワードもピピッと来ます。
  
  バスの便は悪いけど機会があったら是非、行ってね〜
  
  P,S.即断で韓国行ってたんですね〜スゴ〜イ！
  
  では、また。
  マリアンヌ